すぱっと!POG!コラム ・江橋大介さんの南関4場注目馬・ホッカイドウ競馬から注目2歳馬の生情報・浅野靖典さんのPOG必勝法!?すぱっと!POG!コラム ・南関東トラックマンの注目馬・ホッカイドウ競馬から注目2歳馬の生情報・浅野靖典さんのPOG必勝法!?

ホッカイドウ競馬 注目2歳馬紹介【5月、6月デビュー予定の注目2歳馬編】

ホッカイドウ競馬の2025シーズン開幕から間もなく1ヶ月。
先人たちから受け継がれてきた確かな馴致技術と早期仕上げにより、
今年も門別競馬場では全国トップレベルの2歳戦が繰り広げられている。

春先の新馬戦は1,000m、1,100mが中心だが、
5月中旬以降は1,200m、1,700mのフレッシュチャレンジ競走も予定している。
距離が欲しいタイプの馬たちはここへ向けて調整されており、大物狙いなら5月、6月デビュー馬から探すのも手だ。
最終回の今回は能検から間隔をあけてじっくりと調整されてきた馬を中心に紹介していこう。

ダノンレジェンド産駒の大本命はこの馬!? 門別No.1厩舎のエース候補、レヴェルトディオ
田中淳司厩舎のダノンレジェンド産駒といえばストリームやスペシャルエックスなど成功例が多数。
もちろん、開幕戦のスーパーフレッシュを制したスペシャルチャンスへの期待も高まるところだが、
春先の取材で厩舎のエース候補として真っ先に名前が挙がったのはレヴェルトディオの方だった。

「ダノンレジェンド産駒を探す時はストリームらと似た体型の馬を探すのですが、そこで見つけたのがこの馬です。
父の産駒らしいピリッとした面があって、それがレースで良い方向に出ると思います。
セリで見た時よりもさらに馬体は良くなっていますし、楽しみですね」(田中師)。

3月20日の能検では出脚こそひと息だったが、3コーナー手前から加速していって前をとらえて悠々と1着入線。
この日の一番時計となる49秒7の好時計をマークした。
能検後は時間をかけて乗り込まれて、順調に仕上がってきたことから当初のプランどおり3回開催でデビュー予定だ。

距離が延びて真価を発揮するタイプ 牡馬の王道路線を目指すマルコバローズ
田中師が「JBC2歳優駿やその先のダート三冠を見据えてじっくり仕上げていく」と話すのは、
ルヴァンスレーヴ産駒のマルコバローズ
半兄にJRA5勝、マーチS2着のバスタータイプがいる血統で、スラリと胴伸びのある馬体からも中距離で力を発揮しそうだ。
実際、800mの能検では距離が足りず、平凡なタイムで3着入線という結果だった。

「まだ全体に非力ですし、これからどんどん良くなりそうな馬です。
最初から先を見据えて馬主さんに購入していただいた馬。秋の王道には間に合うようにデビューさせます」とのこと。

乗り役の評価も高く、将来性豊かな1頭。忘れずに動向をチェックしておこう。

母系に重賞活躍馬がズラッと並ぶ 厩舎屈指の良血馬ルッソクイーン
田中淳司厩舎からもう1頭、紹介しておきたいのがエスポワールシチー産駒のルッソクイーン
母の兄姉にマイルChS勝ちのブルーメンブラットや北海道スプリントC勝ちのジョイフルハートがいる良血馬で、
こちらも距離が延びて良さそうなタイプだろう。

「半兄のベルモンドは大井で新馬戦を圧勝した後に故障してしまったのですが、その走りはインパクトが強かったですね。
この馬も良いスピードを持っていますし、スタッフの評価が高い馬。早めのデビューを目指しています」。

3月20日の能検では外から被せられて気持ちが途切れてしまったのか、進みが悪く6着入線となったが、
こちらも前述のマルコバローズと同様、距離が延びた方が良いタイプ。実戦で大きく変わってきそうだ。

角川師が惚れ込んだグッドルッキングホース コパノリッキー産駒のタイセイシャルト
5月7日の新馬戦(1,100m)でデビュー予定のタイセイシャルト
昨年のサマーセールで角川師に見出され、1,210万円(税込)の評価を受けた逸材だ。
3月20日の能検時はまだトモの緩さを感じさせながらも、2番手から直線で突き抜けて1着入線。
父の産駒らしい良いスピードを披露した。

「セリ場で見て、この顔とお尻に惚れました。バランスも良いですし、
動きはどちらかといえば柔らかみのあるタイプ。短距離で良さそうですが、
ある程度は距離もこなせると思います」と角川師。
レースぶりに注目だ。

2歳シーズンで結果を残して、来年は道営記念? 中~長距離での活躍を見込むヴァーチェ
デクラレーションオブウォー産駒のヴァーチェはやや奥手のタイプでデビューはもう少し先になりそうだが、
角川師が「道営記念を目指したい馬」と大きな期待を寄せる1頭だ。

3月13日の能検は2着入線で時計も目立たなかったが、
「まだトモが緩いですし、長い距離の方が力を発揮できるタイプ。
そのあたりも踏まえてデビュー時期を決めていく方針です。
とはいえ、フレッシュがある期間にはデビューして、秋口に本領を発揮してくれるイメージ」とのこと。

祖母は砂の女王ファストフレンドという筋の通った血統背景。
この時期は早期デビュー馬に目がいきがちだが、いつだって大物は少しだけ遅れて登場するもの。
この馬の名前も覚えておいて損はないだろう。

重賞2勝&京浜盃2着リコースパローの半弟 大物感漂う好素材、リコーヒューズ
昨年、ソルジャーフィルドとリコースパローで2歳牡馬の王道路線を席巻した川島洋人厩舎。
能検の内容からして今年も層が厚そうだが、中でも注目はリコースパローの半弟リコーヒューズだろう。

兄同様、十分な馬格があり、能検時496キロの好馬体。
能検ではスタートから押して出て行き、直線もしっかりと脚を伸ばして1着馬から0秒4差の2着入線だった。
能検後も順調に乗り込まれてきたことから、間もなくデビュー予定。もちろん、兄同様、距離が延びて良いタイプ。
レースぶりに注目だ。

ホッカイドウ競馬公式You Tubeで話題 “マルチャン”ことディアモアー
最後に紹介するのは入厩から馴致、デビューまでをドキュメントで追うYouTube企画で話題の
“マルチャン”ことディアモアー
4月時点の馬体重は420キロとやや小ぶりも、管理する齊藤正弘師によれば「これからまだまだ成長してきそう」とのこと。

取材日の調教では桑村騎手を背に長めの距離を丹念に乗り込まれており、
「現時点での動きが良いですし、JRA認定競走を勝てるレベルにあると思います。
ゲート練習も順調に進められていますので5月中には能検を受けて、
6月中旬あたりにデビューできればいいかなと思っています」と齊藤師。

母ディアマルコは全国各地で勝利を挙げて2018年NARグランプリの4歳以上最優秀牝馬に選ばれた女傑。
話題性だけではなく、素材の良さも輝き出した“マルチャン”であった。

5月、6月デビュー予定の注目2歳馬編
レヴェルトディオ(牡) 父ダノンレジェンド、母テーオーティアラ、母父スペシャルウィーク 森政巳氏生産
マルコバローズ(牡) 父ルヴァンスレーヴ、母グローバルソング、母父ブライアンズタイム 藤原牧場生産
ルッソクイーン(牝) 父エスポワールシチー 母アンプレヴー 母父トワイニング 株式会社 ラベンダーファーム生産
タイセイシャルト(牡) 父コパノリッキー、母スカーレットダイヤ、母父ブライアンズタイム マルシチ牧場生産
ヴァーチェ(牡) 父デクラレーションオブウォー、母ベルゲン、母父ヴァーミリアン 中前牧場生産
リコーヒューズ(牡) 父ヘニーヒューズ、母リコーデリンジャー、母父スウェプトオーヴァーボード リコーファーム生産
ディアモアー(牝) 父フリオーソ、母ディアマルコ、母父スパイキュール クリアファーム生産

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