~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2019年3月27日(水) 
サラ系3歳牝馬 浦和1,600m
桜花賞(S1)

レース紹介

南関東牝馬クラシック第1戦「桜花賞(S1)」
南関東牝馬クラシックは「桜花賞(浦和1,600m)」、「4/23東京プリンセス賞(★大井1,800m・S1)」、
そして、「6/12関東オークス(★川崎2,100m・Jpn2)」と、南関東3場を舞台に行われる。
距離、コース、開催時間と全て異なる条件で行われるが、今回は“第1関門”「桜花賞」の傾向を見てみよう。

※★:ナイター開催
※2011年の桜花賞は中止のため、データは2011年を除いた9回分

【過去9回の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2018年 プロミストリープ 大井 ヘニーヒューズ 1人気
2017年 スターインパルス 浦和 サウスヴィグラス 3人気
2016年 モダンウーマン 川崎 サウスヴィグラス 1人気
2015年 ララベル 大井 ゴールドアリュール 3人気
2014年 シャークファング 大井 パイロ 5人気
2013年 イチリュウ 川崎 キングヘイロー 2人気
2012年 コテキタイ 川崎 サウスヴィグラス 3人気
2011年 開催中止
2010年 ショウリダバンザイ 大井 プリサイスエンド 3人気
2009年 ネフェルメモリー 船橋 アジュディケーティング 1人気

南関東クラシック第1戦「桜花賞」はサウスヴィグラス産駒が3勝の活躍。
3連覇を狙った昨年は勝利を手にできなかったが、2着&3着にはサウスヴィグラス産駒が入っている。

今年も南関東リーディング(勝利数)を快走するサウスヴィグラス。
地方競馬の発展に多大な貢献をしてきたことから、NARグランプリ2018“特別表彰馬”に選出されている。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら
2019年南関東リーディングサイアー(勝利数)はこちら

真島騎手が好相性!

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2018年 御神本 訓史 笹川 翼 今野 忠成
2017年 石崎 駿 今野 忠成 矢野 貴之
2016年 山崎 誠士 真島 大輔 笹川 翼
2015年 真島 大輔 田中 学 森 泰斗
2014年 矢野 貴之 森 泰斗 真島 大輔
2013年 的場 文男 石崎 隆之 今野 忠成
2012年 張田 京 本橋 孝太 森 泰斗
2011年 開催中止
2010年 真島 大輔 坂井 英光 張田 京
2009年 戸崎 圭太 今野 忠成 吉田 稔

過去9回で2勝、2着1回、3着1回と好成績を挙げる「真島大輔騎手」。
2010年はショウリダバンザイ、2015年はララベルとのコンビで桜花賞を制している。
「真島大輔騎手」は牝馬との相性が良く、重賞勝ち鞍23のうち、13勝が牝馬によるものだ。

また、直近5年に限ると、真島騎手を含め、5名の騎手の活躍が目立つ。
「矢野貴之騎手」が1勝、3着1回、「森泰斗騎手」、「笹川翼騎手」、「今野忠成騎手」がそれぞれ2着1回、3着1回だ。

トリッキーな浦和コースを制して、一冠目のタイトルを手にするのは!?
今年も上記5名の騎手から目が離せない!

真島大輔騎手の重賞タイトルはこちら
※TCKサイトにリンク

大井&川崎!

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 1 1 0 8 10.0% 20.0%
船橋 1 2 5 16 4.2% 12.5%
大井 4 2 3 21 13.3% 20.0%
川崎 3 3 1 18 12.0% 24.0%
南関以外 0 1 0 6 0.0% 14.3%

「大井所属馬」が4勝、2着2回、3着3回。
次いで、「川崎所属馬」の3勝、2着3回、3着1回が続く。

地元の「浦和所属馬」は、一昨年、スターインパルスが待望の桜花賞馬に。
この勝利が「浦和所属馬」としては、2007年マルノマンハッタン以来、10年ぶりの桜花賞制覇だった。

また、桜花賞は2010年から地方交流となり、2015年には兵庫のトーコーヴィーナスが2着に好走している。

上位人気馬が強さを見せているが…

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 3 1 3 2 33.3% 44.4%
2人気 1 3 1 4 11.1% 44.4%
3人気 4 1 0 4 44.4% 55.6%
4人気 0 1 2 6 0.0% 11.1%
5人気 1 2 0 6 11.1% 33.3%
6人気以下 0 1 3 47 0.0% 2.0%

過去9回で4勝を挙げる「3番人気馬」。
勝率44.4%、連対率55.6%は人気別ではトップの成績だ。

一方、「1番人気馬」は3勝、2着1回、3着3回で、3着内率は77.8%と堅実。
反面、勝ち星数がなかなか伸びなかったものの、昨年、「1番人気」のプロミストリープが人気に応えて快勝している。

また、特徴的なのが連対馬18頭の人気。
計18頭中、17頭を「1~5番人気馬」が占めている。
ちなみに、唯一、「6番人気以下」で連対したのは、2017年2着のグラスサファイヤで「6番人気」だった。

流すなボックス!?

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2018年 130 1,430 6,170
2017年 530 3,270 37,410
2016年 110 260 3,410
2015年 410 940 19,570
2014年 1,110 1,400 11,380
2013年 830 5,360 25,550
2012年 820 4,010 29,520
2011年 開催中止
2010年 530 700 17,550
2009年 150 180 1,030
平均 513 1,950 16,843

前項の「人気別成績」のとおり、上位人気馬が順当に勝利を手にしている。
それゆえ、「単勝配当」は4桁配当が1度あるのみで、その他は全て3桁配当での決着となっている。

「馬複」は組み合わせで妙味有。
連対馬17頭が「1~5番人気」ではあるものの、「馬複平均配当」は1,950円と低くない。
平均配当で見れば「5頭BOX(組み合せ数10通り)」でもプラスになる計算だ。

迷わず1枠?迷ったら1枠?

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 3 2 1 3 33.3% 55.6%
2枠 0 2 1 6 0.0% 22.2%
3枠 3 1 1 4 33.3% 44.4%
4枠 1 0 2 6 11.1% 11.1%
5枠 1 3 1 4 11.1% 44.4%
6枠 0 1 2 13 0.0% 6.3%
7枠 0 0 1 17 0.0% 0.0%
8枠 1 0 0 16 5.9% 5.9%

「浦和1,600m」は南関東で最も特殊なコース形態の1つで、下図のとおり、3、4コーナーの中間からスタートする。
コース図

過去9回の優勝馬は、「1枠」と「3枠」の3勝ずつを筆頭に、「1~4枠」の「内枠勢(※)」に集中している。
一方、「5枠~8枠」の「外枠勢」は2勝を挙げているものの、「6枠以降」の勝率、連対率が低いのはやはり気になる。

さて、好成績を挙げている「1枠」と「3枠」。
過去5年に限ると「3枠」の成績の方が良く、3勝、2着1回と抜群の相性を示している。

「1枠」は過去9年で3勝、2着2回、3着1回。
馬券に絡まなかった年は3回あるのだが、その3回はいずれも「4着」だったので、“4着内率”は100%なのである。
「1枠」を軸にするとなかなかのスリルが味わえるのかもしれない(^_^)

ちなみに、昨年は1番人気に支持された「1枠」のプロミストリープが優勝している。

※「1~4枠」を内枠、「5~8枠」を外枠とする

2017年10月1日~2018年9月30日の「浦和1,600m」の枠番別成績

大注目のユングフラウ賞組!

【ユングフラウ賞の着順別の成績】

ユングフラウ賞着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
ユングフラウ賞1着 1 2 1 3 14.3% 42.9%
ユングフラウ賞2着 2 0 2 4 25.0% 25.0%
ユングフラウ賞3着 0 4 0 4 0.0% 50.0%
ユングフラウ賞4着以下 2 0 4 21 7.4% 7.4%
合計 5 6 7 32 10.0% 22.0%

桜花賞トライアルの「ユングフラウ賞(S2)」。
「ユングフラウ賞」出走組からは、過去9回で5頭の桜花賞馬を輩出している最重要トライアルだ。

「ユングフラウ賞」優勝馬は7頭が桜花賞に参戦し、1勝、2着2回、3着1回。
“最有力馬の1頭”としてはやや物足りない成績だが、4着以下に敗れた3頭は全て「桜花賞7枠」だった。

逆に、注目したいのは“敗れた馬”。
「ユングフラウ賞」2着からの戴冠は2頭、同じく「4着以下」に敗れた馬からも2頭(2頭とも「ユングフラウ賞4着」)の桜花賞馬が誕生。
上記の4頭、桜花賞での枠順は、2頭が「1枠1番」、もう2頭が「3枠3番」からのスタートだったことを付け加えておこう。

2019年ユングフラウ賞の結果

それでは、「ユングフラウ賞」に“未出走”だった馬の成績はどうだろう。

【ユングフラウ賞未出走組の成績】

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
ユングフラウ賞未出走組 4 3 2 37 8.7% 15.2%

※ユングフラウ賞除外馬を含む

「ユングフラウ賞」には有力馬が多く参戦していることもあり、「未出走組」の勝率、連対率は「出走組」に劣る結果となっている。

ただし、「未出走組の優勝馬4頭」のうち、ララベル、ネフェルメモリーは「東京2歳優駿牝馬(S1)」を制した2歳女王。
昨年のプロミストリープはJRA2戦全勝の素質馬だった。

桃花賞の次走に注目?

【桃花賞の着順別の成績】

桃花賞着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
桃花賞1着 1 0 2 4 14.3% 14.3%
桃花賞2着 0 1 0 3 0.0% 25.0%
桃花賞3着 0 0 0 3 0.0% 0.0%
桃花賞4着以下 1 1 0 10 8.3% 16.7%

※2018年は走路コンディション不良の為、競走取止

大井1,600mで行われる「桃花賞(とうかしょう)」。
3歳牝馬限定の準重賞競走で、1着馬には桜花賞への優先出走権が付与されている。

過去9回で桃花賞優勝馬は7頭が参戦し、1勝、3着2回。
2010年にショウリダバンザイが桃花賞&桜花賞を制しているが、それ以降は桜花賞馬を輩出できていない。

また、「桃花賞」で4着以下に敗れた馬は桜花賞で1勝、2着1回。
該当馬は2014年の桜花賞馬シャークファング、2010年の桜花賞2着馬バックアタックとなる。
この2頭に共通することは、「桃花賞」の次走、「ユングフラウ賞」で連対を果たして桜花賞に参戦していることだ。

2019年桃花賞の結果

2歳女王の貫禄!馬券圏外は1度も無い!

【東京2歳優駿牝馬の着順別の成績】

東京2歳優駿牝馬着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
東京2歳優駿牝馬1着 3 1 3 0 42.9% 57.1%
東京2歳優駿牝馬2着 0 1 0 5 0.0% 16.7%
東京2歳優駿牝馬3着 0 0 1 5 0.0% 0.0%
東京2歳優駿牝馬4着以下 2 2 0 25 6.9% 13.8%

前年末に行われる2歳女王決戦「東京2歳優駿牝馬(S1)」。

過去9回で7頭の2歳女王が桜花賞に出走し、3勝、2着1回、3着3回。
つまり……3着内率は100.0%!全て馬券圏内に入っているのだ。
「桜花賞」と「東京2歳優駿牝馬」ではコース条件が全く異なるが、2歳女王がその実力を遺憾なく発揮している。

また、「東京2歳優駿牝馬」で4着以下に敗れた馬も2勝、2着2回と侮れない。
2勝は2017年スターインパルスと2014年シャークファングだが、桜花賞ではともに3枠3番からの逃げ切りVだった。

2018年東京2歳優駿牝馬の結果


今回の「南関データ分析」はここまで!
平成30年度は南関東の全S重賞を分析してきましたが、いかがでしたでしょうか?

次回は…平成31年度最初の南関重賞!
4月3日(水)に川崎競馬場で行われる「クラウンカップ(S3)」です♪

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!

(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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