~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2020年2月6日(木) 
サラ系3歳 大井1,800m
雲取賞(S3)

レース紹介

3歳重賞「雲取賞(S3)」!
南関東クラシックを占う重要な一戦。
2019年には「S3重賞(旧準重賞)」に昇格し、注目度も格段にアップしている。

※今回の南関データ分析は、2018年までの準重賞を含めた過去10年分のデータとする

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2019年 ヒカリオーソ 川崎 フリオーソ 4人気
2018年 ワグナーコーヴ 大井 マンハッタンカフェ 6人気
2017年 カンムル 浦和 サマーバード 1人気
2016年 ハタノリヴィール 船橋 フレンチデピュティ 4人気
2015年 ノースノース 船橋 カネヒキリ 1人気
2014年 ドバイエキスプレス 船橋 デュランダル 5人気
2013年 アウトジェネラル 船橋 アドマイヤドン 1人気
2012年 ゴールドキャヴィア 船橋 ゴールドアリュール 1人気
2011年 ファジュル 船橋 フサイチコンコルド 2人気
2010年 ラストキング 大井 マイネルセレクト 8人気

2019年から施行条件が「内回り1,600m」から「外回り1,800m」へ。
スタート位置こそ「1,600m」と「1,800m」は同じだが、外回りコースとなり、最後の直線が100m長くなった。
さらには、「準重賞」から「重賞」へと昇格したため、必然的にレースレベルが上昇している。

2010年~2018年(準重賞時)の優勝馬で南関東クラシックを制した馬は、2013年の「羽田盃(S1)」を勝ったアウトジェネラルのみ。
それが、“重賞元年”となる2019年の優勝馬ヒカリオーソが、いきなり「東京ダービー(S1)」を制したのだ。
※2019年2着ミューチャリーも「羽田盃」を制覇

まだまだ過渡期ではあるものの、条件が大きく変わったことで傾向も変わってくることだろう。

大井コース

石崎駿騎手の安定感!

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2019年 瀧川 寿希也 御神本 訓史 本田 正重
2018年 今野 忠成 左海 誠二 坂井 英光
2017年 吉原 寛人 山崎 誠士 石崎 駿
2016年 中野 省吾 繁田 健一 石崎 駿
2015年 左海 誠二 森 泰斗 的場 文男
2014年 川島 正太郎 張田 京 石崎 駿
2013年 戸崎 圭太 森 泰斗 柏木 健宏
2012年 戸崎 圭太 町田 直希 石崎 駿
2011年 戸崎 圭太 真島 大輔 赤嶺 亮
2010年 酒井 忍 桑島 孝春 坂井 英光

「戸崎圭太騎手」が2011年~2013年にかけて3連覇を達成している。

その他の騎手で目を引くのは「石崎駿騎手」の3着4回。
「石崎駿騎手」は過去10年で7回騎乗し、3着4回だが、残りの3回は4着、5着、8着なので、掲示板率は85.7%となる。

実力は拮抗!?

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 1 1 0 8 10.0% 20.0%
船橋 6 5 5 25 14.6% 26.8%
大井 2 2 4 44 3.8% 7.7%
川崎 1 2 1 17 4.8% 14.3%

「船橋所属馬」が抜群の成績を残しており、2011年~2016年まで6連覇を達成!
うち、2011年~2014年は川島正行厩舎が制している。
ただし、直近3年の「船橋所属馬」はやや苦戦気味で、2着2回、3着1回と勝ち切れていない。

直近3年の成績を1着から順に抜き出すと…

▽2017年「浦和⇒川崎⇒川崎」
▽2018年「大井⇒船橋⇒大井」
▽2019年「川崎⇒船橋⇒船橋」

2017年「浦和所属馬」と2019年「川崎所属馬」は、過去10年で唯一の勝利。
2018年の「大井所属馬」は8年ぶりの勝利だった。

直近3年は南関4場が揃って連対しているように、近年は4場間の実力が拮抗しているのだろう。

今年の1番人気馬は…?

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 4 2 0 4 40.0% 60.0%
2人気 1 1 2 6 10.0% 20.0%
3人気 0 2 3 5 0.0% 20.0%
4人気 2 3 0 5 20.0% 50.0%
5人気 1 1 0 8 10.0% 20.0%
6人気以下 2 1 5 66 2.7% 4.1%

「1番人気馬」が4勝、2着2回の成績で連対率は60.0%。
2013年からは「1番人気馬」が隔年で優勝する法則が出来ており、昨年は“勝つ順番”ではあったものの2着に敗れて法則は終了。

それでも、「1番人気馬」の連対率60.0%は悪くない数字だ。

今年は堅い?

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2019年 1,150 660 46,240
2018年 1,690 5,640 511,470
2017年 220 810 4,880
2016年 1,560 1,450 29,500
2015年 260 770 3,390
2014年 1,430 4,750 162,300
2013年 120 480 7,940
2012年 200 3,710 18,480
2011年 360 2,880 91,970
2010年 4,620 8,070 175,930
平均 1,161 2,922 105,210

当然のことながら、1番人気馬の成績により配当もガラリと変わってくる。

1番人気馬が3着内に好走しなかった年は「2010年」「2011年」「2014年」「2018年」の4回。
いずれも「馬複」と「三連単」は高配当となっている。

1番人気馬は「連対」or「4着以下」なので、データ的には思い切りの良さが大切かもしれない。

外枠有利!

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 1 0 0 11 8.3% 8.3%
2枠 0 0 2 11 0.0% 0.0%
3枠 1 1 0 11 7.7% 15.4%
4枠 3 0 0 11 21.4% 21.4%
5枠 2 3 1 10 12.5% 31.3%
6枠 0 1 1 15 0.0% 5.9%
7枠 1 4 3 11 5.3% 26.3%
8枠 2 1 3 14 10.0% 15.0%

「外枠勢(※)」の成績が抜群に良い。
連対率トップ2は「5枠」の31.3%、「7枠」の26.3%で、3着内率は「5枠」「7枠」「8枠」が30.0%を超えている。

一方、「内枠勢」は真ん中寄りの「4枠」こそ3勝を挙げているが、「1~3枠」を合わせても2勝、2着1回、3着2回。
データ的には「内枠」が苦戦していると言えるだろう。

ただし、昨年からは「大井1,800m(外)」が舞台。
2019年は1着から順に「3枠」⇒「6枠」⇒「8枠」の決着となっているが、もう少しデータの蓄積が必要かもしれない。

参考までに、2018年10月1日~2019年9月30日の期間中に行われた「大井1,600m」と「大井1,800m」の「枠番別」の成績をご紹介しよう。
「大井1,800m」の「2枠」~「4枠」の勝率が低いのが少し気になるところかもしれない。

「大井1,600m」の「枠番別」の成績
「大井1,800m」の「枠番別」の成績

※「1~4枠」を内枠、「5~8枠」を外枠とする

牝馬は堅実!?

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 9 10 10 91 7.5% 15.8%
牝馬 1 0 0 3 25.0% 25.0%
セン馬 0 0 0 0 - -

2012年に「牝馬」のゴールドキャヴィアが優勝。
とはいえ、時期的に「牝馬」の出走はのべ4頭と少ないので、「牡馬」が優勢のレースではある。

ちなみに、残りの「牝馬」3頭のうち、2頭は4着と5着。
「牝馬」は出走数が少ないながら“掲示板率”は75.0%と堅実だったりする。

前走のグレードは関係ない!

【前走のレース別の成績】

前走 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
重賞 5 7 2 28 11.9% 28.6%
非重賞 5 3 8 66 6.1% 9.8%

こちらのデータは、雲取賞の前走が「重賞」か否かで分類した成績。

前走が「重賞組」の馬は5勝、2着7回、3着2回、前走が「非重賞組」は5勝、2着3回、3着8回。
「非重賞組」の方が出走頭数は多いものの、成績的には概ね五分と言えるだろう。

では、「非重賞組」をさらに“着順別”で集計した結果はどうか。

勝った馬に注目!

【非重賞組の前走着順別の成績】

前走着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
前走1着 4 1 3 25 12.1% 15.2%
前走2着 1 0 2 13 6.3% 6.3%
前走3着 0 1 0 9 0.0% 10.0%
前走4着以下 0 1 3 19 0.0% 4.3%

前走が「非重賞組」の82頭を“前走の着順別”に細分化したデータ。

これを見ると明らかなように、「前走1着」の馬が4勝、2着1回、3着3回と好成績を残している。
ただし、昨年は該当馬が6頭出走して、すべて4着以下に敗れてしまった。
このあたりも重賞格上げによるメンバー強化が作用してくるのかもしれない。

距離経験は大きなアドバンテージに!

【前走の距離別の成績】

前走距離 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1,600m未満 0 1 2 24 0.0% 3.7%
1,600m 10 9 6 63 11.4% 21.6%
1,601m以上 0 0 2 7 0.0% 0.0%

最後に「前走の距離別の成績」を抽出してみよう。

前走が「1,600m」の馬が10勝、2着9回、3着6回。
「1,600m未満」は2着1回、3着2回と奮わないだけに、“距離の経験”は大きなアドバンテージとなっている。

また、この時期は「1,601m以上」のレース自体が少ないので、「1,601m以上」をステップにしてきた馬も総じて少ない。
該当馬はのべ9頭が雲取賞に出走して3着が2回。

距離が「1,800m」に替わった昨年は、優勝したヒカリオーソの前走が「1,600m」の「ニューイヤーカップ(S3)」。
2着ミューチャリーも「1,600m」の「全日本2歳優駿(Jpn1)」をステップにしてきたので、マイルからの距離延長に対応したことになる。


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は2月12日(水)に船橋競馬場で行われる「報知グランプリカップ(S3)」です!

南関データ分析とは

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(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
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