~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2021年4月21日(水) 
サラ系3歳 川崎1,600m
クラウンカップ(S3)

レース紹介

東京ダービートライアル「クラウンカップ(S3)」!
1着馬に「東京ダービー(S1)」への優先出走権が付与される3歳重賞。
例年は「羽田盃(S1)」トライアルとして行われるが、今年はダービーの切符がかかる一戦だ。

※2013年及び2014年は「東京ダービートライアル」として実施。

▼データ分析のポイント
・地方競馬らしい血統が活躍
・人気薄が台頭
・同舞台の椿賞優勝馬が連覇中

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2020年 ウタマロ 船橋 アイルハヴアナザー 3人気
2019年 ホールドユアハンド 浦和 エスポワールシチー 2人気
2018年 スプリングマン 浦和 ローズキングダム 7人気
2017年 ローズジュレップ 浦和 ロージズインメイ 1人気
2016年 ガーニーフラップ 船橋 タイキシャトル 4人気
2015年 ウインバローラス 川崎 スターリングローズ 11人気
2014年 ワタリキングオー 川崎 キングヘイロー 4人気
2013年 アメイジア 船橋 イーグルカフェ 5人気
2012年 キタサンツバサ 船橋 アジュディケーティング 1人気
2011年 ナターレ 川崎 クロフネ 5人気

ダートで活躍した馬を父に持つ産駒が活躍している。

過去10年の優勝馬のうち、日本国内でダート重賞を制している種牡馬は…
クロフネ、イーグルカフェ、スターリングローズ、タイキシャトル、エスポワールシチーの5頭となる。

さらに、「ドバイワールドカップ(UAE・G1)」覇者ロージズインメイ、アメリカ二冠馬アイルハヴアナザー、
“地方のサンデーサイレンス”とも呼ばれたアジュディケーティングも優勝馬を輩出している。

ちなみに、昨年は父アイルハヴアナザー、母父アグネスタキオンの配合がワンツー。
アイルハヴアナザーはアメリカに帰国したが、2021年南関東リーディングサイアー(収得賞金)で2位と躍進中だ(4/4現在)。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら
2021年南関東リーディングサイアーはこちら

“せいじ”に注目!

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2020年 酒井 忍 山崎 誠士 笹川 翼
2019年 戸崎 圭太 石崎 駿 山崎 誠士
2018年 左海 誠二 石崎 駿 山崎 誠士
2017年 吉原 寛人 本田 正重 楢崎 功祐
2016年 的場 文男 左海 誠二 山崎 誠士
2015年 柴田 大知 真島 大輔 矢野 貴之
2014年 的場 文男 御神本 訓史 矢野 貴之
2013年 吉原 寛人 張田 京 石崎 駿
2012年 繁田 健一 石崎 駿 山崎 誠士
2011年 的場 文男 酒井 忍 水野 貴史

過去10年で3勝を挙げる「的場文男騎手」!
クラウンカップは今年で24回目と歴史は浅いが、3回以上優勝している騎手は「的場文男騎手」のみで、全4勝を挙げている。

また、注目したいのは、名前が“せいじ”の2名。
直近5年に限ると、「左海誠二騎手」が1勝、2着1回、「山崎誠士騎手」が2着1回、3着3回と活躍しているのだ。
さらに、上記2名が3着内に好走しなかった2017年の2着馬は「“セイジ”ーニアス」だった。

その他、目立つところでは、JRA所属の戸崎圭太騎手、柴田大知騎手が優勝していることだろう。

船橋所属馬&小久保厩舎!

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 3 0 1 20 12.5% 12.5%
船橋 4 6 2 29 9.8% 24.4%
大井 0 1 3 22 0.0% 3.8%
川崎 3 3 4 36 6.5% 13.0%

「船橋所属馬」が4勝、2着6回の活躍。
連対率24.4%も群を抜いて高く、毎年のように連対馬を送り出している。

一方、勝率では12.5%の「浦和所属馬」がNo.1。
同所属馬は過去10年でのべ24頭参戦しているが、うち19頭を小久保厩舎の管理馬が占め、全3勝を挙げているのだ。
小久保厩舎は2017年~19年にかけて3連覇を達成!今年も出走してくるようであれば注目だろう。

人気薄が台頭する重賞!

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 2 1 1 6 20.0% 30.0%
2人気 1 0 1 8 10.0% 10.0%
3人気 1 1 2 6 10.0% 20.0%
4人気 2 0 1 7 20.0% 20.0%
5人気 2 1 1 6 20.0% 30.0%
6人気以下 2 7 4 74 2.3% 10.3%

「1番人気馬」は過去10年で2勝、2着1回、3着1回。
年を追うごとに信頼度が低下しており、直近3年は3着内の好走例が1度も無い。

一方、「6番人気以下」の馬たちは2勝、2着7回、3着4回。
のべ頭数の関係で勝率はそれほど目立たないが、連対率10.3%は驚異的な数字と言えるだろう。

昨年を振り返ってみると、「8番人気」のマンガンが2着に好走。
後の東京ダービー2着馬もクラウンカップ時点ではあまり評価が高くなかったのである。

超ビッグ配当の期待も!?

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2020年 750 4,800 55,990
2019年 590 1,560 17,900
2018年 1,650 5,540 92,600
2017年 140 4,150 76,220
2016年 680 4,010 32,920
2015年 4,140 68,900 6,183,360
2014年 1,070 970 37,800
2013年 990 14,860 215,380
2012年 250 1,790 12,580
2011年 1,090 25,030 322,600
平均 1,135 13,161 704,735

各賭式で高配当を連発。
過去10年の平均配当は「単勝1,135円」「馬複13,161円」「三連単704,735円」。
2015年の超ビッグ配当が平均値を押し上げてはいるが、全体的に見ても荒れ気味というのが分かる。

南関東クラシックの王道路線「京浜盃(S2)」&「羽田盃(S1)」に挟まれることもあり、クラウンカップには力が拮抗したメンバーが揃う。
クラシックの権利取りがかかる一戦でもあり、例年、激しい争いが展開されているのだろう。

枠番による偏りは少ない!?

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 0 1 2 7 0.0% 10.0%
2枠 1 2 2 5 10.0% 30.0%
3枠 1 1 1 15 5.6% 11.1%
4枠 3 2 1 14 15.0% 25.0%
5枠 2 0 1 17 10.0% 10.0%
6枠 2 2 1 14 10.5% 21.1%
7枠 1 0 1 18 5.0% 5.0%
8枠 0 2 1 17 0.0% 10.0%

2018年までの8年間は「1枠」と「7枠」の連対実績がなかった。
しかしながら、2019年に「7枠」が1着、「1枠」が2着となったことで、全ての枠に連対実績ができたことになる。

最内と大外枠は勝ち星が無いものの、枠番による偏りは少ないと言えそうだ。

牡馬が強さを見せる!

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 9 10 9 90 7.6% 16.1%
牝馬 1 0 1 17 5.3% 5.3%
セン馬 0 0 0 0 - -

「牡馬」が9勝、2着10回、3着9回。
京浜盃と同様、牡馬クラシックを狙う馬たちが参戦しているだけに「牝馬」は少し分が悪い。

「牝馬」の優勝は2011年のナターレ。
過去の23回を振り返っても、「牝馬」による優勝はこの1回だけとなっている。

2連覇中のトライアル

【つばき(椿)賞の着順別の成績】

つばき賞着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
つばき賞1着 2 0 0 1 66.7% 66.7%
つばき賞2着 0 1 0 2 0.0% 33.3%
つばき賞3着 0 0 0 1 0.0% 0.0%
つばき賞4着以下 0 0 0 1 0.0% 0.0%

2018年より実施されているクラウンカップのトライアルレース。
クラウンカップと同じ「川崎1,600m」で争われる一戦で、1~3着馬には優先出走権が付与される。

実施初年度こそクラウンカップに直結しなかったが、2019年、2020年と連続してクラウンカップ覇者を輩出。
2019年から「準重賞」に昇格したこともあり、レースレベルが一段階上がった可能性は十分にありそうだ。

2021年つばき(椿)賞の結果

京浜盃からの巻き返しに期待!

【京浜盃の着順別の成績】

京浜盃着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
京浜盃1着 0 0 0 0 - -
京浜盃2着 0 0 0 0 - -
京浜盃3着 0 1 0 0 0.0% 100.0%
京浜盃4着以下 3 0 4 19 11.5% 11.5%

羽田盃トライアルの「京浜盃(S2)」。
開催日程の関係上、年によって「京浜盃」と「クラウンカップ」の間隔はまちまちだが、今年は“中3週”となっている。
※2011年のみ京浜盃より先にクラウンカップを実施

「京浜盃」と「クラウンカップ」のレース間隔は比較的短いため、京浜盃上位馬の参戦は少ない。
逆に、京浜盃から出走してくる馬の多くは“京浜盃でクラシックに出走する権利が取れなかった”馬たちだ。

過去10年、「京浜盃4着以下」の馬はのべ26頭が出走し、3勝、3着4回。
2ケタ着順から巻き返す例もあり、京浜盃で惨敗した馬でも侮れないだろう。

2021年京浜盃の結果

高配当を狙うならココ

【ニューイヤーカップの着順別の成績】

ニューイヤーカップ着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
ニューイヤーカップ1着 0 0 1 2 0.0% 0.0%
ニューイヤーカップ2着 1 1 0 0 50.0% 100.0%
ニューイヤーカップ3着 0 0 0 2 0.0% 0.0%
ニューイヤーカップ4着以下 1 2 1 13 5.9% 17.6%

浦和1,600mで行われている年始恒例の3歳重賞「ニューイヤーカップ(S3)」。
上位馬の出走は少ないが、「ニューイヤーカップ」1~3着馬はのべ7頭が参戦して1勝、2着1回、3着1回の成績を残している。
昨年は該当馬3頭が全て出走する珍しい年だったが、ニューイヤーカップ2着のマンガンがクラウンカップでも2着に好走した。

ニューイヤーカップ上位勢に絶対的な信頼となると微妙だが、重賞好走馬だけにノーマークにはできない。

また、「ニューイヤーカップ」4着以下の馬は1勝、2着2回、3着1回。
連対した3頭のクラウンカップでの人気は、いずれも二桁人気だった。

2021年ニューイヤーカップの結果

4着以下の馬たちが狙い目?

【雲取賞の着順別の成績】

雲取賞着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
雲取賞1着 0 0 0 0 - -
雲取賞2着 0 0 0 1 0.0% 0.0%
雲取賞3着 0 0 1 3 0.0% 0.0%
雲取賞4着以下 1 5 4 25 2.9% 17.1%

2019年から「重賞」に昇格した「雲取賞(S3)」。
※本項目では2018年までの「準重賞」のデータを含む

「雲取賞」上位馬が転戦してくるケースは少ない。
逆に、好成績を残しているのは「雲取賞」で4着以下に敗れた馬たち。
該当馬はのべ35頭が出走して1勝、2着5回、3着4回、連対率は17.1%、3着内率は28.6%にもなる。

2021年雲取賞の結果


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は南関東牝馬クラシック!4月28日(水)に大井競馬場で行われる「東京プリンセス賞(S1)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!

(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

データ満載!南関東4競馬場の情報は「nankankeiba.com」をチェック!

南関東4競馬場公式ウェブサイト nankankeiba.com

>重賞一覧