~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2018年4月25日(水) 
サラ系4歳以上牝馬 浦和1,400m
しらさぎ賞(S3)

レース紹介

春の牝馬重賞「しらさぎ賞(S3)」!
牝馬重賞が充実している南関東競馬。
今年度は古馬が出走できる重賞は8つあるが、“地方馬限定”となると、
本競走と暮れの「東京シンデレラマイル(S3)」のみとなる。
しらさぎ賞は牝馬重賞としては今年で12回目を数えるが、過去10年の傾向をデータで分析してみよう。

※2006年以前は3歳馬による重賞で、しらさぎ賞自体は今年で56回目

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2017年 ニシノラピート 大井 サウスヴィグラス 2人気
2016年 ララベル 大井 ゴールドアリュール 1人気
2015年 ノットオーソリティ 船橋 スウェプトオーヴァーボード 1人気
2014年 レッドクラウディア 大井 アグネスタキオン 2人気
2013年 ナターレ 川崎 クロフネ 2人気
2012年 クラーベセクレタ 船橋 ワイルドラッシュ 1人気
2011年 ザッハーマイン 船橋 Mineshaft 1人気
2010年 ジョーイロンデル 浦和 クロフネ 2人気
2009年 デザートレジーナ 船橋 タヤスツヨシ 2人気
2008年 アストリッド 船橋 ホワイトマズル 1人気

名だたる名牝が優勝馬に名を連ねている。
冒頭にも記載したが、地方限定の牝馬重賞ということで、しらさぎ賞を目標にする牝馬も多いのだろう。

また、JRA所属の有力馬が牝馬重賞を求めて南関東に移籍するケースも多くなった。
過去10年の優勝馬では2014年レッドクラウディアがその筆頭で、JRA所属時に「クイーン賞(Jpn3)」を制した実績がある。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

連対騎手は限られる!

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2017年 柏木 健宏 矢野 貴之 瀧川 寿希也
2016年 吉原 寛人 矢野 貴之 左海 誠二
2015年 吉原 寛人 森 泰斗 的場 文男
2014年 森 泰斗 的場 文男 張田 京
2013年 的場 文男 吉原 寛人 御神本 訓史
2012年 戸崎 圭太 石崎 駿 吉原 寛人
2011年 的場 文男 左海 誠二 江川 伸幸
2010年 戸崎 圭太 森 泰斗 真島 大輔
2009年 戸崎 圭太 的場 文男 桑島 孝春
2008年 戸崎 圭太 左海 誠二 山田 信大

しらさぎ賞は特定の騎手が活躍する傾向にある。
過去10年で「戸崎圭太騎手」が4勝、「的場文男騎手」が2勝、2着2回、3着1回、「吉原寛人騎手」が2勝、2着1回、3着1回。

さらに、「森泰斗騎手」、「左海誠二騎手」、「矢野貴之騎手」も複数回3着以内に好走しており、
2012年2着の「石崎駿騎手」も2006年&2007年に優勝している。

そんな中、2017年は“ニューフェイス”の「柏木健宏騎手」が優勝!
過去の傾向通り、「柏木健宏騎手」が“リピーター”となるのか、それとも…!?
なお、「柏木健宏騎手」は2011年「アフター5スター賞(S3・タカオセンチュリー)」以来、約6年ぶりの重賞制覇だった。

近年は大井所属馬の活躍が顕著!

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 1 2 2 10 6.7% 20.0%
船橋 5 4 6 35 10.0% 18.0%
大井 3 3 0 23 10.3% 20.7%
川崎 1 1 2 15 5.3% 10.5%
南関以外 0 0 0 6 0.0% 0.0%

過去10年で最も成績が良いのは「船橋所属馬」の5勝、2着4回、3着6回。
ただし、直近の成績に限ると「大井所属馬」の成績が良く、過去4年で3回もワン・ツーを決めている。

また、しらさぎ賞は2015年から「地方交流戦」として行われており、南関東地区以外からの参戦もある。
成績は2015年5着のタッチデュール(笠松)が最高となっているが、全国区の活躍を見せる牝馬には要注目となるだろう。

人気馬に逆らうな!?

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 5 0 0 5 50.0% 50.0%
2人気 5 1 0 4 50.0% 60.0%
3人気 0 1 2 7 0.0% 10.0%
4人気 0 3 2 5 0.0% 30.0%
5人気 0 1 2 7 0.0% 10.0%
6人気以下 0 4 4 61 0.0% 5.8%

過去10年の優勝馬は「1番人気」or「2番人気」のみ!
ただし、「1番人気馬」は5勝、4着以下5回、「2番人気馬」は5勝、2着1回、4着以下4回と“両極端”の成績でもある。

となると、馬券的には「頭固定の2、3着流し」。
「3番人気以下」は甲乙つけがたいが、「6番人気以下」の人気薄にも警戒した方が良さそうだ。

単勝式は堅いが、連勝式は妙味あり!

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2017年 360 2,730 25,150
2016年 160 3,300 37,060
2015年 180 820 10,610
2014年 510 1,990 16,880
2013年 860 9,470 145,910
2012年 100 520 5,600
2011年 130 900 45,050
2010年 430 1,470 16,790
2009年 320 1,470 175,490
2008年 290 500 15,260
平均 334 2,317 49,380

前項の通り、優勝馬は「1番人気or2番人気」なので、「単勝」の配当は非常に低い。
クラーベセクレタが勝った2012年には“単勝元返し”という決着もある。

逆に妙味があるのは「馬複」と「三連単」。
「馬複」は平均2,317円、「三連単」は平均49,380円となっており、手広く流してみても良さそうだ。

枠番による有利/不利はなし!

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 0 2 0 7 0.0% 22.2%
2枠 1 2 1 6 10.0% 30.0%
3枠 2 0 1 7 20.0% 20.0%
4枠 1 3 1 5 10.0% 40.0%
5枠 2 0 2 16 10.0% 10.0%
6枠 0 3 1 16 0.0% 15.0%
7枠 1 0 2 17 5.0% 5.0%
8枠 3 0 2 15 15.0% 15.0%

しらさぎ賞が行われる「浦和1,400m」はフルゲート12頭。
過去10年で1頭だけ除外(2012年)が出ているが、その他の年は全てフルゲート12頭立てで行われている。

「枠番別」で最も優勝馬を輩出しているのは「8枠」の3頭。
しかしながら、「8枠」が秀でているわけではなく、内枠から外枠まで、万遍なく優勝馬が出ている。
これは2、3着馬も同様で、「枠番による有利/不利」はデータ上からは読み取れない。

4歳~6歳馬が中心のレース!

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3歳 0 0 0 0 0.0% 0.0%
4歳 3 1 5 28 8.1% 10.8%
5歳 4 4 3 22 12.1% 24.2%
6歳 3 4 2 22 9.7% 22.6%
7歳以上 0 1 0 17 0.0% 5.6%

しらさぎ賞の出走条件は、2014年までは「3歳以上牝馬」で、2015年からは「4歳以上牝馬」(※)で行われている。
とはいえ、「3歳馬」の出走はゼロで、中心は「4歳~6歳馬」だ。

過去10年では、「4歳馬」が3勝、「5歳馬」が4勝、「6歳馬」が3勝。
2着、3着も「4歳~6歳馬」が好成績を残している。
しらさぎ賞は「牝馬限定」ということもあり、牡馬重賞と比較すると年齢が若い馬が活躍する傾向にあるようだ。

※本分析の対象期間のみ記載

牝馬は格より勢い!?

【斤量別の成績】

斤量 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
52~53kg 3 3 5 46 5.3% 10.5%
54~55kg 1 4 3 27 2.9% 14.3%
56kg以上 6 3 2 16 22.2% 33.3%

しらさぎ賞は格付別(クラス別)に斤量が異なる“別定戦(※1)”。
格付別の斤量は「A1級56kg」、「A2級54kg」、「B1級以下52kg」となり、今年の場合は、
2016年4月1日~2018年4月13日の期間中(※2)にダートグレード競走を勝っていれば「2kg」、地方重賞を勝っていれば「1kg」加増される。

上記を2017年に行われたしらさぎ賞を例に、少し具体的に書くと…
優勝したニシノラピートは当時、A2級だったので「54kg」、2着のプリンセスバリューはA1級なので「56kg」。
「重賞馬の加増」に当たる1頭は5着ミスミランダーで、3歳時に地方重賞2勝の実績があったため、
A1級の「56kg」に加え、地方重賞勝ちの「1kg」が加増され、合計斤量は「57kg」となる。

少し前置きが長くなったが、過去10年のしらさぎ賞で好成績を残しているのは「56kg以上」の馬。
いわゆる“格上馬”で、6勝、2着3回、3着2回と実力をいかんなく発揮している。
続いて、「52kg~53kg」の3勝、2着3回、3着5回だが、こちらは「格上挑戦馬」と言うことになる。

「牝馬は格より勢い」という格言も聞かれるが、上記の結果だけを見れば、「格」を重視した方がいいのかもしれない。

※1.南関東以外の馬は南関東格付基準表に当てはめて決定
※2.2歳時の成績は除く

トライアル制覇の勢いは!?

【ティアラカップの着順別の成績】

ティアラカップ着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
ティアラカップ1着 1 1 0 2 25.0% 50.0%
ティアラカップ2着 0 0 1 2 0.0% 0.0%
ティアラカップ3着 0 0 0 1 0.0% 0.0%
ティアラカップ4着以下 0 1 0 8 0.0% 11.1%

しらさぎ賞と同舞台で行われるトライアルレース。
2014年(※)からトライアルとして実施されているため、データ分析も2014年以降とする。

過去4回の優勝馬は全てしらさぎ賞に出走し、1勝、2着1回。
「ティアラカップ」は“A2以下の格付馬によるレース”ということ考慮すると、悪くない成績ではないだろうか。
ちなみに、トライアル優勝馬で4着以下に敗れた2頭も掲示板は確保しており、格下馬であっても軽視は禁物だ。

※2014年はプリムラ賞

2018年ティアラカップの結果

4着以下から巻き返す馬も多い!

【マリーンカップの着順別の成績】

マリーンカップ着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
マリーンカップ1着 0 0 0 0 0.0% 0.0%
マリーンカップ2着 1 0 0 0 100.0% 100.0%
マリーンカップ3着 0 0 0 0 0.0% 0.0%
マリーンカップ4着以下 0 5 2 9 0.0% 31.3%

JRA勢が出走できるダートグレード競走「マリーンカップ(Jpn3)」。
連対馬のサンプルは2012年のクラーベセクレタのみだが、しらさぎ賞では単勝1.0倍の支持に応えて快勝している。

注目は「マリーンカップ4着以下」の2着5回、3着2回。
そのうち、「マリーンカップで4着~7着」に“健闘”した馬が5頭を占めているのは見逃せない。

※2011年のマリーンカップは開催中止
※2009年のマリーンカップはしらさぎ賞以後に開催

2018年マリーンカップの結果

上位馬には要注目!

【東京シンデレラマイルの着順別の成績】

東京シンデレラマイル着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
東京シンデレラマイル1着 2 0 0 4 33.3% 33.3%
東京シンデレラマイル2着 2 2 0 2 33.3% 66.7%
東京シンデレラマイル3着 0 0 1 0 0.0% 0.0%
東京シンデレラマイル4着以下 0 4 0 24 0.0% 14.3%

前年末に行われるマイル重賞「東京シンデレラマイル(S3)」。
冒頭にも記載したように、南関東では貴重な地方馬限定(※)の牝馬重賞だ。

過去10年、東京シンデレラマイル優勝馬は6頭がしらさぎ賞に出走して2勝。
同様に2着馬も6頭が出走し、2勝、2着2回の成績を挙げている。
2着馬の方が安定感はあるが、やはり重賞上位馬には注目が必要だろう。

※東京シンデレラマイルは南関東所属馬のみ

2017年東京シンデレラマイルの結果


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回はゴールデンウイークの船橋ナイター!5月3日(木祝)の「東京湾カップ(S3)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
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(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
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