~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2019年10月16日(水) 
サラ系3歳以上 大井1,600m
マイルグランプリ(S2)

レース紹介

南関マイル戦線の総決算「マイルグランプリ(S2)」
地方馬限定の古馬マイル重賞としては最もグレードの高い一戦。
それゆえ、歴代優勝馬には南関東を代表する名馬が名を連ねている。

※2011年(3月/第17回)は「開催中止」のため、過去9年(9回)分のデータとする
※また、施行時期が2011年度(11月/第18回)より「春⇒秋」となっているため、一部の分析は第18回以降の8年分とする

【過去9回の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2018年 クリスタルシルバー 大井 サムライハート 4人気
2017年 セイスコーピオン 川崎 デュランダル 5人気
2016年 セイスコーピオン 川崎 デュランダル 1人気
2015年 ソルテ 大井 タイムパラドックス 1人気
2014年 セイントメモリー 大井 アフリート 3人気
2013年 トーセンアドミラル 船橋 キングカメハメハ 1人気
2012年 ピエールタイガー 大井 カコイーシーズ 2人気
2011年(11月) ボク 大井 タヤスツヨシ 8人気
2011年(3月) 開催中止
2010年 クレイアートビュン 浦和 トーホウエンペラー 4人気

※2011年は3月(開催中止)及び11月に施行

過去9回でマイルグランプリが初タイトルとなった馬は「セイスコーピオン」と「クリスタルシルバー」。
その他の7頭(連覇含む)は、南関東もしくはホッカイドウ競馬の重賞を制している実力馬だ。
ちなみに、ホッカイドウ競馬の重賞馬は「ボク」と「ピエールタイガー」の2頭だが、ともに「北海優駿(ダービー)(H1)」を制している。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

ま行の騎手!?

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2018年 岡部 誠 森 泰斗 本田 正重
2017年 赤岡 修次 真島 大輔 的場 文男
2016年 森 泰斗 柏木 健宏 矢野 貴之
2015年 吉原 寛人 笹川 翼 張田 昂
2014年 本橋 孝太 御神本 訓史 的場 文男
2013年 川島 正太郎 真島 大輔 和田 譲治
2012年 真島 大輔 有年 淳 坂井 英光
2011年(11月) A.ムンロ 御神本 訓史 町田 直希
2011年(3月) 開催中止
2010年 的場 文男 水野 貴史 坂井 英光

名字が「ま行」の騎手に注目!
過去9回の優勝騎手のうち、名字が「ま行」は「的場文男騎手」、「真島大輔騎手」、「本橋孝太騎手」、「森泰斗騎手」の4名。
(「A.ムンロ騎手?」も含めると5名)
さらに、「水野貴史現調教師」、「御神本訓史騎手」、「町田直希騎手」が3着内に好走している。
3着内を独占した年もあるので、今年も「ま行」の騎手には注目してみたい。

ちなみに、昨年は“名前”が「ま行」の「岡部誠(まこと)騎手」が優勝し、「本田正重(まさしげ)騎手」が3着。
2着は「森泰斗騎手」だったので、変化球ではあるが、「ま行」の騎手が3着内を独占した形になっている。

地元の大井所属馬が強い!

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 1 1 0 11 7.7% 15.4%
船橋 1 2 1 29 3.0% 9.1%
大井 5 5 7 66 6.0% 12.0%
川崎 2 1 1 9 15.4% 23.1%

地元の「大井所属馬」が5勝、2着5回、3着7回。
連対を外した年も過去9回で3回のみとなっている。

勝率・連対率では「川崎所属馬」が最も高く、勝率は「15.4%」、連対率は「23.1%」。
2016年、2017年に連覇を達成した川崎所属のセイスコーピオンは記憶に新しいところだ。

大混戦!

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 3 1 1 4 33.3% 44.4%
2人気 1 1 1 6 11.1% 22.2%
3人気 1 1 2 5 11.1% 22.2%
4人気 2 1 0 6 22.2% 33.3%
5人気 1 1 2 5 11.1% 22.2%
6人気以下 1 4 3 89 1.0% 5.2%

「4番人気」を除く、全ての人気で1~3着の経験がある。
唯一、「4番人気馬」のみ3着が0回だが、優勝2回、2着1回と、他の「人気」と比較しても全く劣らない成績を残している。

勝率、連対率は「1番人気馬」が僅かに秀でているが、データ上では大混戦といっても良さそうだ。

堅い決着は少ない!?

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2018年 1,610 1,740 358,210
2017年 1,520 3,260 26,630
2016年 200 2,250 28,680
2015年 140 790 18,510
2014年 910 750 9,030
2013年 260 4,150 35,860
2012年 340 9,770 116,090
2011年(11月) 2,460 13,360 317,580
2011年(3月) 開催中止
2010年 620 47,010 1,858,060
平均 896 9,231 307,628

過去9回中、1~5番人気馬が8回優勝していることもあり、「単勝」は3桁配当が6回と堅めの決着が多い。

一方、「馬複」は万馬券が2回、4桁配当が5回。
「三連単」は2010年の「1,858,060円」を筆頭に、平均「307,628円」と荒れた決着が多くなっている。

枠番はこの4つを押さえろ!

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 1 1 3 12 5.9% 11.8%
2枠 0 3 1 13 0.0% 17.6%
3枠 2 0 2 14 11.1% 11.1%
4枠 3 3 1 11 16.7% 33.3%
5枠 0 1 1 16 0.0% 5.6%
6枠 3 0 0 15 16.7% 16.7%
7枠 0 1 1 16 0.0% 5.6%
8枠 0 0 0 18 0.0% 0.0%

「4枠」の成績が断然。
過去9回で3勝、2着3回、3着1回の数字を残しており、目下のところ4年連続で3着内に好走している。

次いで、「6枠」の3勝が続くが、近年に限ると「内枠(※)」に好走馬が集中。
以下は過去3年の1~3着の枠番となるが…

2018年:1着「1枠」 ⇒ 2着「4枠」 ⇒ 3着「3枠」
2017年:1着「3枠」 ⇒ 2着「2枠」 ⇒ 3着「4枠」
2016年:1着「4枠」 ⇒ 2着「2枠」 ⇒ 3着「1枠」

「1枠」~「4枠」が3着内を独占している。
内回りコースで行われる「1,600m」だけに、「内枠」がやや優勢なのかもしれない。

※「1~4枠」を内枠、「5~8枠」を外枠とする

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 9 8 9 95 7.4% 14.0%
牝馬 0 1 0 8 0.0% 11.1%
セン馬 0 0 0 12 0.0% 0.0%

「牡馬」が9勝、2着8回、3着9回と準パーフェクト。
「牝馬」及び「セン馬」は出走頭数自体が少なく、2012年に牝馬のラインジュエルが10番人気で2着に激走したのみ。

古馬相手でも3歳馬が台頭!

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3歳 1 0 1 4 16.7% 16.7%
4歳 1 2 2 9 7.1% 21.4%
5歳 1 3 3 12 5.3% 21.1%
6歳 4 1 1 26 12.5% 15.6%
7歳以上 2 3 2 64 2.8% 7.0%

過去9回の「年齢別の成績」は上記の通りだが、年齢の出走条件が2011年11月より「4歳以上⇒3歳以上」となっている。
そこで、データ的にはそれほど変わらないが、2011年11月以降の“過去8回”を以下に集計してみた。

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3歳 1 0 1 4 16.7% 16.7%
4歳 1 2 2 9 7.1% 21.4%
5歳 1 2 2 10 6.7% 20.0%
6歳 3 1 1 22 11.1% 14.8%
7歳以上 2 3 2 57 3.1% 7.8%

昨年は「3歳馬」のクリスタルシルバーが優勝。
「3歳馬」によるマイルグランプリ制覇は、3歳馬が出走可能となった2011年11月以降、初めての快挙だった。
その他、2013年には当時3歳のソルテが3着に好走している。

勝利数では、経験豊富な「6歳馬」が3勝でトップ。
次いで、「7歳以上」の2勝が続くが、「7歳馬」は2017年に1~3着を独占しているのが大きい。

「4歳馬」、「5歳馬」の連対率はともに20.0%超え。
2011年以降の8回中、2017年を除く7回は「4歳馬」ないし「5歳馬」が1頭以上、3着内に好走している。

マイルグランプリに直結するトライアル!

【マイルグランプリトライアル(TR)の着順別の成績】

マイルグランプリTR着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
マイルグランプリTR1着 2 2 0 3 28.6% 57.1%
マイルグランプリTR2着 0 0 1 3 0.0% 0.0%
マイルグランプリTR3着 0 0 0 3 0.0% 0.0%
マイルグランプリTR4着以下 1 1 0 20 4.5% 9.1%

大井1,600mを舞台に行われるトライアルレース。
マイルグランプリが秋に移行してからの過去8年分を分析してみよう。
※2017年までのデータは、同条件の「ムーンライトカップ」

「マイルグランプリトライアル競走」の優勝馬と、“本番”となるマイルグランプリは相性抜群!
現在、7年連続で同トライアル優勝馬がマイルグランプリに参戦し、2勝、2着2回。連対率は57.1%と高い数字になっている。

例年、「マイルグランプリトライアル競走」は好メンバーが集結するレースだが、そこでの勝利は実力の証と言えそうだ。

2019年マイルグランプリトライアル競走の結果

【マイル重賞の着順別の成績】

南関東では春~夏にかけて、南関(地方)馬限定の古馬マイル重賞が4レース行われる。
以下の表は、それぞれのレースの着順別のマイルグランプリでの成績だ。
※マイルグランプリの施行時期が秋に変更となった2011年以降、8回分のデータ

スパーキングサマーカップ(SサマーC)

SサマーC着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
SサマーC1着 1 0 1 0 50.0% 50.0%
SサマーC2着 0 1 0 3 0.0% 25.0%
SサマーC3着 0 0 0 4 0.0% 0.0%
SサマーC4着以下 1 1 0 11 7.7% 15.4%

2019年スパーキングサマーカップの結果

サンタアニタトロフィー(サンタアニタT)

サンタアニタT着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
サンタアニタT1着 2 1 0 1 50.0% 75.0%
サンタアニタT2着 1 1 0 3 20.0% 40.0%
サンタアニタT3着 0 1 0 2 0.0% 33.3%
サンタアニタT4着以下 1 3 1 26 3.2% 12.9%

2019年サンタアニタトロフィーの結果

京成盃グランドマイラーズ(京成盃GM)

京成盃GM着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
京成盃GM1着 1 0 0 1 50.0% 50.0%
京成盃GM2着 0 0 0 2 0.0% 0.0%
京成盃GM3着 1 0 0 5 16.7% 16.7%
京成盃GM4着以下 1 1 2 10 7.1% 14.3%

2019年京成盃グランドマイラーズの結果

川崎マイラーズ(川崎M)

川崎M着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
川崎M1着 1 0 1 1 33.3% 33.3%
川崎M2着 0 1 0 3 0.0% 25.0%
川崎M3着 0 0 0 3 0.0% 0.0%
川崎M4着以下 1 0 0 6 14.3% 14.3%

2019年川崎マイラーズの結果

最も出走頭数が多く、関連性が高いのは「サンタアニタトロフィー(S3)」。
同レースの連対馬はのべ9頭が参戦しているが、3勝、2着2回の成績を残している。
暑さの盛りに行われるマイル重賞だが、マイルグランプリと同舞台だけに見逃せない重賞と言えるだろう。

ちなみに、「京成盃グランドマイラーズ(S3)」と「川崎マイラーズ(S3)」の優勝馬1頭はソルテ。
ともに2015年に勝利したもので、同年の「サンタアニタトロフィー」、「マイルグランプリ」と合わせて、マイル重賞4連勝を達成した。


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は10月22日(火)に川崎競馬場で行われる2歳重賞「鎌倉記念(S2)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!

(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

データ満載!南関東4競馬場の情報は「nankankeiba.com」をチェック!

南関東4競馬場公式ウェブサイト nankankeiba.com

>重賞一覧