すぱっと!POG!コラム ・江橋大介さんの南関4場注目馬・ホッカイドウ競馬から注目2歳馬の生情報・浅野靖典さんのPOG必勝法!?すぱっと!POG!コラム ・南関東トラックマンの注目馬・ホッカイドウ競馬から注目2歳馬の生情報・浅野靖典さんのPOG必勝法!?

ホッカイドウ競馬 注目2歳馬紹介【角川秀樹厩舎編】

ホッカイドウ競馬で田中淳司厩舎に並ぶツートップといえば、桑村真明騎手、阿部龍騎手を擁する名門・角川秀樹厩舎。
これまでエーデルワイス賞6勝、北海道2歳優駿(現JBC2歳優駿)3勝と2歳交流重賞で突出した成績を収めているトップステーブルだ。 日々、質の高いトレーニングが施されており、若駒の育成には絶対の自信あり。

今年も3月24日時点で管理馬41頭が能検をパスしており、開幕初日から攻勢をかけるかまえだ。
今回は第1回、2回能力検査合格馬を中心に早期デビューの注目馬を紹介していこう。

角川師が大きな期待を寄せる縁の血統、快速スティールアンバー
開幕初日のスーパーフレッシュ候補として角川師から最初に名前が挙がったのは、
スティールグレイスの半弟スティールアンバー
姉は2022年のエーデルワイス賞で1番人気に支持され、誰もが世代No.1と評した逸材だった。
本馬は昨年の北海道サマーセールに上場され「(スティールグレイスを所有していた)菅野オーナーとも相談して、
絶対に落とすという気持ちで臨んだ」という角川師が見事落札。
ホッカイドウ競馬デビュー馬としては高額な取引となったが、それだけの思いと熱意が込められた1頭ということになる。

「No.1になってもらいたい馬です。父は違いますが、姉と似た雰囲気をもっていますし、
エスポワールシチー産駒なら距離もある程度はこなすと見ています。
現在480キロ超と十分な馬格がありますし、姉同様に良いスピードを持っています。
母系は短距離での活躍馬が多いですが、牡馬ですから先々は1,800m位までこなして欲しいところですね」

3月13日の能検ではゴール前で軽く流して49秒9の好時計をマーク。
楽に先行して直線で軽く気合をつけられると、余裕をもって後続を突き離した。
「期待どおりの良い走りを見せてくれました。ここまで順調にきていますから、
開幕戦を含む4月デビューを目指して進めていきます」と角川師。
仕上がりが早いというだけではなく、成長力を見込める血統背景。2歳戦から長く楽しませてくれそうだ。

能検で余裕たっぷりの動き、評価急浮上のアップタウン
同じくエスポワールシチー産駒のアップタウンは、3月13日の能検の内容、動きの良さから開幕戦候補に急浮上した1頭。
能検52秒8という走破タイムは平凡ながら、最後までノーステッキ、完全馬なりでマークしたものだけに価値がある。

「まだ重いかなという現状でも良い内容で走ってきてくれました。
追って伸びそうな感触ですし、この馬も開幕戦候補に入ってくると思う」と角川師。

叔父にJRA重賞2勝のジェネラーレウーノ、近親に昨年重賞3勝を挙げたゼロアワーがいる血統馬。
4月~5月には始動して2歳牝馬戦線を席巻するつもりだ。

早期デビューから南関東遠征を見据えるグッドルッキングホース、フークシャイニー
馬っぷりならこの馬、と角川師から評価されているのはフォーウィールドライブ産駒のフークシャイニー
4月24日生まれということで開幕戦候補からは外れたものの、調教進度や動きの良さは前出2頭にもヒケをとらない。

「体がありますし、見栄えしますね。真面目に走る馬でゲート練習の動きも上々でした。
順調に進められていますから誕生日がくればすぐにデビューできそう。
走らせてみないとわからないところはありますが、スピードがありますから短距離~中距離まで対応してくれるのでは。
早期に能力を見せてくれるようなら南関東の重賞を使いに行くことも考えたいですね」。

牝馬のNo.1候補、良血スティールファイン
エーデルワイス賞を狙っていきたい牝馬のエース候補は名牝ウメノファイバーの血を受け継ぐスティールファイン
セリ場において顔、お尻、バランスの順で馬を選定していくという角川師に「欠点なし」と評された好素材だ。

「バランスが良いですし、顔もお尻も良い。ケチをつけるところのない馬ですね。闘争心があって前向きなタイプ。
気性的にかかる面が出てくると心配ですが、体型から距離はこなせると思います。
状態次第ではありますが、順調なら4、5月中にデビューできるでしょう」

母の兄弟にJRA重賞勝ちのヴェルデグリーン、グリューネグリーン。祖母にウメノファイバーがいる筋の通った血統馬だ。
現在はソエの影響でひと息入っているところだが、それまで順調に乗り込まれてきており、
調教進度は他の馬たちと比べても遜色なし。態勢が整い次第、能検を受験する予定だ。

セレクションセール出身の好素質馬、カイシンパジェント
第2回能検を好内容でパスしたカイシンパジェントは、2020年園田プリンセスカップ、
ラブミーチャン記念を制したラジアントエンティの半妹にあたる。
昨年のセレクションセールで角川師の目にとまり、「顔とお尻が気に入った」ということで落札された。

「初めて馬をもつオーナーさんに購入を依頼されて、本馬はうちで走った馬の妹ということもあったので決めました。
スピードがあり、どちらかといえば柔らか味のある動き。距離もこなせる感触があります。
順調なら4月、5月にはデビューできそうですよ」

3月20日の能検では好スタート好ダッシュからハナを切って1着タイ入線。
最後まで強く追われることなくゴールしており、時計以上に評価できる内容だった。
門別の2歳牝馬戦線のことだけを考えれば1,200m限定仕様の馬でも問題はないが、
年末の南関東遠征など先々を考えればマイル前後はこなせる馬であることが理想。
本馬はそうした将来を見込まれて選ばれ、ここまでプラン通りの成長を見せている。

前記5頭のほかに角川師からは早期デビューの注目馬として「スピードタイプで早め早めから動かしていけるタイプ」だというミソドレミ、 「バウチェイサーの全弟で気性はやや心配も素質◎」のバウヴォーグ、「かたちが良く、馬っぷりが上々」なエイシンイワハシルの名前が挙がっており、 今年は春先から例年以上にハイレベルなメンバーが揃っている感。

10年ぶりに2歳重賞未勝利に終わった昨シーズンのリベンジへ。チーム角川の大逆襲が始まる。

角川秀樹厩舎のおすすめ早期デビュー予定馬
スティールアンバー(牡) 父エスポワールシチー、母ファーマシスト、母の父Shamardal グッドラック・ファーム生産
アップタウン(牝) 父エスポワールシチー、母ピンナップ、母の父スマートボーイ 新生ファーム生産
フークシャイニー(牡) 父フォーウィールドライブ、母ピュアノアール、母の父ブラックタイド 橋本牧場生産
スティールファイン(牝) 父エスポワールシチー、母ソリッドリーズン、母の父ジャングルポケット 沖田博志氏生産
カイシンパジェント(牝) 父デクラレーションオブウォー、母ミヤビグローリー、母の父アグネスタキオン 静内白井牧場
ミソドレミ(牝) 父パイロ、母ユウチャージ、母の父トゥザグローリー 門別牧場生産
バウヴォーグ(牡) 父エスポワールシチー、母エンジェルズソング、母の父フレンチデピュティ 坪田晃宜氏生産
エイシンイワハシル(牡) 父アジアエクスプレス、母エイシンヒマワリ、母の父Uncle Mo 多田善弘氏生産

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