ダート体系が大きく変わる2024年の3冠路線へ向けて、4月24日の浦和競馬場から2歳戦がスタートします。
今年のコラムは計4回。
即戦力をピックアップする方針で、能力試験に合格した馬を取り上げていきたいと思います。
3冠路線へ向け着々と準備を進める名門 小久保厩舎
昨年はカイルで東京ダービーを制し、
今年もヒーローコール(鎌倉記念、雲取賞勝ち)、ポリゴンウェイヴ(ニューイヤーC、クラウンC勝ち)、
トノパー(京浜盃2着)など3冠路線の有力候補が名を連ねる名門・小久保智厩舎。
4月6日に2レースが組まれた能力試験に早くも5頭を出走させており、デビューに向けて準備が着々と進められています。
ヒーローコール級ポテンシャルを持つ期待馬 ライゾマティクス
1組で1位入線したライゾマティクス(牡)は、21年のセレクトセールで2,200万円で取引された馬。
800メートル51秒4をほぼ馬なりでマークし、手綱を取った橋本直哉騎手は
「動きがいいし、おとなしくて乗りやすい。重賞戦線で活躍できる」と絶賛しています。
潜在能力十分な2頭然り 今年も多くの活躍馬が輩出される予感が漂う
同組で0秒3差遅れの2位入線だったトーセンヴィオラ(牡)は、
高橋哲也騎手が「バネがある。賢いし、センスがある。
距離は長い方がいいけど、800メートルでも能力でカバーできると思う」と高評価。
そして、2組で800メートル51秒3の一番時計をマークしたのは、二の脚の速さを見せたティンダルナイン(牝)。
直線でのステッキ一発にもしっかり反応しており、
室陽一朗騎手は「ゲートから出すとハミを取るし、いいですね」と手応え十分です。
4年連続の新馬勝ち第1号を狙う小久保調教師は
「ライゾマティクスはいつでも動けそうな態勢にある。重賞はいけるだろうけど、
ヒーローコール級になるにはここ1、2か月でどれだけ変わってくるかだろう」と期待の大きさが表れるコメント。
他の4頭についても「トーセンヴィオラはまだ全然やっていないからね。
ティンダルナインもジョーソーレ(牝)も仕上がれば相当動くと思う。
将来的にトーセンエナジー(牡)も走ってくるだろうけど、カイルみたいに使って強くしていくタイプ。
新馬は整っている馬しか使わないし、もともとのポテンシャルが違う」と自信満々です。
昨年紹介の新種牡馬マクマホン産駒には今年も注目
オマケに、昨年のコラムで触れた新種牡馬マクマホンについての振り返りを少しだけ…。
サムタイムアゴーがデビューから3連勝を飾り、平和賞、ニューイヤーCで5着。
笠松のスタンレーは今年3月の中京ペガスターCを制して重賞ウイナーの仲間入りをしており、
ダート適性は問題ないといっていいでしょう。
小久保調教師は「サムタイムアゴーは前進気勢が足りないところがあったけど、
トーセンヴィオラは馬がしっかりしてきている。
体のしっかりした産駒が出てくれば全然違うと思う。心技一体だからね」と教えてくれました。
浦和競馬第1回能力試験:注目馬ピックアップ
ライゾマティクス(牡) 父constitution、母レポゼッション、藤沢牧場生産
トーセンヴィオラ(牡) 父マクマホン、母カグラグレイス、有限会社エスティファーム生産
ティンダルナイン(牝) 父アメリカンペイトリオット、母ピンクブリザード、フクオカファーム生産
ジョーソーレ(牝) 父エスポワールシチー、母ジュリエッタ、川越ファーム生産
トーセンエナジー(牡) 父ダイワメジャー、母トーセンブリリアン、有限会社エスティファーム生産