
浦和記念への道!「埼玉新聞栄冠賞(S3)」!
浦和1,900mで行われる唯一の重賞。
「浦和記念(Jpn2)」をはじめ、年末の重賞に向けて見逃せない一戦を、過去のデータから紐解いてみよう。
年 | 優勝馬 | 所属 | 種牡馬 | 人気 |
---|---|---|---|---|
2017年 | カンムル | 浦和 | サマーバード | 2人気 |
2016年 | タイムズアロー | 船橋 | タイムパラドックス | 2人気 |
2015年 | カキツバタロイヤル | 船橋 | ロイヤルタッチ | 3人気 |
2014年 | マイネエレーナ | 浦和 | ロージズインメイ | 3人気 |
2013年 | ガンマーバースト | 船橋 | スペシャルウィーク | 2人気 |
2012年 | トーセンアレス | 浦和 | アドマイヤドン | 1人気 |
2011年 | ボランタス | 川崎 | ティンバーカントリー | 2人気 |
2010年 | ドリームトレジャー | 船橋 | コマンダーインチーフ | 6人気 |
2009年 | ブルーラッド | 川崎 | シーロ | 1人気 |
2008年 | クレイアートビュン | 浦和 | トーホウエンペラー | 5人気 |
2018年9月23日に開場70周年を迎えた浦和競馬場。
9月24日には浦和競馬場で“歴代名馬”を冠した競走が行われたが、オープニングレースは「グランプリクン」という馬が冠名になっている。
埼玉新聞栄冠賞は今年で28回目を迎えるが、第7回(1997年)の優勝馬に名を連ねているのがグランプリクン(※)だ。
※1997年当時のレース名称は「埼玉新聞杯」
船橋ジョッキーズ!
年 | 1着 | 2着 | 3着 |
---|---|---|---|
2017年 | 左海 誠二 | 岡部 誠 | 繁田 健一 |
2016年 | 西村 栄喜 | 森 泰斗 | 吉原 寛人 |
2015年 | 中野 省吾 | 本田 正重 | 真島 大輔 |
2014年 | 御神本 訓史 | 高橋 利幸 | 森 泰斗 |
2013年 | 森 泰斗 | 石崎 駿 | 石崎 隆之 |
2012年 | 張田 京 | 高橋 利幸 | 水野 貴史 |
2011年 | 山崎 誠士 | 石崎 駿 | 川島 正太郎 |
2010年 | 本多 正賢 | 御神本 訓史 | 戸崎 圭太 |
2009年 | 戸崎 圭太 | 増田 充宏 | 的場 文男 |
2008年 | 的場 文男 | 今野 忠成 | 石崎 駿 |
“船橋ジョッキーズ”が過去10年で6勝、2着6回、3着4回と大活躍。
近年はメモリアルVも重なっていて、2015年は「中野省吾騎手」が重賞初勝利。
2016年の「西村栄喜騎手」は荒尾競馬から移籍後、南関東での初タイトルが埼玉新聞栄冠賞だった。
一方、地元の「浦和所属騎手」は2012年3着の「水野貴史現調教師」、2017年3着の「繁田健一騎手」しかいない。
優勝騎手に至っては過去27回の歴史の中で、2001年の「繁田健一騎手(ロイヤルエンデバー)」しかいないだけに、今年こそは奮起を期待したい。
馬も船橋!
所属 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
浦和 | 4 | 0 | 2 | 26 | 12.5% | 12.5% |
船橋 | 4 | 6 | 7 | 25 | 9.5% | 23.8% |
大井 | 0 | 1 | 1 | 11 | 0.0% | 7.7% |
川崎 | 2 | 3 | 0 | 16 | 9.5% | 23.8% |
ジョッキーが船橋勢なら馬も船橋勢!
「船橋所属馬」は過去10年で4勝、2着6回、3着7回の成績で、3着内率は40.5%にまでなる。
勝率では地元の「浦和所属馬」がNo.1!
過去10年で4勝を挙げているが、いずれの勝利も「小久保厩舎」の所属馬によるものだ。
今年も南関東リーディングを独走する「小久保厩舎」。
2008年にクレイアートビュンで制した本競走が厩舎初タイトルだった。
3番人気以内が8勝!
人気別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1人気 | 2 | 2 | 2 | 4 | 20.0% | 40.0% |
2人気 | 4 | 0 | 2 | 4 | 40.0% | 40.0% |
3人気 | 2 | 3 | 0 | 5 | 20.0% | 50.0% |
4人気 | 0 | 0 | 2 | 8 | 0.0% | 0.0% |
5人気 | 1 | 1 | 2 | 6 | 10.0% | 20.0% |
6人気以下 | 1 | 4 | 2 | 51 | 1.7% | 8.6% |
人気上位馬が順当に結果を出している傾向。
「1番人気馬」は2勝、2着2回、3着2回の成績で、勝率こそ20.0%と高くはないが、3着内率60.0%の安定感がある。
さらに、「2番人気馬」は4勝、「3番人気馬」は2勝で、「3番人気以内」の馬を合計すると8勝を挙げていることになる。
その他、目立つところでは「6番人気以下」の2着4回。
この4回中、3回は“南関東の重賞ウイナー”によるものだったので、人気落ちの実績馬には注意したいところだろう。
馬複は高配当の傾向!
年 | 単勝(円) | 馬複(円) | 三連単(円) |
---|---|---|---|
2017年 | 390 | 3,360 | 15,480 |
2016年 | 340 | 600 | 7,000 |
2015年 | 480 | 3,280 | 19,450 |
2014年 | 1,130 | 4,740 | 47,110 |
2013年 | 360 | 970 | 8,430 |
2012年 | 130 | 330 | 2,830 |
2011年 | 370 | 240 | 23,820 |
2010年 | 2,410 | 6,300 | 143,220 |
2009年 | 150 | 19,410 | 176,460 |
2008年 | 670 | 2,590 | 56,010 |
平均 | 643 | 4,182 | 49,981 |
人気上位馬が8勝を挙げているので、「単勝」は落ち着いた配当が多い。
一方、「馬複」は平均4,182円と高配当。
これは「6番人気以下」の馬が5連対(1勝)しているためで、「1着:上位人気馬」・「2着:6番人気以下」の組み合わせに妙味ありか。
枠の差は無い!
枠番 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 1 | 2 | 0 | 7 | 10.0% | 30.0% |
2枠 | 0 | 0 | 1 | 9 | 0.0% | 0.0% |
3枠 | 2 | 0 | 2 | 6 | 20.0% | 20.0% |
4枠 | 2 | 1 | 0 | 7 | 20.0% | 30.0% |
5枠 | 1 | 1 | 2 | 6 | 10.0% | 20.0% |
6枠 | 1 | 3 | 1 | 14 | 5.3% | 21.1% |
7枠 | 1 | 2 | 2 | 14 | 5.3% | 15.8% |
8枠 | 2 | 1 | 2 | 15 | 10.0% | 15.0% |
フルゲート11頭で行われる「浦和1,900m」。
向こう正面入り口からスタートし、1周半を走るコースだが、年間でも数えるほどしか行われていない貴重な条件だ。
過去10年の成績を見ると、「2枠以外」は全て優勝実績がある。
また、勝率、連対率も同様に、「2枠以外」はほぼ互角の数字と言ってもいいだろう。
小回りコースの中距離戦となると「内枠有利(※)」のイメージはあるが、数字的には「内/外」の差はそれほど出ていない。
※「1~4枠」を内枠、「5~8枠」を外枠とする
性別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
牡馬 | 9 | 10 | 10 | 70 | 9.1% | 19.2% |
牝馬 | 1 | 0 | 0 | 2 | 33.3% | 33.3% |
セン馬 | 0 | 0 | 0 | 6 | 0.0% | 0.0% |
「牝馬」は過去10年で3頭が出走。
頭数こそ少ないものの、2014年にはマイネエレーナが鮮やかな逃走劇を演じている。
世代間の差は無い!
年齢 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
3歳 | 2 | 0 | 0 | 7 | 22.2% | 22.2% |
4歳 | 1 | 2 | 1 | 6 | 10.0% | 30.0% |
5歳 | 2 | 2 | 4 | 12 | 10.0% | 20.0% |
6歳 | 2 | 3 | 2 | 14 | 9.5% | 23.8% |
7歳以上 | 3 | 3 | 3 | 39 | 6.3% | 12.5% |
各世代から優勝馬が出ている。
連対率でも各世代でほぼ互角といってもいいだろう。
その中で、経験を重ねながら勝利を手にした「カキツバタロイヤル」に注目したい。
カキツバタロイヤルは2011年~2015年まで、5年連続で埼玉新聞栄冠賞に出走。
初挑戦の5歳時から2着⇒2着⇒3着⇒2着、そして9歳で迎えた2015年に見事、勝利を手にしている。
この時期はフレッシュな3歳馬や充実期を迎えた4、5歳馬が参戦してくるが、自身の経験値をフルに生かした結果といえるだろう。
斤量58kgの馬が大勢を占める!
斤量 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
58.0kg | 6 | 8 | 8 | 49 | 8.5% | 19.7% |
56.0kg | 2 | 1 | 2 | 23 | 7.1% | 10.7% |
54.0kg以下 | 2 | 1 | 0 | 6 | 22.2% | 33.3% |
埼玉新聞栄冠賞は、「A1級58kg」「A2級56kg」「B級以下54kg」の負担重量が課され、牝馬は「2kg減量」される。
各レースにより「負担重量」の取り決めは様々だが、本競走の特徴は“3歳馬の減量がない”ということだろう。
ちなみに、翌週に行われる「マイルグランプリ(S2・3歳以上)」は「3歳馬2kg減」となっている。
過去10年で最も勝利数が多いのは「斤量58kg」を背負ったA1級の馬で、6勝、2着8回、3着8回。
次いで、「斤量56kg」、「斤量54kg以下」の馬が2勝ずつを挙げている。
3歳馬に関しては、前項の「年齢別の成績」で示した通り、過去10年で2勝。
優勝馬は2009年ブルーラッド(56kg)、2017年カンムル(58kg)の2頭だが、年長馬を相手に立派な成績と言えそうだ。
上位馬の信頼度は高い!
東京記念着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
東京記念1着 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0.0% | 0.0% |
東京記念2着 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0.0% | 100.0% |
東京記念3着 | 2 | 1 | 0 | 0 | 66.7% | 100.0% |
東京記念4着以下 | 0 | 3 | 2 | 8 | 0.0% | 23.1% |
埼玉新聞栄冠賞の約1か月前に行われる「東京記念(S1)」。
大井2,400mで争われる重賞だが、埼玉新聞栄冠賞に転戦してくる馬は多い。
東京記念3着以内の馬は過去10年で5頭が参戦し、2勝、2着2回。
東京記念優勝馬こそ4着に敗れているが、東京記念2・3着馬は連対率100.0%だ。
さらに、東京記念で4着以下に敗れた馬は2着3回、3着2回。
埼玉新聞栄冠賞優勝馬こそ輩出できていないが、連対率23.1%、3着内率38.5%は悪くない数字ではないだろうか。
2018年東京記念の結果
3歳馬は戸塚記念覇者に大注目!
戸塚記念着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
戸塚記念1着 | 2 | 0 | 0 | 1 | 66.7% | 66.7% |
戸塚記念2着 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.0% | 0.0% |
戸塚記念3着 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.0% | 0.0% |
戸塚記念4着以下 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0.0% | 0.0% |
過去10年で戸塚記念覇者は3頭が出走。
うち、2頭が埼玉新聞栄冠賞を制しているが、前述の「3歳の優勝馬2頭」はここに該当する。
すなわち、3歳馬は戸塚記念覇者を要チェックしたいところだ。
戸塚記念からの転戦馬は合計4頭が参戦し2勝。
残りの2頭は4着以下(11着と8着)に敗れているので、データ的には“勝つか負けるか”という状況になっている。
2018年戸塚記念の結果
4角先頭の馬が5勝!
1着 | 2着 | 3着 | |
---|---|---|---|
1番手 | 5 | 1 | 2 |
2~5番手 | 5 | 9 | 6 |
6~11番手 | 0 | 0 | 2 |
浦和競馬場は1周1,200mの小回りコース。
埼玉新聞栄冠賞に関してはコーナーを6回通過するが、こちらのデータは「最終4コーナーの通過順」となる。
上表を見ると明らかだが、優勝馬は4コーナーで「先頭」ないし「2~5番手」の馬に限られる。
さらに、2着馬、3着馬も傾向は同じで、「6~11番手」から追い込んだ馬は3着の2頭しかいない。
本データは最終4コーナーでの位置取りなので(道中ではない)、一概に「逃げ馬有利」とは言えないものの、
早め早めに動ける馬が有利となる傾向にあるようだ。
今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は10月31日(水)に大井競馬場で行われる「マイルグランプリ(S2)」です!
南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!
(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
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また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。
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