
南関東クラシック第1戦「羽田盃(S1)」!
今年の南関東クラシックは以下の日程で行われる。
▽4/29(水祝)「羽田盃(大井1,800m・S1)」
▽6/3(水)「東京ダービー(大井2,000m・S1)」
▽7/8(水)「ジャパンダートダービー(大井2,000m・Jpn1)」
JRAとは異なり、春シーズンに三冠競走全てが行われるのが特徴だ。
▼データ分析のポイント
・1番人気馬は連対率80%
・京浜盃優勝馬が主役
・2歳重賞ウイナーに注目
年 | 優勝馬 | 所属 | 種牡馬 | 人気 |
---|---|---|---|---|
2019年 | ミューチャリー | 船橋 | パイロ | 1人気 |
2018年 | ヤマノファイト | 船橋 | エスポワールシチー | 1人気 |
2017年 | キャプテンキング | 大井 | ファスリエフ | 1人気 |
2016年 | タービランス | 浦和 | パイロ | 1人気 |
2015年 | ストゥディウム | 船橋 | ルースリンド | 2人気 |
2014年 | ハッピースプリント | 大井 | アッミラーレ | 1人気 |
2013年 | アウトジェネラル | 船橋 | アドマイヤドン | 2人気 |
2012年 | アートサハラ | 大井 | マンハッタンカフェ | 8人気 |
2011年 | クラーベセクレタ | 船橋 | ワイルドラッシュ | 1人気 |
2010年 | シーズザゴールド | 大井 | スキャターザゴールド | 2人気 |
サウスヴィグラス産駒の南関東クラシック完全制覇の行方は?
現2歳世代がラストクロップとなるサウスヴィグラス。
南関東クラシック(牡牝)では、この「羽田盃」のみ勝利を手にしていない。
そもそも、同産駒は牡馬クラシックに縁がなかったわけだが、2017年にヒガシウィルウィンが東京ダービー&ジャパンダートダービーを制覇!
羽田盃では惜しくも2着に敗れていたため、同産駒による“南関東クラシック完全制覇”とはならなかったのだ。
さて、2020年の南関東リーディングサイアー(4/20終了時点・収得賞金)を見てみよう。
トップは不動のサウスヴィグラスだが、2位には次期リーディング候補でもあるパイロが続いている。
パイロ産駒の羽田盃での成績はというと…
2016年タービランスと2019年ミューチャリーが勝利しており、羽田盃に限るとサウスヴィグラス産駒より成績が良いようだ。
過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら
2020年リーディングサイアー(収得賞金)はこちら
森泰斗騎手と矢野貴之騎手!
年 | 1着 | 2着 | 3着 |
---|---|---|---|
2019年 | 御神本 訓史 | 森 泰斗 | 矢野 貴之 |
2018年 | 本橋 孝太 | 森 泰斗 | 矢野 貴之 |
2017年 | 矢野 貴之 | 森 泰斗 | 赤岡 修次 |
2016年 | 森 泰斗 | 本田 正重 | 赤岡 修次 |
2015年 | 石崎 駿 | 左海 誠二 | 今野 忠成 |
2014年 | 吉原 寛人 | 川島 正太郎 | 今野 忠成 |
2013年 | 御神本 訓史 | 真島 大輔 | 張田 京 |
2012年 | 今野 忠成 | 戸崎 圭太 | 本橋 孝太 真島 大輔 |
2011年 | 戸崎 圭太 | 町田 直希 | 酒井 忍 |
2010年 | 内田 博幸 | 戸崎 圭太 | 木村 健 |
※2012年はジャルディーノ、プレティオラスが3着同着
「森泰斗騎手」が4年連続連対中(現在、3年連続2着)。
また、「矢野貴之騎手」も直近3年で1勝、3着2回(現在、2年連続3着)と相性が良い。
「森泰斗騎手」と「矢野貴之騎手」は南関東を代表するジョッキーだけに、その手綱捌きにはぜひとも注目したい。
ちなみに、2020年の大井リーディング(4/10終了時点・勝利数)は、1位:「矢野貴之騎手」、2位:「森泰斗騎手」だ。
2020年大井リーディングジョッキーはこちら
1番人気馬が4連勝中!連対率80%!
人気別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1人気 | 6 | 2 | 0 | 2 | 60.0% | 80.0% |
2人気 | 3 | 2 | 1 | 4 | 30.0% | 50.0% |
3人気 | 0 | 4 | 2 | 4 | 0.0% | 40.0% |
4人気 | 0 | 1 | 2 | 7 | 0.0% | 10.0% |
5人気 | 0 | 0 | 0 | 10 | 0.0% | 0.0% |
6人気以下 | 1 | 1 | 6 | 84 | 1.1% | 2.2% |
「1番人気馬」が4連勝中!
過去10年でも6勝、2着2回(連対率80.0%!)と抜群の成績を残している。
さらに、「2番人気馬」も3勝、2着2回と結果を出しており、「1・2番人気馬」でのワンツー決着は4回。
「連対」に限ると、過去10年の連対馬20頭のうち、18頭を「4番人気以内」の馬が占めているのだ。
「6番人気以下」はのべ92頭が出走し1勝、2着1回、3着6回(※)。
連対数は上位人気馬に劣るものの、3連勝式の3着欄にはマークしたいところだろう。
※2012年は9番人気ジャルディーノ、11番人気プレティオラスが3着同着
堅い重賞!
年 | 単勝(円) | 馬複(円) | 三連単(円) |
---|---|---|---|
2019年 | 260 | 290 | 1,680 |
2018年 | 180 | 2,090 | 19,500 |
2017年 | 220 | 330 | 9,720 |
2016年 | 240 | 660 | 9,520 |
2015年 | 640 | 490 | 61,170 |
2014年 | 110 | 450 | 1,180 |
2013年 | 390 | 1,400 | 9,340 |
2012年 | 2,610 | 7,190 | 307,890 321,880 |
2011年 | 120 | 720 | 6,020 |
2010年 | 560 | 330 | 3,870 |
平均 | 533 | 1,395 | 68,343 |
※2012年は3着同着のため、2通りの配当金額の合算を2012年の配当として平均配当を算出
前述の「人気別成績」で示した通り、上位人気馬同士でのワンツー決着が多いため、「単勝」、「馬複」は比較的堅い配当となっている。
また、3着には人気薄の台頭はあるものの、「三連単」が万馬券となったのは2012年、2015年、2018年の3回のみ。
船橋&大井が19連対!
所属 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
浦和 | 1 | 0 | 1 | 15 | 5.9% | 5.9% |
船橋 | 5 | 5 | 4 | 22 | 13.9% | 27.8% |
大井 | 4 | 5 | 2 | 62 | 5.5% | 12.3% |
川崎 | 0 | 0 | 4 | 12 | 0.0% | 0.0% |
「船橋所属馬」と「大井所属馬」が2強を形成。
過去10年の連対馬20頭中、19頭を両所属馬で占めている状況だ。
両所属馬の成績は「船橋所属馬」の5勝、2着5回、「大井所属馬」の4勝、2着5回。
厩舎別では、「矢野義幸厩舎(船橋)」が2018年、2019年の連覇を含めて3勝を挙げる活躍ぶりだ。
唯一、上記の2場以外に勝利を手にしているのは「浦和所属馬」。
該当する馬は2016年のタービランスだが、「浦和所属馬」としては、1995年ヒカリルーフアス以来の羽田盃制覇でもあった。
勝率・連対率が高い「船橋所属馬」、地元の利がある「大井所属馬」、それとも・・・
枠番による有利不利は少ない
枠番 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 2 | 0 | 0 | 11 | 15.4% | 15.4% |
2枠 | 0 | 1 | 2 | 11 | 0.0% | 7.1% |
3枠 | 0 | 3 | 1 | 14 | 0.0% | 16.7% |
4枠 | 3 | 0 | 1 | 14 | 16.7% | 16.7% |
5枠 | 2 | 0 | 1 | 16 | 10.5% | 10.5% |
6枠 | 0 | 3 | 3 | 14 | 0.0% | 15.0% |
7枠 | 3 | 2 | 1 | 14 | 15.0% | 25.0% |
8枠 | 0 | 1 | 2 | 17 | 0.0% | 5.0% |
2014年からの優勝枠番を並べてみると、「7枠」⇒「7枠」⇒「1枠」⇒「1枠」⇒「5枠」⇒「5枠」となる。
同じ枠番が2回連続で優勝している法則から、今年は「5枠」以外が勝利するかもしれない。
内枠~外枠の傾向としては、特定の枠番が勝利してはいるものの、全ての枠に連対実績があるように、大きな偏りはない。
過去10年の羽田盃平均出走頭数は14.2頭。
南関東で一番広い「大井外回りコース(1周1,600m)」ということもあり、どの枠からでも力を出し切れる傾向にあるようだ。
実績ある牝馬には要注目
性別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
牡馬 | 9 | 9 | 11 | 105 | 6.7% | 13.4% |
牝馬 | 1 | 1 | 0 | 4 | 16.7% | 33.3% |
セン馬 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0.0% | 0.0% |
牡馬クラシック第1戦ということもあり、牝馬の出走は過去10年で6頭と少ない。
一方で「牝馬」の“好走率”は高く、「2011年クラーベセクレタ(優勝)」と「2012年エミーズパラダイス(2着)」が2着内に好走している。
それもそのはず。
「クラーベセクレタ」は羽田盃トライアル「京浜盃(S2)」の優勝馬。
エミーズパラダイスは2歳女王決戦「東京2歳優駿牝馬(S1)」で2着の実績があった。
牡馬クラシックとはいえ、実力を兼ね備えた牝馬の挑戦は見逃せないところだろう。
京浜盃優勝馬が主役!
京浜盃着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
京浜盃1着 | 4 | 2 | 1 | 2 | 44.4% | 66.7% |
京浜盃2着 | 2 | 1 | 1 | 5 | 22.2% | 33.3% |
京浜盃3着 | 0 | 0 | 1 | 6 | 0.0% | 0.0% |
京浜盃4着以下 | 1 | 3 | 4 | 37 | 2.2% | 8.9% |
羽田盃トライアル「京浜盃」との関連性が非常に高い。
「京浜盃」優勝馬は過去10年で9頭が羽田盃に出走し、4勝、2着2回、3着1回。
目下、6年連続で「京浜盃」優勝馬から羽田盃の3着内馬(3勝、2着2回、3着1回)を輩出しているのだ。
さらに、「京浜盃」2着馬の成績は2勝、2着1回、3着1回。
「京浜盃」の1、2着馬が羽田盃でどちらも連対しなかったケースは2012年の1回しかない。
「京浜盃」以外のレースをステップに羽田盃を制した馬は、2012年アートサハラ、2017年キャプテンキング、2019年ミューチャリー。
アートサハラは羽田盃と同舞台の「チューリップ特別(大井1,800m)」を制しての戴冠。
キャプテンキングは南関東移籍初戦ではあったものの、JRAオープンの「ヒヤシンスS」で5着に好走。
ミューチャリーは同年に重賞へと昇格した「雲取賞(S3)」で2着に好走していた。
2020年京浜盃の結果
頑張れクラウンカップ組!
クラウンC着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
クラウンC1着 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0.0% | 0.0% |
クラウンC2着 | 0 | 0 | 1 | 2 | 0.0% | 0.0% |
クラウンC3着 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0.0% | 0.0% |
クラウンC4着以下 | 0 | 0 | 1 | 10 | 0.0% | 0.0% |
羽田盃トライアルの「クラウンカップ(S3)」。
クラウンカップは施行時期によって「羽田盃トライアル」or「東京ダービートライアル」として実施されており、
過去10年では、2013年と2014年が東京ダービートライアルとして行われている。
※東京ダービートライアル時は「クラウンカップ」⇒「羽田盃」が連闘だった(参戦実績なし)
「クラウンカップ」出走馬のうち、羽田盃で3着内に好走した馬は2頭。
2011年2着のヴェガス(羽田盃3着)、2015年10着のラッキープリンス(羽田盃3着)が該当する。
南関東クラシックの有力馬が参戦する京浜盃と比較すると、データ上では劣勢と言わざるを得ない。
2020年クラウンカップの結果
重賞初年度から羽田盃に直結!
雲取賞着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
雲取賞1着 | 1 | 1 | 0 | 4 | 16.7% | 33.3% |
雲取賞2着 | 1 | 0 | 0 | 4 | 20.0% | 20.0% |
雲取賞3着 | 0 | 0 | 0 | 5 | 0.0% | 0.0% |
雲取賞4着以下 | 0 | 0 | 1 | 17 | 0.0% | 0.0% |
2019年から「S3重賞」に昇格した「雲取賞(S3)」。
施行条件も「大井1,600m(内)」 ⇒ 「大井1,800m(外)」に替わり、より一層、羽田盃との関連性は高くなってくるだろう。
なお、1、2着馬には羽田盃への優先出走権が付与される。
「雲取賞」出走組はのべ34頭が出走し、2勝、2着1回、3着1回。
2018年までは「準重賞」として行われていたが、やや苦戦を強いられていると言えそうだ。
ただし、重賞昇格とともにレースレベルは格段に向上。
2着のミューチャリーが羽田盃を制したほか、優勝馬ヒカリオーソは東京ダービーを制している。
2020年雲取賞の結果
好走馬はゼロ…
クラシックTR着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
クラシックTR1着 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0.0% | 0.0% |
クラシックTR2着 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0.0% | 0.0% |
クラシックTR3着 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | - |
クラシックTR4着以下 | 0 | 0 | 0 | 5 | 0.0% | 0.0% |
2017年から行われている「クラシックトライアル競走」。
1着馬には東京ダービー、1、2着馬には羽田盃への優先出走権が付与される。
早い時期にクラシック出走を確定できる夢のようなトライアルだが、過去の羽田盃で3着内に好走した例は1度もない。
2020年クラシックトライアル競走の結果
ハイセイコー記念覇者に注目!
2歳重賞 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
鎌倉記念優勝馬 | 1 | 2 | 1 | 2 | 16.7% | 50.0% |
平和賞優勝馬 | 1 | 0 | 1 | 2 | 25.0% | 25.0% |
ハイセイコー記念優勝馬 | 1 | 2 | 1 | 3 | 14.3% | 42.9% |
全日本2歳優駿優勝馬 | 1 | 0 | 0 | 0 | 100.0% | 100.0% |
南関東では例年、9月~12月にかけて2歳重賞が行われる。
各重賞馬の成長力は気になるところだが、データ的には悪くない数字と言えるだろう。
これと同様のデータは、今年の京浜盃(南関データ分析)でも抽出しているが、その時の数字は下表の通り。
2歳重賞 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
鎌倉記念優勝馬 | 1 | 1 | 1 | 3 | 16.7% | 33.3% |
平和賞優勝馬 | 0 | 0 | 1 | 5 | 0.0% | 0.0% |
ハイセイコー記念優勝馬 | 0 | 0 | 0 | 5 | 0.0% | 0.0% |
全日本2歳優駿優勝馬 | 1 | 0 | 0 | 0 | 100.0% | 100.0% |
出走頭数こそ「京浜盃」と「羽田盃」では異なるものの、各2歳重賞の連対率は羽田盃の方が明らかに良い。
特に、「ハイセイコー記念」の優勝馬は、京浜盃時の連対率0.0%から、羽田盃では42.9%にまで上昇しているのだ。
“本番で一変”する2歳重賞ウイナーの存在を忘れてはいけない。
今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は5月6日(水祝)に船橋競馬場で行われる「東京湾カップ(S2)」です!
南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!
(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
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