~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2018年5月16日(水) 
サラ系3歳以上 川崎1,600m
川崎マイラーズ(S3)

レース紹介

マイル重賞戦線を占う一戦「川崎マイラーズ(S3)」!
春~秋にかけての南関東は「マイル重賞」が熱い!

南関東では5月~10月の期間中、古馬&牡馬が出走できるマイル重賞は6競走行われる。
特に、川崎マイラーズはシーズン最初の“南関東限定戦”でもあり、今シーズンを占う一戦として注目したいところだ。
なお、川崎マイラーズは今年で10回目となるので、過去9年分のデータから傾向を見てみよう。

【過去9年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2017年 リアライズリンクス 浦和 ダイタクリーヴァ 5人気
2016年 モンサンカノープス 船橋 アグネスデジタル 2人気
2015年 ソルテ 大井 タイムパラドックス 1人気
2014年 サトノタイガー 浦和 キングカメハメハ 4人気
2013年 スマートジョーカー 船橋 サウスヴィグラス 1人気
2012年 カキツバタロイヤル 船橋 ロイヤルタッチ 3人気
2011年 ザッハーマイン 船橋 Mineshaft 1人気
2010年 イーグルショウ 大井 スエヒロコマンダー 2人気
2009年 ノースダンデー 船橋 ダンシングカラー 1人気

川崎マイラーズは“初”が多い重賞。
過去9年の優勝馬のうち、川崎マイラーズが「初タイトル」となった馬は4頭(太字)を数える。
さらに、2015年ソルテ、2009年ノースダンデーの2頭は古馬重賞初制覇、2011年ザッハーマインは牡馬混合重賞初制覇だった。

ちなみに、SPAT4プレミアムポイント内の「サービスのご案内」に採用されている写真は、
2011年に川崎マイラーズを制した時のザッハーマインだったりする。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

的場文男騎手から目が離せない!

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2017年 的場 文男 吉原 寛人 山口 達弥
2016年 矢野 貴之 石崎 駿 森 泰斗
2015年 吉原 寛人 的場 文男 本田 正重
2014年 町田 直希 和田 譲治 真島 大輔
2013年 御神本 訓史 真島 大輔 今野 忠成
2012年 石崎 駿 吉田 稔 本橋 孝太
2011年 的場 文男 今野 忠成 御神本 訓史
2010年 坂井 英光 川島 正太郎 的場 文男
2009年 左海 誠二 戸崎 圭太 的場 文男

「的場文男騎手」が過去9年で2勝、2着1回、3着2回と好成績。
特に勝負強さを見せたのが2017年で、地方通算7,000勝目となるメモリアルVを重賞競走で決めている!

「的場文男騎手」は5月11日終了時点で、地方通算7,125勝。
佐々木竹見元騎手の持つ地方最多勝7,151勝の更新が目前に迫っている。

頑張れ地元川崎勢!

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 2 1 1 10 14.3% 21.4%
船橋 5 4 3 27 12.8% 23.1%
大井 2 4 2 21 6.9% 20.7%
川崎 0 0 3 33 0.0% 0.0%

過去9年で5勝を挙げる「船橋所属馬」が優勢。
ただし、連対率では「浦和所属馬」、「船橋所属馬」、「大井所属馬」で大きな差は出ていない。
ちなみに、過去5年に限ると、「浦和所属」の小久保智厩舎が2勝、2着1回、「船橋所属」の川島正一厩舎が2勝、3着1回と好相性だ。

一方、苦戦を強いられているのが地元である「川崎所属馬」。
過去9年でのべ36頭が参戦しているが、3着が3回あるだけとなっている。

人気通り、順当な結果?

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 4 1 0 4 44.4% 55.6%
2人気 2 1 0 6 22.2% 33.3%
3人気 1 2 3 3 11.1% 33.3%
4人気 1 1 2 5 11.1% 22.2%
5人気 1 1 2 5 11.1% 22.2%
6人気以下 0 3 2 68 0.0% 4.1%

優勝馬は全て「5番人気以内」!
中でも、「1番人気馬」が最多の4勝を挙げ、以下、「2番人気馬」の2勝、「3~5番人気馬」の1勝ずつが続く。

連対率でも上位人気馬が総じて高く、人気が落ちるにつれて連対率も低下傾向にある。
また、3着馬は「3番人気以下」のみで、全体的に”人気に比例した結果”となっているようだ。

人気薄は人気薄を連れてくる…!?

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2017年 820 9,870 1,076,210
2016年 310 620 5,420
2015年 180 1,600 21,440
2014年 1,010 1,140 14,660
2013年 230 550 3,240
2012年 390 12,550 423,880
2011年 160 630 7,580
2010年 390 1,120 7,650
2009年 160 1,620 10,510
平均 406 3,300 174,510

落ち着いた配当が多い中、2017年と2012年は“大荒れ”の決着。
この2回は「単勝配当」こそ低いものの、「馬複」、「三連単」はともに高配当を提供している。

前項の「人気別成績」にて、「6番人気以下は2着3回、3着2回」というデータを示したが、上記の2年はともに「6番人気以下」が2着&3着に激走。
いわゆる「人気薄は人気薄を連れてくる」という現象が起こっているのである。

過去の傾向で馬券を買うなら、上位人気馬を頭固定にして人気通り流すか、あるいは人気薄に流すか。
さて、今年はどんな結果となるのだろうか?

2枠&5枠の安定感!

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 2 0 0 7 22.2% 22.2%
2枠 1 1 3 4 11.1% 22.2%
3枠 2 0 1 12 13.3% 13.3%
4枠 0 1 1 13 0.0% 6.7%
5枠 0 4 3 9 0.0% 25.0%
6枠 1 0 1 16 5.6% 5.6%
7枠 1 1 0 16 5.6% 11.1%
8枠 2 2 0 14 11.1% 22.2%

川崎コースはフルゲート14頭。
したがって、同枠に複数頭収まるのは「3枠以降(※1)」となる。

これを踏まえると、勝率&連対率は「内枠勢(※2)」がやや優勢ではあるものの、
「外枠勢」が不利かというとそうでもなく、「8枠」が2勝、2着2回と好成績を残している。

「3着内」で見ると、「2枠」が3着内率55.6%(9頭中5頭)、「5枠」が同43.8%(16頭中7頭)。
この「2枠」、「5枠」が3着内にどちらも来なかった年は、過去9年で1回しかないという安定感だ。
(ただし、勝利数は「2枠」の1回のみ)

※1.過去9年でフルゲートとなった回数は6回
※2.「1~4枠」を内枠、「5~8枠」を外枠とする

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 8 9 8 81 7.5% 16.0%
牝馬 1 0 1 8 10.0% 10.0%
セン馬 0 0 0 2 0.0% 0.0%

「牝馬」の出走は少なく、例年、1頭出走するかしないかといったところ。
過去9年では、2011年にザッハーマインが優勝、2013年にクラーベセクレタが3着に好走している。

4歳~6歳馬が中心のレース!

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3歳 0 0 0 0 0.0% 0.0%
4歳 1 4 0 8 7.7% 38.5%
5歳 2 2 5 14 8.7% 17.4%
6歳 5 1 2 14 22.7% 27.3%
7歳以上 1 2 2 55 1.7% 5.0%

「年齢別の成績」では「6歳馬」が断然。
過去9年で5勝、2着1回、3着2回と抜群の成績を収めている。

その他の年齢では「4歳馬」が活躍しており、連対率38.5%(連対数5)は年齢別で最高だ。
この「4歳馬」で連対した5頭のうち、4頭は2歳ないし3歳時に重賞タイトルを獲得、残りの1頭も3歳重賞2着の実績があった。

なお、川崎マイラーズは「3歳以上」が出走できるが、過去に3歳馬が出走したことは1度も無い。

オープン馬が強いが、格上挑戦馬もチャンスあり!

【斤量別の成績】

斤量 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
54kg以下 0 1 1 6 0.0% 12.5%
55~56kg 4 0 3 17 16.7% 16.7%
57kg以上 5 8 5 68 5.8% 15.1%

川崎マイラーズは格付別(クラス別)に斤量が異なる別定戦。
格付別の斤量は「A1級57kg」、「A2級55kg」、「B1級以下53kg」で、牝馬は「2kg」、3歳馬は「2kg」減量される。
加えて、今年の場合は2017年5月15日~2018年5月11日までの期間中に、ダートグレード競走・JRA重賞を勝っていれば「2kg」、
南関東S1・S2重賞を勝っていれば「1kg」加増される(2歳時の成績を除く)。

重賞競走だけに「57kg以上」を背負うA1格付馬や実績馬が好成績を残しているが、
4勝を挙げる「55kg~56kg(※)」の“格上挑戦馬”も見逃せないところだろう。

※2011年優勝のザッハーマインはA1格付だが、牝馬なので「55kg」での出走

勢いのある地元川崎所属馬には要注目!

【東京中日スポーツ如月杯(如月杯/過去4年)の着順別の成績】

如月杯着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
如月杯1着 0 0 2 2 0.0% 0.0%
如月杯2着 0 0 0 2 0.0% 0.0%
如月杯3着 0 0 0 0 0.0% 0.0%
如月杯4着以下 0 0 0 3 0.0% 0.0%

2月下旬~3月上旬に川崎マイラーズと同じ「川崎1,600m」で行われるトライアルレース。
2014年から行われている準重賞競走で、昨年までは「3月」実施だったので「弥生杯?」となっている。

過去4回の優勝馬は全て川崎マイラーズに参戦。
結果は3着が2回あるのみだが、この2頭の共通点は「格上挑戦(斤量55kg)となる地元川崎所属の5歳牡馬」ということだ。
ちなみに、残りの2頭は、1頭が船橋所属馬、もう1頭がA1格付に昇級した川崎所属馬。

東京中日スポーツ如月杯(弥生杯)はA2以下の格付馬で行われるトライアルレース。
前項の「斤量別の成績」でも示した通り、準重賞を制して勢いある格上挑戦馬には注目したいところだろう。

2018年東京中日スポーツ如月杯の結果

マイル実績には注目したい!

【フジノウェーブ記念の着順別の成績】

フジノウェーブ記念着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
フジノウェーブ記念1着 0 0 0 0 0.0% 0.0%
フジノウェーブ記念2着 0 1 0 2 0.0% 33.3%
フジノウェーブ記念3着 1 1 0 2 25.0% 50.0%
フジノウェーブ記念4着以下 2 2 0 18 9.1% 18.2%

川崎マイラーズの直近で、かつ転戦馬が多い重賞となるのが「フジノウェーブ記念(大井1,400m・S3)」。
優勝馬こそ参戦していないものの、上位馬は参戦する傾向にある。
なお、フジノウェーブ記念は2010年(※1)から行われているので、2010年以降、8回分のデータとする。

過去8回で「フジノウェーブ記念」出走組は29頭が参戦。
うち、川崎マイラーズで連対したのは7頭だが、5頭(※2)はマイル重賞を制した実績があった。
「大井1,400m」⇒「川崎1,600m」への条件替わりで巻き返す馬も少なくなさそうだ。

※1.2010~2013年は「東京スプリング盃」の名称で実施
※2.2回連対のソルテは2頭分とする

2018年フジノウェーブ記念の結果

レースの格は関係ない?

【前走レース別の着順別の成績】

前走 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
重賞 2 6 3 32 4.7% 18.6%
重賞以外 7 3 6 59 9.3% 13.3%

※南関東地区以外の重賞を含む

ビッグタイトルを狙う有力馬は同時期の「かしわ記念(Jpn1)」へと矛先を向ける。
一方、川崎マイラーズには「重賞常連馬」、「トライアル優勝馬」、「重賞初挑戦馬」など、バラエティーに富んだ馬たちが参戦してくる。

上表は、川崎マイラーズの「前走」が「重賞か否か」に分類した成績となる。
これを見ると明らかなように、川崎マイラーズへのステップは「重賞以外」の馬がとても多いことが分かる。
成績も上々で、「重賞以外」をステップにした馬は7勝、2着3回、3着6回。
現在、該当馬は5年連続で優勝しており、いずれも前走で3着以内に好走した馬たちだ。

前走が「重賞」の馬は2勝、2着6回、3着3回。
過去5年に限ると2着は3回あるが、そのいずれもが前走で「ダートグレード競走」を走っていた。
(3着は2回あるが、2回とも南関重賞5着以下からの巻き返し)

今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は「祝♪S1昇格!」!5月23日(水)に大井競馬場で行われる「大井記念(S1)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!

(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
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また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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