~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2019年2月7日(木) 
サラ系3歳 大井1,800m
雲取賞(S3)

レース紹介

新設の3歳重賞「雲取賞(S3)」!
今年から「S3重賞(旧準重賞)」に昇格した3歳戦。
距離も「1,600m」から「1,800m」に変更され、例年以上にクラシックへと繋がるレースとなりそうだ。

※今回の南関データ分析は昨年までの“準重賞”にて分析

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2018年 ワグナーコーヴ 大井 マンハッタンカフェ 6人気
2017年 カンムル 浦和 サマーバード 1人気
2016年 ハタノリヴィール 船橋 フレンチデピュティ 4人気
2015年 ノースノース 船橋 カネヒキリ 1人気
2014年 ドバイエキスプレス 船橋 デュランダル 5人気
2013年 アウトジェネラル 船橋 アドマイヤドン 1人気
2012年 ゴールドキャヴィア 船橋 ゴールドアリュール 1人気
2011年 ファジュル 船橋 フサイチコンコルド 2人気
2010年 ラストキング 大井 マイネルセレクト 8人気
2009年 サザンクロスラリー 大井 アジュディケーティング 8人気

南関東クラシックを狙う素質馬が多く参戦する競走だが…
過去10年の優勝馬で、南関東クラシックのタイトルを獲得している馬は「2013年アウトジェネラル@羽田盃(S1)」のみ。
あまり“本番”には直結していないのだが、条件が大きく変わる今年はその傾向も変わってくるかもしれない。

昨年までの雲取賞は「内回り1,600m」で行われていたが、今年からは「外回り1,800m」で行われる。
スタート位置こそ「1,600m」と「1,800m」は同じだが、外回りコースとなり、最後の直線が100m長くなるのだ。
さらに、「準重賞」から「重賞」へと昇格するため、出走メンバーのレベルも上がることになるだろう。

大井コース

石崎駿騎手の掲示板率が100%!

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2018年 今野 忠成 左海 誠二 坂井 英光
2017年 吉原 寛人 山崎 誠士 石崎 駿
2016年 中野 省吾 繁田 健一 石崎 駿
2015年 左海 誠二 森 泰斗 的場 文男
2014年 川島 正太郎 張田 京 石崎 駿
2013年 戸崎 圭太 森 泰斗 柏木 健宏
2012年 戸崎 圭太 町田 直希 石崎 駿
2011年 戸崎 圭太 真島 大輔 赤嶺 亮
2010年 酒井 忍 桑島 孝春 坂井 英光
2009年 山田 信大 御神本 訓史 左海 誠二

「戸崎圭太騎手」が2011年~2013年にかけて3連覇を達成している。

その他の騎手で目を引くのは「石崎駿騎手」の3着4回。
「石崎駿騎手」は過去10年で6回騎乗し、3着4回だが、残りの2回は4着と5着なので、掲示板率は100.0%となる。

実力は拮抗!?

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 1 1 0 6 12.5% 25.0%
船橋 6 4 5 26 14.6% 24.4%
大井 3 3 4 45 5.5% 10.9%
川崎 0 2 1 16 0.0% 10.5%

「船橋所属馬」が抜群の成績を残しており、2011年~2016年まで6連覇を達成!
うち、2011年~2014年は川島正行厩舎が制している。
ただし、直近2年はやや苦戦気味で、2着が1回あるのみ。

直近2年の成績を抜き出すと、2017年は1着から順に「浦和⇒川崎⇒川崎」、同様に2018年は「大井⇒船橋⇒大井」。
「浦和所属馬」は2017年が過去10年で唯一の勝利、「大井所属馬」は2018年が8年ぶりの勝利だった。

直近2年は南関4場が揃って連対しているように、近年は4場間の実力が拮抗しているのだろう。

順番的には…今年は1番人気?

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 4 1 0 5 40.0% 50.0%
2人気 1 2 2 5 10.0% 30.0%
3人気 0 2 4 4 0.0% 20.0%
4人気 1 3 0 6 10.0% 40.0%
5人気 1 1 0 8 10.0% 20.0%
6人気以下 3 1 4 65 4.1% 5.5%

「1番人気馬」が4勝、2着1回の成績で連対率は50.0%。
2013年からは隔年で優勝しており、法則的には昨年4着の「1番人気馬」が今年は勝つ順番である…!?

今年は堅い?

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2018年 1,690 5,640 511,470
2017年 220 810 4,880
2016年 1,560 1,450 29,500
2015年 260 770 3,390
2014年 1,430 4,750 162,300
2013年 120 480 7,940
2012年 200 3,710 18,480
2011年 360 2,880 91,970
2010年 4,620 8,070 175,930
2009年 3,150 14,970 263,420
平均 1,361 4,353 126,928

1番人気馬が勝つか否かで配当はガラリと変わってくる。
前項「人気別成績」の通り、2013年からの“隔年周期”を当てはめると…
1番人気馬が勝った2013年・2015年・2017年は全賭式の配当が低く、1番人気馬が敗れた2014年・2016年・2018年は配当が高い。
特に、2014年と2018年は1番人気馬が馬券圏外で、三連単は6桁配当となっている。

ちなみに、過去10年で1番人気馬が敗れた回数は6回あるが、うち5回は1番人気馬が馬券に絡んでいないのである。

外枠有利!

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 1 0 0 10 9.1% 9.1%
2枠 0 0 3 10 0.0% 0.0%
3枠 0 1 0 12 0.0% 7.7%
4枠 3 0 0 11 21.4% 21.4%
5枠 2 4 1 9 12.5% 37.5%
6枠 0 0 1 16 0.0% 0.0%
7枠 1 4 3 11 5.3% 26.3%
8枠 3 1 2 14 15.0% 20.0%

「外枠勢(※)」の成績が抜群に良い。
連対率トップ2は「5枠」の37.5%、「7枠」の26.3%で、3着内率は「5枠」・「7枠」ともに40.0%を超えてる。
また、「8枠」は3勝、2着1回、3着2回の成績で、3着内率30.0%は「5枠」・「7枠」に次いで第3位だ。

一方、「内枠勢」は真ん中寄りの「4枠」こそ3勝を挙げているが、「1~3枠」を合わせても1勝、2着1回、3着3回。
データ的には「内枠」は大苦戦していると言えるだろう。

ただし、上記は「大井1,600m(内)」でのデータ。
今年からは「大井1,800m(外)」に変更となるので、仕切り直しの一戦となってもいいだろう。

以下は2017年10月1日~2018年9月30日の期間中に行われた「大井1,600m」と「大井1,800m」の「枠番別」の成績。
それほど差は無いのだが、果たしてどういう結果となるだろうか。

「大井1,600m」の「枠番別」の成績
「大井1,800m」の「枠番別」の成績

※「1~4枠」を内枠、「5~8枠」を外枠とする

牝馬は堅実!?

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 9 10 10 90 7.6% 16.0%
牝馬 1 0 0 3 25.0% 25.0%
セン馬 0 0 0 0 - -

2012年に「牝馬」のゴールドキャヴィアが優勝。
とはいえ、時期的に「牝馬」の出走はのべ4頭と少ないので、「牡馬」が優勢のレースではある。

ちなみに、残りの「牝馬」3頭のうち、2頭は4着と5着。
「牝馬」は出走数が少ないながら、“掲示板率”は75.0%と堅実だったりする。

前走のグレードは関係ない!

【前走のレース別の成績】

前走 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
重賞 5 6 2 25 13.2% 28.9%
非重賞 5 4 8 68 5.9% 10.6%

こちらのデータは、雲取賞の前走が「重賞」か否かで分類した成績。

前走が「重賞組」の馬は5勝、2着6回、3着2回、前走が「非重賞組」は5勝、2着4回、3着8回。
「非重賞組」の方が出走頭数は多いものの、成績的には概ね五分と言えるだろう。

では、「非重賞組」をさらに“着順別”で集計した結果はどうか。

勝った馬に注目!

【非重賞組の前走着順別の成績】

前走着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
前走1着 4 2 4 21 12.9% 19.4%
前走2着 1 0 2 15 5.6% 5.6%
前走3着 0 1 0 8 0.0% 11.1%
前走4着以下 0 1 2 24 0.0% 3.7%

前走が「非重賞組」の85頭を“前走の着順別”に細分化したデータ。

これを見ると明らかなように、「前走1着」の馬が4勝、2着2回、3着4回と好成績を残している。
雲取賞は準重賞(旧)でメンバーが強化されるだけに、「非重賞」では勝ち負けする実力が欲しいところなのだろう。

距離経験は大きなアドバンテージに!

【前走の距離別の成績】

前走距離 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1,600m未満 0 1 2 24 0.0% 3.7%
1,600m 10 8 7 63 11.4% 20.5%
1,601m以上 0 1 1 6 0.0% 12.5%

最後に「前走の距離別の成績」を抽出してみよう。

前走が「1,600m」の馬が10勝、2着8回、3着7回。
「1,600m未満」は2着1回、3着2回と奮わないだけに、“距離の経験”は大きなアドバンテージとなっている。

また、この時期は「1,601m以上」のレース自体が少ないので、「1,601m以上」をステップにしてきた馬も総じて少ない。
該当馬はのべ8頭が雲取賞に出走し、2着1回、3着1回。

今年の雲取賞は「1,800m」で行われるので、前走が「1,600m」の“距離延長組”がどのような結果になるのか興味深い。


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は2月13日(水)に浦和競馬場で行われる「ユングフラウ賞(S2)」!桜花賞TRです!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
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(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
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