~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2019年3月6日(水) 
サラ系4歳以上 大井1,400m
フジノウェーブ記念(S3)

レース紹介

レース名は芦毛の名馬!「フジノウェーブ記念(S3)」!
地方馬で唯一の“JBCスプリント覇者”フジノウェーブ号を冠した競走。
自身、4連覇した「東京スプリング盃」が2014年より「フジノウェーブ記念」として行われている。

※東京スプリング盃は2010年から行われているため、本分析は過去9年分とする

【過去9年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2018年 リッカルド 船橋 フサイチリシャール 1人気
2017年 ケイアイレオーネ 大井 Henny Hughes 3人気
2016年 ソルテ 大井 タイムパラドックス 1人気
2015年 セイントメモリー 大井 アフリート 5人気
2014年 ジェネラルグラント 船橋 ロージズインメイ 4人気
2013年 フジノウェーブ 大井 ブラックタイアフェアー 3人気
2012年 フジノウェーブ 大井 ブラックタイアフェアー 3人気
2011年 フジノウェーブ 大井 ブラックタイアフェアー 3人気
2010年 フジノウェーブ 大井 ブラックタイアフェアー 1人気

自身の名前がレース名となっている「フジノウェーブ」が第1回から4連覇を達成!
同一重賞4連覇(南関東)の記録は南関東史上初の快挙(※)だった。

フジノウェーブは笠松競馬場でデビューし、3歳秋から大井所属として南関東で活躍。
大井では「JBCスプリント(Jpn1)」など、重賞9勝を挙げており、8歳~11歳の時に「フジノウェーブ記念(旧東京スプリング盃)」を制している。

※他には、2012年~2015年の「船橋記念(S3)」を4連覇したナイキマドリードがいる

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら
フジノウェーブの生涯成績はこちら

過去5年で15人の騎手が3着内に好走!

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2018年 矢野 貴之 真島 大輔 繁田 健一
2017年 的場 文男 笹川 翼 山崎 誠士
2016年 吉原 寛人 中野 省吾 柏木 健宏
2015年 本橋 孝太 今野 忠成 左海 誠二
2014年 石崎 駿 和田 譲治 川島 正太郎
2013年 御神本 訓史 和田 譲治 真島 大輔
2012年 坂井 英光 山田 信大 石崎 駿
2011年 御神本 訓史 三浦 皇成 石崎 駿
2010年 戸崎 圭太 張田 京 坂井 英光

過去9年で複数回優勝している騎手は2勝の「御神本訓史騎手」。

ただし、近年は混戦模様となっており、直近5年で3着内に複数回好走している騎手は「0名」。
すなわち、5年間で15名の騎手が3着内に絡んでいるのである。

大混戦を頭一つ抜け出す騎手が出てくるのか?それとも、“新顔”がチャンスをモノにするのか?
騎手の争いにも注目が集まる一戦となりそうだ。

大井vs船橋!

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 0 0 1 14 0.0% 0.0%
船橋 2 3 2 25 6.3% 15.6%
大井 7 6 6 66 8.2% 15.3%
川崎 0 0 0 6 0.0% 0.0%

地元の「大井所属馬」が7勝、2着6回、3着6回。
フジノウェーブの4連覇があるものの、2着、3着も「大井所属馬」が大勢を占めている。

対するは、少数精鋭の「船橋所属馬」。
過去9年でのべ32頭が参戦し、2勝、2着3回、3着2回。勝率・連対率は「大井所属馬」と遜色ない数字だ。

6番人気以下が7年連続で3着内に好走!

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 3 0 1 5 33.3% 33.3%
2人気 0 1 3 5 0.0% 11.1%
3人気 4 2 0 3 44.4% 66.7%
4人気 1 1 1 6 11.1% 22.2%
5人気 1 0 1 7 11.1% 11.1%
6人気以下 0 5 3 85 0.0% 5.4%

最も信頼度が高いのは「3番人気馬」の4勝、2着2回。
このレースはフジノウェーブが4連覇しているわけだが、そのうちの3回は「3番人気」での戴冠だった。

「1番人気馬」は過去9年で3勝、3着1回。
勝率は33.3%あるものの、信頼度が高いか?となると疑問符が付くところだろう。

その他、目立つところでは「6番人気以下」の2着5回、3着3回。
2012年は3着内に該当馬が2頭、2013年以降の6年間は必ず1頭、3着内に好走している。

高配当を提供中!

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2018年 230 2,970 14,070
2017年 850 9,530 117,620
2016年 120 690 6,970
2015年 1,490 8,160 86,420
2014年 670 1,470 38,240
2013年 480 3,750 62,760
2012年 720 4,590 275,710
2011年 500 2,300 17,380
2010年 160 310 2,720
平均 580 3,752 69,099

「単勝」は落ち着いた配当だが、「馬複」、「三連単」は高配当となることが多い。
前項「人気別成績」の通り、1番人気馬の凡走、6番人気以下の馬の激走が大きな要因だろう。

過去9年の平均配当は「馬複」が3,752円、「三連単」が69,099円。
手広く流しても、BOXにしても配当的には割に合いそうな感じだ。

内~外まで互角!

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 0 3 1 14 0.0% 16.7%
2枠 1 1 0 15 5.9% 11.8%
3枠 2 2 1 13 11.1% 22.2%
4枠 1 1 1 13 6.3% 12.5%
5枠 1 1 3 12 5.9% 11.8%
6枠 1 1 1 15 5.6% 11.1%
7枠 2 0 0 15 11.8% 11.8%
8枠 1 0 2 14 5.9% 5.9%

「大井1,400m」の重賞はフジノウェーブ記念のみ。
2コーナーのポケットからスタートするコースで、外側の馬はややコースロスがあると言われるが…

過去9年、全てフルゲート16頭立て。
ただし、取消/除外の馬も多く、16頭でスタートを切った回数は4回しかない。

という、レース背景ではあるものの、「枠番別の成績」はほぼ互角の成績。
唯一、「1枠」のみ優勝経験がないが、「1枠」~「8枠」まで、全ての枠で連対実績がある。

2017年10月1日~2018年9月30日に行われた「大井1,400m」の傾向を見てみると、「勝率」、「連対率」、「3着内率」は「1枠」が全て1位。
大井1,400mの重賞は年に1回しか施行されないので、他のレースとは少し傾向も違ってくるのかもしれない。

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 8 7 9 93 6.8% 12.8%
牝馬 0 0 0 12 0.0% 0.0%
セン馬 1 2 0 6 11.1% 33.3%

近年は「セン馬」が好調。
昨年の1着リッカルド、2着オメガヴェンデッタ、3年前の2着ドレッドノートはいずれも「セン馬」だ。

年長馬が強い!

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
4歳 1 3 0 10 7.1% 28.6%
5歳 0 1 3 16 0.0% 5.0%
6歳 1 0 1 15 5.9% 5.9%
7歳以上 7 5 5 70 8.0% 13.8%

「7歳以上」の馬が7勝、2着5回、3着5回と好成績。
うち、4勝はフジノウェーブ(8~11歳)となるが、現在、2年連続で「7歳以上」の馬が上位3着内を独占している。

実績馬の独壇場!

【斤量別の成績】

斤量 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
58kg以上 9 4 5 51 13.0% 18.8%
57kg 0 2 3 26 0.0% 6.5%
56kg 0 0 0 14 0.0% 0.0%
55kg以下 0 3 1 20 0.0% 12.5%

フジノウェーブ記念の斤量は以下の通り。
昨年までは「※」の部分が“2歳戦を除いた全成績”が対象だったので、今年の加増条件は少し緩和されたことになる。

----------------------------
A1級57kg A2級55kg B1級以下53kg 牝馬2kg減
※H30.3.5からH31.3.1までのダートグレード競走及びJRA重賞勝ち馬は2kg、南関重賞勝ち馬は1kg加増
(2歳・3歳限定競走の成績を除く)
----------------------------

斤量「58kg以上」の馬、すなわち“A1級の重賞ウイナー”が全9勝を挙げ、2着4回、3着5回。
圧倒的な存在感で、格上挑戦馬、初タイトルを狙う馬達などを制している。

ちなみに、斤量「58kg以上」の9勝中、7勝は斤量「59kg」を背負ったダートグレード競走/JRA重賞覇者が挙げている。
また、「58kg」で制したソルテは、2走後に「さきたま杯(Jpn2)」を制す力量馬だった。

芦毛の伝説!?

【毛色別の成績】

毛色別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
栗毛 0 2 3 19 0.0% 8.3%
栃栗毛 0 0 0 0 - -
鹿毛 2 7 3 54 3.0% 13.6%
黒鹿毛 1 0 2 20 4.3% 4.3%
青鹿毛 0 0 0 6 0.0% 0.0%
青毛 0 0 0 0 - -
芦毛 6 0 1 12 31.6% 31.6%
白毛 0 0 0 0 - -

“芦毛の名馬”フジノウェーブにちなんで、「毛色別」の成績を調べてみた。

結果的には「芦毛」が6勝と断然の成績。
もちろん、フジノウェーブの4勝が含まれるが、直近2年は2017年ケイアイレオーネ、2018年リッカルドと「芦毛」の2頭が連勝している。

絶対数の多い「鹿毛」は2勝、2着7回、3着3回。
「栃栗毛」、「青毛」、「白毛」はまだ出走馬がいないようだ。

近年は大不振…

【船橋記念の着順別の成績】

船橋記念着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
船橋記念1着 0 1 0 3 0.0% 25.0%
船橋記念2着 1 1 0 4 16.7% 33.3%
船橋記念3着 0 0 0 3 0.0% 0.0%
船橋記念4着以下 1 0 0 12 7.7% 7.7%

船橋1,000mで行われる「船橋記念(S3)」。
1,2着馬にはフジノウェーブ記念への優先出走権が付与されるトライアルレースだ。

「船橋記念」出走組はのべ26頭が参戦し、2勝、2着2回。
優勝2回はいずれもフジノウェーブとなるので、船橋記念敗戦から巻き返したことになる。

直近5年に限ると「船橋記念」出走組は大不振。
該当馬は「船橋記念1~3着馬」7頭を含め、12頭が出走しているが、フジノウェーブ記念での最高着順は「5着」止まりとなっている。

2019年船橋記念の結果

こちらも苦戦中…

【ウインタースプリント(ウインターS)の着順別の成績】

ウインターS着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
ウインターS1着 1 0 1 5 14.3% 14.3%
ウインターS2着 0 2 2 3 0.0% 28.6%
ウインターS3着 0 1 0 6 0.0% 14.3%
ウインターS4着以下 1 1 0 31 3.0% 6.1%

大井1,200mで行われる「ウインタースプリント(準重賞)」。
本競走もフジノウェーブ記念のトライアルレースとなっており、1,2着馬に優先出走権が付与されている。

「ウインタースプリント」出走組でフジノウェーブ記念を制した馬は2頭。
実は、こちらもフジノウェーブが2回優勝している。

フジノウェーブ以外にフジノウェーブ記念を制した馬はいなく、3着内の好走も2着が4回、3着が3回あるのみ。
毎年のように「ウインタースプリント」の上位馬が出走しているが、フジノウェーブ記念では結果を残せていないようだ。

2019年ウインタースプリントの結果

敗れた馬にもチャンスあり!

【ゴールドカップの着順別の成績】

ゴールドカップ着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
ゴールドカップ1着 1 0 1 1 33.3% 33.3%
ゴールドカップ2着 0 0 0 1 0.0% 0.0%
ゴールドカップ3着 0 0 2 2 0.0% 0.0%
ゴールドカップ4着以下 2 1 1 12 12.5% 18.8%

※2016年までは「浦和1,500m」で実施
※2010年までは春シーズンに行われていたので、本データは2011年以降の7年分とする

前年12月に浦和1,400mで行われている重賞。

過去7年で「ゴールドカップ」優勝馬は3頭が参戦し、1勝、3着1回。
「ゴールドカップ」を含め、フジノウェーブ記念まで6連勝中だったソルテが1勝、3着1回は同7連勝中のリアライズリンクスだ。

「ゴールドカップ」で4着以下に敗れた馬でもチャンスあり。
該当馬はのべ16頭いるが、2勝、2着1回、3着1回の成績を残している。

2018年ゴールドカップの結果

距離短縮組が好結果!

【前走の距離別の成績】

前走距離 1着 2着 3着
1,400m未満 2 4 4
1,400m 0 1 0
1,401m以上 7 4 5

ここまで「レース別の成績」を3レース見てきたが、短い距離で成績を残してきた馬がやや苦戦している。
ということで、最後のデータはフジノウェーブ記念上位馬の「前走距離」(※)。

データを見ると明らかなように、前走が「1,401m以上」、いわゆる“距離短縮”の馬が好成績を残している。
逆に「1,400m未満」の“距離延長組”はフジノウェーブが2勝しているのみで、2着・3着が多くなっている。

昨年の優勝馬リッカルドは“船橋1,800m”の「報知グランプリカップ(S3)」、
一昨年の優勝馬ケイアイレオーネは“川崎2,100m”の「川崎記念(Jpn1)」をステップに戴冠。

スピード戦で好走してきた馬より、スタミナがあるタイプの方が好結果を残しているようだ。

※「レース別の成績」でご紹介した3レースから、フジノウェーブ記念に直接出走したとは限らない


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は3月20日(水)に大井競馬場で行われる「京浜盃(S2)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!

(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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