~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2018年8月1日(水) 
サラ系3歳以上 大井1,600m
サンタアニタトロフィー(S3)

レース紹介

真夏のマイル重賞「サンタアニタトロフィー(S3)」!
TCK(大井)とアメリカのサンタアニタパーク競馬場との友好交流提携を記念した重賞。
南関東重賞では珍しい"ハンデキャップ競走"として実施される一戦だ。

春シーズンから続くマイル重賞戦線はいよいよ夏の陣!
重賞実績馬が強いのか?それとも夏の上がり馬が強いのか?過去10年の傾向を分析してみよう。

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2017年 ゴーディー 大井 プレシャスカフェ 4人気
2016年 リアライズリンクス 浦和 ダイタクリーヴァ 5人気
2015年 ソルテ 大井 タイムパラドックス 1人気
2014年 セイントメモリー 大井 アフリート 6人気
2013年 セイントメモリー 大井 アフリート 1人気
2012年 ゴーディー 大井 プレシャスカフェ 6人気
2011年 カキツバタロイヤル 船橋 ロイヤルタッチ 3人気
2010年 カキツバタロイヤル 船橋 ロイヤルタッチ 6人気
2009年 ブルーホーク 大井 ブラックホーク 2人気
2008年 チェレブラーレ 大井 ブラックホーク 1人気

連覇を達成したのは「セイントメモリー」と「カキツバタロイヤル」の2頭。
そして、2012年の優勝馬「ゴーディー」は、なんとなんと!5年後の2017年にサンタアニタトロフィー2勝目を挙げている。

「ゴーディー」は、サラブレッド全盛の近年では数少なくなった「サラブレッド系(サラ系)※」の1頭。
初タイトルは2012年のサンタアニタトロフィーで、10歳となった2018年にも勝利(オープン競走)を挙げているタフネスホースだ。

※母イケノエメラルドが“アングロアラブ”で、「ゴーディー」のアラブ血量は14.86%(父はプレシャスカフェ)
※アングロアラブ:アラブとサラブレッドの交雑種(アラブ血量25.0%以上)

ちなみに、サンタアニタトロフィーの第1回(1980年)優勝馬はトウケイホープ。
トウケイホープは同年の「東京大賞典(旧G1)」優勝馬で、岩手の怪物トウケイニセイの父としても名を馳せている。
マル秘情報によると…ポイントが当たるゲーム「名馬を探せ!」の“名馬”に出現するとかしないとか…

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

的場文男騎手が凄い!

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2017年 的場 文男 柏木 健宏 左海 誠二
2016年 的場 文男 笹川 翼 中野 省吾
2015年 吉原 寛人 的場 文男 中野 省吾
2014年 本橋 孝太 御神本 訓史 坂井 英光
2013年 本橋 孝太 坂井 英光 石崎 隆之
2012年 赤嶺 亮 真島 大輔 山崎 誠士
2011年 石崎 駿 戸崎 圭太 的場 文男
2010年 本多 正賢 的場 文男 今野 忠成
2009年 坂井 英光 的場 文男 石崎 隆之
2008年 張田 京 戸崎 圭太 石崎 駿

「的場文男」騎手が抜群の相性!
過去10年で2勝、2着3回、3着1回の成績で、目下のところ3年連続連対中だ。

その他、サンタアニタトロフィーが初タイトルとなった騎手は2名。
2012年にゴーディーで制した「赤嶺亮騎手」と、2010年にカキツバタロイヤルで制した「故・本多正賢氏」だ。

地元勢が強いが、浦和・小久保厩舎が侮れない!

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 1 3 2 15 4.8% 19.0%
船橋 2 3 5 38 4.2% 10.4%
大井 7 4 3 63 9.1% 14.3%
川崎 0 0 0 5 0.0% 0.0%
南関以外 0 0 0 1 0.0% 0.0%

過去10年で7勝を挙げる「大井所属馬」。
当然ながら地元勢には大注目となるが、今回は「浦和所属馬」をピックアップしてみよう。

「浦和所属馬」は過去10年で1勝、2着3回、3着2回。
勝率1位は「大井所属馬」に譲るものの、連対率19.0%は所属別の成績ではトップの数字だ。
さらに、「浦和所属馬」を厩舎別で見てみると…3着内に好走した6頭は全て「小久保厩舎所属馬」となる。

なお、「南関以外の所属馬」は、「アメリカ」のレッドアラートデイが該当。
サンタアニタトロフィーは2011年のみ「国際招待競走」として実施されており、この時の招待馬がレッドアラートデイなのである。

1番人気の信頼度が高く、6番人気以下の激走にも要警戒!

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 3 3 0 4 30.0% 60.0%
2人気 1 3 2 4 10.0% 40.0%
3人気 1 0 1 8 10.0% 10.0%
4人気 1 2 0 7 10.0% 30.0%
5人気 1 0 2 7 10.0% 10.0%
6人気以下 3 2 5 92 2.9% 4.9%

「1番人気馬」が3勝、2着3回で連対率は60.0%。
「2~5番人気馬」もそれぞれ1勝を挙げているものの、「1番人気馬」の信頼度が最も高くなっている。

そして、見逃せないのが「6番人気以下」の馬たち。
過去10年で3勝、2着2回、3着5回なので、単純計算すると、毎年1頭は馬券に絡んでいることになる。

今年は単勝配当が荒れる!?

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2017年 670 3,820 42,650
2016年 1,120 980 23,860
2015年 150 450 18,970
2014年 1,510 3,260 154,110
2013年 220 2,910 82,180
2012年 1,950 3,390 236,320
2011年 550 1,250 8,840
2010年 1,540 2,280 26,110
2009年 280 1,440 19,310
2008年 210 400 16,090
平均 820 2,018 62,844

「単勝」は3桁配当と4桁配当が交互に出ている。
順番的には今年は“4桁配当”だが…!?

「馬複」は堅く収まることは少なく、過去10年で4桁配当が7回。
さらに、「三連単」も1万円未満の配当が1回あるのみだ。

どの枠でもチャンスあり!

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 3 0 0 14 17.6% 17.6%
2枠 1 2 1 15 5.3% 15.8%
3枠 1 1 1 16 5.3% 10.5%
4枠 1 1 4 13 5.3% 10.5%
5枠 0 1 1 17 0.0% 5.3%
6枠 2 2 1 15 10.0% 20.0%
7枠 0 2 1 17 0.0% 10.0%
8枠 2 1 1 15 10.5% 15.8%

サンタアニタトロフィーは大井の内回りコースを使用するマイル戦。
したがって内枠勢(※)有利のイメージがあるが、過去のデータからはそうとは言い切れないようだ。

確かに、最も勝利数が多いのは「1枠」の3勝だが、唯一、2着及び3着が1度も無い枠も「1枠」なのである。
いわゆる「勝つか負けるか」の状況。

一方、「2~8枠」は「5枠」、「7枠」で勝利がないものの、全ての枠で2着及び3着が1回以上ある。
連対率を見ても横一線と言えるだけに、どの枠からスタートしてもマイナスということはなさそうだ。

※「1~4枠」を内枠、「5~8枠」を外枠とする

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 10 10 9 107 7.4% 14.7%
牝馬 0 0 1 10 0.0% 0.0%
セン馬 0 0 0 5 0.0% 0.0%

「牝馬」で唯一、3着に好走したのは2008年のベルモントノーヴァ。
その他は全て「牡馬」が上位を占めている。

5歳馬に注目!

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3歳 0 0 0 1 0.0% 0.0%
4歳 3 1 0 13 17.6% 23.5%
5歳 3 4 1 13 14.3% 33.3%
6歳 2 1 3 36 4.8% 7.1%
7歳以上 2 4 6 59 2.8% 8.5%

「年齢別の成績」では「4歳馬」&「5歳馬」が好成績。
特に「5歳馬」は3勝、2着4回、3着1回の成績で、連対率は33.3%にもなる。
一方、「4歳馬」は近年不振に陥っており、2012年のワンツー以来、連対馬を出していない。

ハンデが重い馬には注意が必要!?

【斤量別の成績】

斤量 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
56.5kg以下 4 6 6 73 4.5% 11.2%
57.0kg 3 1 3 30 8.1% 10.8%
57.5kg以上 2 2 0 6 20.0% 40.0%

※別定戦で行われた2011年を除いた9回分

南関東所属馬限定の重賞では唯一の“ハンデキャップ競走(※)”となる。

過去9回で斤量「57.5kg以上」のハンデを課せられた馬はのべ10頭。
うち、1着及び2着に好走した馬は4頭いるが、「重ハンデ=実力馬」と考えると、それほど目立つ数字でもない。

※南関東重賞におけるハンデキャップ競走は他に船橋の「クイーン賞(Jpn3)」がある

夏の上がり馬!!

【前走レース別の着順別の成績】

前走 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
重賞 7 6 8 58 8.9% 16.5%
重賞以外 3 4 2 64 4.1% 9.6%

※南関東地区以外の重賞を含む

こちらは、サンタアニタトロフィーの「前走」が「重賞か否か」に分類した成績。

「重賞転戦組」が7勝、2着6回、3着8回と貫禄を示している。
一方、「重賞以外」のレースをステップに参戦してきた馬にはある特長が。

前走が「重賞以外」のレースで、サンタアニタトロフィーを制した3頭は、全て“前走で勝利”を収めている。
また、2着馬4頭のうち3頭が、3着馬2頭のうち1頭が、同じく“前走で勝利”している馬たちなのだ。

真夏に行われる重賞だけに、“上がり馬”には注目したいところだろう。

8年連続でサンタアニタトロフィー好走馬を輩出!

【京成盃グランドマイラーズ(京成盃GM)の着順別の成績(過去9回)】

京成盃GM着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
京成盃GM1着 2 0 1 2 40.0% 40.0%
京成盃GM2着 1 0 0 5 16.7% 16.7%
京成盃GM3着 1 1 0 2 25.0% 50.0%
京成盃GM4着以下 1 0 3 21 4.0% 4.0%

※2009年は10月開催のため、本分析から除外

6月に船橋で行われるマイル重賞「京成盃グランドマイラーズ(S3)」。
サンタアニタトロフィーのトライアルとして行われる一戦でもあり、関連性は非常に高い。

「京成盃グランドマイラーズ」の優勝馬は5頭が参戦し、2勝、3着1回。
大敗したケースが2回あるものの、重賞ウイナーの貫禄は示していると言えそうだ。

ちなみに、現在、8年連続で「京成盃グランドマイラーズ」出走組が、サンタアニタトロフィーで3着内に好走している。

2018年京成盃グランドマイラーズの結果

新設トライアル!

【サンタアニタトロフィートライアル】

2018年より実施された「サンタアニタトロフィートライアル」競走。
「A2以下」の格付馬で行われるトライアルで、1着馬にはサンタアニタトロフィーへの優先出走権が付与される。

2018年サンタアニタトロフィートライアルの結果

あまり相性は良くない…

【川崎マイラーズの着順別の成績(過去9回)】

川崎マイラーズ着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
川崎マイラーズ1着 1 0 0 3 25.0% 25.0%
川崎マイラーズ2着 0 0 1 3 0.0% 0.0%
川崎マイラーズ3着 0 0 0 2 0.0% 0.0%
川崎マイラーズ4着以下 0 0 2 7 0.0% 0.0%

※「川崎マイラーズ」は2009年より実施

5月に川崎で行われるマイル重賞「川崎マイラーズ(S3)」。

前項の京成盃グランドマイラーズと比べると、「川崎マイラーズ」出走組は1勝、3着3回と相性はそれほど良くない。
唯一の優勝馬は2015年のソルテで、「川崎マイラーズ」⇒「京成盃グランドマイラーズ」⇒「サンタアニタトロフィー」と連勝している。

2018年川崎マイラーズの結果

武蔵野オープンといえばゴーディー!

【武蔵野オープンの着順別の成績】

武蔵野オープン着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
武蔵野オープン1着 1 0 0 6 14.3% 14.3%
武蔵野オープン2着 0 0 1 2 0.0% 0.0%
武蔵野オープン3着 0 0 0 5 0.0% 0.0%
武蔵野オープン4着以下 0 0 0 19 0.0% 0.0%

サンタアニタトロフィーと同舞台(※1)で行われる「武蔵野オープン」。

「武蔵野オープン」出走組は、過去10年でのべ34頭が出走。
結果としては、1勝、3着1回と苦戦しているが、例年、多くの馬が出走してくるので、要注目となるレースと言えるだろう。

そして、「武蔵野オープン」&「サンタアニタトロフィー」は「ゴーディー」の歴史でもある。
「ゴーディー」は昨年まで、4年連続(※2)で「武蔵野オープン」に出走し、3勝、2着1回。
さらに、サンタアニタトロフィーでも2012年&2017年に優勝している。
両レースを同一年に連勝したのは2017年のみだが、今年もサンタアニタトロフィーに出走してくるようなら是非とも注目したい。

※1.2017年は1,400m、2008年は1,200mで実施
※2.2018年も元気に出走(8着)!

2018年武蔵野オープンの結果

今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は8月15日(水)に大井競馬場で行われる「黒潮盃(S2)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!

(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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