~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2019年10月22日(火祝) 
サラ系2歳 川崎1,500m
鎌倉記念(S2)

レース紹介

~未来優駿~「鎌倉記念(S2)」
2019年最初の南関東2歳重賞。
南関東の有力馬はもちろんのこと、全国から実力馬が参戦してくる“地方交流”として行われる一戦だ。

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2018年 ミューチャリー 船橋 パイロ 1人気
2017年 リコーワルサー 大井 ブラックタイド 7人気
2016年 ストーンリバー 北海道 ホワイトマズル 2人気
2015年 ポッドガイ 川崎 パイロ 1人気
2014年 オウマタイム 船橋 タイムパラドックス 7人気
2013年 ニシノデンジャラス 北海道 スペシャルウィーク 2人気
2012年 インサイドザパーク 船橋 タイムパラドックス 2人気
2011年 ニシノファイター 北海道 フォーティナイナーズサン 9人気
2010年 キスミープリンス 浦和 ノーリーズン 3人気
2009年 ナンテカ 北海道 スマートボーイ 5人気

「南関東」&「ホッカイドウ競馬」の各馬によってハイレベルな戦いが繰り広げられている。

過去10年の優勝馬からは、インサイドザパーク、ミューチャリーの南関東クラシックホース2頭。
さらには、「北海優駿(H1)」覇者ニシノファイターなど、翌年の両地区クラシック戦線で活躍する馬を多く輩出している。

ちなみに、鎌倉記念の優勝馬は南関東クラシック第1戦「羽田盃(S1)」と相性が良い。
過去10年で羽田盃まで駒を進めた馬は6頭いるが、そのうちの4頭は羽田盃で3着内に好走している(1勝、2着2回、3着1回)。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

どの騎手にもチャンスあり!

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2018年 御神本 訓史 五十嵐 冬樹 今野 忠成
2017年 森 泰斗 真島 大輔 山崎 誠士
2016年 井上 幹太 真島 大輔 石崎 駿
2015年 矢野 貴之 的場 文男 真島 大輔
2014年 繁田 健一 石崎 駿 左海 誠二
2013年 今野 忠成 張田 京 山崎 誠士
2012年 左海 誠二 今野 忠成 服部 茂史
2011年 小国 博行 坂井 英光 繁田 健一
2010年 戸崎 圭太 左海 誠二 酒井 忍
2009年 坂井 英光 桑島 孝春 岩田 康誠

南関東4場、ホッカイドウ競馬の各所属騎手が均等に活躍している。

地元の川崎所属騎手に限ると、「今野忠成騎手」が1勝、2着1回、3着1回、「山崎誠士騎手」が3着2回。
川崎所属騎手にとっては、2013年の「今野忠成騎手」以来の勝利を目指すことになる。

地元勢の奮起は!?

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 1 1 1 9 8.3% 16.7%
船橋 3 6 1 14 12.5% 37.5%
大井 1 0 1 8 10.0% 10.0%
川崎 1 0 5 36 2.4% 2.4%
南関以外 4 3 2 28 10.8% 18.9%

「南関東4場」の計6勝に対して、「南関以外」の所属馬は4勝。
「南関以外」で3着内に好走しているのは「ホッカイドウ競馬」所属馬のみなので、実質的には「南関東vsホッカイドウ競馬」となる。

「南関東」で最も成績が良いのは、3勝、2着6回、3着1回の「船橋所属馬」。
昨年は「矢野義幸厩舎」のミューチャリーが優勝しているが、残りの2勝は「林正人厩舎(インサイドザパーク・オウマタイム)」が挙げている

「ホッカイドウ競馬」では、堂山厩舎が3勝と相性が良い。
昨年もリンゾウチャネル(※)が2着に好走しているように、地方通算1,500勝を超える名門厩舎からは今年も目が離せない。
※後のホッカイドウ競馬三冠馬

一方、地元の「川崎所属馬」は大苦戦中。
過去10年でのべ42頭が出走したものの1勝を挙げるのみで、勝率、連対率は所属別では最も低くなっている。
ただし、昨年を含めて3着が5回もあるので、もう一押しが効けば…

南関生え抜きvsホッカイドウ競馬デビュー馬!

【デビューした地区別の成績】

デビュー地区 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
南関東 5 6 8 65 6.0% 13.1%
ホッカイドウ競馬 5 4 2 26 13.5% 24.3%
その他 0 0 0 4 0.0% 0.0%

続いて、「デビューした地区別」の成績。

前項の「所属競馬場別の成績」と同様、「南関東デビュー馬」と「ホッカイドウ競馬デビュー馬」が勝ち数ではほぼ互角の成績となった。
近年はホッカイドウ競馬でデビューして、翌年の南関東クラシックへと歩みを進める馬も多いが、
鎌倉記念の時点では、“南関東生え抜き馬”も結果を出していると言えそうだ。

ちなみに、ホッカイドウ競馬から南関東移籍後に鎌倉記念を制したのは2014年のオウマタイムのみ。

初経験でも問題なし!?

【左回りの経験有無別の成績】

左回り 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
経験あり 5 8 7 67 5.7% 14.9%
経験なし 5 2 3 28 13.2% 18.4%

こちらは「左回りの経験有無」による成績だが、「経験なし」はほぼほぼホッカイドウ競馬所属馬が該当するので、ご参考までに。

南関東のコース設定は、浦和・船橋・川崎が「左回り」、大井が「右回り」。
南関東以外の地方競馬は盛岡のみ「左回り」で、その他は全て「右回り」で行われている。

となると、鎌倉記念で注目したいのは「左回りの経験」だ。

鎌倉記念が「初の左回り」となった馬はのべ38頭出走し、5勝、2着2回、3着3回。
個々の馬の資質にもよるが、初の左回りでも対応している馬が多いということだろう。

1番人気は3着内率70%、2番人気は連対率70%!

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 2 2 3 3 20.0% 40.0%
2人気 3 4 0 3 30.0% 70.0%
3人気 1 1 2 6 10.0% 20.0%
4人気 0 0 0 10 0.0% 0.0%
5人気 1 1 3 5 10.0% 20.0%
6人気以下 3 2 2 68 4.0% 6.7%

「1番人気馬」は過去10年で2勝。
信頼度が高いとは言い難いものの、3着内率70.0%(2着2回、3着3回)の安定感は魅力だろう。
※過去5年に限ると、3着内率80.0%(2勝、2着1回、3着1回)

連対率が最も高いのは「2番人気馬」。
その連対率は驚異の70.0%を誇り、現在、4年連続連対中と連軸にはぴったりだ。

堅い配当も多い!

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2018年 190 560 7,780
2017年 1,300 3,160 58,530
2016年 340 590 7,950
2015年 200 230 1,610
2014年 1,510 4,300 31,070
2013年 350 1,480 6,620
2012年 490 400 6,690
2011年 4,090 17,720 230,660
2010年 570 1,000 14,910
2009年 850 2,880 19,970
平均 989 3,232 38,579

1,2番人気馬が好成績のため、平穏な決着も多い。

過去10年で6番人気以下の馬が3着内に好走した回数はのべ7回。
うち、優勝した2011年、2014年、2017年は各賭式で高配当だが、それ以外は比較的平穏な決着と言えるだろう。

外枠勢が圧倒的に有利!?

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 0 1 1 8 0.0% 10.0%
2枠 1 1 0 8 10.0% 20.0%
3枠 3 0 0 11 21.4% 21.4%
4枠 0 1 1 14 0.0% 6.3%
5枠 0 3 5 9 0.0% 17.6%
6枠 2 1 1 16 10.0% 15.0%
7枠 1 0 1 16 5.6% 5.6%
8枠 3 3 1 13 15.0% 30.0%

「内枠(※)」の成績を合計すると4勝、2着3回、3着2回、同様に「外枠」は6勝、2着7回、3着8回。
3着内の回数は「内枠:9回」に対して、「外枠:21回」となり、数字面では「外枠有利」の傾向にある。

「外枠勢」では「8枠」が3勝、2着3回、3着1回と成績が良いのだが、今回は「5枠」をピックアップ。

「5枠」は勝ち星こそ無いものの、2着3回、3着5回と相性は抜群。
特に、近年の成績が良く、2017年、2018年と「5枠」の2頭が揃って3着内に好走しているのだ。
なお、「5枠」と「8枠」が同時に3着内に好走した回数は、過去5年で3回もある。

昨年の「南関データ分析」でも該当したが、2歳重賞は「外枠勢有利」の傾向にあるようだ。

※「1~4枠」を内枠、「5~8枠」を外枠とする

牡馬が優勢!

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 10 8 8 67 10.8% 19.4%
牝馬 0 2 2 28 0.0% 6.3%
セン馬 0 0 0 0 - -

過去10年で「牡馬」が10勝、2着8回、3着8回。
「牝馬」は負担重量(※)で1kgのアドバンテージがあるが、「牡馬有利」のデータとなっている。

なお、1~3着の「牝馬」には、同じく川崎で行われる2歳牝馬重賞「ローレル賞(S2)」への優先出走権が付与される。
鎌倉記念で上位争いした牝馬には要注目となるだろう。

※負担重量:「牡馬55kg」、「牝馬54kg」

トライアルレースの成績は?

【若武者賞の着順別の成績】

若武者賞着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
若武者賞1着 0 2 1 5 0.0% 25.0%
若武者賞2着 0 1 0 5 0.0% 16.7%
若武者賞3着 0 0 1 6 0.0% 0.0%
若武者賞4着以下 0 0 1 10 0.0% 0.0%

※2011年1着同着(2頭ともに鎌倉記念出走)

鎌倉記念と同じ「川崎1,500m」で行われるトライアル競走「若武者賞」。

過去10年で鎌倉記念優勝馬は出ていないものの、2着が3回、3着も3回ある。
とりわけ好成績は「若武者賞1着馬」で、のべ8頭が出走し、2着2回、3着1回の成績を残している。

2019年若武者賞の結果

競走馬は経験が大切?

【レース経験数別の成績】

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3戦以内 2 5 4 45 3.6% 12.5%
4戦以上 8 5 6 50 11.6% 18.8%

“2歳最初の重賞”ということで、気になるのは「レース経験数」。
上記は「レース経験数」を「3戦以内」と「4戦以上」に分けたデータとなる。

「レース経験数」が「3戦以内」の馬は2勝。
対して、「4戦以上」は8勝を挙げており、「3戦以内」を大きく上回る結果となった。

これを、[2009年~2013年]と[2014年~2018年]の5年に分けてみると…

[2009年~2013年]

【レース経験数別の成績】

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3戦以内 0 1 2 29 0.0% 3.1%
4戦以上 5 4 3 19 16.1% 29.0%

[2014年~2018年]

【レース経験数別の成績】

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3戦以内 2 4 2 16 8.3% 25.0%
4戦以上 3 1 3 31 7.9% 10.5%

直近5年の「3戦以内」の成績が著しく上昇しているのが分かる。
ホッカイドウ競馬はもちろんのこと、南関東でも2歳戦の開始時期が早まる傾向にあり、それに伴い2歳馬の質も向上しているのかもしれない。

ちなみに、昨年のミューチャリー、一昨年のリコーワルサーは3戦目で鎌倉記念を制している。


今回の「南関データ分析」はここまで!
南関東は2週連続の2歳重賞!次回は10月30日(水)に船橋競馬場で行われる「平和賞(S3)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
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(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
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