~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2023年5月17日(水) 
サラ系3歳以上 川崎1,600m
川崎マイラーズ(S3)

レース紹介

初夏のマイル重賞「川崎マイラーズ(S3)」!
春~夏にかけての南関東は「マイル重賞」が熱い!
3月、4月、5月と船橋の古馬マイル重賞が続き、舞台は川崎&大井ラウンドへと移っていく。

▼データ分析のポイント
・2枠と4枠が好成績
・重賞以外をステップにした好調なA1馬 ・格上挑戦馬ならトライアル優勝馬

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2022年 ファルコンビーク 川崎 スマートファルコン 4人気
2021年 モジアナフレイバー 大井 バトルプラン 1人気
2020年 グレンツェント 大井 ネオユニヴァース 8人気
2019年 キャプテンキング 大井 ファスリエフ 1人気
2018年 ウェイトアンドシー 浦和 オレハマッテルゼ 1人気
2017年 リアライズリンクス 浦和 ダイタクリーヴァ 5人気
2016年 モンサンカノープス 船橋 アグネスデジタル 2人気
2015年 ソルテ 大井 タイムパラドックス 1人気
2014年 サトノタイガー 浦和 キングカメハメハ 4人気
2013年 スマートジョーカー 船橋 サウスヴィグラス 1人気

歴代優勝馬には実績馬がズラりと並ぶ。

重賞10勝のソルテを筆頭に、6勝のキャプテンキング、
4勝のモジアナフレイバー・グレンツェント・リアライズリンクス(※)…

一方で、その他の5頭はいずれも川崎マイラーズが初タイトルだった馬たちだ。

※生涯成績(南関東&JRA)

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

黄色にたすき

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2022年 本田 正重 山崎 誠士 森 泰斗
2021年 真島 大輔 笹川 翼 本田 正重
2020年 森 泰斗 矢野 貴之 和田 譲治
2019年 坂井 英光 矢野 貴之 的場 文男
2018年 今野 忠成 真島 大輔 本田 正重
2017年 的場 文男 吉原 寛人 山口 達弥
2016年 矢野 貴之 石崎 駿 森 泰斗
2015年 吉原 寛人 的場 文男 本田 正重
2014年 町田 直希 和田 譲治 真島 大輔
2013年 御神本 訓史 真島 大輔 今野 忠成

黄・右青たすきの勝負服を身にまとう「本田正重騎手」が好成績。
2022年にファルコンビークで勝利するなど、過去10年で1勝、3着3回の成績を残している。

「本田正重騎手」は2023年4月27日に通算1,100勝を達成。
2017年の「ジャパンダートダービー(Jpn1)」をヒガシウィルウィンで勝利した騎乗は今でも脳裏に焼き付いている。

ちなみに、「本田正重騎手」以外で黄色い勝負服にたすきが入っている騎手は「笹川翼騎手」(赤たすき)のみ(※)。
2021年にはワークアンドラブで2着しているが、両騎手は南関東を代表する騎手なので同時に好走するシーンは少なくないだろう。

※福原杏騎手は黄・右緑たすきだが、そでに緑一本輪が入っている

その他、2017年に勝利した「的場文男騎手」は、地方通算7,000勝目となるメモリアルVだったことは書き記しておきたい。

頑張れ地元川崎勢!

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 3 1 0 20 12.5% 16.7%
船橋 2 2 3 24 6.5% 12.9%
大井 4 6 4 20 11.8% 29.4%
川崎 1 1 3 37 2.4% 4.8%

「大井所属馬」が過去10年で4勝、2着6回、3着4回。
勝率では僅かに2位となっているが、2019年~2021年まで3連覇を達成するなど、勝利数4は全体トップの成績だ。

勝率トップは「浦和所属馬」の12.5%。
いずれも小久保智厩舎によるものなので、同厩舎の所属馬が出走してきた場合は要チェックとなりそう。

一方、苦戦を強いられていたのが地元の「川崎所属馬」。
2009年からスタートした川崎マイラーズで1度も勝利が無かったわけだが、2022年にファルコンビークが念願の地元馬Vを達成した。
また、創設以来、2着も同じく1度もなかったが、こちらも2022年にゴールドホイヤーが2着している。

盛り返しを見せる「川崎所属馬」が2023年も好走となるだろうか?

人気通り、順当な結果?

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 5 1 0 4 50.0% 60.0%
2人気 1 2 1 6 10.0% 30.0%
3人気 0 2 2 6 0.0% 20.0%
4人気 2 0 1 7 20.0% 20.0%
5人気 1 1 3 5 10.0% 20.0%
6人気以下 1 4 3 73 1.2% 6.2%

「5番人気以内」が9勝と順当な結果が多い。
中でも、「1番人気馬」は5勝を挙げており、勝率50.0%、連対率60.0%は断然の成績だ。

連対率は上位人気馬が総じて高く、「2~5番人気馬」は横一線と言ったところ。
また、3着馬は「2番人気以下」のみとなっており、全体的に“人気に比例した結果”となっているようだ。

人気薄は人気薄を連れてくる…!?

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2022年 730 6,050 64,050
2021年 160 530 2,620
2020年 1,760 6,190 194,040
2019年 180 3,740 26,310
2018年 210 530 8,110
2017年 820 9,870 1,076,210
2016年 310 620 5,420
2015年 180 1,600 21,440
2014年 1,010 1,140 14,660
2013年 230 550 3,240
平均 559 3,082 141,610

落ち着いた配当が多い中、2017年及び2020年は高配当決着。

前項の「人気別成績」にて、「6番人気以下は1勝、2着4回、3着3回」というデータをご紹介したが、
上記の2年はいずれも3着内に「6番人気以下」が2頭激走。
いわゆる「人気薄は人気薄を連れてくる」という現象が起こっているのである。

高配当を狙うなら、「人気薄をセットで」が良さそう。
2022年もこの傾向に近く、1着から順に「4番人気」 ⇒ 「6番人気」 ⇒ 「5番人気」だった。

2枠は3着内率70%!4枠は6年連続3着内!

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 2 0 0 8 20.0% 20.0%
2枠 2 3 2 3 20.0% 50.0%
3枠 1 0 0 15 6.3% 6.3%
4枠 3 2 2 10 17.6% 29.4%
5枠 0 1 4 13 0.0% 5.6%
6枠 1 1 0 18 5.0% 10.0%
7枠 0 2 2 16 0.0% 10.0%
8枠 1 1 0 18 5.0% 10.0%

川崎コースはフルゲート14頭。
したがって、同枠に複数頭収まるのは「3枠以降」となる。

フルゲートは過去10年で6回あるが、単独1頭の「2枠」が3着内率70.0%と抜けて高い。
また、「4枠」も6年連続3着内(5回連対)と成績が良く、「2枠」と「4枠」の組み合わせは4年連続で3着内に好走している。

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 9 8 9 86 8.0% 15.2%
牝馬 0 0 1 12 0.0% 0.0%
セン馬 1 2 0 3 16.7% 50.0%

「牝馬」の出走は少なく、例年、1頭出走するかしないかといったところ。
唯一の好走例は2013年3着のクラーベセクレタ。

5歳&6歳が中心!

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3歳 0 0 0 0 - -
4歳 0 3 2 17 0.0% 13.6%
5歳 4 3 3 14 16.7% 29.2%
6歳 3 2 1 13 15.8% 26.3%
7歳以上 3 2 4 57 4.5% 7.6%

「5歳馬」と「6歳馬」が2強を形成。
「5歳馬」は2022年に勝利(ワンツー)したほか、通算で4勝、2着3回、3着3回、対する「6歳馬」は3勝、2着2回、3着1回だ。

また、出走頭数に勝る「7歳以上」も3勝、2着2回、3着4回となっており、若い「4歳馬」はやや分が悪くなっている。
ちなみに、「4歳馬」は0勝、2着3回、3着2回だが、好走した5頭中、4頭は2歳 or 3歳時に重賞タイトルを獲得している実績馬だった。

オープン馬が強いが、格上挑戦馬もチャンスあり!

【斤量別の成績】

斤量 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
54kg以下 0 0 0 2 0.0% 0.0%
55~56kg 2 0 3 17 9.1% 9.1%
57kg以上 8 10 7 82 7.5% 16.8%

川崎マイラーズは格付別(クラス別)に斤量が異なる別定戦。
格付別の斤量は「A1級57kg」「A2級55kg」「B1級以下53kg」で、牝馬は「2kg」、3歳馬は「2kg」減量される。
加えて、今年の場合は2022年5月16日~2023年5月12日までの期間中に、ダートグレード競走・JRA重賞を勝っていれば「2kg」、
南関東S1・S2重賞を勝っていれば「1kg」加増される(2歳時の成績を除く)。

近年は「A1級」の出走頭数が多く、直近5年で格上挑戦してきた馬はわずかに4頭。
したがって、「57kg以上」を背負う「A1級」の馬、いわゆるオープン馬が8勝、2着10回、3着7回の成績を残している。

格上挑戦組はここ

【スパーキングマイラーズチャレンジ(スパーキングMC)の着順別の成績】

スパーキングMC着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
スパーキングMC1着 2 0 1 1 50.0% 50.0%
スパーキングMC2着 0 0 0 0 - -
スパーキングMC3着 0 0 0 1 0.0% 0.0%
スパーキングMC4着以下 0 0 0 0 - -

※川崎マイラーズTRとしては今年で6回目となるため、データは過去5年とする
※2020年までは「スパーキングナイトチャレンジ」の名称で実施

過去5年のトライアル優勝馬からは4頭が川崎マイラーズに出走。
A2B1格付馬によるトライアル(2023年はA2以下)なので、実質的には格上挑戦(※)となるが、結果は2勝、3着1回なので全く引けを取らない。

※2022年のファルコンビークはトライアルを勝利してA1に昇級(川崎マイラーズはA1格付として出走)

前項「斤量別の成績」にも通じるが、斤量の軽い格上挑戦馬を狙うならトライアル優勝馬だ。

2023年スパーキングマイラーズチャレンジの結果

レースの格は関係ない?

【前走レース別の着順別の成績】

前走 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
重賞 2 7 6 35 4.0% 18.0%
重賞以外 8 3 4 66 9.9% 13.6%

※南関東地区以外の重賞を含む

ビッグタイトルを狙う有力馬は同時期の「かしわ記念(Jpn1)」へと矛先を向ける。
一方、川崎マイラーズには「重賞常連馬」「トライアル優勝馬」「重賞初挑戦馬」など、バラエティーに富んだ馬たちが参戦してくる。

上表のデータは、川崎マイラーズの「前走」が「重賞」or「重賞以外」に分類した成績となる。
これを見ると明らかなように、川崎マイラーズへのステップは「重賞以外」の馬がとても多いことが分かる。

「重賞以外」をステップにした馬は8勝、2着3回、3着4回。
優勝した8頭のうち、7頭が「重賞以外」のレースで3着内に快走した好調馬だった。

今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は5月24日(水)に大井競馬場で行われる「大井記念(S1)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!

(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

データ満載!南関東4競馬場の情報は「nankankeiba.com」をチェック!

南関東4競馬場公式ウェブサイト nankankeiba.com

>重賞一覧