4月11日に行われた川崎競馬の第1回能力試験は8頭がすべて合格しました。
800メートル50秒7の一番時計を叩き出したのはモンザセカンド(牡)です。
スタートダッシュがつかず前半は置かれ気味でしたが、
直線で外に持ち出されるとステッキにしっかり反応してフィニッシュ。
山崎誠士騎手は「スタートはそんなに速くなかったけど、砂をかぶせて、しまいもしっかり伸びてくれた。
奥もありそう」と手応えをつかんでいます。
圧倒的なスピードを武器に、昨年の若武者賞、鎌倉記念を無敗で制したベアバッキューンも手がける鈴木義久調教師は
「トモが緩くて時間がかかると思ったけど、速いところをやるたびに良くなってきた。追ってからの反応は相当良かったし、
フザけて走っているところがあるから、距離が延びても悪くない」と目を細めていました。
2024年の北海道サマーセールにおいて440万円で取り引きされたバルジェロ(牡)も順調に調整が進んでいる1頭。
山崎裕也調教師は「テンションが上がりすぎるからまだやっていないし、まだボケて走っているところがあったから、
ある程度は攻めた方が良さそうなタイプ。新馬戦は勝てるんじゃないかな。」と川崎のデビュー勝ち第1号を強く意識。
若武者賞(9月11日、川崎1,500メートル)を視野に入れたローテーションが組まれるようです。
そして、4月28日の第2回能力試験は13頭中12頭が合格。
800メートル50秒1の一番時計をマークしたのは、
9年連続で川崎リーディングトレーナーに輝いた高月賢一厩舎が送り出すビタミンドロップ(牡)でした。
手綱を取った矢野貴之騎手は「癖がなくて乗りやすいし、現状のスピードは一枚上かな。
タメて切れる感じではなく、ワンペース系なので1,400メートルでスムーズなら」とコメント。
2024年の北海道サマーセール(748万円で落札)で見初めたという高月調教師も
「追い切りは馬なりで53秒を切っていたけど、あんなに動くと思わなかった。
練習ではスタートも出なかったのに、慣れてきたら出たからね。900メートルでも勝てると思うけど、
先につながるから1,400メートルを使う。早いうちからポンポンといきたいね」ときっぱり。
母リアンローズはデビュー2連勝を飾り、10年のハイセイコー記念4着、11年の京浜盃でも3着に好走し、
東京プリンセス賞(6着)、東京ダービー(11着)に駒を進めています。
父エスポワールシチーという血統からもPOG向きと言えるでしょう。
また、南関東リーディング3位につけている野畑凌騎手が「900メートル向き。気性的に馬を抜かないタイプだけど、
追って味があります」と手応えをつかんでいるクリムゾンプリンス(牡)も注目です。
川崎競馬第1・2回能力試験:注目馬ピックアップ
●モンザセカンド(牡) 父ポアゾンブラック、母ヒシヴェリタス、母の父アドマイヤドン 八島夕起子氏生産
●バルジェロ(牡) 父ファインニードル、母ブロードハースト、母の父スクリーンヒーロー 株式会社奥山ファーム生産
●ビタミンドロップ(牡) 父エスポワールシチー、母リアンローズ、母の父スターリングローズ 織田正敏氏生産
●クリムゾンプリンス(牡) 父パイロ、母プリンセスプリンセス、母の父Discreet Cat パカパカファーム生産