
マイル重賞戦線を占う一戦「川崎マイラーズ(S3)」!
春~秋にかけての南関東は「マイル重賞」が熱い!
南関東では5月~10月の期間中、古馬&牡馬が出走できるマイル重賞は6競走行われる。
特に、川崎マイラーズはシーズン最初の“南関東限定戦”でもあり、今シーズンを占う一戦として注目したいところだ。
なお、川崎マイラーズは今年で10回目となるので、過去9年分のデータから傾向を見てみよう。
年 | 優勝馬 | 所属 | 種牡馬 | 人気 |
---|---|---|---|---|
2017年 | リアライズリンクス | 浦和 | ダイタクリーヴァ | 5人気 |
2016年 | モンサンカノープス | 船橋 | アグネスデジタル | 2人気 |
2015年 | ソルテ | 大井 | タイムパラドックス | 1人気 | 2014年 | サトノタイガー | 浦和 | キングカメハメハ | 4人気 | 2013年 | スマートジョーカー | 船橋 | サウスヴィグラス | 1人気 | 2012年 | カキツバタロイヤル | 船橋 | ロイヤルタッチ | 3人気 | 2011年 | ザッハーマイン | 船橋 | Mineshaft | 1人気 | 2010年 | イーグルショウ | 大井 | スエヒロコマンダー | 2人気 | 2009年 | ノースダンデー | 船橋 | ダンシングカラー | 1人気 |
川崎マイラーズは“初”が多い重賞。
過去9年の優勝馬のうち、川崎マイラーズが「初タイトル」となった馬は4頭(太字)を数える。
さらに、2015年ソルテ、2009年ノースダンデーの2頭は古馬重賞初制覇、2011年ザッハーマインは牡馬混合重賞初制覇だった。
ちなみに、SPAT4プレミアムポイント内の「サービスのご案内」に採用されている写真は、
2011年に川崎マイラーズを制した時のザッハーマインだったりする。
的場文男騎手から目が離せない!
年 | 1着 | 2着 | 3着 |
---|---|---|---|
2017年 | 的場 文男 | 吉原 寛人 | 山口 達弥 |
2016年 | 矢野 貴之 | 石崎 駿 | 森 泰斗 |
2015年 | 吉原 寛人 | 的場 文男 | 本田 正重 |
2014年 | 町田 直希 | 和田 譲治 | 真島 大輔 |
2013年 | 御神本 訓史 | 真島 大輔 | 今野 忠成 |
2012年 | 石崎 駿 | 吉田 稔 | 本橋 孝太 |
2011年 | 的場 文男 | 今野 忠成 | 御神本 訓史 |
2010年 | 坂井 英光 | 川島 正太郎 | 的場 文男 |
2009年 | 左海 誠二 | 戸崎 圭太 | 的場 文男 |
「的場文男騎手」が過去9年で2勝、2着1回、3着2回と好成績。
特に勝負強さを見せたのが2017年で、地方通算7,000勝目となるメモリアルVを重賞競走で決めている!
「的場文男騎手」は5月11日終了時点で、地方通算7,125勝。
佐々木竹見元騎手の持つ地方最多勝7,151勝の更新が目前に迫っている。
頑張れ地元川崎勢!
所属 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
浦和 | 2 | 1 | 1 | 10 | 14.3% | 21.4% |
船橋 | 5 | 4 | 3 | 27 | 12.8% | 23.1% |
大井 | 2 | 4 | 2 | 21 | 6.9% | 20.7% |
川崎 | 0 | 0 | 3 | 33 | 0.0% | 0.0% |
過去9年で5勝を挙げる「船橋所属馬」が優勢。
ただし、連対率では「浦和所属馬」、「船橋所属馬」、「大井所属馬」で大きな差は出ていない。
ちなみに、過去5年に限ると、「浦和所属」の小久保智厩舎が2勝、2着1回、「船橋所属」の川島正一厩舎が2勝、3着1回と好相性だ。
一方、苦戦を強いられているのが地元である「川崎所属馬」。
過去9年でのべ36頭が参戦しているが、3着が3回あるだけとなっている。
人気通り、順当な結果?
人気別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1人気 | 4 | 1 | 0 | 4 | 44.4% | 55.6% |
2人気 | 2 | 1 | 0 | 6 | 22.2% | 33.3% |
3人気 | 1 | 2 | 3 | 3 | 11.1% | 33.3% |
4人気 | 1 | 1 | 2 | 5 | 11.1% | 22.2% |
5人気 | 1 | 1 | 2 | 5 | 11.1% | 22.2% |
6人気以下 | 0 | 3 | 2 | 68 | 0.0% | 4.1% |
優勝馬は全て「5番人気以内」!
中でも、「1番人気馬」が最多の4勝を挙げ、以下、「2番人気馬」の2勝、「3~5番人気馬」の1勝ずつが続く。
連対率でも上位人気馬が総じて高く、人気が落ちるにつれて連対率も低下傾向にある。
また、3着馬は「3番人気以下」のみで、全体的に”人気に比例した結果”となっているようだ。
人気薄は人気薄を連れてくる…!?
年 | 単勝(円) | 馬複(円) | 三連単(円) |
---|---|---|---|
2017年 | 820 | 9,870 | 1,076,210 |
2016年 | 310 | 620 | 5,420 |
2015年 | 180 | 1,600 | 21,440 |
2014年 | 1,010 | 1,140 | 14,660 |
2013年 | 230 | 550 | 3,240 |
2012年 | 390 | 12,550 | 423,880 |
2011年 | 160 | 630 | 7,580 |
2010年 | 390 | 1,120 | 7,650 |
2009年 | 160 | 1,620 | 10,510 |
平均 | 406 | 3,300 | 174,510 |
落ち着いた配当が多い中、2017年と2012年は“大荒れ”の決着。
この2回は「単勝配当」こそ低いものの、「馬複」、「三連単」はともに高配当を提供している。
前項の「人気別成績」にて、「6番人気以下は2着3回、3着2回」というデータを示したが、上記の2年はともに「6番人気以下」が2着&3着に激走。
いわゆる「人気薄は人気薄を連れてくる」という現象が起こっているのである。
過去の傾向で馬券を買うなら、上位人気馬を頭固定にして人気通り流すか、あるいは人気薄に流すか。
さて、今年はどんな結果となるのだろうか?
2枠&5枠の安定感!
枠番 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 2 | 0 | 0 | 7 | 22.2% | 22.2% |
2枠 | 1 | 1 | 3 | 4 | 11.1% | 22.2% |
3枠 | 2 | 0 | 1 | 12 | 13.3% | 13.3% |
4枠 | 0 | 1 | 1 | 13 | 0.0% | 6.7% |
5枠 | 0 | 4 | 3 | 9 | 0.0% | 25.0% |
6枠 | 1 | 0 | 1 | 16 | 5.6% | 5.6% |
7枠 | 1 | 1 | 0 | 16 | 5.6% | 11.1% |
8枠 | 2 | 2 | 0 | 14 | 11.1% | 22.2% |
川崎コースはフルゲート14頭。
したがって、同枠に複数頭収まるのは「3枠以降(※1)」となる。
これを踏まえると、勝率&連対率は「内枠勢(※2)」がやや優勢ではあるものの、
「外枠勢」が不利かというとそうでもなく、「8枠」が2勝、2着2回と好成績を残している。
「3着内」で見ると、「2枠」が3着内率55.6%(9頭中5頭)、「5枠」が同43.8%(16頭中7頭)。
この「2枠」、「5枠」が3着内にどちらも来なかった年は、過去9年で1回しかないという安定感だ。
(ただし、勝利数は「2枠」の1回のみ)
※1.過去9年でフルゲートとなった回数は6回
※2.「1~4枠」を内枠、「5~8枠」を外枠とする
性別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
牡馬 | 8 | 9 | 8 | 81 | 7.5% | 16.0% |
牝馬 | 1 | 0 | 1 | 8 | 10.0% | 10.0% |
セン馬 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0.0% | 0.0% |
「牝馬」の出走は少なく、例年、1頭出走するかしないかといったところ。
過去9年では、2011年にザッハーマインが優勝、2013年にクラーベセクレタが3着に好走している。
4歳~6歳馬が中心のレース!
年齢 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
3歳 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.0% | 0.0% |
4歳 | 1 | 4 | 0 | 8 | 7.7% | 38.5% |
5歳 | 2 | 2 | 5 | 14 | 8.7% | 17.4% |
6歳 | 5 | 1 | 2 | 14 | 22.7% | 27.3% |
7歳以上 | 1 | 2 | 2 | 55 | 1.7% | 5.0% |
「年齢別の成績」では「6歳馬」が断然。
過去9年で5勝、2着1回、3着2回と抜群の成績を収めている。
その他の年齢では「4歳馬」が活躍しており、連対率38.5%(連対数5)は年齢別で最高だ。
この「4歳馬」で連対した5頭のうち、4頭は2歳ないし3歳時に重賞タイトルを獲得、残りの1頭も3歳重賞2着の実績があった。
なお、川崎マイラーズは「3歳以上」が出走できるが、過去に3歳馬が出走したことは1度も無い。
オープン馬が強いが、格上挑戦馬もチャンスあり!
斤量 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
54kg以下 | 0 | 1 | 1 | 6 | 0.0% | 12.5% |
55~56kg | 4 | 0 | 3 | 17 | 16.7% | 16.7% |
57kg以上 | 5 | 8 | 5 | 68 | 5.8% | 15.1% |
川崎マイラーズは格付別(クラス別)に斤量が異なる別定戦。
格付別の斤量は「A1級57kg」、「A2級55kg」、「B1級以下53kg」で、牝馬は「2kg」、3歳馬は「2kg」減量される。
加えて、今年の場合は2017年5月15日~2018年5月11日までの期間中に、ダートグレード競走・JRA重賞を勝っていれば「2kg」、
南関東S1・S2重賞を勝っていれば「1kg」加増される(2歳時の成績を除く)。
重賞競走だけに「57kg以上」を背負うA1格付馬や実績馬が好成績を残しているが、
4勝を挙げる「55kg~56kg(※)」の“格上挑戦馬”も見逃せないところだろう。
※2011年優勝のザッハーマインはA1格付だが、牝馬なので「55kg」での出走
勢いのある地元川崎所属馬には要注目!
如月杯着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
如月杯1着 | 0 | 0 | 2 | 2 | 0.0% | 0.0% |
如月杯2着 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0.0% | 0.0% |
如月杯3着 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.0% | 0.0% |
如月杯4着以下 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0.0% | 0.0% |
2月下旬~3月上旬に川崎マイラーズと同じ「川崎1,600m」で行われるトライアルレース。
2014年から行われている準重賞競走で、昨年までは「3月」実施だったので「弥生杯?」となっている。
過去4回の優勝馬は全て川崎マイラーズに参戦。
結果は3着が2回あるのみだが、この2頭の共通点は「格上挑戦(斤量55kg)となる地元川崎所属の5歳牡馬」ということだ。
ちなみに、残りの2頭は、1頭が船橋所属馬、もう1頭がA1格付に昇級した川崎所属馬。
東京中日スポーツ如月杯(弥生杯)はA2以下の格付馬で行われるトライアルレース。
前項の「斤量別の成績」でも示した通り、準重賞を制して勢いある格上挑戦馬には注目したいところだろう。
2018年東京中日スポーツ如月杯の結果
マイル実績には注目したい!
フジノウェーブ記念着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
フジノウェーブ記念1着 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.0% | 0.0% |
フジノウェーブ記念2着 | 0 | 1 | 0 | 2 | 0.0% | 33.3% |
フジノウェーブ記念3着 | 1 | 1 | 0 | 2 | 25.0% | 50.0% |
フジノウェーブ記念4着以下 | 2 | 2 | 0 | 18 | 9.1% | 18.2% |
川崎マイラーズの直近で、かつ転戦馬が多い重賞となるのが「フジノウェーブ記念(大井1,400m・S3)」。
優勝馬こそ参戦していないものの、上位馬は参戦する傾向にある。
なお、フジノウェーブ記念は2010年(※1)から行われているので、2010年以降、8回分のデータとする。
過去8回で「フジノウェーブ記念」出走組は29頭が参戦。
うち、川崎マイラーズで連対したのは7頭だが、5頭(※2)はマイル重賞を制した実績があった。
「大井1,400m」⇒「川崎1,600m」への条件替わりで巻き返す馬も少なくなさそうだ。
※1.2010~2013年は「東京スプリング盃」の名称で実施
※2.2回連対のソルテは2頭分とする
2018年フジノウェーブ記念の結果
レースの格は関係ない?
前走 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
重賞 | 2 | 6 | 3 | 32 | 4.7% | 18.6% |
重賞以外 | 7 | 3 | 6 | 59 | 9.3% | 13.3% |
※南関東地区以外の重賞を含む
ビッグタイトルを狙う有力馬は同時期の「かしわ記念(Jpn1)」へと矛先を向ける。
一方、川崎マイラーズには「重賞常連馬」、「トライアル優勝馬」、「重賞初挑戦馬」など、バラエティーに富んだ馬たちが参戦してくる。
上表は、川崎マイラーズの「前走」が「重賞か否か」に分類した成績となる。
これを見ると明らかなように、川崎マイラーズへのステップは「重賞以外」の馬がとても多いことが分かる。
成績も上々で、「重賞以外」をステップにした馬は7勝、2着3回、3着6回。
現在、該当馬は5年連続で優勝しており、いずれも前走で3着以内に好走した馬たちだ。
前走が「重賞」の馬は2勝、2着6回、3着3回。
過去5年に限ると2着は3回あるが、そのいずれもが前走で「ダートグレード競走」を走っていた。
(3着は2回あるが、2回とも南関重賞5着以下からの巻き返し)
今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は「祝♪S1昇格!」!5月23日(水)に大井競馬場で行われる「大井記念(S1)」です!
南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!
(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。
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