4月7日に行われた川崎競馬の第1回能力試験。
デビューまで1か月以上もあり、出走したのは鈴木義久厩舎の3頭だけでしたが、
全馬が800メートル55秒0の合格タイムを楽々クリア。
能力試験の前に競馬場で馬場見せを兼ねて追い切られたこともあり、
仕上がりの良さが目立っています。
鈴木義久調教師が惚れ込む ドンドミノ
一番時計の50秒9をマークしたドンドミノ(牡、父モーニン)は、
2022年の北海道セレクションセールで鈴木調教師の目に留まり、1,100万円で取引された馬。
半姉イクノチャン(父トランセンド、内田勝義厩舎)は16年のローレル賞で2着した川崎ゆかりの血統です。
鈴木調教師は「筋肉の付き方が良く、もともとの馬体も良かった。
育成場での動きが良かったし、現時点でこれだけ動けている。
追って反応がいいし、追って味のあるタイプだから、距離はあった方がいいタイプ。
1,400メートルなら自信をもてるし、将来的にも期待している。
遅生まれで470キロなので、まだまだ成長してくれるかな」とデビューVはもちろん、
重賞路線にも名を連ねてきそうな素質馬です。
短距離向きのスピードが魅力 デーレーラプター
そして、終始3番手の外を回っていたデーレーラプター(牡、父ダノンレジェンド)については
「現状の仕上がりは早いし、新馬向きだと思う。スピードがあるので短距離かな。
これからどれぐらい伸びシロがあるかだね」とこちらも楽しみにしている様子。
山崎誠士騎手イチオシの素質馬 グレートノイズ
5月1日に行われた第2回能力試験は、26頭中25頭が合格。
エースジョッキーにふさわしく山崎誠士騎手には素質馬が集まり、唯一の6鞍フル騎乗でした。
中でも、5頭立て1位入線したグレートノイズ(牡、父エスケンデレヤ)は
「センスがいい。スピードタイプではなく、1周競馬が良さそう。
新馬戦が目標ではないけど、初戦からやれる」とかなりの高評価。
管理する山崎尋美調教師も「もう少し入厩が遅くてもいいかなと思ったけど、育成場から動けるからって言われて。
大きい馬(能力試験時503キロ)のわりに、この時季にしてはしっかりしている」と順調な仕上がりに目を細めています。
岩本調教師も目を見張る ウーアマッハ
また、5頭立て4位入線ながら「素質がありそう」と山崎騎手がオススメする
ウーアマッハ(牡、父ベストウォーリア)も要チェックです。
オウマタイム(14年鎌倉記念、15年京浜盃勝ち)や
チャイヤプーン(18年戸塚記念を含む重賞8勝)を輩出した原ファームの生産で、
岩本洋調教師は「骨があって、ちょっとしたものだなと思って当歳で買った馬。
成長してグングン大きくなって、入厩してから30キロぐらい馬体が増えている。
フットワークも大きくなっているし、新馬から期待できるよ」と笑顔を見せていました。
ホークビルの日本初年度産駒としても注目 ホークマン
そして、最後にもう1頭。4頭立て1位入線したホークマン(牡)は、
18年のドバイシーマクラシックを制したホークビルの日本初年度産駒。
ダート適性は未知数ですが、山崎騎手は
「仕上がりはいいし、走る。新馬向きだし、距離が延びても大丈夫」と手応え十分。
その他の合格組も仕上がり順調
なお、ミスマルゴー(牝)、クロスレイジング(牝)、マワルカガミ(牝)も勝ち上がりが早そうです。
川崎競馬第1・2回能力試験:注目馬ピックアップ
ドンドミノ(牡) 父モーニン、母ニシノコハク、津田牧場生産
デーレーラプター(牡) 父ダノンレジェンド、母ビューティーロマン、サンコウ牧場生産
グレートノイズ(牡) 父エスケンデレヤ、母シントーサクラ、静内山田牧場生産
ウーアマッハ(牡) 父ベストウォーリア、母レークサイドカフェ、原ファーム生産
ホークマン(牡) 父ホークビル、母カラフルロマンス、稲葉牧場生産
ミスマルゴー(牝) 父コパノリッキー、母ボムガール、日高大洋牧場生産
クロスレイジング(牝) 父ホッコータルマエ、母エルビーローズ、鵜木唯義生産
マワルカガミ(牝) 父パイロ、母カルブンクルス、ディアレストクラブ生産