~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2021年6月15日(火) 
サラ系4歳以上 川崎900m
川崎スパーキングスプリント(S3)

レース紹介

南関東では最も短い重賞「川崎スパーキングスプリント(S3)」!
今年から重賞に昇格した究極のスピード決戦!
地方競馬スーパースプリントシリーズの南関東地区トライアルとして実施されている。

▼データ分析のポイント
・1番人気に支持された船橋所属馬が強い
・斤量の軽い牝馬に注目
・コース経験は関係なさそう

【過去の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2020年 ポッドギル 大井 フリオーソ 8人気
2019年 ラディヴィナ 川崎 サウスヴィグラス 1人気
2018年 ラディヴィナ 川崎 サウスヴィグラス 2人気
2017年 フラットライナーズ 船橋 シニスターミニスター 1人気
2016年 フラットライナーズ 船橋 シニスターミニスター 1人気
2015年 カベルネフラン 船橋 アサクサデンエン 1人気
2014年 ユーリカ 船橋 クロフネ 1人気
2013年 スターボード
アイディンパワー
船橋
船橋
スウェプトオーヴァーボード
ニューイングランド
1人気
3人気
2012年 トーセンクロス 浦和 Broad Brush 5人気
2011年 コアレスピューマ 船橋 ハイブリツジスルー 1人気

※2013年は1着同着

2020年まではオープン特別として実施されていた一戦。
オープンクラス(A1)による900m戦は年1回という貴重な条件だけに、歴代優勝馬には多彩な面々が並んでいる。

歴代優勝馬の中で、南関東の重賞を勝利している馬はフラットライナーズとポッドギルの2頭。
また、後述もするが、牝馬が5頭優勝しているのも特徴的だろう。

牝馬の中では2014年のユーリカに注目。
この時に叩き出した「51.5秒」というタイムは、現在も破られていない「川崎900m」のレコードだ。

ちなみに、2021年に行われた川崎900mの最高タイムは、本競走のトライアルで計測したレベルフォーの53.0秒。

地元ジョッキーに注目

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2020年 今野 忠成 笹川 翼 水野 翔
2019年 笹川 翼 御神本 訓史 橋本 直哉
2018年 瀧川 寿希也 左海 誠二 本田 正重
2017年 左海 誠二 江川 伸幸 山崎 誠士
2016年 左海 誠二 増田 充宏 真島 大輔
2015年 瀧川 寿希也 山崎 誠士 矢野 貴之
2014年 脇田 創 真島 大輔 増田 充宏
2013年 戸崎 圭太
的場 文男
1着同着 見澤 譲治
2012年 坂井 英光 真島 大輔 加藤 和博
2011年 御神本 訓史 石崎 駿 坂井 英光

フラットライナーズの主戦を務めた「左海誠二騎手」が2勝、2着1回。
同馬とのコンビでは2018年にも2着しているので、3年連続で連対していることになる。

「川崎900m」に焦点を当ててみよう。

2020年の同条件リーディングは地元の「町田直希騎手」。
騎乗回数はトップの83回で、18勝(勝率21.7%)、2着8回(連対率31.3%)、3着11回の成績を残している。
本競走での好走歴はないものの、特殊な条件を得意としている技量は見逃せないところだ。

2021年は「山崎誠士騎手」が10勝(32.3%)、2着6回(51.6%)、3着4回でリーディングトップ(5/28時点)。
こちらも川崎のトップジョッキーだけに注目となりそうだ。

2020年川崎900mリーディングはこちら
2021年川崎900mリーディングはこちら

船橋所属馬が圧倒

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 1 0 3 16 5.0% 5.0%
船橋 7 3 2 12 29.2% 41.7%
大井 1 3 1 12 5.9% 23.5%
川崎 2 3 4 37 4.3% 10.9%

「船橋所属馬」が7勝、2着3回、3着2回と抜群の成績。
特に1番人気に支持された際の成績が良く、該当馬は8頭で6勝、4着2回となっている。

直近3年に限ると「川崎所属馬」2勝、「大井所属馬」1勝。
昨年は「船橋所属馬」が不在、2019年も1頭のみだったので巻き返しがあるかもしれない。

究極のスピード勝負には紛れなし

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 7 0 0 3 70.0% 70.0%
2人気 1 2 2 5 10.0% 30.0%
3人気 1 3 1 5 10.0% 40.0%
4人気 0 1 1 8 0.0% 10.0%
5人気 1 1 1 7 10.0% 20.0%
6人気以下 1 2 5 49 1.8% 5.3%

スピードの絶対値を競うような条件。
ということが関係しているのかは分からないが、「1番人気」に支持された馬は勝率70.0%と圧倒している。
「1番人気馬」は2着、3着こそ0回ではあるものの、掲示板を外したことは1度も無いということは付け加えておこう。

配当も低めの傾向

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2020年 1,330 5,960 196,360
2019年 230 320 2,330
2018年 280 840 27,830
2017年 170 1,100 5,380
2016年 290 1,010 7,140
2015年 350 620 14,100
2014年 190 400 1,280
2013年 140
210
540 2,870
4,350
2012年 940 7,310 743,840
2011年 190 210 690
平均 393 1,831 91,470

※2013年は1着同着のため、2通りの配当金額の合算を2013年の配当として平均配当を算出

「単勝」の平均は393円。
昨年こそ4桁配当となったものの、1番人気馬が結果を残すレースだけに堅い決着が多い。

「馬複」「三連単」も同様の傾向。
1番人気馬が3着内に好走しなかった年は2012年、2018年、2020年の3回だ。

内~真ん中が好成績

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 1 0 1 8 10.0% 10.0%
2枠 1 4 1 4 10.0% 50.0%
3枠 2 1 1 6 20.0% 30.0%
4枠 2 0 3 5 20.0% 20.0%
5枠 3 1 2 9 20.0% 26.7%
6枠 0 1 0 15 0.0% 6.3%
7枠 2 0 2 14 11.1% 11.1%
8枠 0 2 0 16 0.0% 11.1%

向こう正面入り口からスタートして、3、4コーナーから直線へ。
コーナーがきついと言われる川崎コースだが、先行争いと最後の勝負は直線を目一杯使って行われる。

全体的にはやや「内枠」が有利な傾向。
特に「2枠」の連対率50.0%は際立っているが、勝率となると真ん中の3~5枠が良いようだ。

牡牝互角

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 6 5 7 56 8.1% 14.9%
牝馬 5 3 3 16 18.5% 29.6%
セン馬 0 1 0 5 0.0% 16.7%

「牡馬」の6勝に対して、「牝馬」は5勝。
スピード勝負では牡牝互角の数字となっており、直近3年は全て「牝馬」が勝利している。

4歳~6歳が活躍!リピーターも!

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
3歳 0 0 0 2 0.0% 0.0%
4歳 3 1 2 6 25.0% 33.3%
5歳 2 2 1 15 10.0% 20.0%
6歳 3 5 3 15 11.5% 30.8%
7歳以上 3 1 4 39 6.4% 8.5%

勝率、連対率は「4歳馬」がトップの成績。
これに「6歳馬」及び「5歳馬」が続くものの、「4歳」~「6歳」間に大きな差は出ていない。
また、「7歳以上」も3勝、2着1回、3着4回と結果を残しているが、直近5年では3着が1回あるのみだ。

なお、昨年までは「3歳馬」の出走が可能だったが、重賞昇格とともに出走条件が「4歳以上」となっている。

ちなみに、フラットライナーズは「4歳~6歳」時に連対、2018年&2019年を連覇したラディヴィナは「5歳~6歳」時。
その他、リコーシルエットが「4歳&6歳」時に3着内、 コアレスピューマは「7歳」時に勝利し、「11歳」時に3着している。
オープンクラスでは貴重な条件なので、本競走を目標としたリピーターの活躍も目立つようだ。

斤量の軽い牝馬!

【斤量別の成績】

斤量 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
51kg以下 4 1 2 14 19.0% 23.8%
52kg~55kg 4 6 5 42 7.0% 17.5%
56kg以上 3 2 3 21 10.3% 17.2%

本競走の出走条件は以下の通り(2021年ver)。
▼A1級57kg A2級55kg B1級以下53kg 牝馬2kg減

昨年までは3歳馬が出走可能だったため「3歳馬2kg減」、加えて重賞ではなかったため減量騎手も適用されていた。
過去最低斤量は「48.0kg」、昨年は3歳ダンディーヴォーグが「☆中越琉世騎手(-1kg)」を起用して「50.0kg」だった。

という前提条件を踏まえて…
斤量「51kg以下」は4勝を挙げ、勝率19.0%はトップの成績。
いずれも牝馬が該当し、減量騎手は起用していないため、「格上挑戦の牝馬」が結果を残していることになる。

最重量で勝利した馬は2017年のフラットライナーズで「斤量58.0kg」。
当時は「重賞勝ち馬は加増」という条件があったため58.0kgを背負っているが、軽量馬相手に貫録を示した形だ。

コース経験は関係ない?

【川崎900mの経験有無別の成績】

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
経験あり 5 4 4 35 10.4% 18.8%
経験なし 6 5 6 42 10.2% 18.6%

川崎900mを経験しているか否かの成績。
「経験あり」が5勝、2着4回、3着4回に対し、「経験なし」は6勝、2着5回、3着6回となる。
勝率、連対率も互角となっており、数値上ではコース経験による結果の差は出ていないようだ。

ということで、生粋のスプリンターたちによる究極のスピード勝負が存分に楽しめるだろう。


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は6月29日(火)に大井競馬場で行われる3歳スプリント王決定戦「優駿スプリント(S2)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
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(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
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