~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2019年8月28日(水) 
サラ系3歳以上 大井1,200m
アフター5スター賞(S3)

レース紹介

JBCスプリントを見据えた争い!「アフター5スター賞(S3)」!
夏のスプリント戦線のクライマックス!
と、同時に、秋以降のビッグレースを占う重要な一戦を過去10年のデータから分析してみよう。

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2018年 キタサンミカヅキ 船橋 キングヘイロー 1人気
2017年 キタサンミカヅキ 船橋 キングヘイロー 8人気
2016年 ルックスザットキル 大井 Wildcat Heir 2人気
2015年 ジョーメテオ 浦和 ネオユニヴァース 6人気
2014年 サトノタイガー 浦和 キングカメハメハ 3人気
2013年 ハードデイズナイト 川崎 サウスヴィグラス 1人気
2012年 ジーエスライカー 大井 サウスヴィグラス 1人気
2011年 タカオセンチュリー 大井 テイエムオペラオー 6人気
2010年 ヤサカファイン 大井 ブラックタキシード 3人気
2009年 ケイアイジンジン 大井 Tale of the Cat 8人気

南関東の有力スプリンターが集結する6ハロン戦!
アフター5スター賞後は、「東京盃(Jpn2)」 ⇒ 「JBCスプリント(Jpn1)」と、スプリント路線の“Road to JBC”が続いていく。

過去10年のアフター5スター賞優勝馬は8頭が「東京盃」に参戦。
結果は2勝、2着1回とJRA勢相手に上々の成績を残しているが、優勝2回は昨年、一昨年のキタサンミカヅキが該当する。

アフター5スター賞を制してJRA勢に挑戦!
南関東の“代表”を決める一戦としても見逃せない。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

相性が良い騎手は2名!

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2018年 森 泰斗 御神本 訓史 赤岡 修次
2017年 繁田 健一 的場 文男 御神本 訓史
2016年 早田 功駿 真島 大輔 坂井 英光
2015年 坂井 英光 本橋 孝太 森 泰斗
2014年 吉原 寛人 的場 文男 川島 正太郎
2013年 山崎 誠士 的場 文男 川島 正太郎
2012年 坂井 英光 戸崎 圭太 的場 文男
2011年 柏木 健宏 今野 忠成 真島 大輔
2010年 石崎 駿 川島 正太郎 張田 京
2009年 的場 文男 繁田 健一 坂井 英光

アフター5スター賞と相性が良い騎手は2名!

まずは「坂井英光騎手」の2勝、3着2回。
次いで、「的場文男騎手」の1勝、2着3回、3着1回が続き、直近2年に限ると「御神本訓史騎手」の2着1回、3着1回が目立つところ。

「坂井英光騎手」といえば、JRA「坂井瑠星騎手」の父親としても知られている。
「坂井瑠星騎手」は「矢作芳人厩舎」に所属しているが、矢作調教師の父親は大井の元調教師・矢作和人氏だ。

大井&船橋所属馬が独占!?

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 2 0 0 11 15.4% 15.4%
船橋 2 4 3 26 5.7% 17.1%
大井 5 5 6 75 5.5% 11.0%
川崎 1 1 1 4 14.3% 28.6%

地元の「大井所属馬」が5勝、2着5回、3着6回と好成績。
これに「船橋所属馬」の2勝、2着4回、3着3回が続き、「大井」と「船橋」の各所属馬を合わせると、7勝、2着9回、3着9回にもなる。

他の2場は少数精鋭。
「浦和所属馬」は13頭が出走し、2勝(勝率15.4%)、「川崎所属馬」は7頭が出走し、1勝、2着1回、3着1回(3着内率42.9%)だ。

6番人気以下が台頭!

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 3 0 0 7 30.0% 30.0%
2人気 1 2 2 5 10.0% 30.0%
3人気 2 1 1 6 20.0% 30.0%
4人気 0 3 1 6 0.0% 30.0%
5人気 0 1 2 7 0.0% 10.0%
6人気以下 4 3 4 85 4.2% 7.3%

昨年はキタサンミカヅキが「1番人気」の支持に応えて快勝。
ただし、過去10年を振り返ると、「1番人気馬」は3勝、4着以下7回と苦戦を強いられている。

逆に、成績が良いのは「6番人気以下」の4勝、2着3回、3着4回。
ほぼ毎年のように「6番人気以下」が3着内に好走しており、2015年には「6番人気 ⇒ 15番人気 ⇒ 9番人気」という決着もある。

ちなみに、昨年は「1番人気馬」が優勝し、「2番人気馬」が2着となった。
本競走は人気馬同士での決着が非常に珍しく、「1・2番人気」の馬が上位2着を独占したのは2007年以来のことだった。

荒れる重賞!

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2018年 180 400 3,490
2017年 3,350 8,600 150,370
2016年 460 1,610 49,680
2015年 1,880 132,050 4,477,000
2014年 550 1,970 20,390
2013年 290 1,700 15,910
2012年 170 1,180 9,100
2011年 2,050 6,830 356,270
2010年 440 1,550 11,730
2009年 1,210 2,530 61,670
平均 1,058 15,842 515,561

「単勝」は6番人気以下が勝利した時のみ4桁配当だが、その他の年は落ち着いた配当となっている。

特徴的なのは「馬複」で、3桁配当が1度しかなく、平均は「15,842円」。
2015年の「132,050円」が平均を大きく押し上げているものの、堅い決着は少ないと見ていいだろう。
同様に「三連単」も荒れ気味で、2015年には「4,477,000円」の超ビッグ配当が飛び出している。

1枠だけ大苦戦…

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 0 0 0 14 0.0% 0.0%
2枠 0 1 2 14 0.0% 5.9%
3枠 2 1 1 13 11.8% 17.6%
4枠 2 2 1 14 10.5% 21.1%
5枠 2 0 2 16 10.0% 10.0%
6枠 1 2 1 16 5.0% 15.0%
7枠 2 3 1 14 10.0% 25.0%
8枠 1 1 2 15 5.3% 10.5%

「枠番別の成績」は勝率、連対率とほぼ横一線の成績。
ただし、「1枠」と「2枠」は不振。特に「1枠」は、のべ14頭が出走し、3着内に好走した馬は1頭もいない(枠番別では唯一)。

ちなみに、2018年4月1日~2019年3月31日に行われた「大井1,200m」の枠番別成績はこちら
勝率は「1枠」が最も良く、連対率、3着内率も優秀なのだが、アフター5スター賞に限っては当てはまらないようだ。

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 9 7 8 89 8.0% 14.2%
牝馬 1 0 1 19 4.8% 4.8%
セン馬 0 3 1 8 0.0% 25.0%

「牝馬」唯一の勝利は3歳馬のハードデイズナイト(2013年)で、「優駿スプリント(旧S3)」から重賞連勝を決めている。

3歳vs古馬勢!

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3歳 2 0 0 7 22.2% 22.2%
4歳 2 2 4 11 10.5% 21.1%
5歳 1 0 2 14 5.9% 5.9%
6歳 1 3 2 28 2.9% 11.8%
7歳以上 4 5 2 56 6.0% 13.4%

各世代から優勝馬が出ているが、注目は「3歳馬」だろう。

「3歳馬」にとっては“初の古馬戦”となるケースも多く、経験の浅さを若さとスピードでカバーしたいところ。
加えて、重要となってくるのが「斤量」による恩恵。
アフター5スター賞の斤量はクラス別の別定で、以下のように規定されている。

----------------------------------
A1級57kg A2級55kg B1級以下53kg 3歳馬及び牝馬はそれぞれ2kg減
2018.8.27から2019.8.23までのダートグレード競走及びJRA重賞勝ち馬2kg、南関重賞勝ち馬1kg加増
(2歳・3歳限定競走の成績を除く)
----------------------------------

過去10年で「3歳馬」はのべ9頭が参戦し2勝。
優勝馬は2009年のケイアイジンジン(斤量51kg)、2013年のハードデイズナイト(斤量50kg※)だ。
ハードデイズナイトが勝った年は斤量59kgの馬もいたので、斤量差最大9kgは大きなアドバンテージになったことだろう。
※当時は3歳限定重賞を勝利していても+1kg

3歳世代屈指の快速馬が参戦!

【優駿スプリントの着順別の成績(過去8回)】

優駿スプリント着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
優駿スプリント1着 1 0 0 2 33.3% 33.3%
優駿スプリント2着 0 0 0 3 0.0% 0.0%
優駿スプリント3着 0 0 0 0 - -
優駿スプリント4着以下 0 0 0 0 - -

※「優駿スプリント」は2011年より実施

3歳スプリント王決定戦の「優駿スプリント(S2)」。

過去8回の「優駿スプリント」出走組からは、優勝馬3頭、2着馬3頭が参戦。
前項の「年齢別の成績」でご紹介した3歳馬は9頭だが、そのうちの6頭が「優駿スプリント」に出走していたことになる。

過去に3歳馬でアフター5スター賞を制した馬は2013年のハードデイズナイトのみではあるが、
世代で一二を争うような快速馬が参戦してくるだけに、ぜひとも注目したいレースだろう。

2019年優駿スプリントの結果

大井所属馬の巻き返しに注意!

【習志野きらっとスプリント(習志野きらっとS)の着順別の成績(過去8回)】

習志野きらっとS着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
習志野きらっとS1着 0 1 0 2 0.0% 33.3%
習志野きらっとS2着 1 0 0 1 50.0% 50.0%
習志野きらっとS3着 0 1 0 2 0.0% 33.3%
習志野きらっとS4着以下 1 2 0 13 6.3% 18.8%

※「習志野きらっとスプリント」は2011年より実施

地方競馬スーパースプリントシリーズのファイナル「習志野きらっとスプリント(S2)」。
“船橋1,000m”で争われるスプリント戦で、スピード豊富な馬が参戦している。

過去8回の「習志野きらっとスプリント」出走組からは、優勝馬2頭、2着馬4頭を輩出。
優勝した2頭はいずれも「習志野きらっとスプリント」で敗れた「大井所属馬」なので、地元コースで巻き返した形だ。

2019年習志野きらっとスプリントの結果

最重要トライアルだ!

【アフター5スター賞トライアル(トライアル)の着順別の成績】

トライアル着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
トライアル1着 0 2 3 3 0.0% 25.0%
トライアル2着 1 0 0 1 50.0% 50.0%
トライアル3着 1 0 0 2 33.3% 33.3%
トライアル4着以下 0 0 2 11 0.0% 0.0%

“大井1,200m”で行われているトライアル競走。
2017年までは同条件の「シーサイドカップ(準重賞)」として実施されていた。

過去10年の優勝馬は8頭が参戦し、2着2回、3着3回。
アフター5スター賞優勝馬こそ出ていないが、好走率は非常に高くなっている。

また、2、3着馬からはアフター5スター賞優勝馬が1頭ずつ出ているように、“最重要”といってもいいトライアルだ。

2019年アフター5スター賞トライアル競走の結果

4着以下に敗れた馬の参戦が多い

【サンタアニタトロフィー(サンタアニタT)の着順別の成績】

サンタアニタT着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
サンタアニタT1着 0 1 0 0 0.0% 100.0%
サンタアニタT2着 0 0 0 0 - -
サンタアニタT3着 0 0 0 2 0.0% 0.0%
サンタアニタT4着以下 1 1 2 28 3.1% 6.3%

アフター5スター賞の約1か月前に当地で行われるマイル重賞「サンタアニタトロフィー(S3)」。

上位勢の出走は少なく、好走馬も2017年のゴーディーのみ。
逆に、「サンタアニタトロフィー」で4着以下に敗れた馬たちが多く参戦しているのが特徴だろう。

「サンタアニタトロフィー」で4着以下に敗れた馬からは、のべ32頭が参戦し、1勝、2着1回、3着2回。
3着内に好走した4頭(※)の共通点を見出すのは難しいところだが、距離短縮などの条件替わりには注目したい。

※2009年ディアヤマト(3着)、2013年サイオン(3着)、2014年サトノタイガー(1着)、ゴーディー(2着)
 ()内はアフター5スター賞の成績

2019年サンタアニタトロフィーの結果

今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は9月4日(水)に川崎競馬場で行われる「戸塚記念(S1)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!

(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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