~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2019年11月20日(水) 
サラ系3歳牝馬 川崎2,100m
ロジータ記念(S1)

レース紹介

秋の3歳女王決戦「ロジータ記念(S1)」
川崎が誇る名牝ロジータ号を冠したレース。
春の南関クラシックで活躍してきた馬と、トライアルレースを勝ち上がってきた馬との争いが見所となる。
秋を彩る3歳牝馬によるビッグレースを過去10年のデータで分析してみよう♪

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2018年 クロスウィンド 船橋 ヴァーミリアン 4人気
2017年 ステップオブダンス 大井 ゴールドアリュール 1人気
2016年 ミスミランダー 船橋 アッミラーレ 2人気
2015年 ララベル 大井 ゴールドアリュール 1人気
2014年 ノットオーソリティ 船橋 スウェプトオーヴァーボード 4人気
2013年 カイカヨソウ 船橋 ティンバーカントリー 1人気
2012年 エミーズパラダイス 船橋 フサイチコンコルド 2人気
2011年 クラーベセクレタ 船橋 ワイルドラッシュ 1人気
2010年 ショウリダバンザイ 大井 プリサイスエンド 2人気
2009年 タカヒロチャーム 船橋 エイシンサンディ 8人気

南関東グレード最高格付の「S1競走」、そしてロジータを冠したレースとあって、名牝級が優勝馬に名を連ねている。
特に、S1競走に格上げとなった2010年以降は、南関クラシックホース4頭をはじめ、いずれも複数のタイトルを獲得(※)している実力馬だ。
※南関東地区以外の重賞を含む

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

森泰斗騎手&今野忠成騎手の組み合わせは…!?

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2018年 矢野 貴之 御神本 訓史 山崎 誠士
2017年 森 泰斗 和田 譲治 今野 忠成
2016年 森 泰斗 真島 大輔 瀧川 寿希也
2015年 真島 大輔 大山 真吾 笹川 翼
2014年 御神本 訓史 今野 忠成 山崎 誠士
2013年 今野 忠成 森 泰斗 見澤 譲治
2012年 戸崎 圭太 今野 忠成 森 泰斗
2011年 戸崎 圭太 今野 忠成 的場 文男
2010年 御神本 訓史 戸崎 圭太 左海 誠二
2009年 町田 直希 山田 信大 松岡 正海

「森泰斗騎手」と「今野忠成騎手」が好相性。

「森泰斗騎手」は過去10年で2勝、2着1回、3着1回。
昨年は惜しくも4着に敗れているが、コーナーを6回通過する「川崎2,100m」を熟知した捌きには注目となるだろう。

一方の「今野忠成騎手」は1勝を挙げるのみだが、2着3回、3着1回と3着内に好走する回数が多くなっている。
この両騎手、同じ年に揃って3着内に好走した回数は3回あるが、どちらかが“1番人気”であったことを付け加えておこう。

船橋vs大井!

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 0 0 0 11 0.0% 0.0%
船橋 7 4 2 25 18.4% 28.9%
大井 3 4 2 25 8.8% 20.6%
川崎 0 1 6 33 0.0% 2.5%
南関以外 0 1 0 12 0.0% 7.7%

※2011年から地方交流

過去10年で7勝、2着4回、3着2回の「船橋所属馬」!
10年間を総合すると“船橋1強”ではあるものの、近年は「大井所属馬」の活躍が目立ってきた。

「大井所属馬」は過去10年で3勝、2着4回、3着2回。
これを過去5年に絞り込むと、2勝、2着3回、3着1回となり、良績は過去5年に集中しているのが分かる。

地元の「川崎所属馬」は過去10年で2着1回、3着6回。
“川崎所属馬の3着付け”という方程式が出来そうで、過去5年の3着馬のうち、4回は「川崎所属馬」によるものだ。

昨年も過去の傾向に合致しており、優勝「船橋所属馬」、2着「大井所属馬」、3着「川崎所属馬」だった。

1番人気は隙が無い!

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 4 5 1 0 40.0% 90.0%
2人気 3 1 2 4 30.0% 40.0%
3人気 0 1 0 9 0.0% 10.0%
4人気 2 0 1 7 20.0% 20.0%
5人気 0 0 2 8 0.0% 0.0%
6人気以下 1 3 4 78 1.2% 4.7%

「1番人気馬」が“鉄板”のごとく結果を残している。
過去10年の成績は4勝、2着5回、3着1回となり、連対率90.0%、3着内率は100.0%と全く隙がない。

また、「2番人気馬」も3勝、2着1回、3着2回と相性が良く、「1,2番人気」を合わせると7勝、2着6回、3着3回。
しかしながら、「1,2番人気」のワン・ツー決着が3回しかないのは気になるところ。

S1昇格以降は堅めの決着!

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2018年 670 1,170 5,660
2017年 260 2,080 47,270
2016年 310 440 7,960
2015年 200 2,080 23,390
2014年 860 1,040 58,500
2013年 120 740 8,110
2012年 300 200 3,410
2011年 110 530 1,190
2010年 610 220 5,680
2009年 2,790 2,940 62,650
平均 623 1,144 22,382

2010年に「S1競走」へと格上げされたが、配当金もそれに合わせて低くなっている。
平均配当を2010年以降に絞り込むと「単勝:382円」、「馬複:944円」、「三連単:17,908円」。
昨年の配当金も低かったわけだが、「単勝」と「馬複」の配当金は過去9年の平均よりむしろ高かったのである。

「S1」昇格に伴い「賞金アップ」及び「定量戦」となったことで、実績馬が出走しやすくなったことは少なからず関連性がありそうだ。

枠番による有利不利は少ない

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 1 2 1 6 10.0% 30.0%
2枠 1 1 1 7 10.0% 20.0%
3枠 1 1 1 15 5.6% 11.1%
4枠 3 0 2 13 16.7% 16.7%
5枠 1 3 0 16 5.0% 20.0%
6枠 1 2 0 17 5.0% 15.0%
7枠 0 1 3 16 0.0% 5.0%
8枠 2 0 2 16 10.0% 10.0%

ロジータ記念が行われる「川崎2,100m」は向こう正面からスタートしてぐるっと1周半。
1周1,200mの小回りコースなので、外を走る馬は必然的に距離のロスが多くなる。

と、なると「内枠勢(※)」有利?
過去10年のデータを見てみると「全ての枠番」で連対実績があるように、必ずしも内枠有利とはなっていないようだ。

※「1~4枠」を内枠、「5~8枠」を外枠とする

トライアル組は大苦戦…

【サルビアカップ(サルビアC)の着順別の成績】

サルビアC着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
サルビアC1着 0 1 1 7 0.0% 11.1%
サルビアC2着 0 1 0 6 0.0% 14.3%
サルビアC3着 0 0 0 3 0.0% 0.0%
サルビアC4着以下 0 0 0 17 0.0% 0.0%

2010年から行われているロジータ記念トライアル「サルビアカップ」。

サルビアカップ優勝馬では、2014年のモフモフがロジータ記念で2着に好走。
また、昨年はゴールドパテックが3着に好走しているが、好走例はこの2回限りで、掲示板に載った馬もほかに2頭いるのみ。
トライアル制覇の勢いはあるものの、重賞の壁に跳ね返されているのが現状のようだ。

ただし、一昨年までは「B3以下」の馬しか出走できなかったが、昨年からは「A1以下(オープン)」に出走条件が拡大されている。
昨年は前述のゴールドパテックのほか、サルビアカップ2着のクレイジーアクセルがロジータ記念でも2着に好走。
出走馬のレベルが一気に上がっただけに、そろそろロジータ記念覇者を輩出しても良いだろう。

2019年サルビアカップの結果

戸塚記念組は好成績だが、優勝馬となると…

【戸塚記念の着順別の成績】

戸塚記念着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
戸塚記念1着 0 2 1 1 0.0% 50.0%
戸塚記念2着 0 0 0 1 0.0% 0.0%
戸塚記念3着 1 2 0 0 33.3% 100.0%
戸塚記念4着以下 3 1 2 9 20.0% 26.7%

ロジータ記念と同じ「川崎2,100m」で行われている3歳重賞。

過去10年の戸塚記念出走組からは4頭の優勝馬を輩出し、2着は5回、3着は3回。
昨年も戸塚記念3着クレイジーアクセル、同4着ゴールドパテックが、それぞれロジータ記念でも2,3着に好走している。

一方で、戸塚記念を制した4頭からはロジータ記念優勝馬が誕生していない。
戸塚記念は「ロジータ記念と同舞台」&「牡馬撃破」と注目される存在だが、勝ち馬に限っては意外と苦戦しているようだ。

2019年戸塚記念の結果

JRA勢相手に好走した馬は強い!

【関東オークスの着順別の成績】

関東オークス着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
関東オークス1着 0 1 0 0 0.0% 100.0%
関東オークス2着 1 2 1 1 20.0% 60.0%
関東オークス3着 1 1 0 3 20.0% 40.0%
関東オークス4着以下 1 3 2 17 4.3% 17.4%

南関牝馬クラシックに出走していた各馬の成績はどうだろう。
まずは、ロジータ記念と同舞台で行われる南関牝馬クラシック第3戦「関東オークス(Jpn2)」。

「1着馬」及び「2着馬」は計6頭が参戦し、1勝、2着3回、3着1回、3着内率は83.3%。
「3着馬」は苦戦傾向にあったものの、一昨年にステップオブダンスが優勝すると、昨年もクレイジーアクセルが2着している。
また、「4着以下」も1勝、2着3回、3着2回と好成績を残しているように、「関東オークス組」には今年も注目となりそうだ。

ちなみに、昨年の関東オークス2着ゴールドパテック、3着クレイジーアクセルは、ここまでに分析した全てのレースに出走。
両馬とも「関東オークス」⇒「戸塚記念」⇒「サルビアカップ」⇒「ロジータ記念」のローテーションを組んでいた。

2019年関東オークスの結果

クラシックでは最多!のべ52頭が参戦!

【東京プリンセス賞(東京P)の着順別の成績】

東京P着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
東京P1着 1 2 0 2 20.0% 60.0%
東京P2着 2 0 0 4 33.3% 33.3%
東京P3着 2 1 1 3 28.6% 42.9%
東京P4着以下 0 3 5 26 0.0% 8.8%

南関牝馬クラシック第2戦「東京プリンセス賞(S1)」。
上位着順馬の多くがロジータ記念に出走してきており、春からの成長を見るのも楽しみの1つだ。

過去10年の「東京プリンセス賞」1~3着馬はのべ18頭が参戦し、5勝、2着3回、3着1回。
世代トップクラスの実力馬たちだけに、ロジータ記念でも結果を残すことが多いようだ。

また、注目したいのが「東京プリンセス賞」で4着以下に敗れた馬たち。
過去10年で該当馬は34頭いるが、ロジータ記念では2着3回、3着5回の成績を残している。
特に注目は「東京プリンセス賞」6着馬で、のべ4頭が参戦し、全ての馬が3着内に好走しているのだ。

2019年東京プリンセス賞の結果

桜花賞馬の評価は!?

【桜花賞の着順別の成績】

桜花賞着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
桜花賞1着 2 0 0 5 28.6% 28.6%
桜花賞2着 0 2 1 0 0.0% 66.7%
桜花賞3着 1 1 0 1 33.3% 66.7%
桜花賞4着以下 1 1 4 19 4.0% 8.0%

※2011年の桜花賞は開催中止

南関牝馬クラシック第1戦「桜花賞(S1)」。

過去10年で桜の女王は7頭参戦しているが、勝利を手にしたのは2頭のみ。
その他の桜花賞馬は惨敗と言っていい成績で、5頭中、4頭が2桁着順に沈んでしまっている。

逆に、「桜花賞」で4着以下に敗れた馬は1勝、2着1回、3着4回。
「浦和1,600m」は3、4コーナー中間からスタートする特殊コースだけに、レース内容やコース適性は特に注目したい。

2019年桜花賞の結果

最後に、南関クラシックで3着内の実績がある馬の成績をまとめてみよう。

【クラシック(C)3着内馬の着順別の成績】

クラシック成績 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牝馬C3着内 6 7 2 17 18.8% 40.6%
牡馬C3着内 2 0 0 0 100.0% 100.0%
合計 8 7 2 17 23.5% 44.1%

「牝馬クラシック」で3着以内に好走した馬は、のべ32頭がロジータ記念に参戦し、6勝、2着7回、3着2回。
同様に、「牡馬クラシック(※)」は、のべ2頭が参戦し負けなしの2勝を挙げている。
※牡馬クラシック:「羽田盃(S1)」、「東京ダービー(S1)」、「ジャパンダートダービー(Jpn1)」

「牝馬クラシック」で3着内に好走している馬が中心的な存在となるが、4着以下に敗れるシーンもしばしば。
一方、「牡馬クラシック」で3着内の実績がある馬は、牝馬同士になれば能力上位といったところだろう。


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は12月4日(水)に大井競馬場で行われる「勝島王冠(S2)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
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(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
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