南関東で最も早く行われた能力試験は3月31日の大井競馬場。
デビューまで1か月以上もあり、出走したのは5頭でしたが、
全馬無事に合格タイムの800メートル56秒0をクリアしています。
スプリンター気質ながらマイル戦線も狙える ファーストフラワー
注目したいのは、新馬戦を含む通算8勝の現役スプリンター・ハセノエクスプレス(父アジアエクスプレス)を
半兄にもつファーストフラワー(牝、父ホッコータルマエ)です。
4位入線ながらも直線の脚いろは良く、福永敏調教師も
「時計が速ければいいわけではないので、ゲートをポンと出てピュッと行って終わりではなく、
実戦を想定して砂をかけて最後に伸ばしてくるように乗ってもらいました。
ただ、他の子と比較してもゴール板を必要以上に気にしていて、ゴール板の手前でスッと外に行ったのが気になります。
ちょっとテンションは高めですけど、しっかり自分をコントロールして我慢できていたし、そこの一点だけですね。
育成場から仕上がりが早いと言っていただいていたし、いい意味で前進気勢が強くて前向きな子ですが、
ここのところだいぶ落ち着きがありながらいざという時にピュッと動けるようになってきました。
1,200メートル一辺倒ではなさそうですし、1,600メートルまでもつように使っていきたい」とコメント。
デビューVを意識できる仕上がりの早さ ミモレフレイバー
そして、4月21日の能力試験に合格したミモレフレイバー(牝、父キンシャサノキセキ)も期待する1頭。
「仕上がりが早いですし、こちらは前掛かりなタイプなので1,000、1,200メートルかな」。
半姉ミントフレイバー(父ヘニーヒューズ)は7勝したスプリンターで、福永調教師が手がけた思い入れのある血統です。
今年の2歳馬から格付ポイント制が導入されるので
「早めにデビューしてポンポンとポイントを稼いでから一息入れていくようになるのかな。
どちらも色気をもっていますよ」とデビューVを意識しています。
サブノジュニアを半兄に持つ注目馬 サブノプレミアム
すでに指名者数4,000を超えて注目度抜群のサブノプレミアム(牡、父パイロ)は
800メートル52秒0(4頭立て3位入線)で合格。びっしり砂をかぶせて余力たっぷりにゴール板を駆け抜けています。
半兄サブノジュニア(父サウスヴィグラス)は20年のアフター5スター賞、JBCスプリントを含む12勝。
NARグランプリ2020年度代表馬に輝いた地方競馬を代表する名スプリンター。
兄に続く看板馬として期待をかける堀千亜樹調教師は
「至って順調。初めてのものに警戒心が強くて慣れるまで時間がかかるけど、
納得したら物怖じしなくなる。最初に来た時は厩舎にも入らなかったし、馬運車にも乗らなかった。
兄弟が兄弟なのでみんな性格が…(笑)。でも、今のところカッカするところはない。
反応もいいし、馬も怖がらないし、ゆったりした跳びでスプリンターって感じではないね。
ジュニアは体型が詰まっていたけど、こちらはコロッとしたタイプではない。
スタミナはありそうだし、距離は徐々に延ばしていきたい」と目を細めています。
その他の大井組、船橋組にも要注目
他の大井組ではピコイチ(牡、父ヘニーヒューズ)、ピコニ(牡、父シニスターミニスター)、
4月19日の船橋能力試験組ではニダイメ(牡、父ベストウォーリア)、
ルージュノデンゴン(牝、父バンブーエール)はジョッキーの感触が良く、デビュー戦から楽しめそうです。
大井競馬第1・2回&船橋競馬第1回能力試験:注目馬ピックアップ
ファーストフラワー(牝) 父ホッコータルマエ、母フルオブスターズ、村田牧場生産
ミモレフレイバー(牝) 父キンシャサノキセキ、母メリュジーヌ、村田牧場生産
サブノプレミアム(牡) 父パイロ、母サブノイナズマ、藤沢牧場生産
ピコイチ(牡) 父ヘニーヒューズ、母アヴァール、チャンピオンズファーム生産
ピコニ(牡) 父シニスターミニスター、母クリスタルストーン、チャンピオンズファーム生産
ニダイメ(牡) 父ベストウォーリア、母ホウヨウジーナス、豊洋牧場生産
ルージュノデンゴン(牝) 父バンブーエール、母ルージュバンブー、バンブー牧場生産