シーズン開幕から2週間が経ち、続々と注目2歳馬がデビューしている門別競馬場。
この時期はどうしても早期デビュー馬に目が行きがちだが、
番組が充実して距離選択の幅が出てくる今からがPOG本番といってもいいだろう。
コラム最終回は秋の重賞路線を見据える各厩舎のスター候補をピックアップする。
落合騎手も絶賛! 動き抜群のシシャモフレンド
昨年のリーディングジョッキー、落合玄太騎手が「牝馬ならこの馬が一番楽しみ」と
惚れ込んでいるのが田中淳司厩舎のシシャモフレンド(牝)だ。
3月23日の能検では推進力の高い走りで後続に2秒差をつけて余裕の1着入線。
ところどころ若さを見せる場面もあった分、伸びしろは大きく、ポテンシャルの高さを証明した。
田中師も「見栄えする好馬体の持ち主。ストライドが伸びますし、良いトビをしている」と評価しており、
「父シャンハイボビーなので短い距離の方が向きそうですが、
1,200~マイルくらいまではこなしてくれると思います」とのこと。
当初は5月後半~6月デビューを予定していたが、能検後にさらに動きが良くなったことからデビュー時期を前倒し。
来週5月10~11日の開催から始動することとなった。狙うはもちろん牝馬の重賞路線。初戦から注目だ。
オルフェーヴル産駒の良血オルペウス 伸びしろが大きく、櫻井師も好感触
櫻井拓章厩舎のオルペウス(牡)は脚元の関係で地方デビューとなったが、母系にアルデバランⅡがいる良血馬。
社台コーポレーション白老ファームの生産馬で、母は仏のリステッド競走を含む2勝。
4月6日の能検では1着馬が走り過ぎたため離された2着入線となったが、
追われてからの反応が良く、レースセンスを感じさせた。
櫻井師も「この子は走りますよ。能検の内容も良かったですし、
まだまだ体が出来ていない状態であれだけ走れるのだから能力が高い」と好感触。
血統的に距離は延びた方が良さそうで、先々は1,700m前後が主戦場になってくるだろう。
能検後も脚元は問題なく、5月後半~6月頃のデビューへ向けて進められている。
サマーセール1,870万円の高額馬 将来性を感じさせるペルセヴェランテ
小野望厩舎のペルセヴェランテ(牡)は昨年のサマーセールにおいて1,870万円(税込)で取引された高額馬。
500キロを超える馬格があり、小野師も「馬っぷりの良さは抜けています。
非常に高い素質を感じますし、距離の融通もききそう」と評価している。
先を見据えてじっくり乗り込んでいく方針ということでデビューは少し遅くなりそうだが、
もし夏のデビューになっても秋の重賞戦線には十分間に合う。今からチェックしておいて損はないだろう。
なお、小野厩舎の注目馬としては他にも「馬格があって素質を感じる」というティーズフリーク(牡)、
「見た目どおりパワーのある動きを見せている」というビジョイチゴウ(牝)の名前も挙がっている。
秋の重賞路線を見据えるスター候補編:注目馬ピックアップ
シシャモフレンド(牝) 父シャンハイボビー、母コグノセンティ、浜口牧場生産
ブラックバトラー(牡) 父シニスターミニスター、母アズマガール、増尾牧場生産
オルペウス(牡) 父オルフェーヴル、母プぺフラッシュ、社台コーポレーション白老ファーム生産
ペルセヴェランテ(牡) 父シニスターミニスター、母モンロー、木田牧場生産
ティーズフリーク(牡) 父スマートファルコン、母ウルトラエナジー、ノースガーデン生産
ビジョイチゴウ(牝) 父シャンハイボビー、母ハリウッドセレブ、前田ファーム生産