

冬のオフシーズンを挟んで、ついに新シーズンが開幕したホッカイドウ競馬。
開幕初日に行われた“日本一早い新馬戦”ことJRA認定スーパーフレッシュチャレンジ競走(1,000m)では、
当コラム推奨のウンスイ(小野望厩舎)が最内枠から先手を主張してレースを引っ張ると、
直線の競り合いから早めに抜けて4馬身差の完勝。前評判どおりのスピード能力を示し、世代の一番星に輝いた。
門別競馬場では2回開催以降も連日、フレッシュチャレンジ競走が組まれており、続々と有力馬がデビューを迎える予定だ。
今回は昨年リーディング5位の小国博行厩舎と同6位の川島洋人厩舎の注目馬を紹介していこう。
隠し切れないスピード能力とセンス、秋の大舞台を意識させるカゾクノアイ
小国厩舎の場合は能検で時計を出すことはまったく意識しておらず、あくまでも経験値を積む場というスタンス。
そのため相手に合わせて回ってくるだけというケースも多く、
時計や着順よりも道中の走りやレース内容を重視しておきたい。
イスラボニータ産駒のカゾクノアイ(牝)は3月12日の能検でポテンシャルの高さとセンスの良さが光った1頭。
馬なりでスッと2番手につけて、ラストまで手綱を抑えたまま。
ゴール前で後方からきた馬に交わされて2着入線、54秒1という平凡なタイムではあったが、
「良いスピードを持っていますし、前向きさがありながらも操作性が高い。
距離を延ばしていけるタイプだし、先々まで見ていきたい馬」と小国師。
母系はJRA桜花賞2着シゲルピンクダイヤなどを送っている名血統。
2歳戦から活躍して、来春クラシックを意識させる素材だ。

カゾクノアイ
大出遅れもなんのその!?スケールの大きな走りを見せたフアカイレヴァ
同じく小国厩舎のアジアエクスプレス産駒のフアカイレヴァ(牝)は、
能検時428キロとまだまだ成長途上ながらも、均整のとれた好馬体が目を引いた。
3月12日の能検ではゲートを出ず、他馬よりも2秒以上遅れてスタートしたものの、
向正面で一気に前にとりつくと長く良い脚を使って3着入線。
自然体で追いついてラストは流しての結果だけに、価値がある。
小国師も「心身ともにこれからの馬ですが、能力は良いものがあります。
ゲートも普段は普通に出てくれるので、そう心配はしていません。
実践で距離が延びて良い馬だと思いますし、いろんな選択肢を考えています」と好感触だ。
能検後も順調に乗り込まれており、態勢が整い次第のデビューとなる。

フアカイレヴァ
ソルジャーフィルドと同オーナー&トレーナー、中距離路線のエース格、プライベートセクタ
川島洋人師がセリで牡馬を探すポイントは「マイルに対応できて、なおかつ距離が延びて良さそうな馬」であること。
2024年JBC2歳優駿を制したソルジャーフィルドもそのイメージをもって見出された。
そして、今年はこの馬。
パイロ産駒のプライベートセクタ(牡)はソルジャーフィルド同様、JBC2歳優駿へと続く中距離路線を目指していく1頭だ。
3月20日の能検では好スタートから主導権を握って飛ばしていき、終わってみれば後続に2秒1差をつける快走だった。
直線で追われて頭を上げるなど、随処に若さを残す内容ではあったが、
適距離ではない800mでの好パフォーマンスは能力の証明といえる。
「5月生まれなのでデビューは5月末~6月上旬になるのでは。
もともと秋~来年の3歳戦を見据えている馬なので焦る必要はないと考えています。
背中が良いですし、能力を感じている馬。1,100mあたりでデビューして徐々に距離を延ばしていきます」と川島師。
再び大きな夢を見せてくれそうだ。

プライベートセクタ
スピードと瞬発力が魅力、芝の走りも見てみたいスハッチェ
川島師から牝馬の一番手として名前が挙がったのはタニノフランケル産駒のスハッチェ(牝)。
「スピードがあって瞬発力もあり、追ってからもしっかりしています。
走りのフォームから芝の走りも見てみたいと思わせる馬ですね。
夏のJRA北海道シリーズを意識しているので5月にはデビューさせたいと考えています」
4月2日の能検では積極的にハナを主張していくと、
直線で後続をグングンと突き放して50秒0の好タイムをマークしている。
能検時428キロとやや小柄ながら、手先が軽く、全身を使った伸びのあるストライド。
サイズ以上に大きく見せる走りだった。
「この子は気の悪いところもないですし、距離が延びても問題はなさそう。
短距離~マイルくらいまでこなせればいいですね」と川島師。
狙うは函館か、はたまた札幌か。夏の楽しみがまたひとつ増えそうだ。

スハッチェ
短距離路線の主役はこの馬、スピードの絶対値に自信ありのプレストジュピター
「テンの速さはうちの厩舎で一番。とにかくスピードの絶対値が高い馬」(川島師)というのは
ニシケンモノノフ産駒のプレストジュピター。
3月20日の能検では好スタート、好ダッシュでハナに立ち、
そのまま後続をおさえきって50秒1の好タイムで1着入線を果たしている。
ピッチ走法で脚の回転が速く、前進気勢に溢れる走りはいかにもスプリンターだ。
「1歳上の兄プレストシャドウもうちにいて、1,000mで勝ち上がりました。この馬も短距離路線。
順調に仕上がってきていますので、次開催(2回門別)でデビューさせようと思っています」とのこと。
兄同様、2歳のうちは門別で走り、3歳シーズンから船橋へ移籍する予定だ。

プレストジュピター
小国厩舎&川島洋厩舎の注目2歳馬
カゾクノアイ(牝) 父イスラボニータ、母アトレヴィード、母の父ルーラーシップ 高村牧場生産
フアカイレヴァ(牝) 父アジアエクスプレス、母レッドヴェイパー、母の父キンシャサノキセキ 豊洋牧場生産
プライベートセクタ(牡) 父パイロ、母スイートリリック、母の父ダイワメジャー 飯岡牧場生産
スハッチェ(牝) 父タニノフランケル、母エコロナデシコ、母の父ジャスタウェイ 鳥井牧場生産
プレストジュピタ―(牝) 父ニシケンモノノフ、母ホウオウエインセル、母の父スウェプトオーヴァーボード 烏谷勝彦氏生産