開幕初日の4月19日に予定されている「スーパーフレッシュチャレンジ競走」を皮切りに、
今年も全国最多となるJRA認定競走を施行するホッカイドウ競馬。
すでに300頭以上の2歳馬が能力検査をパスしており、デビューへ向けて順調に調教を進められている。
その中から今回は注目新種牡馬の産駒を紹介していこう。
へニーヒューズ後継のモーニン産駒 将来性を感じさせる大器エイシンローロ
まずはヘニーヒューズの後継として期待されているモーニン産駒から。
田中淳司厩舎で名前が挙がったエイシンローロ(牡)は能検時500キロを超える大型馬で、
馬っぷりの良さは同世代で抜けた存在だ。
田中師も将来性を高く評価しており、「良いトモをしていますし、誰が見ても良い馬。
調教の時に角川先生から〝それ何の子?〟と聞かれたこともありますよ(笑)。
体型的には短い距離向き。どちらかといえばスピードタイプですが、
良い意味で抜けた部分もあってカリカリはしていません。5月以降のデビューを目指していきます」とのこと。
3月16日の能検でも余裕のある動きを見せており、大物感が漂った。
初陣へ向けてここからさらに調教進度を上げていく予定。
モーニン産駒では他にもヨシノヒローイン(松本隆宏厩舎)、パレスレガシー(角川秀樹厩舎)、
ペアシェイプドバイ(角川秀樹厩舎)、サザングレース(川島洋人厩舎)などが好内容で能検をパスしており、
続々とデビューする見込み。春先から楽しませてくれそうだ。
2歳戦からの活躍が見込まれるエピカリス産駒 シェアーズソウル&エピタキシーに注目
16年にJBC2歳優駿(Jpn3)の前身、北海道2歳優駿(Jpn3)優勝、UAEダービー(G2)2着のエピカリスは、
早期からの活躍と高いダート適性を見込まれている注目種牡馬。
ホッカイドウ競馬にも数多く入厩しており、
中でも角川秀樹厩舎のシェアーズソウル(牝)は血統的にも楽しみな1頭だ。
母シェアースマイルは11年エーデルワイス賞(Jpn3)勝ち馬で、2歳重賞ホース同士の配合となっている。
3月23日の能検ではダッシュひと息で回ってきただけという内容だったが、
角川師は「気性の難しいところがあり、そのあたりを考慮してうちの中ではゆっくりデビューする方になると思います。
本来、スピードはありますし、短距離向きの走り。母くらい走ってくれたらと思っています」と期待を寄せている。
能検からの変わり身に期待だ。
同厩舎にはもう1頭、エピカリス産駒のエピタキシー(牡)がおり、
同馬は昨年セレクションセールにおいて880万円で取引きされた期待馬。
「祖母は08年にエリザベス女王杯(G1)を制したリトルアマポーラという血統。
品がありますし、さすがの乗り味です。男馬にしては機敏で素軽さもあり、
マイル前後で活躍してくれそう」ということで、こちらも楽しみ。
リメンバーアポロ、シスターアクトなど大物感が漂うアポロケンタッキー産駒
アポロケンタッキー産駒では3月16日の能検で50秒2の好タイムをマークしたリメンバーアポロ(牡)が一押し。
桧森師も「良いスピードを持っているし、この馬は走ってくると思う。仕上がりも早い方なので、
態勢が整えば開幕戦から使っていきたい」と初日のスーパーフレッシュチャレンジ競走に挑むかまえ。
距離が延びても対応できそうで、初陣はもちろん先々まで楽しみな逸材だ。
同じくアポロケンタッキー産駒のシスターアクト(牝、田中淳司厩舎)は、
能検時506キロと馬格があり、スピードとパワーを兼ね備えている。
田中師も「フットワークが良くて、首の使い方も上手。坂路の動きに関してはこの馬が一番気に入っています。
短距離でも動けるタイプですし、早めから行きたいですね。面白いと思う」と太鼓判を押した。
フレッシュサイアーの勝ち上がり第1号はどの馬が飾ることになるのか。
開幕から目が離せない。
注目の新種牡馬編:注目馬ピックアップ
エイシンローロ(牡) 父モーニン、母エイシンパラダイス、織田正敏氏生産
ヨシノヒローイン(牝) 父モーニン、母リンノストーン、中村雅明氏生産
シェアーズソウル(牝) 父エピカリス、母シェアースマイル、目黒牧場生産
エピタキシー(牡) 父エピカリス、母クィーンアマポーラ、鎌田正嗣氏生産
リメンバーアポロ(牡) 父アポロケンタッキー、母エクスポジション、へいはた牧場生産
シスターアクト(牝) 父アポロケンタッキー、母エヴリホープ、小倉光博氏生産