層が厚い田中淳司厩舎
4月14日の開幕を目前に控え、門別競馬場では早期デビューを目指す2歳馬たちの調教が急ピッチで進められている。
能力検査もすでに3回行われており、3月末時点で注目の新種牡馬産駒を含む250頭がパス。
今年も春先からハイレベルな2歳戦が繰り広げられることになりそうだ。

2015年～20年まで6年連続リーディングトップの田中淳司厩舎は今シーズンも層が厚く、さすがの布陣。
「今年は気温が上がるのが早く、順調に進められた」
と、能検初日から管理馬36頭を送り、1番時計をマークしたレディーアーサーを含む全頭が合格している。

宮崎騎手絶賛ビクトリールーラー
「馴致・育成から手掛けた“生え抜き”の中でもっとも期待値が高い馬」
として名前があがったのが名牝ウメノファイバーの血を引くビクトリールーラー。
能検2着入線ながら、追われて反応すると、しっかりと脚を伸ばして49秒9の好時計をマークしている。

「鞍上の宮崎騎手が手放しで絶賛していました。
見た目にもまだまだこれからの馬ですが、現状でも楽に49秒台で走ってくるのだからレベルが高い。
つくべきところに筋肉がついたら、もっと良くなりますよ」と先々の変化を含めて注目だ。

1999年JRA最優秀3歳牝馬ウメノファイバーの血をひくビクトリールーラー。
能検初日に登場し49秒9の好タイムをマークしている

評価高いデシジョン
一方、「能検の内容が一番良かった馬」はデシジョン。
道中ハイラップを刻みながら直線で楽に抜け出すと、最後は流してこちらも49秒9をマークしている。
「ゴール前は少しフラついたから肩ムチ一発しか入れられなかったのにこの時計。
背中が良いですし、今時期の2歳牡馬でこれだけ動くのはすごい」と高評価だ。

田中淳司厩舎所属イチオシ2歳馬
レディーアーサー　牝、父パイロ、母スイートフィズ、母の父クロフネ、日高町・シンボリ牧場生産
ビクトリールーラー　牡、父エスポワールシチー、母ジョイチャイルド、母の父シンボリクリスエス、日高町・前野牧場生産
デシジョン　牡、父ロージズインメイ、母アルマアダーラ、母の父マーベラスサンデー、新冠町・大栄牧場生産