~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2021年3月31日(水) 
サラ系3歳牝馬 浦和1,600m
桜花賞(S1)

レース紹介

南関東牝馬クラシック第1戦「桜花賞(S1)」
南関東牝馬クラシックは以下の3競走で構成されている。

▽3/31「桜花賞(浦和1,600m・S1)」
▽4/28「東京プリンセス賞(★大井1,800m・S1)」
▽6/16「関東オークス(★川崎2,100m・Jpn2)」

距離、コース、開催時間と全て異なるタフなクラシックロードだが、今回は“第1関門”「桜花賞」の傾向を見てみよう。

※★:ナイター開催
※2011年の桜花賞は中止のため、データは2011年を除いた9回分

▼データ分析のポイント
・上位人気馬が連対
・難コースの浦和1,600mは「内枠」に注目
・ユングフラウ賞組と2歳女王が好成績

【過去9回の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2020年 アクアリーブル 船橋 パイロ 3人気
2019年 トーセンガーネット 浦和 アグネスデジタル 1人気
2018年 プロミストリープ 大井 ヘニーヒューズ 1人気
2017年 スターインパルス 浦和 サウスヴィグラス 3人気
2016年 モダンウーマン 川崎 サウスヴィグラス 1人気
2015年 ララベル 大井 ゴールドアリュール 3人気
2014年 シャークファング 大井 パイロ 5人気
2013年 イチリュウ 川崎 キングヘイロー 2人気
2012年 コテキタイ 川崎 サウスヴィグラス 3人気
2011年 開催中止

南関東クラシック第1戦「桜花賞」はサウスヴィグラス産駒が3勝の活躍。
直近3年は惜しくも勝利とはならなかったが、現3歳世代がラストクロップとなるだけに是非とも注目したい。

また、近年のトレンドとなっているのがパイロ産駒。
南関東でも大活躍の種牡馬で、昨年の二冠牝馬アクアリーブルなど、毎年のように南関クラシックホースを送り出している。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら
現3歳世代のサウスヴィグラス産駒一覧(南関東)はこちら(要ログイン)

チャンスを掴むのは!?

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2020年 山本 聡哉 森 泰斗 笹川 翼
2019年 左海 誠二 山崎 誠士 瀧川 寿希也
2018年 御神本 訓史 笹川 翼 今野 忠成
2017年 石崎 駿 今野 忠成 矢野 貴之
2016年 山崎 誠士 真島 大輔 笹川 翼
2015年 真島 大輔 田中 学 森 泰斗
2014年 矢野 貴之 森 泰斗 真島 大輔
2013年 的場 文男 石崎 隆之 今野 忠成
2012年 張田 京 本橋 孝太 森 泰斗
2011年 開催中止

どの騎手にもチャンスあり。

リーディング上位の「森泰斗騎手」「笹川翼騎手」「矢野貴之騎手」あたりは複数回の好走実績があるものの、
勝利を手にしているのは「矢野貴之騎手」のみだ。

南関4場が横一線!

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 2 1 0 10 15.4% 23.1%
船橋 1 2 3 17 4.3% 13.0%
大井 3 2 4 18 11.1% 18.5%
川崎 3 3 2 19 11.1% 22.2%
南関以外 0 1 0 6 0.0% 14.3%

「浦和」「大井」「川崎」の各所属馬が勝率、連対率とほぼほぼ横一線。
やや劣勢の「船橋所属馬」だが、昨年のアクアリーブルの勝利で一矢報いた形だ。
ちなみに、昨年は1着から「船橋」⇒「大井」⇒「川崎」⇒「浦和」の順でゴールラインを切っている。

また、桜花賞は2010年から地方交流となり、2015年には兵庫のトーコーヴィーナスが2着に好走している。

上位人気馬が好成績!

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 3 0 3 3 33.3% 33.3%
2人気 1 2 2 4 11.1% 33.3%
3人気 4 1 0 4 44.4% 55.6%
4人気 0 2 1 6 0.0% 22.2%
5人気 1 2 0 6 11.1% 33.3%
6人気以下 0 2 3 47 0.0% 3.8%

過去9回で4勝を挙げる「3番人気馬」。
勝率44.4%、連対率55.6%は人気別ではトップの成績だ。

一方、「1番人気馬」は3勝、3着3回で、3着内率は66.7%と堅実。
この3勝は過去5年で挙げているように、近年は信頼度が向上している。

連対馬18頭中、16頭は「1~5番人気馬」。
「6番人気以下」で連対した2頭も、ともに「6番人気」に支持されていた。

流すなボックス!?

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2020年 1,080 6,880 115,730
2019年 170 1,450 7,250
2018年 130 1,430 6,170
2017年 530 3,270 37,410
2016年 110 260 3,410
2015年 410 940 19,570
2014年 1,110 1,400 11,380
2013年 830 5,360 25,550
2012年 820 4,010 29,520
2011年 開催中止
平均 577 2,778 28,443

前項の「人気別成績」のとおり、上位人気馬が順当に勝利を手にしている。
それゆえ、「単勝配当」は4桁配当が2度あるのみで、その他は全て3桁配当での決着となっている。

「馬複」は組み合わせで妙味有。
連対馬16頭が「1~5番人気」ではあるものの、「馬複平均配当」は2,778円と低くない。
平均配当で見れば「5頭BOX(組み合せ数10通り)」でもプラスになる計算だ。

迷わず1枠?迷ったら1枠?

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 3 1 1 4 33.3% 44.4%
2枠 1 2 2 4 11.1% 33.3%
3枠 3 1 1 4 33.3% 44.4%
4枠 0 1 1 7 0.0% 11.1%
5枠 2 3 1 3 22.2% 55.6%
6枠 0 1 2 14 0.0% 5.9%
7枠 0 0 0 18 0.0% 0.0%
8枠 0 0 1 16 0.0% 0.0%

「浦和1,600m」は南関東で最も特殊なコース形態の1つで、下図のとおり、3、4コーナーの中間からスタートする。
コース図

過去9回の優勝馬は、「1枠」と「3枠」の3勝ずつが最多。
これに続くのが「5枠」の2勝となっており、内よりの奇数枠が活躍する傾向にあるようだ。

好成績を挙げている「1枠」にフォーカスを当ててみよう。
「1枠」は過去9回で3勝、2着1回、3着1回。
馬券に絡まなかった年は4回あるのだが、その4回は「4着」「4着」「5着」「11着」なので、掲示板率は88.9%となる。

※「1~4枠」を内枠、「5~8枠」を外枠とする

浦和1,600mの人気&枠番別の成績(直近1年)はこちら(要ログイン)

大注目のユングフラウ賞組!

【ユングフラウ賞の着順別の成績】

ユングフラウ賞着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
ユングフラウ賞1着 1 0 1 5 14.3% 14.3%
ユングフラウ賞2着 4 0 1 3 50.0% 50.0%
ユングフラウ賞3着 0 4 0 4 0.0% 50.0%
ユングフラウ賞4着以下 2 2 3 23 6.7% 13.3%
合計 7 6 5 35 13.2% 24.5%

桜花賞トライアルの「ユングフラウ賞(S2)」。
「ユングフラウ賞」出走組からは、過去9回で7頭の桜花賞馬を輩出している最重要トライアルだ。

トライアル優勝馬は7頭が桜花賞に参戦し、1勝、3着1回。
“最有力馬の1頭”としてはやや物足りない成績だが、4着以下に敗れた5頭中、4頭が「桜花賞7枠」、1頭が「桜花賞6枠」だった。

逆に、注目したいのは“敗れた馬”。
「ユングフラウ賞」2着からの戴冠は4頭、「4着以下」からは2頭(ともに4着)の桜花賞馬が誕生。
この6頭中、5頭は「桜花賞での枠番」が「3番以内」だったことを付け加えておこう

2021年ユングフラウ賞の結果

それでは、「ユングフラウ賞」に“未出走”だった馬の成績はどうだろう。

【ユングフラウ賞未出走組の成績】

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
ユングフラウ賞未出走組 2 3 4 35 4.5% 11.4%

※ユングフラウ賞除外馬を含む

「ユングフラウ賞」には有力馬が多く参戦していることもあり、「未出走組」の勝率、連対率は「出走組」に劣る結果となっている。

ただし、「未出走組の優勝馬2頭」のうち、ララベルは「東京2歳優駿牝馬(S1)」を制した2歳女王。
2018年のプロミストリープはJRA2戦全勝の素質馬だった。

桃花賞の次走に注目?

【桃花賞の着順別の成績】

桃花賞着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
桃花賞1着 0 1 2 3 0.0% 16.7%
桃花賞2着 0 1 0 3 0.0% 25.0%
桃花賞3着 1 0 0 2 33.3% 33.3%
桃花賞4着以下 1 0 0 7 12.5% 12.5%

※2018年は走路コンディション不良の為、競走取止

大井1,600mで行われる「桃花賞(とうかしょう)」。
3歳牝馬限定の準重賞競走で、1着馬には桜花賞への優先出走権が付与されている。

過去9回で桃花賞優勝馬は6頭が参戦して2着1回、3着2回。
なかなか「桃花賞」と「桜花賞」はリンクしてこないのが現状だ。

一方、「桃花賞」で2着以下に敗れた馬は2勝、2着1回。
桜花賞を勝った2頭は2014年シャークファングと2020年アクアリーブルだが、
この2頭に共通することは、「桃花賞」の次走、「ユングフラウ賞」で連対を果たして桜花賞に参戦していることだ。

2021年桃花賞の結果

2歳女王の貫禄!

【東京2歳優駿牝馬の着順別の成績】

東京2歳優駿牝馬着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
東京2歳優駿牝馬1着 2 1 4 1 25.0% 37.5%
東京2歳優駿牝馬2着 0 2 0 5 0.0% 28.6%
東京2歳優駿牝馬3着 0 0 0 5 0.0% 0.0%
東京2歳優駿牝馬4着以下 2 2 1 24 6.9% 13.8%

前年末に行われる2歳女王決戦「東京2歳優駿牝馬(S1)」。

過去9回で8頭の2歳女王が桜花賞に出走し、2勝、2着1回、3着4回。
昨年のレイチェルウーズが5着に敗れた以外は全て馬券圏内に入っているのだ。
「桜花賞」と「東京2歳優駿牝馬」ではコース条件が全く異なるが、2歳女王がその実力を遺憾なく発揮している。

また、「東京2歳優駿牝馬」で4着以下に敗れた馬も2勝、2着2回、3着1回と侮れない。
2勝は2014年シャークファングと2017年スターインパルスだが、桜花賞ではともに3枠3番からの逃げ切りVだった。

2020年東京2歳優駿牝馬の結果


今回の「南関データ分析」はここまで!
令和2年度の南関データ分析はいかがでしたでしょうか?

次回は4月8日(木)に船橋競馬場で行われる「京成盃グランドマイラーズ(S2)」です♪

南関データ分析とは

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