~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2021年5月26日(水) 
サラ系3歳以上 川崎1,600m
川崎マイラーズ(S3)

レース紹介

初夏のマイル重賞「川崎マイラーズ(S3)」!
春~夏にかけての南関東は「マイル重賞」が熱い!
4月、5月と船橋マイル重賞が続き、舞台は夏の川崎ラウンドへと移っていく。

▼データ分析のポイント
・大井所属騎手が好相性
・2枠、4枠、5枠が好成績
・フジノウェーブ記念に出走したマイル実績馬に注目

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2020年 グレンツェント 大井 ネオユニヴァース 8人気
2019年 キャプテンキング 大井 ファスリエフ 1人気
2018年 ウェイトアンドシー 浦和 オレハマッテルゼ 1人気
2017年 リアライズリンクス 浦和 ダイタクリーヴァ 5人気
2016年 モンサンカノープス 船橋 アグネスデジタル 2人気
2015年 ソルテ 大井 タイムパラドックス 1人気
2014年 サトノタイガー 浦和 キングカメハメハ 4人気
2013年 スマートジョーカー 船橋 サウスヴィグラス 1人気
2012年 カキツバタロイヤル 船橋 ロイヤルタッチ 3人気
2011年 ザッハーマイン 船橋 Mineshaft 1人気

川崎マイラーズは“初”が多い重賞。
過去10年の優勝馬のうち、川崎マイラーズが「初タイトル」となった馬は4頭(太字)を数える。
さらに、2011年ザッハーマインは牡馬混合重賞、2015年ソルテは古馬重賞、2020年グレンツェントは南関重賞初制覇だった。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

的場文男騎手&大井所属騎手!

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2020年 森 泰斗 矢野 貴之 和田 譲治
2019年 坂井 英光 矢野 貴之 的場 文男
2018年 今野 忠成 真島 大輔 本田 正重
2017年 的場 文男 吉原 寛人 山口 達弥
2016年 矢野 貴之 石崎 駿 森 泰斗
2015年 吉原 寛人 的場 文男 本田 正重
2014年 町田 直希 和田 譲治 真島 大輔
2013年 御神本 訓史 真島 大輔 今野 忠成
2012年 石崎 駿 吉田 稔 本橋 孝太
2011年 的場 文男 今野 忠成 御神本 訓史

「的場文男騎手」が過去10年で2勝、2着1回、3着1回と好相性。
特に勝負強さを見せたのが2017年で、地方通算7,000勝目となるメモリアルVを川崎マイラーズで決めている!

また、「的場文男騎手」が所属している大井(太字)の騎手は川崎マイラーズと相性が良い。
昨年は2、3着に大井所属騎手が好走したほか、過去10年で3着内を外した年は1度もないのだ。

※2012年の吉田稔騎手は、当時、期間限定騎乗で大井競馬場に所属

頑張れ地元川崎勢!

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 3 1 0 17 14.3% 19.0%
船橋 4 3 3 32 9.5% 16.7%
大井 3 6 4 22 8.6% 25.7%
川崎 0 0 3 30 0.0% 0.0%

「浦和」「船橋」「大井」の各所属馬が、勝率、連対率ともに互角の成績。
特に、近年は「大井所属馬」の成績が良く、直近3年で2勝、2着2回、3着3回とほぼほぼ上位を独占している。

一方、苦戦を強いられているのが地元である「川崎所属馬」。
過去10年でのべ33頭が参戦しているが、3着が3回あるのみとなっている。

人気通り、順当な結果?

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 5 1 0 4 50.0% 60.0%
2人気 1 2 0 7 10.0% 30.0%
3人気 1 2 2 5 10.0% 30.0%
4人気 1 0 1 8 10.0% 10.0%
5人気 1 1 3 5 10.0% 20.0%
6人気以下 1 4 4 72 1.2% 6.2%

「5番人気以内」が優勝9回と順当な結果が多い。
中でも、「1番人気馬」は5勝を挙げており、勝率50.0%、連対率60.0%は断然の成績だ。

連対率でも上位人気馬が総じて高く、人気が落ちるにつれて連対率も低下傾向にある。
また、3着馬は「3番人気以下」のみとなっており、全体的に“人気に比例した結果”となっているようだ。

人気薄は人気薄を連れてくる…!?

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2020年 1,760 6,190 194,040
2019年 180 3,740 26,310
2018年 210 530 8,110
2017年 820 9,870 1,076,210
2016年 310 620 5,420
2015年 180 1,600 21,440
2014年 1,010 1,140 14,660
2013年 230 550 3,240
2012年 390 12,550 423,880
2011年 160 630 7,580
平均 525 3,742 178,089

落ち着いた配当が多い中、2012年、2017年、2020年は荒れた決着。

前項の「人気別成績」にて、「6番人気以下は1勝、2着4回、3着4回」というデータを紹介したが、
上記の3年はいずれも「6番人気以下」が2頭激走。
いわゆる「人気薄は人気薄を連れてくる」という現象が起こっているのである。

高配当を狙うなら、「人気薄をセットで」が良さそうだ。

2枠&5枠の安定感!4枠は4年連続連対中!

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 2 0 0 8 20.0% 20.0%
2枠 2 2 2 4 20.0% 40.0%
3枠 1 0 1 14 6.3% 6.3%
4枠 2 2 1 12 11.8% 23.5%
5枠 0 2 4 12 0.0% 11.1%
6枠 1 1 0 18 5.0% 10.0%
7枠 0 1 2 17 0.0% 5.0%
8枠 2 2 0 16 10.0% 20.0%

川崎コースはフルゲート14頭。
したがって、同枠に複数頭収まるのは「3枠以降(※1)」となる。

これを踏まえると、勝率&連対率は「内枠勢(※2)」がやや優勢ではあるものの、
「外枠勢」が不利かというとそうでもなく、「8枠」が2勝、2着2回と好成績を残している。

「3着内」で見ると、「2枠」が3着内率60.0%(10頭中6頭)、「5枠」が同33.3%(18頭中6頭)。
この「2枠」と「5枠」が3着内にどちらも来なかった年は、過去10年で2011年と2018年の2回しかないという安定感だ。

ちなみに、昨年は1着から順に「4枠」⇒「2枠」⇒「5枠」。
「4枠」が4年連続で連対している点も見逃せない。

※1.過去10年でフルゲートとなった回数は6回
※2.「1~4枠」を内枠、「5~8枠」を外枠とする

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 8 8 9 88 7.1% 14.2%
牝馬 1 0 1 9 9.1% 9.1%
セン馬 1 2 0 4 14.3% 42.9%

「牝馬」の出走は少なく、例年、1頭出走するかしないかといったところ。
過去10年では、2011年にザッハーマインが優勝、2013年にクラーベセクレタが3着している。

4歳~6歳馬が中心!でも近年は…?

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3歳 0 0 0 0 - -
4歳 0 3 1 10 0.0% 21.4%
5歳 3 2 4 12 14.3% 23.8%
6歳 4 1 2 15 18.2% 22.7%
7歳以上 3 4 3 64 4.1% 9.5%

「4歳馬」~「6歳馬」が横一線の連対率だが、今回は「4歳馬」をピックアップ。
「4歳馬」は0勝、2着3回、3着1回と勝ち切れていないものの、好走した4頭は全て2歳 or 3歳時に重賞タイトルを獲得している実績馬だった。

ただし、近年は「7歳以上」の馬たちが活躍する傾向。
特に「7歳馬」が活躍しており、直近4年で3勝の固め打ちだ。

オープン馬が強いが、格上挑戦馬もチャンスあり!

【斤量別の成績】

斤量 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
54kg以下 0 0 1 5 0.0% 0.0%
55~56kg 3 0 2 13 16.7% 16.7%
57kg以上 7 10 7 83 6.5% 15.9%

川崎マイラーズは格付別(クラス別)に斤量が異なる別定戦。
格付別の斤量は「A1級57kg」「A2級55kg」「B1級以下53kg」で、牝馬は「2kg」、3歳馬は「2kg」減量される。
加えて、今年の場合は2020年5月11日~2021年5月21日までの期間中に、ダートグレード競走・JRA重賞を勝っていれば「2kg」、
南関東S1・S2重賞を勝っていれば「1kg」加増される(2歳時の成績を除く)。

重賞競走だけに「57kg以上」を背負うA1格付馬や実績馬が好成績を残しているが、
3勝を挙げる「55kg~56kg(※)」の“格上挑戦馬”も見逃せないところだろう。

※2011年優勝のザッハーマインはA1格付だが、牝馬なので「55kg」での出走

JRA2勝クラスとの交流戦!

【スパーキングマイラーズチャレンジ(スパーキングMC)の着順別の成績】

スパーキングMC着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
スパーキングMC1着 1 0 0 1 50.0% 50.0%
スパーキングMC2着 0 0 0 0 - -
スパーキングMC3着 0 0 0 1 0.0% 0.0%
スパーキングMC4着以下 0 0 0 0 - -

※川崎マイラーズTRとしては今年で4回目となるため、データは過去3年とする
※2020年までは「スパーキングナイトチャレンジ」の名称で実施

「JRA2勝クラス」と「南関東A2B1格付」の交流競走。
1着の“南関東所属馬”には、川崎マイラーズへの優先出走権が付与される。
※2020年は新型コロナウイルス感染防止の観点から、地方所属馬のみで実施

過去3年で川崎マイラーズに出走した馬はのべ3頭。
うち、2018年ウェイトアンドシーが「スパーキングナイトチャレンジ(旧名称)」と「川崎マイラーズ」を連勝している。

2021年スパーキングマイラーズチャレンジの結果

マイル実績には注目したい!

【フジノウェーブ記念の着順別の成績】

フジノウェーブ記念着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
フジノウェーブ記念1着 1 0 0 0 100.0% 100.0%
フジノウェーブ記念2着 0 2 0 1 0.0% 66.7%
フジノウェーブ記念3着 0 1 1 2 0.0% 25.0%
フジノウェーブ記念4着以下 3 3 0 18 12.5% 25.0%

川崎マイラーズの直近で、かつ転戦馬が多い重賞となるのが「フジノウェーブ記念(大井1,400m・S3)」。
(2013年までは「東京スプリング盃」の名称で実施)

「フジノウェーブ記念」出走組からはのべ32頭が参戦。
うち、川崎マイラーズで連対したのは10頭だが、6頭(※)はマイル重賞を勝った経歴があった。
「大井1,400m」⇒「川崎1,600m」への条件替わりで巻き返す馬も少なくなさそうだ。

※2回連対のソルテは2頭分とする

2021年フジノウェーブ記念の結果

レースの格は関係ない?

【前走レース別の着順別の成績】

前走 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
重賞 3 7 5 32 6.4% 21.3%
重賞以外 7 3 5 69 8.3% 11.9%

※南関東地区以外の重賞を含む

ビッグタイトルを狙う有力馬は同時期の「かしわ記念(Jpn1)」へと矛先を向ける。
一方、川崎マイラーズには「重賞常連馬」「トライアル優勝馬」「重賞初挑戦馬」など、バラエティーに富んだ馬たちが参戦してくる。

上表のデータは、川崎マイラーズの「前走」が「重賞」or「重賞以外」に分類した成績となる。
これを見ると明らかなように、川崎マイラーズへのステップは「重賞以外」の馬がとても多いことが分かる。

「重賞以外」をステップにした馬は7勝、2着3回、3着5回。
該当馬は2013年~2018年まで6年連続で優勝していたが、いずれも前走で3着内に好走した馬だった。

前走が「重賞」の馬は3勝、2着7回、3着5回。
連対数は「重賞以外」と大差はないが、2着7回が示すように勝ち切れていないのが現状だ。

ただし、今年から「京成盃グランドマイラーズ(S2)」が6月から4月に実施時期を移行。
実施する順番が「逆」となったことで「前走重賞組」が増えてくる可能性は十分にあるだろう。

今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は一生に一度の夢舞台!6月9日(水)に大井競馬場で行われる「東京ダービー(S1)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
知って得するデータから豆知識まで、予想に役立つデータをご紹介いたします!

(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
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また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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