~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2019年10月9日(水) 
サラ系3歳以上 浦和1,900m
埼玉新聞栄冠賞(S3)

レース紹介

目指せJBC!「埼玉新聞栄冠賞(S3)」!
浦和1,900mを舞台に行われる中距離重賞。
今年は「JBCクラシック(Jpn1)」、「浦和記念(Jpn2)」に繋がる重要な一戦となることは間違いない!

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2018年 トーセンデューク 浦和 ディープインパクト 2人気
2017年 カンムル 浦和 サマーバード 2人気
2016年 タイムズアロー 船橋 タイムパラドックス 2人気
2015年 カキツバタロイヤル 船橋 ロイヤルタッチ 3人気
2014年 マイネエレーナ 浦和 ロージズインメイ 3人気
2013年 ガンマーバースト 船橋 スペシャルウィーク 2人気
2012年 トーセンアレス 浦和 アドマイヤドン 1人気
2011年 ボランタス 川崎 ティンバーカントリー 2人気
2010年 ドリームトレジャー 船橋 コマンダーインチーフ 6人気
2009年 ブルーラッド 川崎 シーロ 1人気

2018年9月23日に開場70周年を迎えた浦和競馬場。
そして迎えた令和元年。浦和競馬場としては初開催となる「JBC競走」が11月4日(月祝)に行われる。

埼玉新聞栄冠賞1着馬には、11月28日(木)「浦和記念」の優先出走権が付与されるが、
今年は「JBCクラシック」に向かう路線としても注目を集めることになりそうだ。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

船橋ジョッキーズ!

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2018年 森 泰斗 本橋 孝太 高松 亮
2017年 左海 誠二 岡部 誠 繁田 健一
2016年 西村 栄喜 森 泰斗 吉原 寛人
2015年 中野 省吾 本田 正重 真島 大輔
2014年 御神本 訓史 高橋 利幸 森 泰斗
2013年 森 泰斗 石崎 駿 石崎 隆之
2012年 張田 京 高橋 利幸 水野 貴史
2011年 山崎 誠士 石崎 駿 川島 正太郎
2010年 本多 正賢 御神本 訓史 戸崎 圭太
2009年 戸崎 圭太 増田 充宏 的場 文男

“船橋ジョッキーズ”が過去10年で7勝、2着7回、3着3回と大活躍。
近年はメモリアルVも重なっていて、2015年は「中野省吾騎手」が重賞初勝利。
2016年の「西村栄喜騎手」は荒尾競馬から移籍後、南関東での初タイトルが埼玉新聞栄冠賞だった。

地元の「浦和所属騎手」は苦戦気味で、好走した騎手は、2012年3着「水野貴史現調教師」、2017年3着「繁田健一騎手」の2名。
優勝騎手に至っては過去28回の歴史の中で、2001年の「繁田健一騎手(ロイヤルエンデバー)」しかいないだけに、今年こそは奮起を期待したい。

馬も「船橋」だが…「浦和」も見逃せない!

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 4 0 2 30 11.1% 11.1%
船橋 4 7 6 22 10.3% 28.2%
大井 0 1 1 10 0.0% 8.3%
川崎 2 2 1 15 10.0% 20.0%

ジョッキーが船橋勢なら馬も船橋勢!
「船橋所属馬」は過去10年で4勝、2着7回、3着6回の成績で、3着内率は43.6%にまでなる。

しかしながら、馬では「浦和所属馬」が負けてない。
現在、「小久保厩舎」が2年連続勝利中!
さらに、過去10年の「浦和所属馬」4勝は、全て「小久保厩舎」によるものだ。

今年も南関東リーディングを独走する「小久保厩舎」。
ちなみに、2008年にクレイアートビュンで制した埼玉新聞栄冠賞が厩舎初タイトルだった。

3番人気以内が9勝!

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 2 3 2 3 20.0% 50.0%
2人気 5 0 2 3 50.0% 50.0%
3人気 2 3 0 5 20.0% 50.0%
4人気 0 0 2 8 0.0% 0.0%
5人気 0 1 2 7 0.0% 10.0%
6人気以下 1 3 2 51 1.8% 7.0%

人気上位馬が順当に結果を出している傾向。
「1番人気馬」は2勝、2着3回、3着2回の成績で、勝率こそ20.0%と高くはないが、3着内率70.0%の安定感がある。
さらに、「2番人気馬」は5勝(3連勝中)、「3番人気馬」は2勝と、「3番人気以内」の馬が計9勝を挙げていることになる。

その他、目立つところでは「6番人気以下」の2着3回。
この3回中、2回は“南関東の重賞ウイナー”によるものだったので、人気落ちの実績馬には注意したいところだろう。

馬複は高配当の傾向!

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2018年 560 610 8,390
2017年 390 3,360 15,480
2016年 340 600 7,000
2015年 480 3,280 19,450
2014年 1,130 4,740 47,110
2013年 360 970 8,430
2012年 130 330 2,830
2011年 370 240 23,820
2010年 2,410 6,300 143,220
2009年 150 19,410 176,460
平均 632 3,984 45,219

人気上位馬が9勝を挙げているので、「単勝」は落ち着いた配当が多い。

一方、「馬複」は平均3,984円と高配当。
これは「6番人気以下」の馬が4連対(1勝)しているためで、「1着:上位人気馬」「2着:6番人気以下」の組み合わせに妙味ありか。

枠の差は無い!

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 1 2 0 7 10.0% 30.0%
2枠 0 0 1 9 0.0% 0.0%
3枠 2 0 2 6 20.0% 20.0%
4枠 3 1 0 6 30.0% 40.0%
5枠 0 1 3 6 0.0% 10.0%
6枠 1 3 1 13 5.6% 22.2%
7枠 1 2 1 15 5.3% 15.8%
8枠 2 1 2 15 10.0% 15.0%

フルゲート11頭で行われる「浦和1,900m」。
向こう正面入り口からスタートし、1周半を走るコースだが、年間でも数えるほどしか行われていない貴重な条件だ。

過去10年の成績を見ると、「2枠」と「5枠」以外は全て優勝実績がある。
また、勝率、連対率も同様に、「2枠」と「5枠」以外はほぼ互角の数字と言ってもいいだろう。

小回りコースの中距離戦となると「内枠有利(※)」のイメージはあるが、数字的には「内/外」の差はそれほど出ていない。

※「1~4枠」を内枠、「5~8枠」を外枠とする

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 9 10 10 68 9.3% 19.6%
牝馬 1 0 0 2 33.3% 33.3%
セン馬 0 0 0 7 0.0% 0.0%

「牝馬」は過去10年で3頭が出走。
頭数こそ少ないものの、2014年にはマイネエレーナが鮮やかな逃走劇を演じている。

世代間の差は無い!

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3歳 2 1 0 5 25.0% 37.5%
4歳 0 1 1 6 0.0% 12.5%
5歳 2 2 3 11 11.1% 22.2%
6歳 2 3 2 13 10.0% 25.0%
7歳以上 4 3 4 42 7.5% 13.2%

4歳馬はやや分が悪いものの、各世代がほぼ互角の争いを演じている。

その中で、経験を重ねながら勝利を手にした「カキツバタロイヤル」に注目したい。
カキツバタロイヤルは2011年~2015年まで、5年連続で埼玉新聞栄冠賞に出走。
初挑戦の5歳時から2着⇒2着⇒3着⇒2着、そして9歳で迎えた2015年に見事、勝利を手にしている。
この時期はフレッシュな3歳馬や充実期を迎えた4、5歳馬が参戦してくるが、自身の経験値をフルに生かした結果といえるだろう。

斤量58kgの馬が大勢を占める!

【斤量別の成績】

斤量 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
58.0kg 7 9 8 49 9.6% 21.9%
56.0kg 1 0 2 22 4.0% 4.0%
54.0kg以下 2 1 0 6 22.2% 33.3%

埼玉新聞栄冠賞は、「A1級58kg」「A2級56kg」「B級以下54kg」の負担重量が課され、牝馬は「2kg減量」される。
各レースにより「負担重量」の取り決めは様々だが、本競走の特徴は“3歳馬の減量がない”ということだろう。
ちなみに、翌週に行われる「マイルグランプリ(S2・3歳以上)」は「3歳馬2kg減」となっている。

過去10年で最も勝利数が多いのは「斤量58kg」を背負ったA1級の馬で、7勝、2着9回、3着8回。
次いで、「斤量54kg以下」の2勝、「斤量56kg」の1勝が続く。

3歳馬に関しては、前項の「年齢別の成績」で示した通り、過去10年で2勝、2着1回。
優勝した2頭は2009年ブルーラッド(56kg)、2017年カンムル(58kg)、2着した1頭は昨年のヤマノファイト(58kg)だ。
年長馬相手に同斤量を背負うだけに、立派な成績と言えるだろう。

上位馬の信頼度は高い!

【東京記念の着順別の成績】

東京記念着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
東京記念1着 0 0 0 1 0.0% 0.0%
東京記念2着 0 1 0 0 0.0% 100.0%
東京記念3着 2 1 0 0 66.7% 100.0%
東京記念4着以下 0 3 2 9 0.0% 21.4%

埼玉新聞栄冠賞の約1か月前に行われる「東京記念(S1)」。
大井2,400mで争われる重賞だが、埼玉新聞栄冠賞に転戦してくる馬は多い。

東京記念3着以内の馬は過去10年で5頭が参戦し、2勝、2着2回。
東京記念優勝馬こそ4着に敗れているが、東京記念2、3着馬は連対率100.0%だ。

さらに、東京記念で4着以下に敗れた馬は2着3回、3着2回。
埼玉新聞栄冠賞優勝馬こそ輩出できていないが、連対率21.4%、3着内率35.7%は悪くない数字ではないだろうか。

2019年東京記念の結果

3歳馬は戸塚記念覇者に大注目!

【戸塚記念の着順別の成績】

戸塚記念着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
戸塚記念1着 2 0 0 1 66.7% 66.7%
戸塚記念2着 0 0 0 0 - -
戸塚記念3着 0 0 0 0 - -
戸塚記念4着以下 0 0 0 1 0.0% 0.0%

過去10年で戸塚記念覇者は3頭が出走。
うち、2頭が埼玉新聞栄冠賞を制しているが、前述の「3歳の優勝馬2頭」はここに該当する。
すなわち、3歳馬は戸塚記念覇者を要チェックしたいところだ。

戸塚記念からの転戦馬は合計4頭が参戦し2勝。
残りの2頭は4着以下(11着と8着)に敗れているので、データ的には“勝つか負けるか”という状況になっている。

2019年戸塚記念の結果

4角先頭の馬が6勝!

【1~3着馬の4コーナー通過順】

1着 2着 3着
1番手 6 0 2
2~5番手 4 10 6
6~11番手 0 0 2

浦和競馬場は1周1,200mの小回りコース。
埼玉新聞栄冠賞に関してはコーナーを6回通過するが、こちらのデータは「最終4コーナーの通過順」となる。

上表を見ると明らかだが、優勝馬は4コーナーで「先頭」ないし「2~5番手」の馬に限られる。
さらに、2着馬、3着馬も傾向は同じだが、過去10回全てで2着になっている「2~5番手」には要注目だろう。

本データは最終4コーナーでの位置取りなので(道中ではない)、一概に「逃げ馬有利」とは言えないものの、
早め早めに動ける馬が有利となる傾向にあるようだ。


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は10月16日(水)に大井競馬場で行われる「マイルグランプリ(S2)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!

(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
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また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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