
真夏の3歳重賞「黒潮盃(S2)」
南関東クラシック出走組と、夏場に力をつけてきた上がり馬が激突。
さらには、南関東以外からの遠征馬を迎える華やかな3歳重賞を過去10年のレースから分析してみよう。
▼データ分析のポイント
・「1番人気馬」は3着内率100.0%
・「3枠」と「4枠」で2着9回!
・「JDD最先着馬」は3着内率88.9%
年 | 優勝馬 | 所属 | 種牡馬 | 人気 |
---|---|---|---|---|
2019年 | リンノレジェンド | 北海道 | トビーズコーナー | 2人気 |
2018年 | クロスケ | 大井 | キャプテントゥーレ | 2人気 |
2017年 | ブラウンレガート | 大井 | ディープスカイ | 1人気 |
2016年 | ミスミランダー | 船橋 | アッミラーレ | 1人気 |
2015年 | ブラックレッグ | 大井 | タイキシャトル | 5人気 |
2014年 | スマイルピース | 大井 | プリサイスエンド | 1人気 |
2013年 | トラバージョ | 船橋 | ワイルドラッシュ | 1人気 |
2012年 | アスカリーブル | 船橋 | ブラックタキシード | 1人気 |
2011年 | オオエライジン | 兵庫 | キングヘイロー | 1人気 |
2010年 | ツルオカオウジ | 大井 | メイセイオペラ | 1人気 |
黒潮盃にはバラエティに富んだメンバーが参戦してくる。
南関東での実績馬はもとより、牝馬や連勝中の上がり馬、さらには南関以外の所属馬にもチャンスありだ。
岡部騎手・笹川騎手・的場騎手!
年 | 1着 | 2着 | 3着 |
---|---|---|---|
2019年 | 岡部 誠 | 笹川 翼 | 本橋 孝太 |
2018年 | 笹川 翼 | 的場 文男 | 森 泰斗 |
2017年 | 的場 文男 | 岡部 誠 | 柏木 健宏 |
2016年 | 森 泰斗 | 大畑 雅章 | 本橋 孝太 |
2015年 | 矢野 貴之 | 本橋 孝太 | 的場 文男 |
2014年 | 楢崎 功祐 | 御神本 訓史 | 本橋 孝太 |
2013年 | 石崎 駿 | 坂井 英光 | 山田 信大 |
2012年 | 今野 忠成 | 左海 誠二 | 鮫島 克也 |
2011年 | 木村 健 | 左海 誠二 | 的場 文男 |
2010年 | 町田 直希 | 真島 大輔 | 戸崎 圭太 |
優勝馬と同様、優勝騎手も千差万別。
過去10年で同じ騎手が複数回優勝したことはなく、所属競馬場も様々だ。
直近2年の傾向は…前年の優勝騎手が2着に好走していること。
2017年に優勝した「的場文男騎手」は2018年2着、2018年に優勝した「笹川翼騎手」は2019年に2着している。
また、2019年優勝「岡部誠騎手」は2017年の2着ジョッキーなので、直近3年はこの3名が順番に連対していることになる。
大井&船橋所属馬が好成績!遠征馬も見逃せない!
所属 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
浦和 | 0 | 1 | 1 | 8 | 0.0% | 10.0% |
船橋 | 3 | 6 | 5 | 24 | 7.9% | 23.7% |
大井 | 5 | 2 | 3 | 56 | 7.6% | 10.6% |
川崎 | 0 | 0 | 0 | 13 | 0.0% | 0.0% |
南関以外 | 2 | 1 | 1 | 26 | 6.7% | 10.0% |
「大井所属馬」と「船橋所属馬」が2強を形成。
勝ち星数では「大井所属馬」の5勝が最も多く、連対率では「船橋所属馬」の23.7%が群を抜いている。
そして、注目は「南関以外」から遠征してくる馬たち。
昨年は北海道所属のリンノレジェンドが完勝したほか、過去10年で2勝、2着1回、3着1回の成績を残している。
各地のダービー馬が参戦することも多く、“南関ドリーム”を手にするチャンスは十二分にあると言えそうだ。
1番人気は石より堅い!?
人気別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1人気 | 7 | 2 | 1 | 0 | 70.0% | 90.0% |
2人気 | 2 | 1 | 1 | 6 | 20.0% | 30.0% |
3人気 | 0 | 1 | 1 | 8 | 0.0% | 10.0% |
4人気 | 0 | 1 | 2 | 7 | 0.0% | 10.0% |
5人気 | 1 | 0 | 1 | 8 | 10.0% | 10.0% |
6人気以下 | 0 | 5 | 4 | 98 | 0.0% | 4.7% |
データ上では「1番人気馬」が“堅軸”。
過去10年で7勝、2着2回、3着1回ということは…3着内率はなんとなんと100.0%だ!
一方、「2番人気馬」は2018年、2019年と連覇中。
過去10年の成績はそれほど良い数字ではないが、信頼度は上昇中と言えるだろう。
ちなみに、2017年以前に「2番人気馬」が勝利したケースは、2004年キョウエイプライドまで遡ることになる。
また、「6番人気以下」も2着5回、3着4回と軽視は禁物。
優勝馬こそ出ていないものの、穴をあけるシーンが目立っている。
馬複&三連単は高配当!
年 | 単勝(円) | 馬複(円) | 三連単(円) |
---|---|---|---|
2019年 | 590 | 940 | 10,720 |
2018年 | 380 | 300 | 7,300 |
2017年 | 180 | 2,030 | 21,630 |
2016年 | 230 | 1,030 | 36,480 |
2015年 | 900 | 5,710 | 64,500 |
2014年 | 240 | 320 | 1,990 |
2013年 | 280 | 2,880 | 44,170 |
2012年 | 220 | 4,820 | 82,810 |
2011年 | 200 | 3,790 | 36,960 |
2010年 | 340 | 1,120 | 8,480 |
平均 | 356 | 2,294 | 31,504 |
1番人気が過去10年で7勝を挙げていることから、「単勝平均配当」は「356円」と堅い。
ただし、1番人気が勝利した過去7回(2010年~2014年・2016年・2017年)のうち、単勝1倍台での決着は2017年のみだ。
実績馬、上がり馬など、様々な要素が入り混じる“夏の3歳重賞”を具現した配当とも言えそうだ。
一方、「馬複」、「三連単」は高配当となる傾向にある。
「人気別成績」でも示したように、人気薄もマークする必要はありそうだ。
2着が特徴あり
枠番 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 3 | 0 | 2 | 14 | 15.8% | 15.8% |
2枠 | 2 | 0 | 0 | 18 | 10.0% | 10.0% |
3枠 | 0 | 4 | 0 | 16 | 0.0% | 20.0% |
4枠 | 0 | 5 | 1 | 12 | 0.0% | 27.8% |
5枠 | 2 | 0 | 2 | 16 | 10.0% | 10.0% |
6枠 | 2 | 0 | 3 | 15 | 10.0% | 10.0% |
7枠 | 1 | 0 | 1 | 18 | 5.0% | 5.0% |
8枠 | 0 | 1 | 1 | 18 | 0.0% | 5.0% |
「3枠」と「4枠」が特徴的。
この2つの枠は優勝経験こそないものの、2着となると「3枠」が4回、「4枠」が5回もある。
現在、8年連続でどちらかの枠が2着しているので、今年も見逃せない枠番となりそうだ。
関東オークス上位馬に注目!
性別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
牡馬 | 8 | 10 | 6 | 110 | 6.0% | 13.4% |
牝馬 | 2 | 0 | 4 | 17 | 8.7% | 8.7% |
セン馬 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | - |
「牡馬」が8勝、2着10回と強さを見せている。
一方、「牝馬」は2勝を挙げているが、勝ち馬にははっきりとした傾向が出ている。
それは…南関東牝馬クラシック第3戦「関東オークス(Jpn2)」の“連対馬”ということだ。
2012年アスカリーブル(アクアリーブルの母)は関東オークス優勝、2016年ミスミランダーは関東オークスで2着に好走している。
さらに、2010年3着のハーミアは関東オークス2着、2018年3着のミスマンマミーアは同4着。
実力ある牝馬にはぜひとも注目したい。
2020年関東オークスの結果
JDD最先着馬を狙え!?
JDD着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
JDD1着 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | - |
JDD2着 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | - |
JDD3着 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | - |
JDD4着以下 | 3 | 5 | 3 | 13 | 12.5% | 33.3% |
南関東クラシックに出走していた各馬の成績はどうだろう。
まずは、南関東クラシック第3戦「ジャパンダートダービー(Jpn1)」に出走していた各馬の成績。
「JDD1~3着馬」は黒潮盃に出走していないものの、「JDD4着以下」の馬は3勝、2着5回、3着3回。
その中でも、特に好成績を挙げているのが、以下に示す「黒潮盃に出走するメンバーでのJDD最先着馬」だ。
1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
JDD最先着 | 2 | 5 | 1 | 1 | 22.2% | 77.8% |
「JDD出走馬」は過去10年で9回黒潮盃に出走しているが、“JDD最先着馬”に限定すると2勝、2着5回、3着1回、4着1回。
連対率77.8%、さらには3着内率88.9%と驚異的な数字を残している。
「JDD」は南関東クラシックの上位馬やJRAのトップクラスなどが出走してくるハイレベルなレース。
それら強敵に揉まれた経験を力に変えていると言えそうだ。
2020年ジャパンダートダービーの結果
東京ダービー出走組は要注目!
東京D着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
東京D1着 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | - |
東京D2着 | 1 | 1 | 1 | 1 | 25.0% | 50.0% |
東京D3着 | 2 | 0 | 0 | 0 | 100.0% | 100.0% |
東京D4着以下 | 0 | 6 | 2 | 32 | 0.0% | 15.0% |
南関東クラシック第2戦「東京ダービー(S1)」出走組の成績。
「東京ダービー馬」の出走はないものの、「東京ダービー2着馬」は4頭が出走して、1勝、2着1回、3着1回(3着内率75.0%)。
2018年2着のクリスタルシルバーは、「東京ダービー2着」 ⇒ 「JDD4着(最先着)」と、データ的には最高のローテーションだった。
さらに、「東京ダービー3着馬」は2頭が出走して勝率100.0%!
該当の2頭は、ともに「東京ダービー3着」 ⇒ 「JDD7着」とステップを踏んできている。
さらにさらに、「東京ダービー」で4着以下に敗れた馬たちの活躍も目立ち、過去10年で2着6回、3着2回。
着順に関係なく、東京ダービーに出走していた馬たちからは目が離せないようだ。
2020年東京ダービーの結果
羽田盃組は苦戦…
羽田盃着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
羽田盃1着 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | - |
羽田盃2着 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0.0% | 100.0% |
羽田盃3着 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0.0% | 0.0% |
羽田盃4着以下 | 2 | 4 | 2 | 29 | 5.4% | 16.2% |
最後に、南関東クラシック第1戦「羽田盃(S1)」出走組の成績。
意外なことに、「羽田盃1~3着馬」の出走はのべ4頭と少なく、好走例も2着が1回あるのみ。
となると、注目は「羽田盃」で4着以下に敗れた馬たち。
該当馬は過去10年で37頭が出走し、2勝、2着4回、3着2回。
優勝した2頭、スマイルピースとクロスケの共通点は、「羽田盃4着以下」 ⇒ 「東京ダービー好走」 ⇒ 「黒潮盃優勝」。
厳しいクラシック戦線をタフに戦い抜いた馬が結果を残している傾向にあるようだ。
2020年羽田盃の結果
夏は勢いが大切!
前走着順 | 1着 | 2着 | 3着 |
---|---|---|---|
前走1着 | 4 | 1 | 2 |
前走2着 | 2 | 0 | 3 |
前走3着 | 1 | 1 | 0 |
前走4着以下 | 3 | 8 | 5 |
過去10年の「1~3着馬」の「前走成績」はご覧の通り。
※2011年黒潮盃優勝オオエライジンは「前走1着に含む」(前走除外、前々走1着)
優勝馬10頭中、4頭が「前走1着馬」、うち2頭は「自己条件(重賞以外)」を勝ち上がってきている。
また、「前走2着馬」も2勝を挙げているように、前走で“連対”した馬には注目したい。
ちなみに、「前走1着馬」、「同2着馬」で黒潮盃を制した計6頭は、全て“2走前も連対”している。
真夏の重賞だけに、近況好調な馬は見逃せないといったところだろう。
一方、「前走4着以下」から優勝した馬は3頭。
この3頭の“前走”は全て「ジャパンダートダービー」だった。
今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は8月26日(水)に川崎競馬場で行われる「スパーキングサマーカップ(S3)」です!
南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
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(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
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