~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2018年10月24日(水) 
サラ系3歳以上 浦和1,900m
埼玉新聞栄冠賞(S3)

レース紹介

浦和記念への道!「埼玉新聞栄冠賞(S3)」!
浦和1,900mで行われる唯一の重賞。
「浦和記念(Jpn2)」をはじめ、年末の重賞に向けて見逃せない一戦を、過去のデータから紐解いてみよう。

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2017年 カンムル 浦和 サマーバード 2人気
2016年 タイムズアロー 船橋 タイムパラドックス 2人気
2015年 カキツバタロイヤル 船橋 ロイヤルタッチ 3人気
2014年 マイネエレーナ 浦和 ロージズインメイ 3人気
2013年 ガンマーバースト 船橋 スペシャルウィーク 2人気
2012年 トーセンアレス 浦和 アドマイヤドン 1人気
2011年 ボランタス 川崎 ティンバーカントリー 2人気
2010年 ドリームトレジャー 船橋 コマンダーインチーフ 6人気
2009年 ブルーラッド 川崎 シーロ 1人気
2008年 クレイアートビュン 浦和 トーホウエンペラー 5人気

2018年9月23日に開場70周年を迎えた浦和競馬場。
9月24日には浦和競馬場で“歴代名馬”を冠した競走が行われたが、オープニングレースは「グランプリクン」という馬が冠名になっている。
埼玉新聞栄冠賞は今年で28回目を迎えるが、第7回(1997年)の優勝馬に名を連ねているのがグランプリクン(※)だ。
※1997年当時のレース名称は「埼玉新聞杯」

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

船橋ジョッキーズ!

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2017年 左海 誠二 岡部 誠 繁田 健一
2016年 西村 栄喜 森 泰斗 吉原 寛人
2015年 中野 省吾 本田 正重 真島 大輔
2014年 御神本 訓史 高橋 利幸 森 泰斗
2013年 森 泰斗 石崎 駿 石崎 隆之
2012年 張田 京 高橋 利幸 水野 貴史
2011年 山崎 誠士 石崎 駿 川島 正太郎
2010年 本多 正賢 御神本 訓史 戸崎 圭太
2009年 戸崎 圭太 増田 充宏 的場 文男
2008年 的場 文男 今野 忠成 石崎 駿

“船橋ジョッキーズ”が過去10年で6勝、2着6回、3着4回と大活躍。
近年はメモリアルVも重なっていて、2015年は「中野省吾騎手」が重賞初勝利。
2016年の「西村栄喜騎手」は荒尾競馬から移籍後、南関東での初タイトルが埼玉新聞栄冠賞だった。

一方、地元の「浦和所属騎手」は2012年3着の「水野貴史現調教師」、2017年3着の「繁田健一騎手」しかいない。
優勝騎手に至っては過去27回の歴史の中で、2001年の「繁田健一騎手(ロイヤルエンデバー)」しかいないだけに、今年こそは奮起を期待したい。

馬も船橋!

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 4 0 2 26 12.5% 12.5%
船橋 4 6 7 25 9.5% 23.8%
大井 0 1 1 11 0.0% 7.7%
川崎 2 3 0 16 9.5% 23.8%

ジョッキーが船橋勢なら馬も船橋勢!
「船橋所属馬」は過去10年で4勝、2着6回、3着7回の成績で、3着内率は40.5%にまでなる。

勝率では地元の「浦和所属馬」がNo.1!
過去10年で4勝を挙げているが、いずれの勝利も「小久保厩舎」の所属馬によるものだ。

今年も南関東リーディングを独走する「小久保厩舎」。
2008年にクレイアートビュンで制した本競走が厩舎初タイトルだった。

3番人気以内が8勝!

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 2 2 2 4 20.0% 40.0%
2人気 4 0 2 4 40.0% 40.0%
3人気 2 3 0 5 20.0% 50.0%
4人気 0 0 2 8 0.0% 0.0%
5人気 1 1 2 6 10.0% 20.0%
6人気以下 1 4 2 51 1.7% 8.6%

人気上位馬が順当に結果を出している傾向。
「1番人気馬」は2勝、2着2回、3着2回の成績で、勝率こそ20.0%と高くはないが、3着内率60.0%の安定感がある。
さらに、「2番人気馬」は4勝、「3番人気馬」は2勝で、「3番人気以内」の馬を合計すると8勝を挙げていることになる。

その他、目立つところでは「6番人気以下」の2着4回。
この4回中、3回は“南関東の重賞ウイナー”によるものだったので、人気落ちの実績馬には注意したいところだろう。

馬複は高配当の傾向!

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2017年 390 3,360 15,480
2016年 340 600 7,000
2015年 480 3,280 19,450
2014年 1,130 4,740 47,110
2013年 360 970 8,430
2012年 130 330 2,830
2011年 370 240 23,820
2010年 2,410 6,300 143,220
2009年 150 19,410 176,460
2008年 670 2,590 56,010
平均 643 4,182 49,981

人気上位馬が8勝を挙げているので、「単勝」は落ち着いた配当が多い。

一方、「馬複」は平均4,182円と高配当。
これは「6番人気以下」の馬が5連対(1勝)しているためで、「1着:上位人気馬」・「2着:6番人気以下」の組み合わせに妙味ありか。

枠の差は無い!

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 1 2 0 7 10.0% 30.0%
2枠 0 0 1 9 0.0% 0.0%
3枠 2 0 2 6 20.0% 20.0%
4枠 2 1 0 7 20.0% 30.0%
5枠 1 1 2 6 10.0% 20.0%
6枠 1 3 1 14 5.3% 21.1%
7枠 1 2 2 14 5.3% 15.8%
8枠 2 1 2 15 10.0% 15.0%

フルゲート11頭で行われる「浦和1,900m」。
向こう正面入り口からスタートし、1周半を走るコースだが、年間でも数えるほどしか行われていない貴重な条件だ。

過去10年の成績を見ると、「2枠以外」は全て優勝実績がある。
また、勝率、連対率も同様に、「2枠以外」はほぼ互角の数字と言ってもいいだろう。

小回りコースの中距離戦となると「内枠有利(※)」のイメージはあるが、数字的には「内/外」の差はそれほど出ていない。

※「1~4枠」を内枠、「5~8枠」を外枠とする

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 9 10 10 70 9.1% 19.2%
牝馬 1 0 0 2 33.3% 33.3%
セン馬 0 0 0 6 0.0% 0.0%

「牝馬」は過去10年で3頭が出走。
頭数こそ少ないものの、2014年にはマイネエレーナが鮮やかな逃走劇を演じている。

世代間の差は無い!

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3歳 2 0 0 7 22.2% 22.2%
4歳 1 2 1 6 10.0% 30.0%
5歳 2 2 4 12 10.0% 20.0%
6歳 2 3 2 14 9.5% 23.8%
7歳以上 3 3 3 39 6.3% 12.5%

各世代から優勝馬が出ている。
連対率でも各世代でほぼ互角といってもいいだろう。

その中で、経験を重ねながら勝利を手にした「カキツバタロイヤル」に注目したい。
カキツバタロイヤルは2011年~2015年まで、5年連続で埼玉新聞栄冠賞に出走。
初挑戦の5歳時から2着⇒2着⇒3着⇒2着、そして9歳で迎えた2015年に見事、勝利を手にしている。
この時期はフレッシュな3歳馬や充実期を迎えた4、5歳馬が参戦してくるが、自身の経験値をフルに生かした結果といえるだろう。

斤量58kgの馬が大勢を占める!

【斤量別の成績】

斤量 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
58.0kg 6 8 8 49 8.5% 19.7%
56.0kg 2 1 2 23 7.1% 10.7%
54.0kg以下 2 1 0 6 22.2% 33.3%

埼玉新聞栄冠賞は、「A1級58kg」「A2級56kg」「B級以下54kg」の負担重量が課され、牝馬は「2kg減量」される。
各レースにより「負担重量」の取り決めは様々だが、本競走の特徴は“3歳馬の減量がない”ということだろう。
ちなみに、翌週に行われる「マイルグランプリ(S2・3歳以上)」は「3歳馬2kg減」となっている。

過去10年で最も勝利数が多いのは「斤量58kg」を背負ったA1級の馬で、6勝、2着8回、3着8回。
次いで、「斤量56kg」、「斤量54kg以下」の馬が2勝ずつを挙げている。

3歳馬に関しては、前項の「年齢別の成績」で示した通り、過去10年で2勝。 優勝馬は2009年ブルーラッド(56kg)、2017年カンムル(58kg)の2頭だが、年長馬を相手に立派な成績と言えそうだ。

上位馬の信頼度は高い!

【東京記念の着順別の成績】

東京記念着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
東京記念1着 0 0 0 1 0.0% 0.0%
東京記念2着 0 1 0 0 0.0% 100.0%
東京記念3着 2 1 0 0 66.7% 100.0%
東京記念4着以下 0 3 2 8 0.0% 23.1%

埼玉新聞栄冠賞の約1か月前に行われる「東京記念(S1)」。
大井2,400mで争われる重賞だが、埼玉新聞栄冠賞に転戦してくる馬は多い。

東京記念3着以内の馬は過去10年で5頭が参戦し、2勝、2着2回。
東京記念優勝馬こそ4着に敗れているが、東京記念2・3着馬は連対率100.0%だ。

さらに、東京記念で4着以下に敗れた馬は2着3回、3着2回。
埼玉新聞栄冠賞優勝馬こそ輩出できていないが、連対率23.1%、3着内率38.5%は悪くない数字ではないだろうか。

2018年東京記念の結果

3歳馬は戸塚記念覇者に大注目!

【戸塚記念の着順別の成績】

戸塚記念着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
戸塚記念1着 2 0 0 1 66.7% 66.7%
戸塚記念2着 0 0 0 0 0.0% 0.0%
戸塚記念3着 0 0 0 0 0.0% 0.0%
戸塚記念4着以下 0 0 0 1 0.0% 0.0%

過去10年で戸塚記念覇者は3頭が出走。
うち、2頭が埼玉新聞栄冠賞を制しているが、前述の「3歳の優勝馬2頭」はここに該当する。
すなわち、3歳馬は戸塚記念覇者を要チェックしたいところだ。

戸塚記念からの転戦馬は合計4頭が参戦し2勝。
残りの2頭は4着以下(11着と8着)に敗れているので、データ的には“勝つか負けるか”という状況になっている。

2018年戸塚記念の結果

4角先頭の馬が5勝!

【1~3着馬の4コーナー通過順】

1着 2着 3着
1番手 5 1 2
2~5番手 5 9 6
6~11番手 0 0 2

浦和競馬場は1周1,200mの小回りコース。
埼玉新聞栄冠賞に関してはコーナーを6回通過するが、こちらのデータは「最終4コーナーの通過順」となる。

上表を見ると明らかだが、優勝馬は4コーナーで「先頭」ないし「2~5番手」の馬に限られる。
さらに、2着馬、3着馬も傾向は同じで、「6~11番手」から追い込んだ馬は3着の2頭しかいない。

本データは最終4コーナーでの位置取りなので(道中ではない)、一概に「逃げ馬有利」とは言えないものの、
早め早めに動ける馬が有利となる傾向にあるようだ。


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は10月31日(水)に大井競馬場で行われる「マイルグランプリ(S2)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!

(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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