2021年3月10日(水)　
サラ系4歳以上　大井1,400mフジノウェーブ記念(S3)

レース名は芦毛の名馬！「フジノウェーブ記念(S3)」！
地方馬初のJBCスプリント覇者フジノウェーブ号を冠した競走。
自身、4連覇した「東京スプリング盃」が2014年より「フジノウェーブ記念」として行われている。

▼データ分析のポイント
・地元の大井所属馬が好成績
・重い斤量でも実績馬が結果を残す
・距離延長のトライアル組より距離短縮組

【過去10年の優勝馬】

自身の名前がレース名となっている「フジノウェーブ」が2010年の第1回から4連覇を達成！
同一重賞4連覇(南関東)の記録は南関東史上初の快挙(※)だった。

フジノウェーブは笠松競馬場でデビューし、3歳秋から大井所属として南関東で活躍。
大井では「JBCスプリント(Jpn1)」など、重賞9勝を挙げており、8歳～11歳の時に「フジノウェーブ記念(旧東京スプリング盃)」を制している。

※他には、2012年～2015年の「船橋記念(S3)」を4連覇したナイキマドリードがいる

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら
フジノウェーブの生涯成績はこちら

どの騎手にもチャンスあり！

【騎手の傾向(敬称略)】

直近5年で3着内に好走している騎手は14名。
複数回好走している騎手は、1勝、3着1回の「矢野貴之騎手」しかいない。

昨年も2017年デビューの藤田凌騎手が南関東での初タイトルを獲得！
さらに、金沢所属の中島龍也騎手(2014年デビュー)が12番人気のマッチレスヒーローを2着に導いている。

大井所属馬が圧倒

【所属競馬場別の成績】

地元の「大井所属馬」が8勝、2着6回、3着6回。
フジノウェーブの3連覇(※)があるものの、2着、3着も「大井所属馬」が大勢を占めている。
※データ分析の対象期間中(2011年～2020年)のみ掲載(実際は2010年から4連覇)

伏兵の台頭も！？

【人気別成績】

「3番人気馬」が勝率40.0%、連対率60.0%。
次いで「1番人気馬」の勝率、連対率30.0%が続いている。

また、目立つところでは「6番人気以下」の1勝、2着6回、3着4回だろう。
昨年は1着から「6番人気」⇒「12番人気」⇒「11番人気」の順となり、三連単170万円オーバーのビッグ配当だった。

高配当を提供中！

【配当傾向】

「馬複」と「三連単」は高配当連発。
昨年の「馬複28,430円」「三連単1,729,830円」は飛び抜けているが、総じて配当は高めに推移している。

1枠の成績が特徴的！？

【枠番別の成績】

「大井1,400m」の重賞は「フジノウェーブ記念」のみ(※)。
2コーナーのポケットからスタートするコースで、外側の馬はややコースロスがあると言われるが…
※2歳重賞「ゴールドジュニア(S3)」は2021年から1,200m

過去10年、全てフルゲートの16頭立て。
ただし、取消/除外の馬も多く、16頭でスタートを切った回数は半分の5回しかない。

という、レース背景ではあるものの、連対率は内～外までほぼ互角の成績。
その中では「1枠」の2着5回が際立っているが、一方で勝利実績がないのも気になるところだろう。

2019年10月1日～2020年9月30日に行われた「大井1,400m」の傾向を見てみると…
「1枠」は「連対率」と「3着内率」が1位で、「勝率」は5位となっている。
フジノウェーブ記念と同様に「1枠」は勝ち切れない傾向にあるようだ。

【牡馬牝馬別の成績】

「牡馬」と「セン馬」が3着内を独占。
「牝馬」には厳しいレースとなっている。

年長馬が強い！

【年齢別の成績】

「7歳以上」の馬が7勝、2着6回、3着6回と好成績。
昨年は出走全16頭中、10頭が「7歳以上」だったが、上位3着内を独占する結果となっている。

実績馬の独壇場！

【斤量別の成績】

フジノウェーブ記念の斤量は以下の通り。
2018年までは「※」が“2歳戦を除いた全成績”だったので、2019年以降は加増条件が緩和されたことになる。

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A1級57kg A2級55kg B1級以下53kg 牝馬2kg減
※2020.2.24から2021.3.5までのダートグレード競走及びJRA重賞勝ち馬は2kg、南関重賞勝ち馬は1kg加増
(2歳･3歳限定競走の成績を除く)
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斤量「58kg以上」の馬、すなわち“A1級の重賞ウイナー”が9勝、2着4回、3着6回。
圧倒的な存在感で、格上挑戦馬、初タイトルを狙う馬達などを制している。

ちなみに、加増条件が変わった2019年以降を見てみると…
斤量「58kg以上」が1勝、3着1回、「57kg」が1勝、2着2回、3着1回となっている。

近年は大不振…

【船橋記念の着順別の成績】

船橋1,000mで行われる「船橋記念(S3)」。
1,2着馬にはフジノウェーブ記念への優先出走権が付与されるトライアルレースだ。

「船橋記念」出走組はのべ25頭が参戦して1勝、2着2回。
唯一の優勝馬はフジノウェーブとなるので、船橋記念敗戦から巻き返したことになる。

直近5年に限ると「船橋記念」出走組は大不振。
該当馬は「船橋記念1～5着馬」8頭を含め、合計9頭が出走しているが、フジノウェーブ記念での最高着順は「8着」となっている。

2021年船橋記念の結果

こちらも苦戦中…

【ウィンタースプリント(ウィンターS)の着順別の成績】

大井1,200mで行われる「ウィンタースプリント(準重賞)」。
本競走もフジノウェーブ記念のトライアルレースとなっており、1,2着馬に優先出走権が付与されている。

「ウィンタースプリント」出走組でフジノウェーブ記念を制した馬は1頭。
実は、こちらもフジノウェーブが該当する。

その他、「ウィンタースプリント」出走組からは優勝馬が出ておらず、3着内の好走も2着5回、3着3回があるのみ。
昨年の「JBCスプリント(Jpn1)」覇者サブノジュニアも「ウィンタースプリント」を勝利したものの、フジノウェーブ記念では4着だった。

2021年ウィンタースプリントの結果

敗れた馬にもチャンスあり！

【ゴールドカップの着順別の成績】

※2016年までは「浦和1,500m」で実施
※2010年までは春シーズンに行われていたので、本データは2011年以降の9年分とする

前年12月に浦和1,400mで行われている重賞。

過去9年で「ゴールドカップ」優勝馬は4頭出走して2勝、3着1回。
また、4着以下からも3頭の勝ち馬を輩出しているように相性は抜群だ。

浦和コースは1周1,200mの左回り、大井コースは1周1,600m(外)の右回り。
コース形態こそ異なるものの、2017年以降は同じ「1,400m」で争われるだけに要注目となるだろう。

2020年ゴールドカップの結果

距離短縮組が好結果！

【前走の距離別の成績】

こちらのデータは、フジノウェーブ記念で3着内に好走した馬の「前走距離」を示している。

データを見ると明らかなように、前走が「1,401m以上」、いわゆる“距離短縮”の馬が好成績を残している。
逆に「1,400m未満」の“距離延長組”はフジノウェーブが1勝しているのみで、2着・3着が多い。

データ的には、スピード戦で好走してきた馬より、スタミナがあるタイプの方が好結果を残しているようだ。

芦毛伝説！

【毛色別の成績】

芦毛の名馬フジノウェーブにちなみ、「毛色別」の成績を抽出。
フジノウェーブの3勝が含まれるものの、「芦毛」は最多の5勝を挙げている。

今回の「南関データ分析」はここまで！
次回は3月24日(水)に大井競馬場で行われる羽田盃TR「京浜盃(S2)」です！

南関データ分析とは

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