~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2021年2月11日(木祝) 
サラ系4歳以上 船橋1,800m
報知グランプリカップ(S3)

レース紹介

伝統の船橋重賞!「報知グランプリカップ(S3)」!
今年で57回目を迎える1,800m戦。
1964年(昭和39年)の第1回~第34回までは“オールカマー”、第35回以降は“サラ系”で行われている。

▼データ分析のポイント
・元JRA所属馬が活躍
・人気馬が好走も配当は高め
・トライアル(チバテレ盃)組は不振

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2020年 サルサディオーネ 大井 ゴールドアリュール 5人気
2019年 タービランス 浦和 パイロ 1人気
2018年 リッカルド 船橋 フサイチリシャール 3人気
2017年 エンパイアペガサス 浦和 エンパイアメーカー 2人気
2016年 タイムズアロー 船橋 タイムパラドックス 4人気
2015年 バトードール 船橋 クロフネ 4人気
2014年 オメガインベガス 船橋 スペシャルウィーク 1人気
2013年 スターシップ 船橋 クロフネ 7人気
2012年 ケイアイライジン 船橋 Came Home 5人気
2011年 キングバンブー 船橋 キングヘイロー 1人気

“移籍馬”の活躍が目立つレース。
過去10年の優勝馬は全て「JRA」もしくは「南関東以外」からの移籍馬だが、特筆は“元JRA所属馬(太字)”の8頭。

元JRA所属馬8頭のうち、リッカルドはダートグレード競走覇者、オメガインベガス、バトードール、サルサディオーネは同競走で連対実績がある。
南関東移籍で再ブレイクした馬、移籍を機に素質が開花した馬など、新天地で活躍する馬は少なくないようだ。
ちなみに、元JRA所属馬8頭のうち、スターシップを除く7頭は報知グランプリカップが“南関東重賞初制覇”だった。

報知グランプリカップは第34回まではオールカマーとして実施されていた競走。
その歴史の中で、アングロアラブ(アア)の優勝は5回(4頭)を数える。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

不動の地位を築く森泰斗騎手!

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2020年 岩田 康誠 森 泰斗 吉原 寛人
2019年 森 泰斗 本田 正重 矢野 貴之
2018年 矢野 貴之 真島 大輔 御神本 訓史
2017年 村上 忍 和田 譲治 矢野 貴之
2016年 真島 大輔 笹川 翼 的場 文男
2015年 今野 忠成 御神本 訓史 左海 誠二
2014年 戸崎 圭太 吉原 寛人 的場 文男
2013年 石崎 駿 戸崎 圭太 川島 正太郎
2012年 川島 正太郎 戸崎 圭太 石崎 駿
2011年 御神本 訓史 C.デムーロ 水野 貴史

2020年に地方競馬で活躍した人馬、地方競馬の発展に功績のあった人馬等を顕彰する「NARグランプリ2020(※)」。
騎手部門の「最優秀勝利回数騎手賞」「同賞金収得騎手賞」「特別賞」を「森泰斗騎手」が受賞している。
※JRAで言う「JRA賞」

その「森泰斗騎手」は直近2年の報知グランプリカップで1勝、2着1回。
2020年には地方通算3,000勝、今年1月13日には3,200勝を達成しており、南関東では不動の中心騎手と言えるだろう。

前開催(1月11日~15日)の船橋でも32戦11勝、2着4回、3着4回(3着内率59.4%)と大車輪の活躍だ。

復権目指す船橋所属馬

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 2 2 0 16 10.0% 20.0%
船橋 7 4 7 56 9.5% 14.9%
大井 1 4 2 14 4.8% 23.8%
川崎 0 0 1 11 0.0% 0.0%

地元の「船橋所属馬」が7勝、2着4回、3着7回と好成績。
出走頭数が多いので連対率は他の所属馬に譲るが、地元のタイトルをガッチリと守っている。

ただし、直近5年の「船橋所属馬」は2勝、2着1回、3着3回。
現在、2年連続で優勝を逃しているだけに、今年こそは復権といきたいところだ。

大混戦の様相!

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 3 3 1 3 30.0% 60.0%
2人気 1 2 1 6 10.0% 30.0%
3人気 1 3 2 4 10.0% 40.0%
4人気 2 1 2 5 20.0% 30.0%
5人気 2 0 1 7 20.0% 20.0%
6人気以下 1 1 3 72 1.3% 2.6%

勝率、連対率は「1番人気馬」がトップの成績。
それでも勝率30.0%は高い信頼度ではなく、「2~5番人気馬」の勝率10.0%~20.0%と大差はない。

人気サイドでも配当は!?

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2020年 830 1,330 13,220
2019年 310 11,230 210,590
2018年 430 760 19,390
2017年 580 1,840 20,040
2016年 1,060 1,810 20,850
2015年 860 1,370 106,120
2014年 270 600 4,880
2013年 1,470 1,770 24,510
2012年 1,990 4,680 46,700
2011年 170 1,330 20,310
平均 797 2,672 48,661

過去10年の優勝馬は5番人気以内が9回、2着馬は4番人気以内が9回。
人気馬が活躍する傾向にあるが、1番人気が勝ち切れていないため、組み合わせ次第では高配当が期待できそうだ。

「1枠」「2枠」は優勝馬なし…!?

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 0 2 0 7 0.0% 22.2%
2枠 0 0 1 8 0.0% 0.0%
3枠 3 1 0 12 18.8% 25.0%
4枠 1 1 2 12 6.3% 12.5%
5枠 0 0 3 15 0.0% 0.0%
6枠 2 0 3 14 10.5% 10.5%
7枠 1 3 0 16 5.0% 20.0%
8枠 3 3 1 13 15.0% 30.0%

「1枠」「2枠」の優勝歴がなく、3着に好走した馬も少ないのは気になるところ。
ただし、「1枠」の連対率は全体3位の22.2%となっており、内枠だからマイナスということは無いのかもしれない。

牝馬の2勝は逃走V

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 7 10 10 91 5.9% 14.4%
牝馬 2 0 0 3 40.0% 40.0%
セン馬 1 0 0 3 25.0% 25.0%

「牡馬」が7勝、2着10回、3着10回。

対する「牝馬」は2014年オメガインベガス、2020年サルサディオーネが優勝している。
この2頭はともに逃げ切りVだ。

若手の勢い!

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
4歳 2 0 2 4 25.0% 25.0%
5歳 1 0 2 13 6.3% 6.3%
6歳 3 2 3 13 14.3% 23.8%
7歳以上 4 8 3 67 4.9% 14.6%

ベテラン勢健在の中、「4歳馬」が2勝、3着2回と結果を出している。
出走頭数はのべ8頭と少ないものの、勝率25.0%、3着内率50.0%は立派な数字だ。

とはいえ、「7歳以上馬」のベテラン勢は4勝、2着8回、3着3回とさすがの強さ。
過去5年に限ると、全ての年で「7歳以上馬」が連対し、上位2着を独占した回数も2回ある。

トライアル組は苦戦中…

【チバテレ盃の着順別の成績】

チバテレ盃着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
チバテレ盃1着 1 0 1 6 12.5% 12.5%
チバテレ盃2着 0 0 0 3 0.0% 0.0%
チバテレ盃3着 1 0 0 4 20.0% 20.0%
チバテレ盃4着以下 0 0 0 18 0.0% 0.0%

「チバテレ盃(準重賞)」は報知グランプリカップのトライアル競走。
2011年~2012年は「A2以下」、2013年からは「オープンクラス(※)」で行われている。

過去10年の「チバテレ盃」優勝馬は8頭が参戦し、1勝、3着1回。
唯一の勝利は2011年キングバンブーだが、オープンに昇格してからの成績はあまり良いとは言えない。

※2015年から準重賞に昇格

2021年チバテレ盃の結果

上位馬は活躍!?

【報知オールスターカップ(報知ASC)の着順別の成績】

報知ASC着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
報知ASC1着 0 1 1 0 0.0% 50.0%
報知ASC2着 1 1 0 5 14.3% 28.6%
報知ASC3着 1 1 0 1 33.3% 66.7%
報知ASC4着以下 0 1 3 9 0.0% 7.7%

お正月の川崎2,100mで行われる「報知オールスターカップ(S3)」。

過去10年で「報知オールスターカップ」優勝馬は2頭が参戦し、2着1回、3着1回。
さらに、同2着馬、3着馬はともに1勝、2着1回の成績を残している。

上記の「報知オールスターカップ」2着馬の成績は直近2年のタービランスが該当。
今年は「報知オールスターカップ」を勝利しているので、ここに参戦してくるようであれば要注目となるだろう。

2021年報知オールスターカップの結果

勝島王冠組は実績馬重視?

【勝島王冠の着順別の成績】

勝島王冠着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
勝島王冠1着 0 1 0 0 0.0% 100.0%
勝島王冠2着 0 0 0 1 0.0% 0.0%
勝島王冠3着 0 1 0 0 0.0% 100.0%
勝島王冠4着以下 1 3 1 18 4.3% 17.4%

前年の11月後半~12月前半に大井1,800mで行われる「勝島王冠(S2)」。

距離1,800mは報知グランプリカップと共通しているものの、勝島王冠上位組の出走は少ない。
過去10年で「勝島王冠」1着~3着馬はそれぞれ1頭ずつ出走して、2着2回、4着以下1回。
僅か3頭しか出走していないが、好走率は高くなっている。

「勝島王冠」4着以下からはのべ23頭が参戦し、1勝、2着3回、3着1回。
なかなか共通点を探すのは難しいが、連対している4頭中、3頭は「勝島王冠以降に行われた重賞」で3着内の実績があった。

2020年勝島王冠の結果

今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は2月17日(水)に大井競馬場で行われる「金盃(S2)」です!

南関データ分析とは

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(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
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