~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2020年9月9日(水) 
サラ系3歳以上 大井2,400m
東京記念(S1)

レース紹介

ステイヤーの血が騒ぐ「東京記念(S1)」
大井2,400mで争われる伝統の一戦。
長距離が得意なステイヤーをはじめ、秋のビッグレースを見据える有力馬が参戦してくる。

▼データ分析のポイント
・石崎駿騎手&吉原寛人騎手に注目
・大井所属馬が8勝
・リピーターが活躍

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2019年 ストライクイーグル 大井 キンシャサノキセキ 3人気
2018年 シュテルングランツ 浦和 ステイゴールド 2人気
2017年 サブノクロヒョウ 大井 ロージズインメイ 12人気
2016年 ユーロビート 大井 スズカマンボ 1人気
2015年 プレティオラス 大井 フィガロ 3人気
2014年 ユーロビート 大井 スズカマンボ 2人気
2013年 プレティオラス 大井 フィガロ 3人気
2012年 スマートインパルス 大井 スパイキュール 3人気
2011年 テラザクラウド 大井 ゴールドアリュール 3人気
2010年 セレン 船橋 マーベラスサンデー 1人気

リピーターの活躍が目立つ重賞。
同一馬による複数回の優勝も多く、2014年&2016年はユーロビート、2013年&2015年はプレティオラスが優勝。

さらに、2、3着馬もリピーターが活躍する傾向にあるが、詳細は後述の「東京記念の1着~3着馬」にてご紹介しよう。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

石崎駿騎手&吉原寛人騎手に注目!

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2019年 吉原 寛人 矢野 貴之 真島 大輔
2018年 的場 文男 大畑 雅章 吉原 寛人
2017年 和田 譲治 大畑 雅章 石崎 駿
2016年 吉原 寛人 石崎 駿 的場 文男
2015年 本橋 孝太 森 泰斗 中野 省吾
2014年 真島 大輔 石崎 駿 達城 龍次
2013年 本橋 孝太 石崎 駿 坂井 英光
2012年 御神本 訓史 石崎 駿 石崎 隆之
2011年 今野 忠成 戸崎 圭太 山崎 誠士
2010年 石崎 駿 佐藤 裕太 本多 正賢

長距離戦は騎手の捌きにも注目!
過去10年で活躍が顕著なのは「石崎駿騎手」で、1勝、2着4回、3着1回と抜群の成績を残している。

近年の活躍が著しい「吉原寛人騎手(金沢)」は、過去4年で2勝、3着1回。
南関東でもお馴染みの名手だが、今年も騎乗する機会があれば注目だろう。

大井所属馬が8勝!大井&船橋で16連対!

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 1 1 0 11 7.7% 15.4%
船橋 1 6 4 27 2.6% 18.4%
大井 8 1 4 52 12.3% 13.8%
川崎 0 0 2 12 0.0% 0.0%
南関以外 0 2 0 9 0.0% 18.2%

「大井所属馬」と「船橋所属馬」が過去10年で16連対!

地元の「大井所属馬」は過去10年で8勝、2着1回。
2011年から2017年まで7連覇を達成するなど、地の利を存分に生かしている形だ。

対する「船橋所属馬」は1勝、2着6回。
近年はやや成績を落とす傾向にあり、直近5年に限定すると2着が1回あるのみ。

また、東京記念は「全国交流」となっており、全国からスタミナ自慢が参戦してくる。
過去10年では、2017年と2018年に愛知所属のカツゲキキトキトが2着したのみだが、今年も実力ある遠征馬には注目だろう。

人気馬がきっちりと!?

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 2 5 0 3 20.0% 70.0%
2人気 2 2 2 4 20.0% 40.0%
3人気 5 0 2 3 50.0% 50.0%
4人気 0 0 1 9 0.0% 0.0%
5人気 0 1 2 7 0.0% 10.0%
6人気以下 1 2 3 85 1.1% 3.3%

「1~3番人気馬」が9勝と、上位人気馬がしっかりと期待に応えている。

特徴的なのは「3番人気馬」の5勝と「1番人気馬」の2着5回。
昨年は傾向通りの決着となり、1着は「3番人気馬」、2着は「1番人気馬」だった。

比較的堅めの決着!?

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2019年 560 880 22,660
2018年 480 960 34,390
2017年 12,320 32,180 687,250
2016年 210 1,770 5,830
2015年 510 590 7,550
2014年 280 180 2,090
2013年 690 4,500 440,110
2012年 1,060 4,160 84,260
2011年 350 610 4,510
2010年 140 1,560 12,390
平均 1,660 4,739 130,104

3番人気以内の馬が9勝しているだけに、「単勝」は3ケタ配当が8回と堅めの決着。

「馬複」は3桁配当が5回、4桁配当が4回、万馬券が1回。
さらに、「三連単」は4桁配当が4回、万馬券が6回となっている。

上位人気馬が結果を出している重賞ではあるが、連勝式は高配当となるケースも少なくないようだ。

枠順による大きな偏りはない!

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 1 2 0 12 6.7% 20.0%
2枠 1 0 0 14 6.7% 6.7%
3枠 0 3 2 13 0.0% 16.7%
4枠 2 1 3 12 11.1% 16.7%
5枠 1 1 1 15 5.6% 11.1%
6枠 4 1 1 11 23.5% 29.4%
7枠 0 1 3 16 0.0% 5.0%
8枠 1 1 0 18 5.0% 10.0%

「6枠」が4勝と抜けているが、1~3着馬を全体的に見ると大きな偏りは見られない。

過去10年の東京記念はフルゲート16頭が4回(※)のみで、少頭数となることもしばしば。
2,400mの長丁場でもあり、枠番による有利/不利はそれほど大きくないのかもしれない。
※取消があった2017年を除く

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 8 9 9 101 6.3% 13.4%
牝馬 0 0 0 3 0.0% 0.0%
セン馬 2 1 1 7 18.2% 27.3%

タフな条件ということもあり、「牝馬」の出走は過去10年で3頭のみ。
「セン馬」の2勝、2着1回、3着1回はいずれもユーロビートだ。

経験に勝るものは無し!?

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3歳 0 0 0 4 0.0% 0.0%
4歳 3 2 2 12 15.8% 26.3%
5歳 3 1 0 19 13.0% 17.4%
6歳 2 2 3 23 6.7% 13.3%
7歳以上 2 5 5 53 3.1% 10.8%

2018年までは「6歳馬」がやや劣る成績だったものの、昨年は「6歳馬」が1着と3着。
これにより、世代間の差はグンと少なくなってきた。

勝率、連対率は「4歳馬」がNo.1の成績。
好走回数が多いのは「7歳以上馬」で2勝、2着5回、3着5回となる。

ここで「7歳以上馬」に焦点を当ててみよう。
過去10年の「7歳以上馬」の成績を見ると、2017年を除く全ての年で「必ず1頭以上」、3着内に好走している。

さらに、「7歳以上馬」を細分化してみると…
▽7歳:2勝、2着1回、3着3回
▽8歳:0勝、2着1回、3着0回
▽9歳:0勝、2着3回、3着2回

年齢の若い「7歳馬」の成績が最も良いが、9歳馬の頑張りにも注目したいところだ。

リピーターが活躍する東京記念!

【東京記念の1~3着馬】

1着 2着 3着
2019年 ストライクイーグル センチュリオン スギノグローアップ
2018年 シュテルングランツ カツゲキキトキト ユーロビート
2017年 サブノクロヒョウ カツゲキキトキト キングニミッツ
2016年 ユーロビート ストゥディウム ケイアイレオーネ
2015年 プレティオラス ユーロビート カキツバタロイヤル
2014年 ユーロビート サミットストーン ツルオカオウジ
2013年 プレティオラス スターシップ ウインペンタゴン
2012年 スマートインパルス スターシップ カキツバタロイヤル
2011年 テラザクラウド マズルブラスト ボランタス
2010年 セレン ルースリンド カキツバタロイヤル

東京記念の「1~3着馬」はご覧のとおり。
太字は複数回3着内に好走している馬だが、昨年を除く全ての年で該当馬が1頭以上いることになる。
2015年にいたっては「1~3着」全てが、過去に好走実績があるという結果に。

また、長期に渡って活躍する馬が多いのも特徴。
2018年3着のユーロビートは2014年&2016年に優勝し、2015年には2着がある。
さらに、2015年3着のカキツバタロイヤルは2010年&2012年にも3着、2011年2着マズルブラストは2006年に優勝し、2008年は2着。
息の長い活躍を見せるステイヤーには一目置く必要があるようだ。

前年の1,2着馬は信頼度が高い?

【前年の東京記念の着順別の成績】

前年着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
前年1着 0 2 0 3 0.0% 40.0%
前年2着 2 2 0 2 33.3% 66.7%
前年3着 0 0 0 1 0.0% 0.0%
前年4着以下 0 0 4 15 0.0% 0.0%

こちらは、「前年の東京記念」における着順別の成績を示している。
前項の「東京記念1~3着馬」にあるように、複数年にまたがっての活躍も目立つが、前年の東京記念好走馬も好成績を残している。

特に「前年の東京記念2着馬」の成績が良く、6頭が出走して2勝、2着2回。
一方で、「前年の東京記念1着馬」が3年連続で4着以下に敗れているのは気になるところだ。

2019年東京記念の結果

同条件のトライアル

【東京記念トライアル(東京記念TR)の着順別の成績】

東京記念TR着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
東京記念TR1着 1 0 0 1 50.0% 50.0%
東京記念TR2着 1 0 0 1 50.0% 50.0%
東京記念TR3着 0 0 1 1 0.0% 0.0%
東京記念TR4着以下 0 0 1 6 0.0% 0.0%

2018年から実施されているトライアル競走。

サンプル数こそ少ないが、2年連続で優勝馬と3着馬を輩出している。
東京記念と同じ「2,400m」で争われる一戦だけに、ぜひとも注目したいレースだ。

2020年東京記念トライアル競走の結果

大井記念上位馬は要チェック!

【大井記念の着順別の成績】

大井記念着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
大井記念1着 2 2 1 3 25.0% 50.0%
大井記念2着 0 2 0 2 0.0% 50.0%
大井記念3着 1 0 0 3 25.0% 25.0%
大井記念4着以下 0 2 4 31 0.0% 5.4%

同年5月に大井2,000mで行われる「大井記念(S1)」。
「帝王賞(Jpn1)」のステップレースの1つではあるが、例年、南関東の中長距離路線の有力馬が多く参戦している。

「大井記念」覇者は2010年~2017年まで8年連続で出走。
成績は2勝、2着2回、3着1回となっており、3着内に好走する確率は62.5%と高い信頼度を誇る。

大井記念は2010年~2013年が2,600m、2014年からは2,000mで施行(※)されている。
2014年以降の6年間を見てみると、「大井記念1~3着馬」はのべ9頭が参戦し、2勝、2着3回、3着1回。
こちらの3着内率も66.7%と上々の成績だ。

※本分析の対象期間のみ記載

2020年大井記念の結果

ダイオライト記念組は好成績!

【ダイオライト記念(D記念)の着順別の成績】

D記念着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
D記念1着 0 0 0 0 - -
D記念2着 0 0 0 1 0.0% 0.0%
D記念3着 1 1 0 2 25.0% 50.0%
D記念4着以下 2 2 0 11 13.3% 26.7%

同年3月に船橋2,400mで行われるダートグレード競走「ダイオライト記念(Jpn2)」。
南関東からはタイトルホルダーが参戦することも多く、東京記念にも出走してくるようであれば、当然注目度は高くなる。

同年の「ダイオライト記念」3着内の馬は5頭出走し、1勝、2着1回。
「ダイオライト記念」4着以下からは15頭が出走し、2勝、2着2回の成績を挙げている。

JRA勢相手に好走した馬はもちろんのこと、ダイオライト記念に挑戦した実力馬なら、
地方馬限定の東京記念では実力上位といったところだろう。

2020年ダイオライト記念の結果

金盃覇者は大不振…!?

【金盃の着順別の成績】

金盃着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
金盃1着 0 0 0 7 0.0% 0.0%
金盃2着 2 0 0 4 33.3% 33.3%
金盃3着 1 1 0 2 25.0% 50.0%
金盃4着以下 2 1 4 14 9.5% 14.3%

同年2月に大井2,600mで行われる長距離重賞「金盃(S2)」。
南関東では2,400m以上の重賞が「東京記念」、「金盃」、「ダイオライト記念」の3競走のみとなっていることから、
東京記念と同様、「金盃」にも長距離が得意な“ステイヤー”が出走してくる。

と、なると関係性は強いように思うが、「金盃」上位馬の成績は芳しくない。

過去10年の「金盃優勝馬」は7頭が参戦しているものの、東京記念で3着内に好走した馬は1頭もいない。
逆に「金盃」の2着馬が巻き返す傾向にあり、6頭中2頭が東京記念を制している。
ただし、「金盃」2着馬は、3年連続で馬券に絡んでいない点は気になるところだ。

金盃は2010年~2014年は2,000m、2015年からは2,600mで施行(※)されている。
2015年以降、「金盃」1、2着馬は7頭が参戦し、東京記念を制しているのは1頭(2016年ユーロビート)のみ。
「金盃2,600m」と「東京記念2,400m」の距離関係を考えると、そろそろデータの傾向が変わってきてもいいのだが…!?

※本分析の対象期間のみ記載

2020年金盃の結果


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は9月16日(水)に川崎競馬場で行われる「戸塚記念(S1)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!

(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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