~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2018年8月15日(水) 
サラ系3歳 大井1,800m
黒潮盃(S2)

レース紹介

真夏の3歳重賞「黒潮盃(S2)」
南関東クラシック出走組と、夏場に力をつけてきた上がり馬との激突が見所となる競走だ。
さらに、南関東所属馬以外の遠征馬の活躍も目立つ競走を、過去10年のレースから分析してみよう。

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2017年 ブラウンレガート 大井 ディープスカイ 1人気
2016年 ミスミランダー 船橋 アッミラーレ 1人気
2015年 ブラックレッグ 大井 タイキシャトル 5人気
2014年 スマイルピース 大井 プリサイスエンド 1人気
2013年 トラバージョ 船橋 ワイルドラッシュ 1人気
2012年 アスカリーブル 船橋 ブラックタキシード 1人気
2011年 オオエライジン 兵庫 キングヘイロー 1人気
2010年 ツルオカオウジ 大井 メイセイオペラ 1人気
2009年 ツクシヒメ 船橋 カコイーシーズ 4人気
2008年 ギャンブルオンミー 船橋 アメリカンボス 5人気

黒潮盃にはバラエティに富んだメンバーが参戦してくる。
南関東での実績馬はもとより、連勝中の上がり馬、さらには南関以外の所属馬にもチャンスありだ。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

優勝騎手の傾向はなし!

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2017年 的場 文男 岡部 誠 柏木 健宏
2016年 森 泰斗 大畑 雅章 本橋 孝太
2015年 矢野 貴之 本橋 孝太 的場 文男
2014年 楢崎 功祐 御神本 訓史 本橋 孝太
2013年 石崎 駿 坂井 英光 山田 信大
2012年 今野 忠成 左海 誠二 鮫島 克也
2011年 木村 健 左海 誠二 的場 文男
2010年 町田 直希 真島 大輔 戸崎 圭太
2009年 山田 信大 真島 大輔 木村 健
2008年 戸崎 圭太 張田 京 今野 忠成

優勝馬と同様、優勝騎手も千差万別。
過去10年で同じ騎手が複数回優勝したことはなく、所属競馬場も様々だ。

これを2、3着にまで広げてみると、複数回3着内に好走する騎手が出てくる。
直近5年では、「的場文男騎手」が1勝、3着1回、「本橋孝太騎手」が2着1回、3着2回と相性が良い。

船橋所属馬が好成績!遠征馬も見逃せない!

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 0 1 1 4 0.0% 16.7%
船橋 5 6 4 22 13.5% 29.7%
大井 4 1 3 56 6.3% 7.8%
川崎 0 1 0 15 0.0% 6.3%
南関以外 1 1 2 31 2.9% 5.7%

優勝回数は「船橋所属馬」の5回がトップ。
2着も6回と突出しており、連対率29.7%は群を抜いて高い数字となっている。

「船橋所属馬」の中でも特に好成績を挙げているのは、3勝(※)を挙げる「佐藤賢二厩舎」。
「佐藤賢二厩舎」と言えば、今年の東京ダービー馬ハセノパイロ、東京プリンセス賞馬グラヴィオーラを管理。
過去には、2001年の南関東クラシック三冠馬「トーシンブリザード」、2006年の同牝馬三冠馬「チャームアスリープ」も管理しており、
3歳重賞での信頼感は抜群といったところだろうか!?
※2016年ミスミランダー、2013年トラバージョ、2008年ギャンブルオンミー

そして、忘れてはならないのが「南関以外」から遠征してくる馬たち。
過去10年で1勝、2着1回、3着2回の成績を残している。
各地の”ダービー馬”が参戦することも多く、”南関ドリーム”を手にするチャンスは十二分にあると言えそうだ。

1番人気は「堅軸」!!

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 7 1 1 1 70.0% 80.0%
2人気 0 1 2 7 0.0% 10.0%
3人気 0 1 1 8 0.0% 10.0%
4人気 1 1 1 7 10.0% 20.0%
5人気 2 0 1 7 20.0% 20.0%
6人気以下 0 6 4 98 0.0% 5.6%

「1番人気馬」が過去10年で7勝、さらに強調すると、過去8年で7勝!
目下、9年連続で「1番人気馬」が3着以内に来ており、軸としては最適と言えそうだ。

逆に「2番人気」、「3番人気」からは優勝馬は出ておらず、「4番人気」、「5番人気」の台頭がある。
また、「6番人気以下」からは2着が6回、3着が4回と、穴をあけるシーンも多い。

昨年、2017年がまさにこのパターンで、1~3着は「1番人気」⇒「11番人気」⇒「7番人気」の順で決着している。

馬複&三連単は高配当!

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2017年 180 2,030 21,630
2016年 230 1,030 36,480
2015年 900 5,710 64,500
2014年 240 320 1,990
2013年 280 2,880 44,170
2012年 220 4,820 82,810
2011年 200 3,790 36,960
2010年 340 1,120 8,480
2009年 770 740 29,190
2008年 1,180 6,890 69,640
平均 454 2,933 39,585

1番人気が過去10年で7勝を挙げていることから、「単勝平均配当」は「454円」と堅い。
ただし、1番人気が勝利した過去7回(2010年~2014年・2016年・2017年)のうち、単勝1倍台での決着は昨年の1回のみだ。
実績馬、上がり馬など、様々な要素が入り混じる”夏の3歳重賞”を具現した配当とも言えそうだ。

一方、「馬複」、「三連単」は高配当となる傾向にある。
「人気別成績」でも示したように、人気薄もマークする必要はありそうだ。

近年は内枠勢!

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 4 1 1 14 20.0% 25.0%
2枠 2 1 0 17 10.0% 15.0%
3枠 0 3 0 17 0.0% 15.0%
4枠 0 4 1 13 0.0% 22.2%
5枠 1 0 3 16 5.0% 5.0%
6枠 2 0 3 15 10.0% 10.0%
7枠 1 0 1 18 5.0% 5.0%
8枠 0 1 1 18 0.0% 5.0%

優勝馬は「内枠勢(※)」6勝に対して、「外枠勢」は4勝と、ほぼ互角の成績。
これが2着馬になると偏りが目立ち、「内枠勢」は2着が9回、「外枠勢」は2着が1回あるのみだ。
直近5年に限ると、「内枠勢」は4勝、2着5回と圧倒している。

一方、3着馬は「外枠勢」が多く、過去10年で3着が8回ある。

※「1~4枠」を内枠、「5~8枠」を外枠とする

関東オークス上位馬に注目!

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 7 10 7 105 5.4% 13.2%
牝馬 3 0 3 23 10.3% 10.3%
セン馬 0 0 0 0 0.0% 0.0%

「牡馬」が7勝、2着10回と強さを見せている。

一方、「牝馬」は3勝を挙げているが、勝ち馬にははっきりとした傾向が出ている。
それは…南関牝馬クラシック第3戦「関東オークス(Jpn2)」の”連対馬”ということだ。
2016年ミスミランダー&2009年ツクシヒメは関東オークス2着、2012年アスカリーブルは関東オークスを制している。
2010年3着のハーミアも関東オークス2着の実績があり、実力ある牝馬には注目したいところだ。

2018年関東オークスの結果

JDD最先着馬を狙え!?

【ジャパンダートダービー(JDD)の着順別の成績】

JDD着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
JDD1着 0 0 0 0 0.0% 0.0%
JDD2着 0 0 0 0 0.0% 0.0%
JDD3着 0 0 0 0 0.0% 0.0%
JDD4着以下 3 3 2 17 12.0% 24.0%

南関東クラシックに出走していた各馬の成績はどうだろう。
まずは、南関東クラシック第3戦「ジャパンダートダービー(Jpn1)」に出走していた各馬の成績。

「JDD1~3着馬」は黒潮盃に出走していないものの、「JDD4着以下」の馬は3勝、2着3回、3着2回。
その中でも、特に好成績を挙げているのが、以下に示す「黒潮盃に出走するメンバーでのJDD最先着馬」だ。

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
JDD最先着 3 3 1 2 33.3% 66.7%

過去10年で9回(※)、JDD出走馬が黒潮盃に出走しているが、「JDD最先着馬」は3勝、2着3回、3着1回。
9回中、7回までもが3着以内に好走していることになる。
※2015年はパーティメーカーのみ出走で3着

JDDは南関東クラシックの上位馬やJRAのトップクラスなどが出走してくるハイレベルなレース。
それら強敵に揉まれた経験を力に変えていると言えそうだ。

2018年ジャパンダートダービーの結果

東京ダービー出走組は要注目!

【東京ダービー(東京D)の着順別の成績】

東京D着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
東京D1着 0 0 0 0 0.0% 0.0%
東京D2着 1 1 1 1 25.0% 50.0%
東京D3着 1 0 0 0 100.0% 100.0%
東京D4着以下 1 5 3 28 2.7% 16.2%

南関東クラシック第2戦「東京ダービー(S1)」出走組の成績。

東京ダービー馬の出走はないものの、2着馬は4頭が出走し、1着・2着・3着がそれぞれ1回ずつ。
昨年は、東京ダービー3着のブラウンレガートが制しており、東京ダービー2着・3着馬はのべ5頭が出走し、4頭が3着内に好走している。

また、東京ダービーで4着以下に敗れた馬たちの活躍も目立ち、過去10年で1勝、2着5回、3着3回。
着順に関係なく、東京ダービーに出走していた馬たちからは目が離せないようだ。

2018年東京ダービーの結果

羽田盃組は苦戦…

【羽田盃の着順別の成績】

羽田盃着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
羽田盃1着 0 0 0 0 0.0% 0.0%
羽田盃2着 0 1 0 0 0.0% 100.0%
羽田盃3着 0 0 0 3 0.0% 0.0%
羽田盃4着以下 1 4 1 25 3.2% 16.1%

そして、南関東クラシック第1戦「羽田盃(S1)」出走組の成績。

羽田盃出走組で唯一の黒潮盃優勝馬は2014年スマイルピース。
スマイルピース自身は羽田盃6着⇒東京ダービーTR1着⇒東京ダービー2着と駒を進めており、
「東京ダービー(東京D)の着順別の成績」で示した「東京ダービー2着」の路線に乗ったとも言えそうだ。

と、強引な結び付けかもしれないが、羽田盃組は黒潮盃で2着、3着がやっとという成績となっている。

2018年羽田盃の結果

夏は勢いが大切!

【黒潮盃1~3着馬の前走成績】

前走着順 1着 2着 3着
前走1着 4 2 3
前走2着 3 1 3
前走3着 0 1 0
前走4着以下 3 6 4

過去10年の「1~3着馬」の「前走成績」はご覧の通り。
※2011年黒潮盃優勝オオエライジンは「前走1着に含む」(前走除外、前々走1着)

優勝馬10頭中、4頭が「前走1着馬」、うち2頭は「自己条件(重賞以外)」を勝ち上がってきている。
また、「前走2着馬」も3勝を挙げているように、前走で“連対”した馬には注目したい。

ちなみに、「前走1着馬」、「同2着馬」で黒潮盃を制した計7頭中、6頭が「2走前も連対」している。
真夏の重賞だけに、近況好調な馬は見逃せないといったところだろう。

一方、「前走4着以下」から優勝した馬は3頭。
この3頭の“前走”は「ジャパンダートダービー」だった。


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は8月22日(水)に川崎競馬場で行われる「スパーキングサマーカップ(S3)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!

(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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