今年の南関東POGコラムも計4回。
能力試験に合格した即戦力をピックアップしてお伝えします。
2025-26シーズンの能力試験は4月4日の浦和競馬場からスタートし、15頭がすべて合格しました。
南関東デビュー勝ち第1号を狙うのは、名門・小久保智厩舎の外国産馬ドリームファイター(牡)です。
スタートダッシュはひと息でしたが、徐々にポジションアップし、直線ではステッキにしっかり反応して1位入線。
800メートル50秒3の一番時計をマークし、手綱を取った矢野貴之騎手は
「全体的にいい動きでした。短距離向きの感じはしないし、センスがいい。競馬がうまい。
ゲート練習をしていないというわりに走れている」と振り返っています。
父Kantharosは現役時に2010年のサラトガスペシャルS、バシュフォードマナーSを制した3戦無敗のスプリンター。
小久保調教師は「スピードは抜けているよね。操作性は相当いいみたいだし、やればやるだけ動く。
成長力も相当あると思う」とデビューVはもちろん、来年のクラシックを見据えています。
2歳シーズンから多くのレース経験をさせながら、心身ともに鍛えて強くする"小久保流"。
昨年は開幕初日のドリームチャレンジ2歳新馬をプレミアムハンド、ライトスリーで連勝しており、
今シーズンも目が離せません。
同組で出遅れながらも3位入線したビクトリアリリーも注目の1頭です。
2024年の北海道サマーセール(1,485万円で落札)で見初めたという繁田健一調教師は「小さな牝馬だけど、バランスがいい。
速いところの動きもいいし、1,400メートルぐらいなら最初からこなせると思う」と早期デビューVを意識。
笹川翼騎手も「いい2歳に乗ったなって返し馬の時から思っていた。800メートルではなく、距離は長い方がいい。
たぶん、現状の牝馬ならトップクラスじゃないですか」と素質を高く評価しています。
昨年の桜花賞馬プリンセスアリーの背中を知る(デビュー勝ち)七夕裕次郎騎手がイチオシするのは、
800メートル52秒0で1位入線したネイビーシンデレラです。
七夕騎手は「能力試験を使ってから雰囲気がグンと変わりました。気がかなり入ったし、
前進気勢が出て、重さもなくなりましたね。パワーがあるし、ちょっとずつ成長していきそう」と期待を寄せています。
そして、まだ誕生日を迎えていないヴァルヴァラ、ダイバマーヤチャン、サモアノカイジン、オーデンサフィーは
第2回開催以降のデビューになりますが、800メートル52秒1で2位入線したヴァルヴァラは初戦から楽しめそう。
福原杏騎手は「時計は遅かったけど、動きはすごく良かった。スピードがある感じ。初戦から」とコメントしています。
浦和競馬第1回能力試験:注目馬ピックアップ
●ドリームファイター(牡) 父Kantharos、母Luvutothemoonnback、母の父Malibu Moon ColumbianaFarmLLC生産
●ビクトリアリリー(牝) 父クリソベリル、母レゲウーマン、母の父サマーバード グランド牧場生産
●ネイビーシンデレラ(牝) 父ルヴァンスレーヴ、母タキオンレディー、母の父クロフネ 宮内牧場生産
●ヴァルヴァラ(牝) 父カリフォルニアクローム、母バラベルサイユ、母の父アグネスデジタル 木村牧場生産