~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2020年5月20日(水) 
サラ系4歳以上 大井2,000m
大井記念(S1)

レース紹介

伝統の中距離重賞「大井記念(S1)」
南関東の有力馬が一堂に会す伝統の一戦。
1,2着馬に優先出走権が付与される“帝王賞トライアル”としての役割も担っている重賞だ。

なお、大井記念は2014年から距離が2,000m(※)に変更されたため、一部の分析は2014年以降のデータとする。
※第1~17回は2,400m、第18~22回は2,600m、第23~39回は2,500m、第40~58回は2,600m、第59回以降(2014年)は2,000m

▼データ分析のポイント
・南関東を代表する名馬が活躍
・ブリリアントカップ組が好成績
・金盃組は苦戦する傾向

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2019年 モジアナフレイバー 大井 バトルプラン 4人気
2018年 リッカルド 船橋 フサイチリシャール 1人気
2017年 ウマノジョー 大井 ウイングアロー 6人気
2016年 ケイアイレオーネ 大井 Henny Hughes 1人気
2015年 プレティオラス 大井 フィガロ 4人気
2014年 サミットストーン 船橋 ロージズインメイ 1人気
2013年 フォーティファイド 大井 フォーティナイナー 1人気
2012年 トーセンルーチェ 船橋 マリエンバード 1人気
2011年 マズルブラスト 船橋 ホワイトマズル 7人気
2010年 セレン 船橋 マーベラスサンデー 1人気

南関東を代表する中長距離馬が優勝している。
距離変更となった2014年以降、代表的な馬を挙げてみると…

▼サミットストーン:NARグランプリ2014・年度代表馬
▼プレティオラス:2012年東京ダービー馬
▼ケイアイレオーネ:重賞6勝(ダートグレード競走2勝)
▼リッカルド:重賞5勝(ダートグレード競走1勝※)
※2020.5.5現在で現役

南関東史に残る“名馬”が歴代優勝馬に名を連ねているのが分かるだろう。
2018年からは「S1競走」として実施されていることもあり、今まで以上にハイレベルな争いが期待できそうだ。

ちなみに、2010年の大井記念覇者セレンは、今年の南関クラシック戦線を賑わしているブラヴールの父にあたる。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

混戦模様

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2019年 繁田 健一 左海 誠二 森 泰斗
2018年 矢野 貴之 笹川 翼 森 泰斗
2017年 山本 聡哉 繁田 健一 的場 文男
2016年 的場 文男 森 泰斗 吉原 寛人
2015年 本橋 孝太 吉原 寛人 石崎 駿
2014年 石崎 駿 坂井 英光 川島 正太郎
2013年 御神本 訓史 達城 龍次 今野 忠成
2012年 張田 京 町田 直希 和田 譲治
2011年 戸崎 圭太 石崎 駿 御神本 訓史
2010年 石崎 隆之 的場 文男 早田 秀治

過去10年、複数回優勝している騎手は「0」という激戦の重賞。
直近3年では、「繁田健一騎手」の1勝、2着1回、「森泰斗騎手」の3着2回が目立つところだ。

1番人気が強い!

【人気別成績(過去6年)】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 3 0 2 1 50.0% 50.0%
2人気 0 1 1 4 0.0% 16.7%
3人気 0 0 1 5 0.0% 0.0%
4人気 2 0 1 3 33.3% 33.3%
5人気 0 2 0 4 0.0% 33.3%
6人気以下 1 3 1 54 1.7% 6.8%

過去6年で「1番人気馬」は3勝、3着2回。
実力を評価された馬が順当に結果を残している形だ。

「2番人気馬」、「3番人気馬」は優勝歴がなく苦戦気味。
一方、「4番人気以下」がのべ3勝、2着5回、3着2回と奮起する傾向にある。

上位人気馬の取り捨てがカギ!?

【配当傾向(過去6年)】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2019年 850 1,710 14,000
2018年 170 5,910 30,900
2017年 1,830 14,020 198,100
2016年 250 2,260 15,310
2015年 1,170 7,410 414,980
2014年 120 2,090 38,740
平均 732 5,567 118,672

過去6年で1番人気馬が馬券に絡まなかったのは2015年の1回。
その年は各賭式で軒並み高配当を提供しているが、その他の年も堅く収まっているかといえばそうでもない。

2014年、2016年、2018年は1番人気馬が勝利したにもかかわらず、「馬複」は20倍以上、「三連単」も万馬券。
2017年と2019年は「1番人気馬」が3着となり高配当となっている。

前項の「人気別成績」の通り、2番人気、3番人気馬の取り捨てが配当のカギを握っているようだ。

近年は浦和所属馬が活躍!

【所属競馬場別の成績(過去6年)】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 0 3 1 7 0.0% 27.3%
船橋 2 1 3 24 6.7% 10.0%
大井 4 2 2 37 8.9% 13.3%
川崎 0 0 0 3 0.0% 0.0%

地元の「大井所属馬」と「船橋所属馬」の一騎打ち。
「大井所属馬」は4勝、2着2回、3着2回、「船橋所属馬」は2勝、2着1回、3着3回。

ただし、近年は「浦和所属馬」の活躍も目立っており、直近3年だけで2着2回、3着1回の成績を残している。

枠番の有利不利はない!?

【枠番別の成績(過去6年)】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 1 0 1 8 10.0% 10.0%
2枠 0 1 0 10 0.0% 9.1%
3枠 2 0 1 8 18.2% 18.2%
4枠 2 1 0 8 18.2% 27.3%
5枠 0 1 1 9 0.0% 9.1%
6枠 0 0 0 12 0.0% 0.0%
7枠 0 2 1 8 0.0% 18.2%
8枠 1 1 2 8 8.3% 16.7%

内枠~外枠まで万遍なく馬券に絡んでいる。
唯一、「6枠」のみ3着内の経験がないものの、「枠番」による偏りは少ないと言えるだろう。

【牡馬牝馬別の成績(過去6年)】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 5 5 5 58 6.8% 13.7%
牝馬 0 0 0 3 0.0% 0.0%
セン馬 1 1 1 10 7.7% 15.4%

過去5年で「牡馬」が5勝、2着5回、3着5回。
「セン馬」が1勝、2着1回、3着1回なので、“牡馬”がパーフェクトだ。

6歳馬が好成績!

【年齢別の成績(過去6年)】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
4歳 2 0 2 8 16.7% 16.7%
5歳 0 1 0 12 0.0% 7.7%
6歳 3 4 1 11 15.8% 36.8%
7歳以上 1 1 3 40 2.2% 4.4%

6歳馬が強い!
2014年~2016年は「6歳馬」によるワンツー決着となるなど、過去6年で3勝、2着4回、3着1回と抜群の成績を誇る。

また、「4歳馬」の活躍も見逃せない。
昨年はモジアナフレイバーが3馬身半差で快勝しているように、伸び盛りの若馬には注目したいところだろう。

最重要トライアル!

【ブリリアントカップ(BC)の着順別の成績(過去6年)】

BC着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
BC1着 3 0 0 2 60.0% 60.0%
BC2着 0 0 1 4 0.0% 0.0%
BC3着 1 0 0 3 25.0% 25.0%
BC4着以下 1 2 0 20 4.3% 13.0%

※2017年までは準重賞

大井記念トライアル「ブリリアントカップ(S3)」。
2018年までは「2,000m」で争われていたが、2019年からは「1,800m」で行われている。

過去6回で5頭の大井記念覇者を輩出している「ブリリアントカップ」出走組。
うち、2014年サミットストーン、2016年ケイアイレオーネ、2018年リッカルドの3頭は「ブリリアントカップ」と「大井記念」を連勝している。

その他の2頭は、2015年プレティオラスが「ブリリアントカップ」3着、2017年ウマノジョーは同5着から大井記念を制覇。
昨年こそ大井記念優勝馬を輩出できなかったが、「ブリリアントカップ」2着のタービランスが、大井記念でも3着に好走している。

春シーズンは古馬の中距離重賞がブリリアントカップしかないため、必然的にレベルの高いレースとなっているのだろう。

2020年ブリリアントカップの結果

金盃覇者の成績は奮わず…

【金盃の着順別の成績(過去6年)】

金盃着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
金盃1着 0 0 0 5 0.0% 0.0%
金盃2着 1 0 1 3 20.0% 20.0%
金盃3着 0 0 0 2 0.0% 0.0%
金盃4着以下 1 1 0 21 4.3% 8.7%

同年2月に大井2,600mで行われる「金盃(S2)」(※)。
過去6年の優勝馬のうち、5頭が大井記念に出走しているが、3着以内に好走している馬が1頭もいないのは気になるところだ。

「金盃出走組」に広げてみると、のべ35頭が大井記念に出走して2勝、2着1回、3着1回。
データ傾向からすると、大井2,600mと2,000mでは、求められる能力が違うということだろう。

※2014年の金盃は2,000mで実施

2020年金盃の結果

報知グランプリカップ(GPC)の上位馬は!?

【報知GPCの着順別の成績(過去6年)】

報知GPC着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
報知GPC1着 1 0 1 0 50.0% 50.0%
報知GPC2着 1 0 0 4 20.0% 20.0%
報知GPC3着 1 0 0 2 33.3% 33.3%
報知GPC4着以下 0 1 0 10 0.0% 9.1%

「報知グランプリカップ(S3)」は同年2月に船橋1,800mで行われる重賞。
過去6年では「報知グランプリカップ」の優勝馬2頭、2着馬5頭、3着馬3頭が大井記念に出走している。

上記の該当馬で大井記念を勝っているのは、2014年サミットストーン(2着※)、2016年ケイアイレオーネ(3着※)、2018年リッカルド(1着※)。
この3頭の共通点は「報知グランプリカップ好走」⇒「ブリリアントカップ優勝」⇒「大井記念優勝」だ。
※()内は同年の「報知グランプリカップ」での成績

昨年はタービランスがこの傾向に近く、「報知グランプリカップ優勝」⇒「ブリリアントカップ2着」⇒「大井記念3着」となっている。

2020年報知グランプリカップの結果

今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は南関東のダービー!6月3日(水)に大井競馬場で行われる「東京ダービー(S1)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
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(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
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