~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2020年9月8日(火) 
サラ系3歳以上 大井1,200m
アフター5スター賞(S3)

レース紹介

JBCスプリントを見据えた争い!「アフター5スター賞(S3)」!
夏のスプリント戦線のクライマックス!
と、同時に、秋以降のビッグレースを占う重要な一戦を過去10年のデータから分析してみよう。

▼データ分析のポイント
・1番人気馬は1着 or 4着以下
・3歳馬はやや劣勢
・トライアル連対馬は好走率高し

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2019年 キタサンミカヅキ 船橋 キングヘイロー 1人気
2018年 キタサンミカヅキ 船橋 キングヘイロー 1人気
2017年 キタサンミカヅキ 船橋 キングヘイロー 8人気
2016年 ルックスザットキル 大井 Wildcat Heir 2人気
2015年 ジョーメテオ 浦和 ネオユニヴァース 6人気
2014年 サトノタイガー 浦和 キングカメハメハ 3人気
2013年 ハードデイズナイト 川崎 サウスヴィグラス 1人気
2012年 ジーエスライカー 大井 サウスヴィグラス 1人気
2011年 タカオセンチュリー 大井 テイエムオペラオー 6人気
2010年 ヤサカファイン 大井 ブラックタキシード 3人気

南関東の有力スプリンターが集結する6ハロン戦!
アフター5スター賞後は、「東京盃(Jpn2)」 ⇒ 「JBCスプリント(Jpn1)」と、スプリント路線の“Road to JBC”が続いていく。

過去10年のアフター5スター賞優勝馬は7頭が「東京盃」に参戦。
結果は2勝、2着1回とJRA勢相手に上々の成績を残しているが、優勝2回は2017年&2018年のキタサンミカヅキが該当する。

アフター5スター賞を制してJRA勢に挑戦!
南関東の“代表”を決める一戦としても見逃せない。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

森泰斗騎手が連覇中!

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2019年 森 泰斗 赤岡 修次 矢野 貴之
2018年 森 泰斗 御神本 訓史 赤岡 修次
2017年 繁田 健一 的場 文男 御神本 訓史
2016年 早田 功駿 真島 大輔 坂井 英光
2015年 坂井 英光 本橋 孝太 森 泰斗
2014年 吉原 寛人 的場 文男 川島 正太郎
2013年 山崎 誠士 的場 文男 川島 正太郎
2012年 坂井 英光 戸崎 圭太 的場 文男
2011年 柏木 健宏 今野 忠成 真島 大輔
2010年 石崎 駿 川島 正太郎 張田 京

連覇中の「森泰斗騎手」が2勝、3着1回。
今年のアフター5スター賞も南関東リーディングを独走する名手から目が離せない。

直近3年では「御神本訓史騎手」と「赤岡修次騎手」がともに2着1回、3着1回と好成績。
また、2017年の2着「的場文男騎手」は、過去10年で2着3回、3着1回の成績を残している。

2020年南関東リーディングはこちら

大井&船橋所属馬が上位独占!?

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 2 0 0 13 13.3% 13.3%
船橋 3 5 3 26 8.1% 21.6%
大井 4 4 6 74 4.5% 9.1%
川崎 1 1 1 6 11.1% 22.2%

地元の「大井所属馬」が4勝、2着4回、3着6回と好成績。
これに「船橋所属馬」の3勝、2着5回、3着3回が続き、「大井」と「船橋」の各所属馬を合わせると、7勝、2着9回、3着9回にもなる。
昨年も傾向通りとなっており、1着から順に「船橋」⇒「船橋」⇒「大井」での決着だ。

他の2場は少数精鋭。
「浦和所属馬」は15頭が出走し、2勝(勝率13.3%)、「川崎所属馬」は9頭が出走し、1勝、2着1回、3着1回(3着内率33.3%)だ。

1番人気は勝つか着外か

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 4 0 0 6 40.0% 40.0%
2人気 1 1 2 6 10.0% 20.0%
3人気 2 1 2 5 20.0% 30.0%
4人気 0 3 1 6 0.0% 30.0%
5人気 0 2 1 7 0.0% 20.0%
6人気以下 3 3 4 89 3.0% 6.1%

過去10年で「1番人気馬」は4勝、4着以下6回と極端な結果になっている。
2018年&2019年は「1番人気」に支持されたキタサンミカヅキが勝利しているが、同馬が引退した今年はどうだろうか。

目を引く成績を残しているのは「6番人気以下」の3勝、2着3回、3着4回。
直近2年こそ3着内に好走していないが、ほぼ毎年のように「6番人気以下」から好走馬が出ている。

ちなみに、2018年は「1・2番人気馬」によるワンツー決着となったが、これは2007年以来のレアケースだった。

荒れる重賞!

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2019年 180 1,270 7,110
2018年 180 400 3,490
2017年 3,350 8,600 150,370
2016年 460 1,610 49,680
2015年 1,880 132,050 4,477,000
2014年 550 1,970 20,390
2013年 290 1,700 15,910
2012年 170 1,180 9,100
2011年 2,050 6,830 356,270
2010年 440 1,550 11,730
平均 955 15,716 510,105

「単勝」は6番人気以下が勝利した時のみ4桁配当だが、その他の年は落ち着いた配当となっている。

特徴的なのは「馬複」で、3桁配当が1度しかなく、平均は「15,716円」。
2015年の「132,050円」が平均を大きく押し上げているものの、堅い決着は少ないと見ていいだろう。
同様に「三連単」も荒れ気味で、2015年には「4,477,000円」の超ビッグ配当が飛び出している。

1枠だけ大苦戦…

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 0 0 1 14 0.0% 0.0%
2枠 0 2 2 14 0.0% 11.1%
3枠 2 1 1 14 11.1% 16.7%
4枠 3 1 1 14 15.8% 21.1%
5枠 1 0 2 17 5.0% 5.0%
6枠 1 2 1 16 5.0% 15.0%
7枠 2 3 1 14 10.0% 25.0%
8枠 1 1 1 16 5.3% 10.5%

「枠番別の成績」は勝率、連対率とほぼ横一線の成績。
ただし、「1枠」と「2枠」は不振。特に「1枠」は、のべ15頭が出走し、3着内に好走した馬は1頭しかいない。

ちなみに、2019年4月1日~2020年3月31日に行われた「大井1,200m」の枠番別成績はこちら
連対率は「1枠」が最も低い数字となっているようだ。

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 9 7 8 90 7.9% 14.0%
牝馬 1 0 1 18 5.0% 5.0%
セン馬 0 3 1 11 0.0% 20.0%

「牝馬」の1勝は3歳馬ハードデイズナイト(2013年)で、「優駿スプリント(旧S3)」から重賞連勝を決めている。

3歳は通用?

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3歳 1 0 0 7 12.5% 12.5%
4歳 2 1 3 13 10.5% 15.8%
5歳 1 1 3 15 5.0% 10.0%
6歳 1 3 2 29 2.9% 11.4%
7歳以上 5 5 2 55 7.5% 14.9%

各世代から優勝馬が出ているが、注目は「3歳馬」だろう。

「3歳馬」にとっては“初の古馬戦”となるケースも多く、経験の浅さを若さとスピードでカバーしたいところ。
加えて、重要となってくるのが「斤量」による恩恵。
アフター5スター賞の斤量はクラス別の別定で、以下のように規定されている。

----------------------------------
A1級57kg A2級55kg B1級以下53kg 3歳馬及び牝馬はそれぞれ2kg減
2019.8.25から2020.9.4までのダートグレード競走及びJRA重賞勝ち馬2kg、南関重賞勝ち馬1kg加増
(2歳・3歳限定競走の成績を除く)
----------------------------------

過去10年で「3歳馬」は8頭が参戦して1勝。
優勝馬は2013年のハードデイズナイト(斤量50kg※)だ。
ハードデイズナイトが勝った年は斤量59kgの馬もいたので、斤量差最大9kgは大きなアドバンテージになったことだろう。
※当時は3歳限定重賞を勝利していても+1kg

ただし、データ上では古馬が優勢となっており、とりわけ「7歳以上」は5勝、2着5回、3着2回と好成績。
2017年~2019年に3連覇を達成したキタサンミカヅキは7歳~9歳時の成績だ。

3歳世代屈指の快速馬が参戦!

【優駿スプリントの着順別の成績(過去9回)】

優駿スプリント着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
優駿スプリント1着 1 0 0 3 25.0% 25.0%
優駿スプリント2着 0 0 0 3 0.0% 0.0%
優駿スプリント3着 0 0 0 0 - -
優駿スプリント4着以下 0 0 0 0 - -

※「優駿スプリント」は2011年より実施

3歳スプリント王決定戦の「優駿スプリント(S2)」。

過去9回の「優駿スプリント」出走組からは、優勝馬4頭、2着馬3頭が参戦。
前項の「年齢別の成績」でご紹介した3歳馬は8頭だが、そのうちの7頭が「優駿スプリント」に出走していたことになる。

過去に3歳馬でアフター5スター賞を制した馬は2013年のハードデイズナイトのみではあるが、
世代で一二を争うような快速馬が参戦してくるだけに、ぜひとも注目したいレースだろう。

2020年優駿スプリントの結果

大井所属馬の巻き返しに注意!

【習志野きらっとスプリント(習志野きらっとS)の着順別の成績(過去9回)】

習志野きらっとS着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
習志野きらっとS1着 0 1 0 2 0.0% 33.3%
習志野きらっとS2着 1 0 0 2 33.3% 33.3%
習志野きらっとS3着 0 1 0 3 0.0% 25.0%
習志野きらっとS4着以下 1 2 0 15 5.6% 16.7%

※「習志野きらっとスプリント」は2011年より実施

地方競馬スーパースプリントシリーズのファイナル「習志野きらっとスプリント(S1)」。
「船橋1,000m」で争われるスプリント戦で、スピード豊富な馬が参戦している。

過去9回の「習志野きらっとスプリント」出走組からは、優勝馬2頭、2着馬4頭を輩出。
優勝した2頭はいずれも「習志野きらっとスプリント」で敗れた「大井所属馬」なので、地元コースで巻き返した形だ。

2020年習志野きらっとスプリントの結果

最重要トライアルだ!

【アフター5スター賞トライアル(トライアル)の着順別の成績】

トライアル着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
トライアル1着 0 1 3 4 0.0% 12.5%
トライアル2着 1 0 0 1 50.0% 50.0%
トライアル3着 0 0 0 3 0.0% 0.0%
トライアル4着以下 0 0 2 12 0.0% 0.0%

「大井1,200m」で行われているトライアル競走。
2017年までは同条件の「シーサイドカップ(準重賞)」として実施されていた。

過去10年の優勝馬は8頭が参戦し、2着1回、3着3回。
アフター5スター賞優勝馬こそ出ていないが、3着内率は50.0%と高くなっている。

また、2着馬からはアフター5スター賞優勝馬が出ているように、“最重要”といってもいいトライアルだ。

2020年アフター5スター賞トライアル競走の結果

4着以下に敗れた馬の参戦が多い

【サンタアニタトロフィー(サンタアニタT)の着順別の成績】

サンタアニタT着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
サンタアニタT1着 0 1 0 0 0.0% 100.0%
サンタアニタT2着 0 0 0 0 - -
サンタアニタT3着 0 0 0 2 0.0% 0.0%
サンタアニタT4着以下 1 1 2 24 3.6% 7.1%

例年はアフター5スター賞の約1か月前に大井で行われるマイル重賞。
ただし、今年に限っては11月に実施されるので、参考データとしてご覧頂きたい。

上位勢の出走は少なく、好走馬も2017年のゴーディーのみ。
逆に、「サンタアニタトロフィー」で4着以下に敗れた馬たちが多く参戦しているのが特徴だろう。

「サンタアニタトロフィー」で4着以下に敗れた馬からは、のべ28頭が参戦し、1勝、2着1回、3着2回。
3着内に好走した4頭(※)の共通点を見出すのは難しいところだが、距離短縮などの条件替わりには注目したい。

※2013年サイオン(3着)、2014年サトノタイガー(1着)、ゴーディー(2着)、2019年サブノジュニア(3着)
 ()内はアフター5スター賞の成績

今年は7月に「マイルグランプリ(S2)」が実施されている。
本競走は「サンタアニタトロフィー」と同舞台のマイル重賞なので、傾向的には同じようになるだろうか。

2020年マイルグランプリの結果

今回の「南関データ分析」はここまで!
南関東は2日連続の重賞!次回は9月9日(水)に大井競馬場で行われる「東京記念(S1)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!

(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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