
一瞬に全てを!「船橋記念(S3)」!
船橋1,000mを舞台に行われるスプリント戦。
同舞台の「習志野きらっとスプリント(S2※)」と並び、南関東では最も短い距離で争われる重賞だ。
※習志野きらっとスプリントの格付は2020年から「S1」
年 | 優勝馬 | 所属 | 種牡馬 | 人気 |
---|---|---|---|---|
2019年 | アピア | 大井 | ファスリエフ | 1人気 |
2018年 | アピア | 大井 | ファスリエフ | 1人気 |
2017年 | フラットライナーズ | 船橋 | シニスターミニスター | 1人気 |
2016年 | イセノラヴィソン | 船橋 | ファスリエフ | 3人気 |
2015年 | ナイキマドリード | 船橋 | ワイルドラッシュ | 2人気 |
2014年 | ナイキマドリード | 船橋 | ワイルドラッシュ | 3人気 |
2013年 | ナイキマドリード | 船橋 | ワイルドラッシュ | 1人気 |
2012年 | ナイキマドリード | 船橋 | ワイルドラッシュ | 1人気 |
2011年 | ジーエスライカー | 大井 | サウスヴィグラス | 2人気 |
2010年 | スリーセブンスピン | 大井 | Carson City | 2人気 |
船橋記念はナイキマドリードの歴史でもある。
同一重賞4連覇(南関東)の記録はフジノウェーブ以来(※)となり、南関東では史上2頭目の快挙だった。
現在の船橋1,000m巧者といえば、船橋記念を連覇中のアピア!
同条件では6戦5勝、2着1回。2020年は“3連覇”がかかるだけに、出走してくるようであればぜひとも注目したい。
※2010年~2013年の「東京スプリング盃(S3)」を4連覇、同レースは現在「フジノウェーブ記念(S3)」として実施されている
4連覇の手綱は川島正太郎騎手
年 | 1着 | 2着 | 3着 |
---|---|---|---|
2019年 | 御神本 訓史 | 山林堂 信彦 | 山崎 誠士 |
2018年 | 御神本 訓史 | 中野 省吾 | 山崎 誠士 |
2017年 | 左海 誠二 | 森 泰斗 | 山崎 誠士 |
2016年 | 笹川 翼 | 森 泰斗 | 赤岡 修次 |
2015年 | 川島 正太郎 | 本田 正重 | 的場 文男 |
2014年 | 川島 正太郎 | 桑村 真明 | 増田 充宏 |
2013年 | 川島 正太郎 | 町田 直希 | 戸崎 圭太 |
2012年 | 川島 正太郎 | 山田 信大 | 戸崎 圭太 |
2011年 | 坂井 英光 | 真島 大輔 | 本橋 孝太 |
2010年 | 真島 大輔 | 戸崎 圭太 | 和田 譲治 |
本項目でも「川島正太郎騎手」の“4連覇”が燦然と輝いている。
ナイキマドリードは2012年~2014年が川島正行厩舎、2015年は川島正一厩舎に所属しており、“川島一家”で4連覇の大偉業を達成したのである。
近年では、アピアの手綱を取る「御神本訓史騎手」や2017年から3年連続3着の「山崎誠士騎手」。
2016年及び2017年2着の「森泰斗騎手」など、リピート率の高い重賞となっている。
地元船橋が好成績だが…
所属 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
浦和 | 0 | 1 | 1 | 13 | 0.0% | 6.7% |
船橋 | 6 | 3 | 4 | 42 | 10.9% | 16.4% |
大井 | 4 | 5 | 2 | 27 | 10.5% | 23.7% |
川崎 | 0 | 1 | 3 | 12 | 0.0% | 6.3% |
地元の「船橋所属馬」が6勝、2着3回、3着4回と好成績を残している。
ただし、2018年、2019年と2年連続で「船橋所属馬」が3着内に1頭も好走していないのは気になるところだ。
頭は人気馬!3番人気以内が全10勝!
人気別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1人気 | 5 | 2 | 0 | 3 | 50.0% | 70.0% |
2人気 | 3 | 1 | 2 | 4 | 30.0% | 40.0% |
3人気 | 2 | 0 | 1 | 7 | 20.0% | 20.0% |
4人気 | 0 | 1 | 3 | 6 | 0.0% | 10.0% |
5人気 | 0 | 2 | 1 | 7 | 0.0% | 20.0% |
6人気以下 | 0 | 4 | 3 | 67 | 0.0% | 5.4% |
上位人気馬が順当に結果を残しており、なかでも5勝を挙げる「1番人気馬」がトップの成績。
次いで「2番人気馬」の3勝、「3番人気馬」の2勝が続き、「4番人気以下」からは優勝馬が出ていない。
スピード勝負に紛れなし!
年 | 単勝(円) | 馬複(円) | 三連単(円) |
---|---|---|---|
2019年 | 130 | 850 | 11,150 |
2018年 | 210 | 4,980 | 49,470 |
2017年 | 170 | 1,240 | 11,510 |
2016年 | 450 | 1,790 | 13,240 |
2015年 | 710 | 1,010 | 42,750 |
2014年 | 440 | 980 | 20,320 |
2013年 | 140 | 930 | 6,240 |
2012年 | 210 | 5,530 | 31,320 |
2011年 | 440 | 6,650 | 53,310 |
2010年 | 350 | 430 | 3,860 |
平均 | 325 | 2,439 | 24,317 |
前項「人気別成績」の通り、3番人気以内の馬が10勝しているので「単勝式」は非常に堅い配当。
先週の「報知オールスターカップ(S3)」の単勝平均配当も「364円」と低かったが、船橋記念はさらに低い「325円」となっている。
一方、「馬複」は4桁配当が6回、「三連単」は5桁配当が8回。
超高額配当は無いものの、「単勝」の配当を考えると高くなっている印象で、軸から手広く流しても良いのかもしれない。
ピンクの枠がスゴイ!
枠番 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 1 | 0 | 1 | 8 | 10.0% | 10.0% |
2枠 | 1 | 0 | 0 | 9 | 10.0% | 10.0% |
3枠 | 1 | 1 | 1 | 11 | 7.1% | 14.3% |
4枠 | 1 | 1 | 3 | 10 | 6.7% | 13.3% |
5枠 | 3 | 2 | 0 | 12 | 17.6% | 29.4% |
6枠 | 0 | 1 | 1 | 16 | 0.0% | 5.6% |
7枠 | 1 | 2 | 0 | 17 | 5.0% | 15.0% |
8枠 | 2 | 3 | 4 | 11 | 10.0% | 25.0% |
最も好成績を挙げているのはピンクの「8枠」!
「8枠」は2勝、2着3回、3着4回の成績を残しており、3着内に入らなかった年は過去10年で1度しかない。
これは率でも明確に出ており、3着内率45.0%は「枠番別」トップの数字だ。
次いで、成績が良いのが「5枠」の3勝、2着2回。
アピアが2年連続で「5枠」を引いていることもあるが、2019年の勝利を加算して勝率、連対率はトップに躍り出た。
ちなみに、上記の「5枠」と「8枠」はともに、2017年から3年連続で3着内に好走している。
スピード勝負なら牝馬も通用!
性別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
牡馬 | 7 | 9 | 5 | 65 | 8.1% | 18.6% |
牝馬 | 1 | 1 | 4 | 22 | 3.6% | 7.1% |
セン馬 | 2 | 0 | 1 | 7 | 20.0% | 20.0% |
牡馬牝馬混合の重賞は数多くあるが、船橋記念は「牝馬」が活躍している重賞の1つ。
過去10年で「牝馬」は1勝、2着1回、3着4回。
2014年から2018年までの5年間は、「牝馬」が“1頭だけ”3着内に好走していた。
上記の「牝馬」5頭を、前項の「枠」と絡めてみると…「8枠の牝馬」が3頭、「3枠の牝馬」が2頭となる。
華やかな枠色に「牝馬」が収まったときは注目してみても面白いかもしれない。
世代間のスピード比べ!
年齢 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
4歳 | 1 | 1 | 1 | 9 | 8.3% | 16.7% |
5歳 | 1 | 2 | 1 | 14 | 5.6% | 16.7% |
6歳 | 2 | 3 | 3 | 19 | 7.4% | 18.5% |
7歳以上 | 6 | 4 | 5 | 52 | 9.0% | 14.9% |
過去10年で最も勝ち星を挙げているのは「7歳以上」の6勝。
ただし、ナイキマドリードが4連覇した際の年齢は「6歳~9歳」、アピアの連覇が「7歳・8歳」なので、
「7歳以上」の6分の5勝は両馬によるものだ。
一方、連対率では各世代が拮抗。
年齢を重ねた馬は出走頭数こそ多いものの、スピード勝負なら若い馬も負けていない。
実績馬強し!
斤量 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
57(57.5)kg | 7 | 4 | 3 | 27 | 17.1% | 26.8% |
55(55.5)kg | 2 | 2 | 2 | 25 | 6.5% | 12.9% |
53(53.5)kg以下 | 1 | 4 | 5 | 42 | 1.9% | 9.6% |
船橋記念の斤量は“クラス別定”
斤量は【A1級57kg・A2級55kg・B1級以下53kg・牝馬2kg減】となり、
獲得賞金額などによる斤量の加増は無いので、実績馬にとっては力を出し易い条件だ。
そんな条件でもあり、「57kg」を背負うA1級の馬が7勝、2着4回、3着3回で最も成績が良い。
次いで、「55kg」、「53kg以下」と続くが、やはり「53kg以下」の馬が出走表に並ぶとどうしても注目してしまう。
「53kg以下」の馬はのべ52頭が出走し、1勝、2着4回、3着5回。
このうち、1勝、2着1回、3着2回(のべ18頭)は「51kg」の馬なのである。
斤量「51kg」は“B1級以下の牝馬”となるので、格上挑戦の牝馬だからといって侮ってはいけない。
★冬期の斤量について
通年ナイターを実施している船橋は、寒さの厳しい冬期期間中も「ハートビートナイター」として実施される。
このため、ジョッキーが着用するアンダーシャツ分(寒さ対策)の重量「0.5kg」が斤量に上乗せされるのである。
例えば、船橋記念に出走するA1級の馬は斤量57.0kgが通常なのだが、斤量57.5kgでの出走となるのだ。
寒い中、風を切って走るジョッキーにもご注目頂きたい!
好走実績は全てあの馬!
ゴールドカップ着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
ゴールドカップ1着 | 2 | 0 | 0 | 0 | 100.0% | 100.0% |
ゴールドカップ2着 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | - |
ゴールドカップ3着 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0.0% | 0.0% |
ゴールドカップ4着以下 | 2 | 0 | 0 | 8 | 20.0% | 20.0% |
※「ゴールドカップ」の施行時期が12月に移行して以降のデータ(2011年実施回から8年分)
浦和1,400mで争われる「ゴールドカップ(S2)」。
2017年12月の実施回から距離1,400m(旧1,500m)で行われている。
過去8年の「ゴールドカップ」出走組からは4頭の船橋記念覇者を輩出。
この4頭は全て“ナイキマドリード”なので、ナイキマドリード以外の馬は船橋記念で結果を残せていないことになる。
ナイキマドリード自身は「ゴールドカップ」2勝をはじめ、浦和重賞4勝のコース巧者。
ただ、それよりも“船橋1,000m”の方が得意だったということだろう。
条件替わりで一変する馬には要注意となりそうだ。
2019年ゴールドカップの結果
アピアの必勝ローテ…!?
カムイユカラS着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
カムイユカラS1着 | 2 | 0 | 0 | 1 | 66.7% | 66.7% |
カムイユカラS2着 | 1 | 0 | 0 | 1 | 50.0% | 50.0% |
カムイユカラS3着 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | - |
カムイユカラS4着以下 | 0 | 0 | 1 | 6 | 0.0% | 0.0% |
※「カムイユカラスプリント」がオープン競走となって以降のデータ(2015年実施回から4年分)
近年は船橋記念トライアルとして実施されている「カムイユカラスプリント」。
船橋記念を連覇中のアピアも2年連続で「カムイユカラスプリント」を優勝している。
このアピアを含め、過去5年の「カムイユカラスプリント」連対馬はのべ5頭が参戦して、3勝を挙げる活躍ぶりだ。
「カムイユカラ」という名のレースは昔から船橋で行われていたが、
2015年実施回からはオープン競走となり、よりハイレベルなレースとなっているようだ。
2019年カムイユカラスプリントの結果
真夏から真冬へ
アフター5スター賞着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
アフター5スター賞1着 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0.0% | 0.0% |
アフター5スター賞2着 | 1 | 0 | 0 | 2 | 33.3% | 33.3% |
アフター5スター賞3着 | 1 | 1 | 0 | 2 | 25.0% | 50.0% |
アフター5スター賞4着以下 | 0 | 2 | 1 | 13 | 0.0% | 12.5% |
前年夏に大井1,200mで行われている「アフター5スター賞(S3)」。
現在、2年連続で船橋記念の優勝馬を輩出しているが、ご承知のようにアピアが該当する。
このアピアを除くと…「アフター5スター賞」4着以下の2着2回、3着1回が目立つところだろうか。
約半年前に行われるレースで季節も真逆ではあるが、「アフター5スター賞」で奮わなかった馬を見直すのも良さそうだ。
2019年アフター5スター賞の結果
今年は鬼門の年?
習志野きらっとS着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
習志野きらっとS1着 | 3 | 0 | 0 | 2 | 60.0% | 60.0% |
習志野きらっとS2着 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0.0% | 0.0% |
習志野きらっとS3着 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0.0% | 0.0% |
習志野きらっとS4着以下 | 0 | 2 | 0 | 6 | 0.0% | 25.0% |
※「習志野きらっとスプリント」は2011年より実施
船橋記念と同舞台で行われている「習志野きらっとスプリント(S2)」。
地方競馬「スーパースプリントシリーズ」のファイナルを飾る競走で、全国各地からスピード自慢が集結する。
現在、5年連続で「習志野きらっとスプリント」の優勝馬が参戦しているが、船橋記念では3勝、10着2回。
該当馬は2015年から1着 ⇒ 10着 ⇒ 1着 ⇒ 10着 ⇒ 1着なので、2019年の「習志野きらっとスプリント」優勝馬が出てくると…!?
2019年習志野きらっとスプリントの結果
船橋記念(過去10年)
1着 | 2着 | 3着 | |
---|---|---|---|
1番手 | 3 (30.0%) |
2 (20.0%) |
3 (30.0%) |
2~5番手 | 5 (50.0%) |
6 (60.0%) |
2 (20.0%) |
6番手以降 | 2 (20.0%) |
2 (20.0%) |
5 (50.0%) |
習志野きらっとスプリント(過去8年)
1着 | 2着 | 3着 | |
---|---|---|---|
1番手 | 4 (50.0%) |
2 (25.0%) |
1 (12.5%) |
2~5番手 | 4 (50.0%) |
5 (62.5%) |
3 (37.5%) |
6番手以降 | 0 (0.0%) |
1 (12.5%) |
4 (50.0%) |
船橋1,000mは向こう正面からスタートし、3・4コーナーを周って308mの直線へ。
上段のデータは「船橋記念」、下段は「習志野きらっとスプリント」の4コーナーでの位置取り。
()内のパーセンテージは各着順に占める、位置取りの割合を示している。
船橋記念の「位置取り」に関しては、「4コーナー先頭」の馬が3勝、2着2回、3着3回。
必ずしも“先手必勝”という結果とはなっていないのが分かる。
逆に“必勝パターン”は「4コーナーで2~5番手」に位置している馬で、5勝、2着6回、3着2回だ。
さらに、「6番手以降」の馬も2勝、2着2回、3着5回となっており、直線で追い込むシーンも少なくない。
これを同舞台の「習志野きらっとスプリント」と比較すると、「4コーナー先頭の優勝馬」と「6番手以降」の成績に差が見られる。
「習志野きらっとスプリント」では「4コーナー先頭」の馬が勝ち切り、「6番手以降」から追い上げるシーンは少ない。
他方、「船橋記念」はその逆の傾向で、差し馬が台頭しているのだ。
「船橋記念」は寒さの厳しい真冬、「習志野きらっとスプリント」は盛夏に行われる重賞。
天候・砂の状態などなど、微妙に違いが出るのかもしれない。
今回の「南関データ分析」はここまで!
次回はRoad to クラシック!1月15日(水)に浦和競馬場で行われる「ニューイヤーカップ(S3)」です!
南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!
(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。
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