~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2021年12月30日(木) 
サラ系3歳以上牝馬 大井1,600m
東京シンデレラマイル(S3)

レース紹介

ガラスの蹄鉄が似合うのは?「東京シンデレラマイル(S3)」!
南関東所属馬のみで争われる唯一の牝馬重賞!
“南関東No.1”の座をかけた争いは、年末の風物詩にもなっている。

▼データ分析のポイント
・過去10年の三連単平均配当は30万円超
・オープン馬(A1格付)が好成績
・トライアル3着内の馬が3年連続優勝

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2020年 ダノンレジーナ 浦和 ダノンバラード 1人気
2019年 ローレライ 大井 ゴールドアリュール 5人気
2018年 ラーゴブルー 川崎 ハーツクライ 1人気
2017年 ニシノラピート 大井 サウスヴィグラス 11人気
2016年 トーセンセラヴィ 浦和 ディープインパクト 1人気
2015年 ブルーチッパー 大井 ボーナスフィーバー 2人気
2014年 ノットオーソリティ 船橋 スウェプトオーヴァーボード 2人気
2013年 ビタースウィート 大井 Afleet Alex 4人気
2012年 ミヤサンキューティ 大井 クロフネ 10人気
2011年 テイエムヨカドー 船橋 テイエムオペラオー 12人気

毎年のようにフルゲートで行われる牝馬重賞だけに優勝馬もバラエティーに富んでいる。
過去10年で初タイトル(南関)となった馬は5頭、また、ダートグレード競走で3着内に好走した実績がある馬も6頭。

種牡馬ではダートのリーディング常連ゴールドアリュール、サウスヴィグラス、芝実績のあるディープインパクト、ハーツクライ…
母に目を向けてみてもトーセンセラヴィの母トーセンジョウオーは、南関東のダートグレード競走6勝の名牝だ。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

ジョッキーも混戦模様

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2020年 本橋 孝太 笹川 翼 矢野 貴之
2019年 本田 正重 今野 忠成 藤本 現暉
2018年 御神本 訓史 的場 文男 真島 大輔
2017年 的場 文男 本橋 孝太 今野 忠成
2016年 森 泰斗 藤井 勘一郎 阿部 龍
2015年 森 泰斗 真島 大輔 笹川 翼
2014年 御神本 訓史 山崎 誠士 森 泰斗
2013年 佐藤 博紀 森 泰斗 山崎 誠士
2012年 真島 大輔 森 泰斗 戸崎 圭太
2011年 山田 信大 今野 忠成 戸崎 圭太

「森泰斗騎手」が2勝、2着2回、3着1回!
2012年~2014年は悔しい競馬が続いていたが、2015年ブルーチッパー、2016年トーセンセラヴィで連勝を決めている。

ただし、直近3年は全て異なる騎手が3着内に好走(9名)。
相性の良い「森泰斗騎手」も2016年を最後に3着内がないだけに混戦模様と言えそうだ。

今年最後の大井開催!

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 2 0 0 5 28.6% 28.6%
船橋 2 3 4 25 5.9% 14.7%
大井 5 7 4 79 5.3% 12.6%
川崎 1 0 2 19 4.5% 4.5%

地元の「大井所属馬」が5勝、2着7回、3着4回の成績。

年末最後の大井開催となるとリーディングトレーナー(大井)争いも気になるところ。
2021年12月10日の大井終了時点では…

1位:荒山勝徳厩舎[59勝]
2位:的場直之厩舎[51勝]
3位:藤田輝信厩舎[48勝]
3位:森下淳平厩舎[48勝]
5位:宗形竹見厩舎[44勝]

トップは2019年以来のリーディングを目指す荒山勝徳厩舎。
勝率20.6%もさることながら、連対率39.2%は極めて高く、10勝以上を挙げている厩舎に限定すると文句なしのNo.1だ。

同じ条件での勝率1位は「森下淳平厩舎」の23.1%、同厩舎の連対率36.1%も高水準(2020年の連対率は44.6%!)。
その他、リーディング中位で目立つところでは「福田真広厩舎」の連対率27.1%、「田中正人厩舎」の33.5%あたりだろう。

2021年もいよいよラストスパート!
大井リーディングトレーナー争いにもぜひご注目頂きたい。

2021年大井リーディングトレーナーはこちら

ちなみに、大井以外のリーディングは以下の通り。
▽浦和:小久保智厩舎(2008年から14年連続)
▽船橋:山田信大厩舎(初)
▽川崎:高月賢一厩舎(2016年から6年連続)

2番人気の安定感

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 3 1 1 5 30.0% 40.0%
2人気 2 4 1 3 20.0% 60.0%
3人気 0 1 3 6 0.0% 10.0%
4人気 1 0 3 6 10.0% 10.0%
5人気 1 1 0 8 10.0% 20.0%
6人気以下 3 3 2 100 2.8% 5.6%

人気別で最も安定感があるのは「2番人気馬」の2勝、2着4回、3着1回。
「1番人気馬」が3勝、2着1回、3着1回なので、3着内率では「2番人気馬」に分がある。

一方、人気薄の激走にも注意したいところ。
「6番人気以下」は計3勝を挙げているが、いずれも「10番人気以下」によるものだった。

結構、荒れてる!

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2020年 140 1,050 5,730
2019年 1,090 12,870 113,680
2018年 190 630 3,870
2017年 6,150 27,690 2,405,610
2016年 150 460 2,690
2015年 350 220 4,010
2014年 300 5,340 52,840
2013年 650 2,150 23,490
2012年 3,180 12,460 264,260
2011年 8,880 19,400 251,630
平均 2,108 8,227 312,781

前項の通り1、2番人気が計5勝、2着5回の成績を残しているが…
「馬複」の平均配当は8,227円、「三連単」は平均312,781円と一筋縄ではいかない結果に。

2017年のビッグ配当が平均を押し上げてるものの、「馬複」は万馬券4回、「三連単」は10万円オーバーが4回。
確かにガチガチの配当もあるが、年末最後に夢を見るのも悪くないかもしれない。

圧倒的に内枠有利!

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 3 2 2 12 15.8% 26.3%
2枠 1 0 3 16 5.0% 5.0%
3枠 0 4 1 15 0.0% 20.0%
4枠 0 3 1 16 0.0% 15.0%
5枠 1 0 0 18 5.3% 5.3%
6枠 1 0 2 17 5.0% 5.0%
7枠 2 0 1 17 10.0% 10.0%
8枠 2 1 0 17 10.0% 15.0%

「東京シンデレラマイル」のレース名通り、「大井1,600m」で争われる。
フルゲートは16頭で、過去10年は全て15頭以上の多頭数でレースが実施されている。

過去10年で最も優勝馬を輩出している枠番は「1枠」の3勝、次いで「7枠」「8枠」の2勝が続く。
一見、外枠の方が良さそうに見えるが、3着内に好走した回数を比較すると「1~4枠」が計20回、「5枠~8枠」が計10回となる。
以上のことから、好走率では「1~4枠」の内枠勢に分があるようだ。

ちなみに、「7枠」と「8枠」は計4勝しているわけだが、うち3回は「馬複」「三連単」ともに万馬券となっている。
高配当のカギは「7枠」と「8枠」の人気薄が握っているのかもしれない。

各世代が活躍!

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3歳 1 3 4 30 2.6% 10.5%
4歳 3 2 2 29 8.3% 13.9%
5歳 3 1 3 32 7.7% 10.3%
6歳 2 3 0 28 6.1% 15.2%
7歳以上 1 1 1 9 8.3% 16.7%

各世代が満遍なく連対している。
勝ち星では「4歳馬」「5歳馬」が3勝ずつを挙げているが、連対率となると横一線。
初の古馬戦となるケースも多い「3歳馬」も“斤量1kg減”の恩恵を生かせているようだ。

格の違いを見せつける!

【斤量別の成績】

斤量 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
56kg以上 7 6 7 28 14.6% 27.1%
54~55kg 3 4 2 52 4.9% 11.5%
53kg以下 0 0 1 48 0.0% 0.0%

東京シンデレラマイルの負担重量はクラス別定で以下の通りとなる。

▼A1級56kg A2級55kg B1級以下53kg 3歳馬1kg減
2020.12.24から2021.12.17までのダートグレード競走/JRA重賞勝ち馬2kg、南関重賞勝ち馬1kg加増
(2歳・3歳限定競走の成績を除く)

A1馬、いわゆるオープン馬は「56kg以上(※)」を背負うことになるが、「56kg以上」の成績は7勝、2着6回、3着7回。
昨年も上位2着内を独占したように、勝率、連対率とも「54~55kg」及び「53kg以下」を大きくリードしている。

なお、「53kg以下」での好走例は、2017年に斤量52kgで3着となったグラスサファイヤのみ。

※3歳馬は1kg減なので、3歳馬のA1級は「55kg以上」となる
(2014年優勝ノットオーソリティ、2020年3着アクアリーブルが「55kg」に該当)

上位馬は要注目!

【ロジータ記念の着順別の成績】

ロジータ記念着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
ロジータ記念1着 1 1 0 3 20.0% 40.0%
ロジータ記念2着 0 2 1 1 0.0% 50.0%
ロジータ記念3着 0 0 1 1 0.0% 0.0%
ロジータ記念4着以下 0 0 1 12 0.0% 0.0%

秋の3歳女王決定戦「ロジータ記念(S1)」。
3歳牝馬のトップクラスが集結するレースで、上位馬が東京シンデレラマイルに転戦してくることも多い。

「ロジータ記念」の1~3着馬はのべ11頭が参戦して1勝、2着3回、3着2回。
3着内率は54.5%にもなるだけに、上位馬が出走してくるようなら軽視はできない。

2021年ロジータ記念の結果

2018年から実施のトライアル

【シンデレラマイルトライアル(トライアル)の着順別の成績】

トライアル着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
トライアル1着 2 0 1 0 66.7% 66.7%
トライアル2着 0 0 0 2 0.0% 0.0%
トライアル3着 1 1 0 0 50.0% 100.0%
トライアル4着以下 0 0 0 9 0.0% 0.0%

2021年で4回目となる「シンデレラマイルトライアル競走」。
本番と同条件「大井1,600m」で行われているだけに、重要な参考レースと言っていいだろう。

それは結果を見ても明らか。
過去3回のトライアル3着内の馬は7頭出走して、3勝、2着1回、3着1回と抜群の成績を残している。
すなわち、東京シンデレラマイルの優勝馬はトライアル3着内にいるのだ。

まだまだ実施回数の少ないトライアルではあるが、注目度ではNo.1と言っても良さそうだ。

2021年シンデレラマイルトライアルの結果

南関重賞の実績が!?

【クイーン賞の着順別の成績】

クイーン賞着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
クイーン賞1着 0 0 0 0 - -
クイーン賞2着 0 0 1 0 0.0% 0.0%
クイーン賞3着 0 0 0 2 0.0% 0.0%
クイーン賞4着以下 1 3 1 14 5.3% 21.1%

「クイーン賞(Jpn3)」は12月初旬に船橋1,800mで行われているダートグレード競走。

「クイーン賞」の優勝馬こそ出走していないものの、2着及び3着馬はのべ3頭が出走して3着1回。
また、「クイーン賞」で4着以下に敗れた馬も見逃せない。
該当馬はのべ19頭が出走し、1勝、2着3回、3着1回。
3着内に好走した4頭はいずれも南関重賞で3着内の実績があった実力馬だ。

2021年クイーン賞の結果

【JBCレディスクラシック(JBC)の着順別の成績】

JBC着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
JBC1着 0 0 0 0 - -
JBC2着 0 0 0 0 - -
JBC3着 1 1 0 2 25.0% 50.0%
JBC4着以下 3 1 0 17 14.3% 19.0%

ダート女王決定戦「JBCレディスクラシック(Jpn1)」。

連対馬の参戦はないものの、「JBCレディスクラシック」3着馬が4頭出走して1勝、2着1回。
東京シンデレラマイルで連対した2頭は、ともに“川崎1,600m”で行われた「JBCレディスクラシック」の3着馬だった。
※4着以下に敗れた2頭は、大井1,800mと金沢1,500mのJBCレディスクラシックに出走

また、JBCレディスクラシックで4着以下に敗れた馬で、東京シンデレラマイルを制した馬は3頭。
こちらは、3頭全てが“大井1,800m”のJBCレディスクラシックから巻き返している。
昨年の優勝馬ダノンレジーナもここに該当し、JBCレディスクラシック4着から前述のトライアル1着を経ての戴冠だ。

今年のJBCレディスクラシックは“金沢1,500m”だが、さて結果は?

2021年JBCレディスクラシックの結果


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は2歳女王決定戦!12月31日(金)大晦日に大井競馬場で行われる「東京2歳優駿牝馬(S1)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
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(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
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