
マイル重賞戦線を占う一戦「川崎マイラーズ(S3)」!
春~夏にかけての南関東は「マイル重賞」が熱い!
南関東では5月~8月の期間中、古馬&牡馬が出走できるマイル重賞は5競走行われる。
特に、川崎マイラーズはシーズン最初の“南関東限定戦”でもあり、今シーズンを占う一戦として是非とも注目したい。
▼データ分析のポイント
・大井所属騎手が好相性
・4歳~6歳馬の成績が良い
・重賞以外のレースをステップにした馬が活躍
年 | 優勝馬 | 所属 | 種牡馬 | 人気 |
---|---|---|---|---|
2019年 | キャプテンキング | 大井 | ファスリエフ | 1人気 | 2018年 | ウェイトアンドシー | 浦和 | オレハマッテルゼ | 1人気 |
2017年 | リアライズリンクス | 浦和 | ダイタクリーヴァ | 5人気 |
2016年 | モンサンカノープス | 船橋 | アグネスデジタル | 2人気 |
2015年 | ソルテ | 大井 | タイムパラドックス | 1人気 |
2014年 | サトノタイガー | 浦和 | キングカメハメハ | 4人気 |
2013年 | スマートジョーカー | 船橋 | サウスヴィグラス | 1人気 |
2012年 | カキツバタロイヤル | 船橋 | ロイヤルタッチ | 3人気 |
2011年 | ザッハーマイン | 船橋 | Mineshaft | 1人気 |
2010年 | イーグルショウ | 大井 | スエヒロコマンダー | 2人気 |
川崎マイラーズは“初”が多い重賞。
過去10年の優勝馬のうち、川崎マイラーズが「初タイトル」となった馬は5頭(太字)を数える。
さらに、2015年ソルテは古馬重賞初制覇、2011年ザッハーマインは牡馬混合重賞初制覇だった。
的場文男騎手&大井所属騎手!
年 | 1着 | 2着 | 3着 |
---|---|---|---|
2019年 | 坂井 英光 | 矢野 貴之 | 的場 文男 |
2018年 | 今野 忠成 | 真島 大輔 | 本田 正重 |
2017年 | 的場 文男 | 吉原 寛人 | 山口 達弥 |
2016年 | 矢野 貴之 | 石崎 駿 | 森 泰斗 |
2015年 | 吉原 寛人 | 的場 文男 | 本田 正重 |
2014年 | 町田 直希 | 和田 譲治 | 真島 大輔 |
2013年 | 御神本 訓史 | 真島 大輔 | 今野 忠成 |
2012年 | 石崎 駿 | 吉田 稔 | 本橋 孝太 |
2011年 | 的場 文男 | 今野 忠成 | 御神本 訓史 |
2010年 | 坂井 英光 | 川島 正太郎 | 的場 文男 |
「的場文男騎手」が過去10年で2勝、2着1回、3着2回と抜群の相性。
特に勝負強さを見せたのが2017年で、地方通算7,000勝目となるメモリアルVを重賞競走で決めている!
また、「的場文男騎手」が所属している大井(太字)の騎手は川崎マイラーズと相性が良い。
昨年は1~3着(3着:的場文男騎手)を独占したほか、過去10年で1度も3着内を外した年はないのだ。
※2012年の吉田稔騎手は、当時、期間限定騎乗で大井競馬場に所属
頑張れ地元川崎勢!
所属 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
浦和 | 3 | 1 | 1 | 15 | 15.0% | 20.0% |
船橋 | 4 | 3 | 3 | 30 | 10.0% | 17.5% |
大井 | 3 | 6 | 3 | 23 | 8.6% | 25.7% |
川崎 | 0 | 0 | 3 | 34 | 0.0% | 0.0% |
「浦和」「船橋」「大井」の各所属馬が、勝率、連対率ともに横一線。
一方、苦戦を強いられているのが地元である「川崎所属馬」。
過去10年でのべ37頭が参戦しているが、3着が3回あるだけとなっている。
人気通り、順当な結果?
人気別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1人気 | 5 | 1 | 0 | 4 | 50.0% | 60.0% |
2人気 | 2 | 2 | 0 | 6 | 20.0% | 40.0% |
3人気 | 1 | 2 | 3 | 4 | 10.0% | 30.0% |
4人気 | 1 | 1 | 1 | 7 | 10.0% | 20.0% |
5人気 | 1 | 0 | 3 | 6 | 10.0% | 10.0% |
6人気以下 | 0 | 4 | 3 | 75 | 0.0% | 4.9% |
優勝馬は全て「5番人気以内」!
中でも、「1番人気馬」が最多の5勝を挙げ、以下、「2番人気馬」の2勝、「3~5番人気馬」の1勝ずつが続く。
連対率でも上位人気馬が総じて高く、人気が落ちるにつれて連対率も低下傾向にある。
また、3着馬は「3番人気以下」のみとなっており、全体的に“人気に比例した結果”となっているようだ。
人気薄は人気薄を連れてくる…!?
年 | 単勝(円) | 馬複(円) | 三連単(円) |
---|---|---|---|
2019年 | 180 | 3,740 | 26,310 |
2018年 | 210 | 530 | 8,110 |
2017年 | 820 | 9,870 | 1,076,210 |
2016年 | 310 | 620 | 5,420 |
2015年 | 180 | 1,600 | 21,440 |
2014年 | 1,010 | 1,140 | 14,660 |
2013年 | 230 | 550 | 3,240 |
2012年 | 390 | 12,550 | 423,880 |
2011年 | 160 | 630 | 7,580 |
2010年 | 390 | 1,120 | 7,650 |
平均 | 388 | 3,235 | 159,450 |
落ち着いた配当が多い中、2012年と2017年は“大荒れ”の決着。
この2回は「単勝配当」こそ低いものの、「馬複」、「三連単」はともに高配当を提供している。
前項の「人気別成績」にて、「6番人気以下は2着4回、3着3回」というデータを示したが、上記の2年はともに「6番人気以下」が2着&3着に激走。
いわゆる「人気薄は人気薄を連れてくる」という現象が起こっているのである。
過去の傾向で馬券を買うなら、上位人気馬を頭固定にして人気通り流すか、あるいは人気薄に流すか。
昨年は1着から順に「1番人気」⇒「8番人気」⇒「5番人気」の結果となり、後者の選択が正解だったようだ。
(2018年は1着から順に「1番人気」⇒「2番人気」⇒「6番人気」)
2枠&5枠の安定感!
枠番 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 2 | 0 | 0 | 8 | 20.0% | 20.0% |
2枠 | 2 | 1 | 2 | 5 | 20.0% | 30.0% |
3枠 | 2 | 0 | 1 | 14 | 11.8% | 11.8% |
4枠 | 1 | 2 | 1 | 13 | 5.9% | 17.6% |
5枠 | 0 | 3 | 3 | 12 | 0.0% | 16.7% |
6枠 | 1 | 1 | 1 | 17 | 5.0% | 10.0% |
7枠 | 0 | 1 | 2 | 17 | 0.0% | 5.0% |
8枠 | 2 | 2 | 0 | 16 | 10.0% | 20.0% |
川崎コースはフルゲート14頭。
したがって、同枠に複数頭収まるのは「3枠以降(※1)」となる。
これを踏まえると、勝率&連対率は「内枠勢(※2)」がやや優勢ではあるものの、
「外枠勢」が不利かというとそうでもなく、「8枠」が2勝、2着2回と好成績を残している。
「3着内」で見ると、「2枠」が3着内率50.0%(10頭中5頭)、「5枠」が同33.3%(18頭中6頭)。
この「2枠」、「5枠」が3着内にどちらも来なかった年は、過去10年で2011年と2018年の2回しかないという安定感だ。
※1.過去10年でフルゲートとなった回数は7回
※2.「1~4枠」を内枠、「5~8枠」を外枠とする
性別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
牡馬 | 8 | 9 | 9 | 91 | 6.8% | 14.5% |
牝馬 | 1 | 0 | 1 | 8 | 10.0% | 10.0% |
セン馬 | 1 | 1 | 0 | 3 | 20.0% | 40.0% |
「牝馬」の出走は少なく、例年、1頭出走するかしないかといったところ。
過去10年では、2011年にザッハーマインが優勝、2013年にクラーベセクレタが3着に好走している。
4歳~6歳馬が中心のレース!
年齢 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
3歳 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | - |
4歳 | 0 | 4 | 1 | 9 | 0.0% | 28.6% |
5歳 | 3 | 2 | 4 | 15 | 12.5% | 20.8% |
6歳 | 5 | 1 | 2 | 15 | 21.7% | 26.1% |
7歳以上 | 2 | 3 | 3 | 63 | 2.8% | 7.0% |
「年齢別の成績」では「6歳馬」が断然。
過去10年で5勝、2着1回、3着2回と抜群の成績を収めている。
その他の年齢では「4歳馬」が活躍しており、連対率28.6%(連対数4)は年齢別で最高だ。
この「4歳馬」で連対した4頭のうち、3頭は2歳ないし3歳時に重賞タイトルを獲得、残りの1頭も3歳重賞2着の実績があった。
昨年を振り返ると、1着から順に「5歳」⇒「6歳」⇒「4歳」。
「4歳」~「6歳」は計8頭出走していたが、上位7着までをこの3世代で占めたのである。
オープン馬が強いが、格上挑戦馬もチャンスあり!
斤量 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
54kg以下 | 0 | 1 | 1 | 5 | 0.0% | 14.3% |
55~56kg | 4 | 0 | 2 | 15 | 19.0% | 19.0% |
57kg以上 | 6 | 9 | 7 | 82 | 5.8% | 14.4% |
川崎マイラーズは格付別(クラス別)に斤量が異なる別定戦。
格付別の斤量は「A1級57kg」、「A2級55kg」、「B1級以下53kg」で、牝馬は「2kg」、3歳馬は「2kg」減量される。
加えて、今年の場合は2019年5月13日~2020年5月8日までの期間中に、ダートグレード競走・JRA重賞を勝っていれば「2kg」、
南関東S1・S2重賞を勝っていれば「1kg」加増される(2歳時の成績を除く)。
重賞競走だけに「57kg以上」を背負うA1格付馬や実績馬が好成績を残しているが、
4勝を挙げる「55kg~56kg(※)」の“格上挑戦馬”も見逃せないところだろう。
※2011年優勝のザッハーマインはA1格付だが、牝馬なので「55kg」での出走
JRA1,000万円下との交流戦!
スパーキングNC着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
スパーキングNC1着 | 1 | 0 | 0 | 0 | 100.0% | 100.0% |
スパーキングNC2着 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | - |
スパーキングNC3着 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0.0% | 0.0% |
スパーキングNC4着以下 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | - |
※川崎マイラーズTRとしては今年で3回目となるため、データは過去2年のみとする
「JRA1,000万円下」と「南関東A2B1格付」の交流競走。
1着の“地方所属馬”には、川崎マイラーズへの優先出走権が付与される。
※2020年は新型コロナウイルス感染防止の観点から、地方所属馬のみで実施
過去2年で川崎マイラーズに出走した馬は2頭。
うち、2018年ウェイトアンドシーが「スパーキングナイトチャレンジ」と「川崎マイラーズ」を連勝している。
2020年スパーキングナイトチャレンジの結果
マイル実績には注目したい!
フジノウェーブ記念着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
フジノウェーブ記念1着 | 1 | 0 | 0 | 0 | 100.0% | 100.0% |
フジノウェーブ記念2着 | 0 | 2 | 0 | 2 | 0.0% | 50.0% |
フジノウェーブ記念3着 | 1 | 1 | 1 | 2 | 20.0% | 40.0% |
フジノウェーブ記念4着以下 | 2 | 3 | 0 | 19 | 8.3% | 20.8% |
川崎マイラーズの直近で、かつ転戦馬が多い重賞となるのが「フジノウェーブ記念(大井1,400m・S3)」。
(2010~2013年は「東京スプリング盃」の名称で実施)
「フジノウェーブ記念」出走組からはのべ34頭が参戦。
うち、川崎マイラーズで連対したのは10頭だが、6頭(※)はマイル重賞を勝った経歴があった。
「大井1,400m」⇒「川崎1,600m」への条件替わりで巻き返す馬も少なくなさそうだ。
※2回連対のソルテは2頭分とする
2020年フジノウェーブ記念の結果
レースの格は関係ない?
前走 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
重賞 | 3 | 7 | 5 | 34 | 6.1% | 20.4% |
重賞以外 | 7 | 3 | 5 | 68 | 8.4% | 12.0% |
※南関東地区以外の重賞を含む
ビッグタイトルを狙う有力馬は同時期の「かしわ記念(Jpn1)」へと矛先を向ける。
一方、川崎マイラーズには「重賞常連馬」、「トライアル優勝馬」、「重賞初挑戦馬」など、バラエティーに富んだ馬たちが参戦してくる。
上表のデータは、川崎マイラーズの「前走」が「重賞」or「重賞以外」に分類した成績となる。
これを見ると明らかなように、川崎マイラーズへのステップは「重賞以外」の馬がとても多いことが分かる。
「重賞以外」をステップにした馬は7勝、2着3回、3着5回。
該当馬は2013年~2018年まで6年連続で優勝していたが、いずれも前走で3着内に好走した馬だった。
前走が「重賞」の馬は3勝、2着7回、3着5回。
連対数は「重賞以外」と大差はないが、2着7回が示すように勝ち切れていないのが現状だ。
ただし、昨年は「前走が重賞」の馬たちが意地を見せ、上位3着までを独占した。
今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は5月20日(水)に大井競馬場で行われる「大井記念(S1)」です!
南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!
(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。
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