~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2020年10月21日(水) 
サラ系3歳以上 浦和1,900m
埼玉新聞栄冠賞(S3)

レース紹介

浦和記念を占う「埼玉新聞栄冠賞(S3)」!
浦和1,900mを舞台に行われる中距離重賞。
1着馬には「浦和記念(Jpn2)」への優先出走権が付与される重要な一戦だ。

▼データ分析のポイント
・船橋ジョッキーが凄い
・人気上位馬が順当に
・4角先頭が必勝パターン

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2019年 ディアデルレイ 船橋 キングカメハメハ 2人気
2018年 トーセンデューク 浦和 ディープインパクト 2人気
2017年 カンムル 浦和 サマーバード 2人気
2016年 タイムズアロー 船橋 タイムパラドックス 2人気
2015年 カキツバタロイヤル 船橋 ロイヤルタッチ 3人気
2014年 マイネエレーナ 浦和 ロージズインメイ 3人気
2013年 ガンマーバースト 船橋 スペシャルウィーク 2人気
2012年 トーセンアレス 浦和 アドマイヤドン 1人気
2011年 ボランタス 川崎 ティンバーカントリー 2人気
2010年 ドリームトレジャー 船橋 コマンダーインチーフ 6人気

2018年トーセンデューク、2019年ディアデルレイと2年連続して重賞未勝利馬が勝利している。
この2頭はJRAのオープンクラスにまで出世した馬で、第2の競走馬生活でも大成功したと言えそうだ。

なお、2012年トーセンアレス、2013年ガンマーバーストも上記のパターンに該当する。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

船橋ジョッキーズ!

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2019年 本田 正重 森 泰斗 石崎 駿
2018年 森 泰斗 本橋 孝太 高松 亮
2017年 左海 誠二 岡部 誠 繁田 健一
2016年 西村 栄喜 森 泰斗 吉原 寛人
2015年 中野 省吾 本田 正重 真島 大輔
2014年 御神本 訓史 高橋 利幸 森 泰斗
2013年 森 泰斗 石崎 駿 石崎 隆之
2012年 張田 京 高橋 利幸 水野 貴史
2011年 山崎 誠士 石崎 駿 川島 正太郎
2010年 本多 正賢 御神本 訓史 戸崎 圭太

昨年も1~3着を独占した「船橋ジョッキーズ」が過去10年で8勝、2着8回、3着4回と大活躍。
近年はメモリアルVも重なっていて、2015年は「中野省吾騎手」が重賞初勝利。
2016年の「西村栄喜騎手」は荒尾競馬から移籍後、南関東での初タイトルが埼玉新聞栄冠賞だった。

地元の「浦和所属騎手」は苦戦気味で、好走した騎手は、2012年3着「水野貴史現調教師」、2017年3着「繁田健一騎手」の2名。
優勝騎手に至っては過去29回の歴史の中で、2001年の「繁田健一騎手(ロイヤルエンデバー)」しかいないだけに、今年こそは奮起を期待したい。

「船橋」vs「浦和」

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 4 1 1 28 11.8% 14.7%
船橋 5 7 7 24 11.6% 27.9%
大井 0 1 1 12 0.0% 7.1%
川崎 1 1 1 15 5.6% 11.1%

ジョッキーが船橋なら馬も船橋!
「船橋所属馬」は過去10年で5勝、2着7回、3着7回の成績で、3着内率は44.2%にまでなる。

しかしながら、勝利数では地元の「浦和所属馬」も負けてない。
過去10年では4勝を挙げており、そのいずれもが南関東リーディングの「小久保厩舎」によるものだ。

今年も南関東リーディングを独走する「小久保厩舎」。
ちなみに、2008年にクレイアートビュンで制した埼玉新聞栄冠賞が厩舎初タイトルだった。

2020年南関東リーディングトレーナーはこちら

2番人気が4連覇中!

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 1 4 2 3 10.0% 50.0%
2人気 6 0 1 3 60.0% 60.0%
3人気 2 3 0 5 20.0% 50.0%
4人気 0 0 3 7 0.0% 0.0%
5人気 0 1 2 7 0.0% 10.0%
6人気以下 1 2 2 54 1.7% 5.1%

人気上位馬が順当に結果を出している傾向。
とりわけ「2番人気馬」は過去10年で6勝を挙げており、目下のところ“4連覇中”と抜群の成績だ。

また、「1番人気馬」は1勝、2着4回、「3番人気馬」は2勝、2着3回。
上位3番人気以内の馬で9勝、2着7回を占めていることになる。

配当も低めの傾向

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2019年 600 250 5,490
2018年 560 610 8,390
2017年 390 3,360 15,480
2016年 340 600 7,000
2015年 480 3,280 19,450
2014年 1,130 4,740 47,110
2013年 360 970 8,430
2012年 130 330 2,830
2011年 370 240 23,820
2010年 2,410 6,300 143,220
平均 677 2,068 28,122

上位人気馬が順当に結果を出している重賞。
「馬複」は高配当となるケースも少なくなかったが、近年は各賭式で落ち着いた配当が多いようだ。

枠の差は無い!

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 1 2 1 6 10.0% 30.0%
2枠 0 0 0 10 0.0% 0.0%
3枠 2 0 2 6 20.0% 20.0%
4枠 2 1 0 7 20.0% 30.0%
5枠 0 1 3 6 0.0% 10.0%
6枠 1 3 1 14 5.3% 21.1%
7枠 2 1 1 16 10.0% 15.0%
8枠 2 2 2 14 10.0% 20.0%

フルゲート11頭で行われる「浦和1,900m」。
向こう正面入り口からスタートし、1周半を走るコースだが、年間でも数えるほどしか行われていない貴重な条件だ。
※2019年の1,900m戦は埼玉新聞栄冠賞のみ

過去10年の成績を見ると、「2枠」と「5枠」以外は全て優勝実績がある。
また、勝率、連対率も同様に、「2枠」と「5枠」以外はほぼ互角の数字と言ってもいいだろう。

小回りコースの中距離戦となると「内枠有利(※)」のイメージはあるが、データ的には「内/外」の差はそれほど出ていない。

※「1~4枠」を内枠、「5~8枠」を外枠とする

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 9 10 10 71 9.0% 19.0%
牝馬 1 0 0 2 33.3% 33.3%
セン馬 0 0 0 6 0.0% 0.0%

「牝馬」は過去10年で3頭が出走。
頭数こそ少ないものの、2014年にはマイネエレーナが鮮やかな逃走劇を演じている。

世代間の差は無い!

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3歳 1 1 0 4 16.7% 33.3%
4歳 0 1 1 6 0.0% 12.5%
5歳 2 2 2 12 11.1% 22.2%
6歳 2 2 3 12 10.5% 21.1%
7歳以上 5 4 4 45 8.6% 15.5%

年齢による減量がないガチンコ勝負の中、4歳を除く各世代がほぼ互角の争いを演じている。

その中で、経験を重ねながら勝利を手にした「カキツバタロイヤル」に注目したい。
カキツバタロイヤルは2011年~2015年まで、5年連続で埼玉新聞栄冠賞に出走。
初挑戦の5歳時から2着⇒2着⇒3着⇒2着、そして9歳で迎えた2015年に見事、勝利を手にしている。
この時期はフレッシュな3歳馬や充実期を迎えた4、5歳馬が参戦してくるが、自身の経験値をフルに生かした結果といえるだろう。

斤量58kgの馬が大勢を占める!

【斤量別の成績】

斤量 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
58.0kg 8 10 8 55 9.9% 22.2%
56.0kg 0 0 2 22 0.0% 0.0%
54.0kg以下 2 0 0 2 50.0% 50.0%

埼玉新聞栄冠賞は、「A1級58kg」「A2級56kg」「B級以下54kg」の負担重量が課され、牝馬は「2kg減量」される。
各レースにより「負担重量」の取り決めは様々だが、本競走の特徴は“3歳馬の減量がない”ということだろう。

過去10年で最も勝利数が多いのは「斤量58kg」を背負ったA1級の馬で、8勝、2着10回、3着8回。
格上挑戦馬には厳しい結果となっている。

3歳馬に関しては、前項の「年齢別の成績」で示した通り、過去10年で1勝、2着1回。
優勝は2017年のカンムル(58kg)、2着は2018年のヤマノファイト(58kg)だ。

上位馬の信頼度は高い!

【東京記念の着順別の成績】

東京記念着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
東京記念1着 0 0 0 1 0.0% 0.0%
東京記念2着 0 2 0 0 0.0% 100.0%
東京記念3着 2 1 0 0 66.7% 100.0%
東京記念4着以下 0 3 2 11 0.0% 18.8%

埼玉新聞栄冠賞の約1か月前に行われる「東京記念(S1)」。
大井2,400mで争われる重賞だが、埼玉新聞栄冠賞に転戦してくる馬は多い。

東京記念3着以内の馬は過去10年で6頭が参戦し、2勝、2着3回。
東京記念優勝馬こそ4着に敗れているが、東京記念2、3着馬は連対率100.0%だ。

さらに、東京記念で4着以下に敗れた馬は2着3回、3着2回。
埼玉新聞栄冠賞優勝馬こそ輩出できていないが、連対率18.8%、3着内率31.3%は悪くない数字ではないだろうか。

2020年東京記念の結果

4角先頭の馬が6勝!

【1~3着馬の4コーナー通過順】

1着 2着 3着
1番手 6 0 2
2~5番手 4 10 6
6~11番手 0 0 2

浦和競馬場は1周1,200mの小回りコース。
埼玉新聞栄冠賞に関してはコーナーを6回通過するが、こちらのデータは「最終4コーナーの通過順」となる。

上表を見ると明らかだが、優勝馬は4コーナーで「先頭」ないし「2~5番手」の馬に限られる。
さらに、2着馬、3着馬も傾向は同じだが、過去10回全てで2着になっている「2~5番手」には要注目だろう。

本データは最終4コーナーでの位置取りなので(道中ではない)、一概に「逃げ馬有利」とは言えないものの、
早め早めに動ける馬が有利となる傾向にあるようだ。


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は10月28日(水)に船橋競馬場で行われる2歳重賞「平和賞(S3)」です!

南関データ分析とは

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(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
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