~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2020年2月26日(水) 
サラ系4歳以上 大井1,400m
フジノウェーブ記念(S3)

レース紹介

レース名は芦毛の名馬!「フジノウェーブ記念(S3)」!
地方初のJBCスプリント覇者フジノウェーブ号を冠した競走。
自身、4連覇した「東京スプリング盃」が2014年より「フジノウェーブ記念」として行われている。

▼データ分析のポイント
・地元の大井所属馬と船橋所属馬が好成績
・重い斤量でも実績馬が結果を残す
・距離延長のトライアル組より距離短縮組

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2019年 キャプテンキング 大井 ファスリエフ 1人気
2018年 リッカルド 船橋 フサイチリシャール 1人気
2017年 ケイアイレオーネ 大井 Henny Hughes 3人気
2016年 ソルテ 大井 タイムパラドックス 1人気
2015年 セイントメモリー 大井 アフリート 5人気
2014年 ジェネラルグラント 船橋 ロージズインメイ 4人気
2013年 フジノウェーブ 大井 ブラックタイアフェアー 3人気
2012年 フジノウェーブ 大井 ブラックタイアフェアー 3人気
2011年 フジノウェーブ 大井 ブラックタイアフェアー 3人気
2010年 フジノウェーブ 大井 ブラックタイアフェアー 1人気

自身の名前がレース名となっている「フジノウェーブ」が第1回から4連覇を達成!
同一重賞4連覇(南関東)の記録は南関東史上初の快挙(※)だった。

フジノウェーブは笠松競馬場でデビューし、3歳秋から大井所属として南関東で活躍。
大井では「JBCスプリント(Jpn1)」など、重賞9勝を挙げており、8歳~11歳の時に「フジノウェーブ記念(旧東京スプリング盃)」を制している。

※他には、2012年~2015年の「船橋記念(S3)」を4連覇したナイキマドリードがいる

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら
フジノウェーブの生涯成績はこちら

どの騎手にもチャンスあり!

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2019年 坂井 英光 御神本 訓史 矢野 貴之
2018年 矢野 貴之 真島 大輔 繁田 健一
2017年 的場 文男 笹川 翼 山崎 誠士
2016年 吉原 寛人 中野 省吾 柏木 健宏
2015年 本橋 孝太 今野 忠成 左海 誠二
2014年 石崎 駿 和田 譲治 川島 正太郎
2013年 御神本 訓史 和田 譲治 真島 大輔
2012年 坂井 英光 山田 信大 石崎 駿
2011年 御神本 訓史 三浦 皇成 石崎 駿
2010年 戸崎 圭太 張田 京 坂井 英光

直近5年で3着内に好走している騎手は14名。
複数回好走している騎手は、1勝、3着1回の「矢野貴之騎手」しかいない。

ちなみに、昨年の優勝騎手「坂井英光騎手」は、2019年11月30日付で24年間の騎手生活に幕を下ろした。
今後は調教師としての活躍にご期待頂きたい。

大井vs船橋!

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 0 0 1 16 0.0% 0.0%
船橋 2 4 2 26 5.9% 17.6%
大井 8 6 7 76 8.2% 14.4%
川崎 0 0 0 6 0.0% 0.0%

地元の「大井所属馬」が8勝、2着6回、3着7回。
フジノウェーブの4連覇があるものの、2着、3着も「大井所属馬」が大勢を占めている。

対するは、少数精鋭の「船橋所属馬」。
過去10年でのべ34頭が参戦し、2勝、2着4回、3着2回。勝率、連対率は「大井所属馬」と遜色ない数字だ。

1番人気馬が上昇中!

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 4 0 1 5 40.0% 40.0%
2人気 0 2 3 5 0.0% 20.0%
3人気 4 2 0 4 40.0% 60.0%
4人気 1 1 1 7 10.0% 20.0%
5人気 1 0 2 7 10.0% 10.0%
6人気以下 0 5 3 96 0.0% 4.8%

「1番人気馬」と「3番人気馬」が勝率40.0%。
直近5年に限ると、「1番人気馬」が3勝、「3番人気馬」が1勝なので、「1番人気馬」の信頼度が急上昇中だ。

その他、目立つところでは「6番人気以下」の2着5回、3着3回だろう。

高配当を提供中!

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2019年 360 1,030 8,450
2018年 230 2,970 14,070
2017年 850 9,530 117,620
2016年 120 690 6,970
2015年 1,490 8,160 86,420
2014年 670 1,470 38,240
2013年 480 3,750 62,760
2012年 720 4,590 275,710
2011年 500 2,300 17,380
2010年 160 310 2,720
平均 558 3,480 63,034

「単勝」は落ち着いた配当だが、「馬複」、「三連単」は高配当となることが多い。
前項「人気別成績」の通り、6番人気以下の激走が大きな要因だろう。

過去10年の平均配当は「馬複」が3,480円、「三連単」が63,034円。
手広く流しても、BOXにしても配当的には割に合いそうな感じだ。

内~外まで互角!

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 0 4 1 15 0.0% 20.0%
2枠 1 1 0 17 5.3% 10.5%
3枠 2 2 1 15 10.0% 20.0%
4枠 1 1 1 15 5.6% 11.1%
5枠 1 1 3 14 5.3% 10.5%
6枠 1 1 2 16 5.0% 10.0%
7枠 3 0 0 16 15.8% 15.8%
8枠 1 0 2 16 5.3% 5.3%

「大井1,400m」の重賞は「フジノウェーブ記念」と新設重賞「ゴールドジュニア(2歳・S3)」のみ。
2コーナーのポケットからスタートするコースで、外側の馬はややコースロスがあると言われるが…

過去10年、全てフルゲートの16頭立て。
ただし、取消/除外の馬も多く、16頭でスタートを切った回数は半分の5回しかない。

という、レース背景ではあるものの、「枠番別の成績」はほぼ互角の成績。
唯一、「1枠」のみ優勝経験がないが、「1枠」~「8枠」まで、全ての枠で連対実績がある。

2018年10月1日~2019年9月30日に行われた「大井1,400m」の傾向を見てみると、「1枠」は「連対率」と「3着内率」が1位、「勝率」が2位。
大井1,400mの古馬重賞は年に1回しか施行されないので、他のレースとは少し傾向も違ってくるのかもしれない。

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 9 8 10 103 6.9% 13.1%
牝馬 0 0 0 13 0.0% 0.0%
セン馬 1 2 0 8 9.1% 27.3%

「牡馬」と「セン馬」が3着内を独占。
「牝馬」には厳しいレースとなっている。

年長馬が強い!

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
4歳 1 3 1 12 5.9% 23.5%
5歳 1 2 3 17 4.3% 13.0%
6歳 1 0 1 18 5.0% 5.0%
7歳以上 7 5 5 77 7.4% 12.8%

「7歳以上」の馬が7勝、2着5回、3着5回と好成績。
昨年こそ1着から順に「5歳」⇒「5歳」⇒「4歳」の“若者決着”となったが、全体的には経験豊富な馬が活躍する傾向にある。

実績馬の独壇場!

【斤量別の成績】

斤量 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
58kg以上 10 4 6 53 13.7% 19.2%
57kg 0 3 3 35 0.0% 7.3%
56kg 0 0 0 14 0.0% 0.0%
55kg以下 0 3 1 22 0.0% 11.5%

フジノウェーブ記念の斤量は以下の通り。
一昨年までは「※」の部分が“2歳戦を除いた全成績”が対象だったので、昨年から加増条件は少し緩和されたことになる。

----------------------------
A1級57kg A2級55kg B1級以下53kg 牝馬2kg減
※2019.3.4から2020.2.21までのダートグレード競走及びJRA重賞勝ち馬は2kg、南関重賞勝ち馬は1kg加増
(2歳・3歳限定競走の成績を除く)
----------------------------

斤量「58kg以上」の馬、すなわち“A1級の重賞ウイナー”が全10勝を挙げ、2着4回、3着6回。
圧倒的な存在感で、格上挑戦馬、初タイトルを狙う馬達などを制している。

ちなみに、斤量「58kg以上」の10勝中、7勝は斤量「59kg」を背負ったダートグレード競走/JRA重賞覇者が挙げている。
また、「58kg」で制したソルテは南関重賞10勝、キャプテンキングは同5勝(2020年1月末時点)の実力馬だ。

近年は大不振…

【船橋記念の着順別の成績】

船橋記念着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
船橋記念1着 0 1 0 3 0.0% 25.0%
船橋記念2着 1 1 0 4 16.7% 33.3%
船橋記念3着 0 0 0 3 0.0% 0.0%
船橋記念4着以下 1 0 0 13 7.1% 7.1%

船橋1,000mで行われる「船橋記念(S3)」。
1,2着馬にはフジノウェーブ記念への優先出走権が付与されるトライアルレースだ。

「船橋記念」出走組はのべ27頭が参戦し、2勝、2着2回。
優勝2回はいずれもフジノウェーブとなるので、船橋記念敗戦から巻き返したことになる。

直近5年に限ると「船橋記念」出走組は大不振。
該当馬は「船橋記念1~3着馬」7頭を含め、10頭が出走しているが、フジノウェーブ記念での最高着順は「5着」となっている。

2020年船橋記念の結果

こちらも苦戦中…

【ウインタースプリント(ウインターS)の着順別の成績】

ウインターS着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
ウインターS1着 1 1 1 5 12.5% 25.0%
ウインターS2着 0 2 2 4 0.0% 25.0%
ウインターS3着 0 1 0 6 0.0% 14.3%
ウインターS4着以下 1 1 0 32 2.9% 5.9%

大井1,200mで行われる「ウインタースプリント(準重賞)」。
本競走もフジノウェーブ記念のトライアルレースとなっており、1,2着馬に優先出走権が付与されている。

「ウインタースプリント」出走組でフジノウェーブ記念を制した馬は2頭。
実は、こちらもフジノウェーブが2回優勝している。

フジノウェーブ以外にフジノウェーブ記念を制した馬はおらず、3着内の好走も2着が5回、3着が3回あるのみ。
昨年は「ウインタースプリント」を制したキャンドルグラスが2着に好走したが、やや苦戦を強いられている路線と言えるだろう。

2020年ウインタースプリントの結果

距離短縮組が好結果!

【前走の距離別の成績】

前走距離 1着 2着 3着
1,400m未満 2 5 4
1,400m 1 1 0
1,401m以上 7 4 6

こちらのデータは、フジノウェーブ記念で3着内に好走した馬の「前走距離」を示している。

データを見ると明らかなように、前走が「1,401m以上」、いわゆる“距離短縮”の馬が好成績を残している。
逆に「1,400m未満」の“距離延長組”はフジノウェーブが2勝しているのみで、2着・3着が多い。

データ的には、スピード戦で好走してきた馬より、スタミナがあるタイプの方が好結果を残しているようだ。

ちなみに、「1,400m」の南関東古馬重賞はフジノウェーブ記念以外に4つある。
いずれも「浦和1,400m」が舞台となるが、昨年の優勝馬キャプテンキングは、前年12月の「ゴールドカップ(S2)」をステップに勝利している。

芦毛伝説!

【毛色別の成績】

毛色別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
栗毛 0 3 3 24 0.0% 10.0%
栃栗毛 0 0 0 0 - -
鹿毛 3 7 3 58 4.2% 14.1%
黒鹿毛 1 0 2 22 4.0% 4.0%
青鹿毛 0 0 0 6 0.0% 0.0%
青毛 0 0 0 0 - -
芦毛 6 0 2 14 27.3% 27.3%
白毛 0 0 0 0 - -

“芦毛の名馬”フジノウェーブにちなみ、「毛色別」の成績を抽出。

フジノウェーブの4勝が含まれるものの、「芦毛」は最多の6勝を挙げている。


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は3月18日(水)に大井競馬場で行われる「京浜盃(S2)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!

(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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