~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2018年5月9日(水) 
サラ系3歳 大井1,800m
羽田盃(S1)

レース紹介

南関東クラシック第1戦「羽田盃(S1)」!
南関東クラシックは羽田盃後、「6/6東京ダービー(S1)」、「7/11ジャパンダートダービー(Jpn1)」と続く。
JRAとは異なり、春シーズンに全て行われるのが特徴だ。

それでは、南関東クラシックの第1関門!羽田盃を過去10年のデータで分析してみよう。

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2017年 キャプテンキング 大井 ファスリエフ 1人気
2016年 タービランス 浦和 パイロ 1人気
2015年 ストゥディウム 船橋 ルースリンド 2人気
2014年 ハッピースプリント 大井 アッミラーレ 1人気
2013年 アウトジェネラル 船橋 アドマイヤドン 2人気
2012年 アートサハラ 大井 マンハッタンカフェ 8人気
2011年 クラーベセクレタ 船橋 ワイルドラッシュ 1人気
2010年 シーズザゴールド 大井 スキャターザゴールド 2人気
2009年 ナイキハイグレード 船橋 アグネスタキオン 1人気
2008年 ニックバニヤン 大井 デヒア 11人気

過去10年の南関東リーディングサイアー(収得賞金順)は「サウスヴィグラス」、「ゴールドアリュール」、「アジュディケーティング」の3頭。
アジュディケーティング産駒は2000年にイエローパワーが優勝しているが、その他の2頭からは羽田盃ウイナーが出ていない。

現在、不動の地位を築いているサウスヴィグラス産駒だが、南関東クラシック三冠(牡牝)で勝利を手にしていないのは「羽田盃」のみ。
実は、サウスヴィグラス産駒は牡馬クラシックに縁が無かったのだが、昨年、ヒガシウィルウィンが東京ダービー&ジャパンダートダービーを制覇!
羽田盃では惜しくも2着に敗れてしまったため、“南関クラシック完全制覇”の夢は残されたサウスヴィグラス産駒に託されることになる。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

直近2年は森騎手&赤岡騎手が好相性!

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2017年 矢野 貴之 森 泰斗 赤岡 修次
2016年 森 泰斗 本田 正重 赤岡 修次
2015年 石崎 駿 左海 誠二 今野 忠成
2014年 吉原 寛人 川島 正太郎 今野 忠成
2013年 御神本 訓史 真島 大輔 張田 京
2012年 今野 忠成 戸崎 圭太 本橋 孝太
真島 大輔
2011年 戸崎 圭太 町田 直希 酒井 忍
2010年 内田 博幸 戸崎 圭太 木村 健
2009年 戸崎 圭太 酒井 忍 今野 忠成
2008年 的場 文男 今野 忠成 御神本 訓史

※2012年はジャルディーノ、プレティオラスが3着同着

過去10年で複数回優勝している騎手は「戸崎圭太騎手」。
「戸崎圭太騎手」は2着も2回あり、2009年~2012年まで、4年連続連対と相性は抜群だった(2013年JRAに移籍)。

南関東所属騎手では「今野忠成騎手」が抜群の成績!
過去10年で1勝、2着1回、3着3回と羽田盃での活躍が目立っている。
なお、2017年、2016年、2013年は騎乗がないので、騎乗機会では7回中、5回も3着内に来ている!

直近2年では「森泰斗騎手」が1勝、2着1回、「赤岡修次騎手」が3着2回。
「森泰斗騎手」は羽田盃トライアル「京浜盃(S2)」を制した馬の手綱を2年連続で取っており、
「赤岡修次騎手」はともに6番人気馬を3着に好走させている。

1,2番人気の信頼度は高い!

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 5 3 0 2 50.0% 80.0%
2人気 3 2 2 3 30.0% 50.0%
3人気 0 4 2 4 0.0% 40.0%
4人気 0 1 1 8 0.0% 10.0%
5人気 0 0 0 10 0.0% 0.0%
6人気以下 2 0 6 80 2.3% 2.3%

過去10年の「1番人気馬」は5勝、2着3回の成績を収めており、連対率はなんと80.0%!
さらに、「2番人気馬」は3勝、2着2回で、「1番人気&2番人気」でのワン・ツー決着は4回もある。
また、2着には全て「4番人気以内」の馬が入っていることから、上位人気馬同士での決着が多いことが分かる。

「6番人気以下」はのべ88頭が出走し2勝、3着6回(※)。
連対数こそ少ないものの、3着数は上位人気馬を上回っているだけに、3連勝式の3着欄にはマークしたいところだ。

※2012年は9番人気ジャルディーノ、11番人気プレティオラスが3着同着

堅い重賞!

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2017年 220 330 9,720
2016年 240 660 9,520
2015年 640 490 61,170
2014年 110 450 1,180
2013年 390 1,400 9,340
2012年 2,610 7,190 307,890
321,880
2011年 120 720 6,020
2010年 560 330 3,870
2009年 150 210 1,460
2008年 10,980 4,300 176,550
平均 1,602 1,608 82,600

※2012年は3着同着のため、2通りの配当金額の合算を2012年の配当として平均配当を算出

前述の「人気別成績」で示した通り、人気上位馬での決着が多いため、「単勝」、「馬複」は比較的堅い配当となっている。
また、3着には人気薄の台頭はあるものの、「三連単」が万馬券となったのは2015年・2012年・2008年の3回のみ。

船橋&大井所属馬が好成績!

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 1 0 1 12 7.1% 7.1%
船橋 4 5 2 23 11.8% 26.5%
大井 5 4 3 59 7.0% 12.7%
川崎 0 1 5 13 0.0% 5.3%

過去10年の優勝馬は「船橋所属馬」4頭、「大井所属馬」5頭、「浦和所属馬」1頭となっている。
「過去10年の優勝馬」で示すように、2008年から「大井所属馬」と「船橋所属馬」が隔年で優勝馬を輩出していたが、
2016年に「浦和所属」のタービランスが優勝し、一矢報いた形だ。
「勝率・連対率が高い船橋所属馬」、「地元の利がある大井所属馬」、それとも・・・

枠番による有利不利は少ない

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 2 0 0 10 16.7% 16.7%
2枠 0 1 2 10 0.0% 7.7%
3枠 1 2 1 13 5.9% 17.6%
4枠 3 0 1 13 17.6% 17.6%
5枠 0 1 1 17 0.0% 5.3%
6枠 1 2 2 15 5.0% 15.0%
7枠 3 3 0 14 15.0% 30.0%
8枠 0 1 4 15 0.0% 5.0%

「7枠」が3勝、2着3回と好成績を挙げているものの、「内枠/外枠(※)」の成績に大きな偏りは見られない。
過去10年の羽田盃平均出走頭数は13.8頭。
南関東で一番広い「大井外回りコース(1周1,600m)」ということもあり、どの枠からでも各馬が力を出し切れる傾向にあるようだ。

※「1~4枠」を内枠、「5~8枠」を外枠とする

実績ある牝馬には要注目

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 9 9 10 100 7.0% 14.1%
牝馬 1 1 1 6 11.1% 22.2%
セン馬 0 0 0 1 0.0% 0.0%

牡馬のクラシック第1戦ということもあり、過去10年の牝馬の出走頭数は9頭と少ないものの、
「2012年エミーズパラダイス(2着)」、「2011年クラーベセクレタ(優勝)」、「2009年モエレエターナル(3着)」の3頭が3着以内に好走している。
クラーベセクレタは羽田盃トライアルの京浜盃、モエレエターナルは「ニューイヤーカップ(S3)」の牡馬混合重賞のウイナー。
エミーズパラダイスは2歳女王決戦「東京2歳優駿牝馬(S1)」で2着の実績があった。

京浜盃優勝馬は見逃せない!

【京浜盃の着順別の成績】

京浜盃着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
京浜盃1着 4 3 0 2 44.4% 77.8%
京浜盃2着 2 1 1 5 22.2% 33.3%
京浜盃3着 0 0 2 5 0.0% 0.0%
京浜盃4着以下 2 2 3 40 4.3% 8.5%

羽田盃トライアル「京浜盃」との関連性は非常に高い。
過去10年の「京浜盃優勝馬」は9頭が羽田盃に出走しているが、4頭が優勝し、2着も3回ある。
また、「京浜盃2着馬」は2勝、2着1回で、「京浜盃連対馬」のうち、どちらも羽田盃で連対しなかったのは2012年の1回のみだ。

なお、「京浜盃」以外のレースをステップに羽田盃を制したのは2012年アートサハラ、2017年キャプテンキングの2頭。
アートサハラは羽田盃と同舞台の「チューリップ特別(大井1,800m※)」を制しての戴冠。
キャプテンキングは南関東移籍初戦ではあったものの、JRAオープンの「ヒヤシンスS」で5着に好走していた。

※2018年のチューリップ特別は大井2,000mで実施

2018年京浜盃の結果

頑張れクラウンカップ組!

【クラウンカップの着順別の成績】

クラウンC着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
クラウンC1着 0 0 0 3 0.0% 0.0%
クラウンC2着 0 0 1 1 0.0% 0.0%
クラウンC3着 0 0 0 2 0.0% 0.0%
クラウンC4着以下 0 0 1 9 0.0% 0.0%

羽田盃トライアルの「クラウンカップ(S3)」。
クラウンカップは施行時期によって「羽田盃トライアル」or「東京ダービートライアル」として実施されており、
過去10年では、2014年・2013年・2009年・2008年が東京ダービートライアルとして行われている。
※東京ダービートライアル時は、「クラウンカップ」⇒「羽田盃」が”連闘”となり、2009年に1頭だけ出走している

「クラウンカップ」出走馬のうち、羽田盃で3着内に好走した馬は、
2015年10着のラッキープリンス(羽田盃3着)、2011年2着のヴェガス(羽田盃3着)の2頭のみ。
南関東クラシックの有力馬が参戦する京浜盃と比較すると、データ上では劣勢と言わざるを得ない。

2018年クラウンカップの結果

【クラシックトライアル(TR)の着順別の成績】

クラシックTR着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
クラシックTR1着 0 0 0 0 0.0% 0.0%
クラシックTR2着 0 0 0 1 0.0% 0.0%
クラシックTR3着 0 0 0 0 0.0% 0.0%
クラシックTR4着以下 0 0 0 1 0.0% 0.0%

2017年から行われている「クラシックトライアル競走」。
1着馬には東京ダービー、1、2着馬には羽田盃への優先出走権が付与される。

実施初年度となった昨年は2頭が羽田盃に参戦。
結果は5着&10着と振るわなかったが、2年目となる今年はどうなるだろうか?

2018年クラシックトライアル競走の結果

ハイセイコー記念覇者に注目!

【南関2歳重賞ウイナーの成績】

2歳重賞 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
鎌倉記念優勝馬 0 1 1 2 0.0% 25.0%
平和賞優勝馬 1 0 1 2 25.0% 25.0%
ハイセイコー記念優勝馬 2 2 0 3 28.6% 57.1%
全日本2歳優駿優勝馬 1 0 0 0 100.0% 100.0%

南関東では、例年9月~12月にかけて2歳重賞が行われる。

「全日本2歳優駿」を制したハッピースプリントは別格として…羽田盃と相性が良いのは「ハイセイコー記念」出走組。
過去10年で7頭のハイセイコー記念覇者が参戦し、2勝、2着2回の成績を残している。
また、「鎌倉記念」、「平和賞」出走組の3着内率も50.0%と悪くない数字だ。

ちなみに、京浜盃でも同様のデータを抽出しているが、その時の数字は下表の通り。

2歳重賞 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
鎌倉記念優勝馬 1 1 1 4 14.3% 28.6%
平和賞優勝馬 0 0 1 6 0.0% 0.0%
ハイセイコー記念優勝馬 1 0 0 5 16.7% 16.7%
全日本2歳優駿優勝馬 1 0 0 0 100.0% 100.0%

京浜盃時と比較し、出走頭数自体は減少しているものの、勝率及び連対率は上昇。
特に「ハイセイコー記念」優勝馬は顕著で、京浜盃時の連対率16.7%(6頭中、1頭連対)から、57.1%(7頭中、4頭連対)にまで上向いている。
この4頭の連対馬だが、2頭(※)は京浜盃で4着以下に敗れているだけに、“本番で一変”する馬には注意が必要だろう。

※2015年1着ストゥディウムは京浜盃11着、2013年2着ソルテは同4着
※残りの2頭は、2016年2着トロヴァオが京浜盃未出走、2009年1着ナイキハイグレードは京浜盃も優勝


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は南関東牝馬クラシック第2戦!5月10日(木)に大井競馬場で行われる「東京プリンセス賞(S1)」です!

南関データ分析とは

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(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
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