~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2019年4月24日(水) 
サラ系3歳 大井1,800m
羽田盃(S1)

レース紹介

南関東クラシック第1戦「羽田盃(S1)」!
南関東クラシックは羽田盃後、「6/5東京ダービー(S1)」、「7/10ジャパンダートダービー(Jpn1)」と続く。
JRAとは異なり、春シーズンに三冠競走が全て行われるのが特徴だ。

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2018年 ヤマノファイト 船橋 エスポワールシチー 1人気
2017年 キャプテンキング 大井 ファスリエフ 1人気
2016年 タービランス 浦和 パイロ 1人気
2015年 ストゥディウム 船橋 ルースリンド 2人気
2014年 ハッピースプリント 大井 アッミラーレ 1人気
2013年 アウトジェネラル 船橋 アドマイヤドン 2人気
2012年 アートサハラ 大井 マンハッタンカフェ 8人気
2011年 クラーベセクレタ 船橋 ワイルドラッシュ 1人気
2010年 シーズザゴールド 大井 スキャターザゴールド 2人気
2009年 ナイキハイグレード 船橋 アグネスタキオン 1人気

東京プリンセス賞の「南関データ分析」に続き、サウスヴィグラス産駒の話題を。

不動の地位を築いているサウスヴィグラス産駒だが、南関東クラシック三冠(牡牝)では「羽田盃」のみ勝利を手にしていない。
そもそも、同産駒は牡馬クラシックに縁がなかったわけだが、2017年にヒガシウィルウィンが東京ダービー&ジャパンダートダービーを制覇!
羽田盃では惜しくも2着に敗れていたため、同産駒による“南関東クラシック完全制覇”とはならなかったのだ。

なお、昨年の羽田盃は同産駒の出走馬が「ゼロ」。
南関東クラシック完全制覇の夢は、2019年以降に出走する産駒達に託されることになる。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

森泰斗騎手が3年連続連対中!

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2018年 本橋 孝太 森 泰斗 矢野 貴之
2017年 矢野 貴之 森 泰斗 赤岡 修次
2016年 森 泰斗 本田 正重 赤岡 修次
2015年 石崎 駿 左海 誠二 今野 忠成
2014年 吉原 寛人 川島 正太郎 今野 忠成
2013年 御神本 訓史 真島 大輔 張田 京
2012年 今野 忠成 戸崎 圭太 本橋 孝太
真島 大輔
2011年 戸崎 圭太 町田 直希 酒井 忍
2010年 内田 博幸 戸崎 圭太 木村 健
2009年 戸崎 圭太 酒井 忍 今野 忠成

※2012年はジャルディーノ、プレティオラスが3着同着

直近3年に限ると、3名の騎手の活躍が目立つ。
特に、「森泰斗騎手」の相性が良く、1勝、2着2回の成績で3年連続連対中だ。

また、「矢野貴之騎手」は1勝、3着1回、「赤岡修次騎手」は3着2回。
2017年には上記3名の騎手が3着内を独占している。

1番人気馬は連対率80%!

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 6 2 0 2 60.0% 80.0%
2人気 3 2 1 4 30.0% 50.0%
3人気 0 4 2 4 0.0% 40.0%
4人気 0 1 2 7 0.0% 10.0%
5人気 0 0 0 10 0.0% 0.0%
6人気以下 1 1 6 80 1.1% 2.3%

「1番人気馬」が6勝、2着2回!連対率は驚異の80.0%!
さらに、「2番人気馬」が3勝、2着2回の成績を残しており、「1、2番人気馬」同士でのワンツー決着は4回もある。
また、“連対”に限ると、過去10年の連対馬20頭のうち、18頭を「4番人気以内」の馬が占めている。

「6番人気以下」はのべ88頭が出走し1勝、2着1回、3着6回(※)。
連対数は上位人気馬に劣るものの、3連勝式の3着欄にはマークしたいところだ。

※2012年は9番人気ジャルディーノ、11番人気プレティオラスが3着同着

堅い重賞!

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2018年 180 2,090 19,500
2017年 220 330 9,720
2016年 240 660 9,520
2015年 640 490 61,170
2014年 110 450 1,180
2013年 390 1,400 9,340
2012年 2,610 7,190 307,890
321,880
2011年 120 720 6,020
2010年 560 330 3,870
2009年 150 210 1,460
平均 522 1,387 68,323

※2012年は3着同着のため、2通りの配当金額の合算を2012年の配当として平均配当を算出

前述の「人気別成績」で示した通り、上位人気馬同士でのワンツー決着が多いため、「単勝」、「馬複」は比較的堅い配当となっている。
また、3着には人気薄の台頭はあるものの、「三連単」が万馬券となったのは2012年、2015年、2018年の3回のみ。

船橋&大井所属馬が好成績!

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 1 0 1 12 7.1% 7.1%
船橋 5 5 3 21 14.7% 29.4%
大井 4 5 2 60 5.6% 12.7%
川崎 0 0 5 14 0.0% 0.0%

「船橋所属馬」と「大井所属馬」が“2強”を形成。
両競馬場所属の馬が隔年で優勝している状況で、「船橋所属馬」が5勝、2着5回、「大井所属馬」が4勝、2着5回とほぼ互角の成績だ。

唯一、両競馬場以外で連対しているのが2016年優勝のタービランス(浦和所属馬)。
「浦和所属馬」としては、1995年ヒカリルーフアス以来の羽田盃制覇でもあった。

勝率・連対率が高い「船橋所属馬」、地元の利がある「大井所属馬」、それとも・・・

枠番による有利不利は少ない

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 2 0 0 10 16.7% 16.7%
2枠 0 1 2 10 0.0% 7.7%
3枠 1 2 1 13 5.9% 17.6%
4枠 3 0 1 13 17.6% 17.6%
5枠 1 0 1 17 5.3% 5.3%
6枠 0 3 2 15 0.0% 15.0%
7枠 3 3 1 13 15.0% 30.0%
8枠 0 1 3 16 0.0% 5.0%

「7枠」が3勝、2着3回と好成績を挙げているものの、「内枠/外枠(※)」の成績に大きな偏りは見られない。
過去10年の羽田盃平均出走頭数は13.8頭。
南関東で一番広い「大井外回りコース(1周1,600m)」ということもあり、どの枠からでも各馬が力を出し切れる傾向にあるようだ。

※「1~4枠」を内枠、「5~8枠」を外枠とする

実績ある牝馬には要注目

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 9 9 10 102 6.9% 13.8%
牝馬 1 1 1 4 14.3% 28.6%
セン馬 0 0 0 1 0.0% 0.0%

牡馬クラシック第1戦ということもあり、牝馬の出走は過去10年で7頭と少ない。
一方で「牝馬」の“好走率”は高く、「2009年モエレエターナル(3着)」、「2011年クラーベセクレタ(優勝)」、
「2012年エミーズパラダイス(2着)」が3着内に好走している。

それもそのはず。
「クラーベセクレタ」は羽田盃トライアル「京浜盃(S2)」、「モエレエターナル」は牡馬混合重賞「ニューイヤーカップ(S3)」の優勝馬。
エミーズパラダイスは2歳女王決戦「東京2歳優駿牝馬(S1)」で2着の実績があった。

牡馬クラシックとはいえ、実力を兼ね備えた牝馬の挑戦は見逃せないところだろう。

京浜盃優勝馬が主役!

【京浜盃の着順別の成績】

京浜盃着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
京浜盃1着 5 2 0 2 55.6% 77.8%
京浜盃2着 2 1 1 5 22.2% 33.3%
京浜盃3着 0 0 1 6 0.0% 0.0%
京浜盃4着以下 1 3 4 39 2.1% 8.5%

羽田盃トライアル「京浜盃」との関連性が非常に高い。

「京浜盃」優勝馬は過去10年で9頭が羽田盃に出走し、5勝、2着2回。
目下、5年連続で「京浜盃」優勝馬から羽田盃の連対馬(3勝)を輩出しているのだ。

さらに、「京浜盃」2着馬の成績は2勝、2着1回。
「京浜盃」の1、2着馬が羽田盃でどちらも連対しなかったケースは2012年の1回しかない。

ちなみに、「京浜盃」以外のレースをステップに羽田盃を制した馬は2012年アートサハラ、2017年キャプテンキングの2頭。
アートサハラは羽田盃と同舞台の「チューリップ特別(大井1,800m※)」を制しての戴冠。
キャプテンキングは南関東移籍初戦ではあったものの、JRAオープンの「ヒヤシンスS」で5着に好走していた。
※2019年は未実施

2019年京浜盃の結果

頑張れクラウンカップ組!

【クラウンカップの着順別の成績】

クラウンC着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
クラウンC1着 0 0 0 4 0.0% 0.0%
クラウンC2着 0 0 1 1 0.0% 0.0%
クラウンC3着 0 0 0 3 0.0% 0.0%
クラウンC4着以下 0 0 1 10 0.0% 0.0%

羽田盃トライアルの「クラウンカップ(S3)」。
クラウンカップは施行時期によって「羽田盃トライアル」or「東京ダービートライアル」として実施されており、
過去10年では、2009年・2013年・2014年が東京ダービートライアルとして行われている。
※東京ダービートライアル時は、「クラウンカップ」⇒「羽田盃」が”連闘”となり、2009年に1頭だけ出走している

「クラウンカップ」出走馬のうち、羽田盃で3着内に好走した馬は2頭。
2011年2着のヴェガス(羽田盃3着)、2015年10着のラッキープリンス(羽田盃3着)が該当する。
南関東クラシックの有力馬が参戦する京浜盃と比較すると、データ上では劣勢と言わざるを得ない。

2019年クラウンカップの結果

重賞に昇格した雲取賞!

【雲取賞の着順別の成績】

雲取賞着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
雲取賞1着 1 1 0 4 16.7% 33.3%
雲取賞2着 0 0 0 5 0.0% 0.0%
雲取賞3着 0 0 0 4 0.0% 0.0%
雲取賞4着以下 0 0 1 20 0.0% 0.0%

2019年から「S3重賞」に昇格した「雲取賞(S3)」。
施行条件も「大井1,600m(内)」 ⇒ 「大井1,800m(外)」に替わり、例年以上に羽田盃との関連性は高くなってくるだろう。
なお、1、2着馬には羽田盃への優先出走権が付与される。

「雲取賞」出走組はのべ36頭が出走し、1勝、2着1回、3着1回。
昨年までの「準重賞」のデータにはなるが、やや苦戦を強いられていると言えそうだ。

ただし、「雲取賞」は今年から重賞に昇格。
レースレベルが上がっただけに、昨年までの傾向は変わってくるかもしれない。

2019年雲取賞の結果

創設3年目のトライアル

【クラシックトライアル(TR)の着順別の成績】

クラシックTR着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
クラシックTR1着 0 0 0 1 0.0% 0.0%
クラシックTR2着 0 0 0 2 0.0% 0.0%
クラシックTR3着 0 0 0 0 - -
クラシックTR4着以下 0 0 0 4 0.0% 0.0%

2017年から行われている「クラシックトライアル競走」。
1着馬には東京ダービー、1、2着馬には羽田盃への優先出走権が付与される。

2019年クラシックトライアル競走の結果

ハイセイコー記念覇者に注目!

【南関2歳重賞ウイナーの成績】

2歳重賞 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
鎌倉記念優勝馬 0 2 1 2 0.0% 40.0%
平和賞優勝馬 1 0 1 2 25.0% 25.0%
ハイセイコー記念優勝馬 2 2 1 3 25.0% 50.0%
全日本2歳優駿優勝馬 1 0 0 0 100.0% 100.0%

南関東では例年、9月~12月にかけて2歳重賞が行われる。

「全日本2歳優駿」を制したハッピースプリントは別格として…羽田盃と相性が良いのは「ハイセイコー記念」出走組。
過去10年で8頭のハイセイコー記念覇者が参戦し、2勝、2着2回、3着1回の成績を残している。
また、「鎌倉記念」、「平和賞」出走組の好走率も悪くない数字だ。

ちなみに、今年の京浜盃(南関データ分析)でも同様のデータを抽出しているが、その時の数字は下表の通り。

2歳重賞 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
鎌倉記念優勝馬 1 1 1 4 14.3% 28.6%
平和賞優勝馬 0 0 1 5 0.0% 0.0%
ハイセイコー記念優勝馬 1 0 0 5 16.7% 16.7%
全日本2歳優駿優勝馬 1 0 0 0 100.0% 100.0%

京浜盃時とは出走頭数が異なるものの、羽田盃での連対率は全ての重賞で上昇。
特に「ハイセイコー記念」優勝馬は顕著で、京浜盃時の連対率16.7%(6頭中、1頭連対)から、50.0%(8頭中、4頭連対)にまで上向いている。
この4頭の連対馬だが、2頭(※)は京浜盃で4着以下に敗れているだけに、“本番で一変”する馬には注意が必要だろう。

※2015年1着ストゥディウムは京浜盃11着、2013年2着ソルテは同4着
※残りの2頭は、2016年2着トロヴァオが京浜盃未出走、2009年1着ナイキハイグレードは京浜盃も優勝

ちなみに、昨年も傾向的には同じで、「ハイセイコー記念」優勝馬ハセノパイロは京浜盃5着、羽田盃3着だった。


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は令和最初の南関重賞!5月1日(水祝)に浦和競馬場で行われる「しらさぎ賞(S3)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!

(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
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