
南関マイル戦線の総決算「マイルグランプリ(S2)」
地方馬限定の古馬マイル重賞としては最もグレードの高い一戦。
それゆえ、歴代優勝馬には南関東を代表する名馬が名を連ねている。
※2011年(3月/第17回)は「開催中止」のため、過去9年(9回)分のデータとする
※また、施行時期が2011年度(11月/第18回)より「春⇒秋」となっているため、一部の分析は第18回以降の8年分とする
年 | 優勝馬 | 所属 | 種牡馬 | 人気 |
---|---|---|---|---|
2018年 | クリスタルシルバー | 大井 | サムライハート | 4人気 |
2017年 | セイスコーピオン | 川崎 | デュランダル | 5人気 |
2016年 | セイスコーピオン | 川崎 | デュランダル | 1人気 |
2015年 | ソルテ | 大井 | タイムパラドックス | 1人気 |
2014年 | セイントメモリー | 大井 | アフリート | 3人気 |
2013年 | トーセンアドミラル | 船橋 | キングカメハメハ | 1人気 |
2012年 | ピエールタイガー | 大井 | カコイーシーズ | 2人気 |
2011年(11月) | ボク | 大井 | タヤスツヨシ | 8人気 |
2011年(3月) | 開催中止 | - | - | - |
2010年 | クレイアートビュン | 浦和 | トーホウエンペラー | 4人気 |
※2011年は3月(開催中止)及び11月に施行
過去9回でマイルグランプリが初タイトルとなった馬は「セイスコーピオン」と「クリスタルシルバー」。
その他の7頭(連覇含む)は、南関東もしくはホッカイドウ競馬の重賞を制している実力馬だ。
ちなみに、ホッカイドウ競馬の重賞馬は「ボク」と「ピエールタイガー」の2頭だが、ともに「北海優駿(ダービー)(H1)」を制している。
ま行の騎手!?
年 | 1着 | 2着 | 3着 |
---|---|---|---|
2018年 | 岡部 誠 | 森 泰斗 | 本田 正重 |
2017年 | 赤岡 修次 | 真島 大輔 | 的場 文男 |
2016年 | 森 泰斗 | 柏木 健宏 | 矢野 貴之 |
2015年 | 吉原 寛人 | 笹川 翼 | 張田 昂 |
2014年 | 本橋 孝太 | 御神本 訓史 | 的場 文男 |
2013年 | 川島 正太郎 | 真島 大輔 | 和田 譲治 |
2012年 | 真島 大輔 | 有年 淳 | 坂井 英光 |
2011年(11月) | A.ムンロ | 御神本 訓史 | 町田 直希 |
2011年(3月) | 開催中止 | - | - |
2010年 | 的場 文男 | 水野 貴史 | 坂井 英光 |
名字が「ま行」の騎手に注目!
過去9回の優勝騎手のうち、名字が「ま行」は「的場文男騎手」、「真島大輔騎手」、「本橋孝太騎手」、「森泰斗騎手」の4名。
(「A.ムンロ騎手?」も含めると5名)
さらに、「水野貴史現調教師」、「御神本訓史騎手」、「町田直希騎手」が3着内に好走している。
3着内を独占した年もあるので、今年も「ま行」の騎手には注目してみたい。
ちなみに、昨年は“名前”が「ま行」の「岡部誠(まこと)騎手」が優勝し、「本田正重(まさしげ)騎手」が3着。
2着は「森泰斗騎手」だったので、変化球ではあるが、「ま行」の騎手が3着内を独占した形になっている。
地元の大井所属馬が強い!
所属 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
浦和 | 1 | 1 | 0 | 11 | 7.7% | 15.4% |
船橋 | 1 | 2 | 1 | 29 | 3.0% | 9.1% |
大井 | 5 | 5 | 7 | 66 | 6.0% | 12.0% |
川崎 | 2 | 1 | 1 | 9 | 15.4% | 23.1% |
地元の「大井所属馬」が5勝、2着5回、3着7回。
連対を外した年も過去9回で3回のみとなっている。
勝率・連対率では「川崎所属馬」が最も高く、勝率は「15.4%」、連対率は「23.1%」。
2016年、2017年に連覇を達成した川崎所属のセイスコーピオンは記憶に新しいところだ。
大混戦!
人気別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1人気 | 3 | 1 | 1 | 4 | 33.3% | 44.4% |
2人気 | 1 | 1 | 1 | 6 | 11.1% | 22.2% |
3人気 | 1 | 1 | 2 | 5 | 11.1% | 22.2% |
4人気 | 2 | 1 | 0 | 6 | 22.2% | 33.3% |
5人気 | 1 | 1 | 2 | 5 | 11.1% | 22.2% |
6人気以下 | 1 | 4 | 3 | 89 | 1.0% | 5.2% |
「4番人気」を除く、全ての人気で1~3着の経験がある。
唯一、「4番人気馬」のみ3着が0回だが、優勝2回、2着1回と、他の「人気」と比較しても全く劣らない成績を残している。
勝率、連対率は「1番人気馬」が僅かに秀でているが、データ上では大混戦といっても良さそうだ。
堅い決着は少ない!?
年 | 単勝(円) | 馬複(円) | 三連単(円) |
---|---|---|---|
2018年 | 1,610 | 1,740 | 358,210 |
2017年 | 1,520 | 3,260 | 26,630 |
2016年 | 200 | 2,250 | 28,680 |
2015年 | 140 | 790 | 18,510 |
2014年 | 910 | 750 | 9,030 |
2013年 | 260 | 4,150 | 35,860 |
2012年 | 340 | 9,770 | 116,090 |
2011年(11月) | 2,460 | 13,360 | 317,580 |
2011年(3月) | 開催中止 | - | - |
2010年 | 620 | 47,010 | 1,858,060 |
平均 | 896 | 9,231 | 307,628 |
過去9回中、1~5番人気馬が8回優勝していることもあり、「単勝」は3桁配当が6回と堅めの決着が多い。
一方、「馬複」は万馬券が2回、4桁配当が5回。
「三連単」は2010年の「1,858,060円」を筆頭に、平均「307,628円」と荒れた決着が多くなっている。
枠番はこの4つを押さえろ!
枠番 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 1 | 1 | 3 | 12 | 5.9% | 11.8% |
2枠 | 0 | 3 | 1 | 13 | 0.0% | 17.6% |
3枠 | 2 | 0 | 2 | 14 | 11.1% | 11.1% |
4枠 | 3 | 3 | 1 | 11 | 16.7% | 33.3% |
5枠 | 0 | 1 | 1 | 16 | 0.0% | 5.6% |
6枠 | 3 | 0 | 0 | 15 | 16.7% | 16.7% |
7枠 | 0 | 1 | 1 | 16 | 0.0% | 5.6% |
8枠 | 0 | 0 | 0 | 18 | 0.0% | 0.0% |
「4枠」の成績が断然。
過去9回で3勝、2着3回、3着1回の数字を残しており、目下のところ4年連続で3着内に好走している。
次いで、「6枠」の3勝が続くが、近年に限ると「内枠(※)」に好走馬が集中。
以下は過去3年の1~3着の枠番となるが…
2018年:1着「1枠」 ⇒ 2着「4枠」 ⇒ 3着「3枠」
2017年:1着「3枠」 ⇒ 2着「2枠」 ⇒ 3着「4枠」
2016年:1着「4枠」 ⇒ 2着「2枠」 ⇒ 3着「1枠」
「1枠」~「4枠」が3着内を独占している。
内回りコースで行われる「1,600m」だけに、「内枠」がやや優勢なのかもしれない。
※「1~4枠」を内枠、「5~8枠」を外枠とする
性別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
牡馬 | 9 | 8 | 9 | 95 | 7.4% | 14.0% |
牝馬 | 0 | 1 | 0 | 8 | 0.0% | 11.1% |
セン馬 | 0 | 0 | 0 | 12 | 0.0% | 0.0% |
「牡馬」が9勝、2着8回、3着9回と準パーフェクト。
「牝馬」及び「セン馬」は出走頭数自体が少なく、2012年に牝馬のラインジュエルが10番人気で2着に激走したのみ。
古馬相手でも3歳馬が台頭!
年齢 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
3歳 | 1 | 0 | 1 | 4 | 16.7% | 16.7% |
4歳 | 1 | 2 | 2 | 9 | 7.1% | 21.4% |
5歳 | 1 | 3 | 3 | 12 | 5.3% | 21.1% |
6歳 | 4 | 1 | 1 | 26 | 12.5% | 15.6% |
7歳以上 | 2 | 3 | 2 | 64 | 2.8% | 7.0% |
過去9回の「年齢別の成績」は上記の通りだが、年齢の出走条件が2011年11月より「4歳以上⇒3歳以上」となっている。
そこで、データ的にはそれほど変わらないが、2011年11月以降の“過去8回”を以下に集計してみた。
年齢 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
3歳 | 1 | 0 | 1 | 4 | 16.7% | 16.7% |
4歳 | 1 | 2 | 2 | 9 | 7.1% | 21.4% |
5歳 | 1 | 2 | 2 | 10 | 6.7% | 20.0% |
6歳 | 3 | 1 | 1 | 22 | 11.1% | 14.8% |
7歳以上 | 2 | 3 | 2 | 57 | 3.1% | 7.8% |
昨年は「3歳馬」のクリスタルシルバーが優勝。
「3歳馬」によるマイルグランプリ制覇は、3歳馬が出走可能となった2011年11月以降、初めての快挙だった。
その他、2013年には当時3歳のソルテが3着に好走している。
勝利数では、経験豊富な「6歳馬」が3勝でトップ。
次いで、「7歳以上」の2勝が続くが、「7歳馬」は2017年に1~3着を独占しているのが大きい。
「4歳馬」、「5歳馬」の連対率はともに20.0%超え。
2011年以降の8回中、2017年を除く7回は「4歳馬」ないし「5歳馬」が1頭以上、3着内に好走している。
マイルグランプリに直結するトライアル!
マイルグランプリTR着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
マイルグランプリTR1着 | 2 | 2 | 0 | 3 | 28.6% | 57.1% |
マイルグランプリTR2着 | 0 | 0 | 1 | 3 | 0.0% | 0.0% |
マイルグランプリTR3着 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0.0% | 0.0% |
マイルグランプリTR4着以下 | 1 | 1 | 0 | 20 | 4.5% | 9.1% |
大井1,600mを舞台に行われるトライアルレース。
マイルグランプリが秋に移行してからの過去8年分を分析してみよう。
※2017年までのデータは、同条件の「ムーンライトカップ」
「マイルグランプリトライアル競走」の優勝馬と、“本番”となるマイルグランプリは相性抜群!
現在、7年連続で同トライアル優勝馬がマイルグランプリに参戦し、2勝、2着2回。連対率は57.1%と高い数字になっている。
例年、「マイルグランプリトライアル競走」は好メンバーが集結するレースだが、そこでの勝利は実力の証と言えそうだ。
2019年マイルグランプリトライアル競走の結果
南関東では春~夏にかけて、南関(地方)馬限定の古馬マイル重賞が4レース行われる。
以下の表は、それぞれのレースの着順別のマイルグランプリでの成績だ。
※マイルグランプリの施行時期が秋に変更となった2011年以降、8回分のデータ
スパーキングサマーカップ(SサマーC)
SサマーC着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
SサマーC1着 | 1 | 0 | 1 | 0 | 50.0% | 50.0% |
SサマーC2着 | 0 | 1 | 0 | 3 | 0.0% | 25.0% |
SサマーC3着 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0.0% | 0.0% |
SサマーC4着以下 | 1 | 1 | 0 | 11 | 7.7% | 15.4% |
サンタアニタトロフィー(サンタアニタT)
サンタアニタT着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
サンタアニタT1着 | 2 | 1 | 0 | 1 | 50.0% | 75.0% |
サンタアニタT2着 | 1 | 1 | 0 | 3 | 20.0% | 40.0% |
サンタアニタT3着 | 0 | 1 | 0 | 2 | 0.0% | 33.3% |
サンタアニタT4着以下 | 1 | 3 | 1 | 26 | 3.2% | 12.9% |
京成盃グランドマイラーズ(京成盃GM)
京成盃GM着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
京成盃GM1着 | 1 | 0 | 0 | 1 | 50.0% | 50.0% |
京成盃GM2着 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0.0% | 0.0% |
京成盃GM3着 | 1 | 0 | 0 | 5 | 16.7% | 16.7% |
京成盃GM4着以下 | 1 | 1 | 2 | 10 | 7.1% | 14.3% |
川崎マイラーズ(川崎M)
川崎M着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
川崎M1着 | 1 | 0 | 1 | 1 | 33.3% | 33.3% |
川崎M2着 | 0 | 1 | 0 | 3 | 0.0% | 25.0% |
川崎M3着 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0.0% | 0.0% |
川崎M4着以下 | 1 | 0 | 0 | 6 | 14.3% | 14.3% |
最も出走頭数が多く、関連性が高いのは「サンタアニタトロフィー(S3)」。
同レースの連対馬はのべ9頭が参戦しているが、3勝、2着2回の成績を残している。
暑さの盛りに行われるマイル重賞だが、マイルグランプリと同舞台だけに見逃せない重賞と言えるだろう。
ちなみに、「京成盃グランドマイラーズ(S3)」と「川崎マイラーズ(S3)」の優勝馬1頭はソルテ。
ともに2015年に勝利したもので、同年の「サンタアニタトロフィー」、「マイルグランプリ」と合わせて、マイル重賞4連勝を達成した。
今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は10月22日(火)に川崎競馬場で行われる2歳重賞「鎌倉記念(S2)」です!
南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!
(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。
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