2026 Dirt Triple Crown
2025.10.30 門別 1,200mエーデルワイス賞(JpnIII)

2024年優勝馬 ミリアッドラヴ号
ホッカイドウ競馬2歳牝馬重賞

エーデルワイス賞とは
2歳牝馬によって争われる唯一のダートグレード競走。
JRA勢にとってもこの時期に行われる交流重賞は貴重で、ダート戦を求めてスピード馬が参戦してくることだろう。
過去27回、JRA所属馬と地方所属馬の対戦成績は「JRA12勝」に対して「地方15勝」と地方がやや優勢。
昨今のダートグレード競走ではJRA所属馬が強さを見せているが、ホッカイドウ競馬のレベルの高さを物語っている結果と言えそうだ。
全国に先駆けて行われるホッカイドウ競馬の2歳重賞戦線。
10月に行われる2歳重賞でもあり、「仕上がりの早さ」も重要なファクターとなりそうだ。
予想<競馬ブック・板垣祐介>
◎リュウノフライト
フレッシュチャレンジを勝利した後、リリーカップ、フルールカップと連勝し、
エーデルワイス賞につながる牝馬短距離路線の王道ど真ん中を歩んできた。
そのいずれもが圧勝だが、単にスピードだけで押し切っているわけではない。
1,000mのリリーカップでは、内枠で先行争いに巻き込まれかけたところから一旦引いて位置を下げ、
砂を被りながら4角で外に持ち出し、そこからもう一度エンジンを吹かして突き抜けた。
非凡な能力の絶対値を有していると同時に、
競走馬として非常に優れたメンタル(≒操縦性の高さ)の持ち主であることがこの1戦で分かる。
実際、タイム面も含め、この7月のリリーカップの時点で、既にエーデルワイス賞を意識できる走りだった。
続く1,200mのフルールカップでは、前半3ハロン34秒7の超ハイペースを楽に先行して抜け出した。
JRA勢が加わって急流必至となる本番に向けて、これはちょうどいい"予行演習"になったことだろう。
1分13秒1の勝ちタイムは、そのまま本番に適用できる。
このフルールカップでこの馬の評価は、エーデルワイス賞ほぼ当確レベルの決定的なものになったのだった。
もちろん、あとはJRA勢のメンツ次第ということになるが、今年参戦してきた馬で、ダート経験のある馬はわずか1頭。
力量的にも概ね例年の域を出ない印象だ。
初ダートでパフォーマンスをグンと上げる馬もいる可能性はあるとはいえ、明確な根拠は持ちづらい。
レースの中で想像を超えるイレギュラーがない限り、リュウノフライトの信頼度はかなり高い状況と言えるだろう。
◯ビッグカレンルーフ
すずらん賞の勝利で一気に知名度を高め、次走のネクストスター門別では3番人気に支持されたが、結果は10着だった。
この直接的な敗因として考えられるのが、レース前のイレ込みである。
ナイターの時間帯で走るのは前走が初めてということも影響したのだろう、パドックではかなりの発汗が見られた。
また、すずらん賞で1,200mをこなしたとはいえ、門別のダート1,200mは未経験だった。
イレ込みによる体力の消耗と相まって、このコースのタフさに苦しんだ格好だろう。
ナイター、距離の両面で慣れが見込める点と、
激しい展開によって差し・追い込み馬が浮上しやすいこのレースの傾向とを鑑みて、対抗評価とした。
△ミスティライズ
△タケノルル
△アパタイトテソーロ
△タイセイフレッサ
リュウノフライトのパフォーマンスレベルを最大限評価して、▲単穴評価は無しとした。
ミスティライズは、リリーカップ・フルールカップともに、リュウノフライトの2着だった。
しかしいずれも1秒ほどの差をつけられてのもので、逆転は簡単ではない。
前走の園田プリンセスカップは5着に敗れたが、初の小回り1,400mに最内枠と、これまでに経験のない条件がかなり応えた様子。
その厳しい競馬の経験を糧に、着差を縮めたいところだ。
タケノルルはここまで2戦2勝。
8月のデビューゆえ、キャリアの浅さはネックだが、ポテンシャルだけで言えば、リュウノフライト以外とは大きな差はないだろう。
揉まれず運べる外枠もプラス材料だ。
JRA勢で唯一、ダートの経験、及びダートでの勝利経験があるのがアパタイトテソーロ。
小柄な体躯とピッチ走法は、白砂においては少しも割引材料にならないが、函館1,000mで1分0秒2という勝ちタイムはやや平凡。
時計の短縮が最大のポイントになる。
芝・ダート関係なく、純粋に実績面だけでJRA勢を比較すれば、新潟2歳ステークス5着があるタイセイフレッサが一歩リードだろう。
ただ、門別1,200mの1番枠はただでさえ鬼門の枠順で、まして砂を被りたくない初ダートの馬にとっては尚更だ。
能力発揮には、難しい立ち回りが要求されそうである。
参考レース
-
- 7/23
- 門別
- 1,000m
- リリーカップ(H3)
- リュウノフライト
-
- 8/20
- 門別
- 1,200m
- フルールカップ(H3)
- リュウノフライト
-
- 9/18
- 門別
- 1,600m
- フローラルカップ(H3)
- ニジコ
-
- 10/2
- 門別
- 1,200m
- ネクストスター門別(H1)
- スペシャルチャンス
レース回顧

レース概要
| 実施日 | 10/30(木) |
| 競馬場 | 門別競馬場 |
| 距離 | 1,200m |
| 出走条件 | サラ系2歳牝馬 |
| 負担重量 | 55kg |
| 優先出走権 | なし |


