~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2020年5月13日(水) 
サラ系3歳以上 川崎1,600m
川崎マイラーズ(S3)

レース紹介

マイル重賞戦線を占う一戦「川崎マイラーズ(S3)」!
春~夏にかけての南関東は「マイル重賞」が熱い!

南関東では5月~8月の期間中、古馬&牡馬が出走できるマイル重賞は5競走行われる。
特に、川崎マイラーズはシーズン最初の“南関東限定戦”でもあり、今シーズンを占う一戦として是非とも注目したい。

▼データ分析のポイント
・大井所属騎手が好相性
・4歳~6歳馬の成績が良い
・重賞以外のレースをステップにした馬が活躍

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2019年 キャプテンキング 大井 ファスリエフ 1人気
2018年 ウェイトアンドシー 浦和 オレハマッテルゼ 1人気
2017年 リアライズリンクス 浦和 ダイタクリーヴァ 5人気
2016年 モンサンカノープス 船橋 アグネスデジタル 2人気
2015年 ソルテ 大井 タイムパラドックス 1人気
2014年 サトノタイガー 浦和 キングカメハメハ 4人気
2013年 スマートジョーカー 船橋 サウスヴィグラス 1人気
2012年 カキツバタロイヤル 船橋 ロイヤルタッチ 3人気
2011年 ザッハーマイン 船橋 Mineshaft 1人気
2010年 イーグルショウ 大井 スエヒロコマンダー 2人気

川崎マイラーズは“初”が多い重賞。
過去10年の優勝馬のうち、川崎マイラーズが「初タイトル」となった馬は5頭(太字)を数える。
さらに、2015年ソルテは古馬重賞初制覇、2011年ザッハーマインは牡馬混合重賞初制覇だった。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

的場文男騎手&大井所属騎手!

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2019年 坂井 英光 矢野 貴之 的場 文男
2018年 今野 忠成 真島 大輔 本田 正重
2017年 的場 文男 吉原 寛人 山口 達弥
2016年 矢野 貴之 石崎 駿 森 泰斗
2015年 吉原 寛人 的場 文男 本田 正重
2014年 町田 直希 和田 譲治 真島 大輔
2013年 御神本 訓史 真島 大輔 今野 忠成
2012年 石崎 駿 吉田 稔 本橋 孝太
2011年 的場 文男 今野 忠成 御神本 訓史
2010年 坂井 英光 川島 正太郎 的場 文男

「的場文男騎手」が過去10年で2勝、2着1回、3着2回と抜群の相性。
特に勝負強さを見せたのが2017年で、地方通算7,000勝目となるメモリアルVを重賞競走で決めている!

また、「的場文男騎手」が所属している大井(太字)の騎手は川崎マイラーズと相性が良い。
昨年は1~3着(3着:的場文男騎手)を独占したほか、過去10年で1度も3着内を外した年はないのだ。

※2012年の吉田稔騎手は、当時、期間限定騎乗で大井競馬場に所属

頑張れ地元川崎勢!

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 3 1 1 15 15.0% 20.0%
船橋 4 3 3 30 10.0% 17.5%
大井 3 6 3 23 8.6% 25.7%
川崎 0 0 3 34 0.0% 0.0%

「浦和」「船橋」「大井」の各所属馬が、勝率、連対率ともに横一線。

一方、苦戦を強いられているのが地元である「川崎所属馬」。
過去10年でのべ37頭が参戦しているが、3着が3回あるだけとなっている。

人気通り、順当な結果?

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 5 1 0 4 50.0% 60.0%
2人気 2 2 0 6 20.0% 40.0%
3人気 1 2 3 4 10.0% 30.0%
4人気 1 1 1 7 10.0% 20.0%
5人気 1 0 3 6 10.0% 10.0%
6人気以下 0 4 3 75 0.0% 4.9%

優勝馬は全て「5番人気以内」!
中でも、「1番人気馬」が最多の5勝を挙げ、以下、「2番人気馬」の2勝、「3~5番人気馬」の1勝ずつが続く。

連対率でも上位人気馬が総じて高く、人気が落ちるにつれて連対率も低下傾向にある。
また、3着馬は「3番人気以下」のみとなっており、全体的に“人気に比例した結果”となっているようだ。

人気薄は人気薄を連れてくる…!?

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2019年 180 3,740 26,310
2018年 210 530 8,110
2017年 820 9,870 1,076,210
2016年 310 620 5,420
2015年 180 1,600 21,440
2014年 1,010 1,140 14,660
2013年 230 550 3,240
2012年 390 12,550 423,880
2011年 160 630 7,580
2010年 390 1,120 7,650
平均 388 3,235 159,450

落ち着いた配当が多い中、2012年と2017年は“大荒れ”の決着。
この2回は「単勝配当」こそ低いものの、「馬複」、「三連単」はともに高配当を提供している。

前項の「人気別成績」にて、「6番人気以下は2着4回、3着3回」というデータを示したが、上記の2年はともに「6番人気以下」が2着&3着に激走。
いわゆる「人気薄は人気薄を連れてくる」という現象が起こっているのである。

過去の傾向で馬券を買うなら、上位人気馬を頭固定にして人気通り流すか、あるいは人気薄に流すか。
昨年は1着から順に「1番人気」⇒「8番人気」⇒「5番人気」の結果となり、後者の選択が正解だったようだ。
(2018年は1着から順に「1番人気」⇒「2番人気」⇒「6番人気」)

2枠&5枠の安定感!

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 2 0 0 8 20.0% 20.0%
2枠 2 1 2 5 20.0% 30.0%
3枠 2 0 1 14 11.8% 11.8%
4枠 1 2 1 13 5.9% 17.6%
5枠 0 3 3 12 0.0% 16.7%
6枠 1 1 1 17 5.0% 10.0%
7枠 0 1 2 17 0.0% 5.0%
8枠 2 2 0 16 10.0% 20.0%

川崎コースはフルゲート14頭。
したがって、同枠に複数頭収まるのは「3枠以降(※1)」となる。

これを踏まえると、勝率&連対率は「内枠勢(※2)」がやや優勢ではあるものの、
「外枠勢」が不利かというとそうでもなく、「8枠」が2勝、2着2回と好成績を残している。

「3着内」で見ると、「2枠」が3着内率50.0%(10頭中5頭)、「5枠」が同33.3%(18頭中6頭)。
この「2枠」、「5枠」が3着内にどちらも来なかった年は、過去10年で2011年と2018年の2回しかないという安定感だ。

※1.過去10年でフルゲートとなった回数は7回
※2.「1~4枠」を内枠、「5~8枠」を外枠とする

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 8 9 9 91 6.8% 14.5%
牝馬 1 0 1 8 10.0% 10.0%
セン馬 1 1 0 3 20.0% 40.0%

「牝馬」の出走は少なく、例年、1頭出走するかしないかといったところ。
過去10年では、2011年にザッハーマインが優勝、2013年にクラーベセクレタが3着に好走している。

4歳~6歳馬が中心のレース!

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3歳 0 0 0 0 - -
4歳 0 4 1 9 0.0% 28.6%
5歳 3 2 4 15 12.5% 20.8%
6歳 5 1 2 15 21.7% 26.1%
7歳以上 2 3 3 63 2.8% 7.0%

「年齢別の成績」では「6歳馬」が断然。
過去10年で5勝、2着1回、3着2回と抜群の成績を収めている。

その他の年齢では「4歳馬」が活躍しており、連対率28.6%(連対数4)は年齢別で最高だ。
この「4歳馬」で連対した4頭のうち、3頭は2歳ないし3歳時に重賞タイトルを獲得、残りの1頭も3歳重賞2着の実績があった。

昨年を振り返ると、1着から順に「5歳」⇒「6歳」⇒「4歳」。
「4歳」~「6歳」は計8頭出走していたが、上位7着までをこの3世代で占めたのである。

オープン馬が強いが、格上挑戦馬もチャンスあり!

【斤量別の成績】

斤量 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
54kg以下 0 1 1 5 0.0% 14.3%
55~56kg 4 0 2 15 19.0% 19.0%
57kg以上 6 9 7 82 5.8% 14.4%

川崎マイラーズは格付別(クラス別)に斤量が異なる別定戦。
格付別の斤量は「A1級57kg」、「A2級55kg」、「B1級以下53kg」で、牝馬は「2kg」、3歳馬は「2kg」減量される。
加えて、今年の場合は2019年5月13日~2020年5月8日までの期間中に、ダートグレード競走・JRA重賞を勝っていれば「2kg」、
南関東S1・S2重賞を勝っていれば「1kg」加増される(2歳時の成績を除く)。

重賞競走だけに「57kg以上」を背負うA1格付馬や実績馬が好成績を残しているが、
4勝を挙げる「55kg~56kg(※)」の“格上挑戦馬”も見逃せないところだろう。

※2011年優勝のザッハーマインはA1格付だが、牝馬なので「55kg」での出走

JRA1,000万円下との交流戦!

【スパーキングナイトチャレンジ(スパーキングNC)の着順別の成績】

スパーキングNC着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
スパーキングNC1着 1 0 0 0 100.0% 100.0%
スパーキングNC2着 0 0 0 0 - -
スパーキングNC3着 0 0 0 1 0.0% 0.0%
スパーキングNC4着以下 0 0 0 0 - -

※川崎マイラーズTRとしては今年で3回目となるため、データは過去2年のみとする

「JRA1,000万円下」と「南関東A2B1格付」の交流競走。
1着の“地方所属馬”には、川崎マイラーズへの優先出走権が付与される。
※2020年は新型コロナウイルス感染防止の観点から、地方所属馬のみで実施

過去2年で川崎マイラーズに出走した馬は2頭。
うち、2018年ウェイトアンドシーが「スパーキングナイトチャレンジ」と「川崎マイラーズ」を連勝している。

2020年スパーキングナイトチャレンジの結果

マイル実績には注目したい!

【フジノウェーブ記念の着順別の成績】

フジノウェーブ記念着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
フジノウェーブ記念1着 1 0 0 0 100.0% 100.0%
フジノウェーブ記念2着 0 2 0 2 0.0% 50.0%
フジノウェーブ記念3着 1 1 1 2 20.0% 40.0%
フジノウェーブ記念4着以下 2 3 0 19 8.3% 20.8%

川崎マイラーズの直近で、かつ転戦馬が多い重賞となるのが「フジノウェーブ記念(大井1,400m・S3)」。
(2010~2013年は「東京スプリング盃」の名称で実施)

「フジノウェーブ記念」出走組からはのべ34頭が参戦。
うち、川崎マイラーズで連対したのは10頭だが、6頭(※)はマイル重賞を勝った経歴があった。
「大井1,400m」⇒「川崎1,600m」への条件替わりで巻き返す馬も少なくなさそうだ。

※2回連対のソルテは2頭分とする

2020年フジノウェーブ記念の結果

レースの格は関係ない?

【前走レース別の着順別の成績】

前走 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
重賞 3 7 5 34 6.1% 20.4%
重賞以外 7 3 5 68 8.4% 12.0%

※南関東地区以外の重賞を含む

ビッグタイトルを狙う有力馬は同時期の「かしわ記念(Jpn1)」へと矛先を向ける。
一方、川崎マイラーズには「重賞常連馬」、「トライアル優勝馬」、「重賞初挑戦馬」など、バラエティーに富んだ馬たちが参戦してくる。

上表のデータは、川崎マイラーズの「前走」が「重賞」or「重賞以外」に分類した成績となる。
これを見ると明らかなように、川崎マイラーズへのステップは「重賞以外」の馬がとても多いことが分かる。

「重賞以外」をステップにした馬は7勝、2着3回、3着5回。
該当馬は2013年~2018年まで6年連続で優勝していたが、いずれも前走で3着内に好走した馬だった。

前走が「重賞」の馬は3勝、2着7回、3着5回。
連対数は「重賞以外」と大差はないが、2着7回が示すように勝ち切れていないのが現状だ。
ただし、昨年は「前走が重賞」の馬たちが意地を見せ、上位3着までを独占した。

今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は5月20日(水)に大井競馬場で行われる「大井記念(S1)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
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(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
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