2021年6月29日(火)　
サラ系3歳　大井1,200m優駿スプリント(S2)

3歳スプリント王決定戦「優駿スプリント(S2)」！
帝王賞前日に行われる3歳スプリント路線の頂上決戦！
今年で11回目となるので、過去10年の傾向も見えてくるだろうか？

▼データ分析のポイント
・1,2番人気と6番人気以下の組み合わせが多い
・優駿スプリントTRの優勝馬は連対率75.0%
・1着は逃げ/先行、2着は先行、3着は追い込み

【過去10年の優勝馬】

今年の「川崎スパーキングスプリント(S3)」を制したカプリフレイバーは2020年の優勝馬。
さらに、ハードデイズナイト、アピア、ルックスザットキルなど、南関東の短距離重賞を複数制しているスピードスターを輩出している。

また、スピードの指標でもある「タイム」。
過去10年の平均勝ちタイムは「1:12.5」となっており、レースレコードは2011年にミヤサンキューティが叩き出した「1:11.6」だ。

参考までに…2021年は大井1,200m戦が191レース実施(※)されているが、1分11秒台での決着はわずかに3レース。
うち1つは「東京スプリント(Jpn3)」でリュウノユキナが出した「1:11.5」となっている。
※6/11終了時点

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

若手騎手が活躍！

【騎手の傾向(敬称略)】

若手騎手の活躍に注目！

1990年生まれの「早田功駿騎手」は、2015年の優駿スプリントが初の重賞タイトル！
主戦を務めたルックスザットキルとのコンビでは、合計3つのタイトルを獲得している。

1994年生まれの「西啓太騎手」も、2018年の優駿スプリントが初タイトル。
手綱を取ったクルセイズスピリツとのコンビでは、2020年8月に「大井1,000m」のレコードタイム(58.8)をマークしている。

さらに、1990年生まれの「伊藤裕人騎手」。
デビュー11年目となった2019年の優駿スプリントをナガタブラックで制し、嬉しい初タイトルを獲得している。

ちなみに、「西啓太騎手」と「早田功駿騎手」は“父も騎手”という共通点がある。
「西啓太騎手」の父は岩手で活躍していた「西康志元騎手」、「早田功駿騎手」の父は現役の大井ジョッキー「早田秀治騎手」だ。

堅実な大井

【所属競馬場別の成績】

地元の「大井所属馬」は5勝、2着7回、3着3回。
昨年は3着内に好走していないものの、過去10年で連対を外したのは2回という堅実ぶり。

また、「川崎所属馬」の3勝、2着3回、3着1回にも注目したい。
出走数は「大井所属馬」の半分以下だが、勝率9.1%、連対率18.2%は全体トップの成績だ。

軸は人気馬だが…

【人気別成績】

「1番人気馬」及び「2番人気馬」が順当に結果を残している。
過去10年のうち、9回は「1番人気馬」or「2番人気馬」が連対しており、この2頭によるワンツー決着も2回ある。
ただし、両人気馬とも「3着0回」なので、揃って馬券圏内に好走した回数もワンツーとなった2回しかないのだ。

となると、人気薄の激走に注意したい。
「6番人気以下」の成績はデータの通りだが、そのうち、3勝、2着2回、3着5回は過去5年でのもの。
この間、「3～5番人気馬」は3着内に好走していないので、データ上では「1・2番人気馬」を軸に「6番人気以下」に流したいところ。

直近3年の配当が凄い

【配当傾向】

「単勝」の平均配当は「1,176円」。
2017年～2019年は高配当だったものの、全体的には低めの配当が多い。

一方、「馬複」は4桁配当がで8回、万馬券が1回。
同様に「三連単」も高めの配当が期待できそうで、直近3年はビックリ配当を連発している。

真ん中の枠が安定！

【枠番別の成績】

枠番別の成績は「内枠有利」の傾向。
連対馬は全て「6枠以内」となっており、「7枠」「8枠」は連対実績が1回もない。

特に好成績は「4枠」の2勝、2着4回。
その他、「3枠」～「6枠」の真ん中の枠が連対する傾向にあるようだ。

直近3年を1着から順に抜き出すと…
2020年「4枠」⇒「3枠」⇒「6枠」
2019年「6枠」⇒「3枠」⇒「5枠」
2018年「6枠」⇒「6枠」⇒「4枠」

優駿スプリントは多頭数(※)となることが多いだけに、枠順の違いも重要なファクターとなりそうだ。
※2017年(除外2頭)以外は全てフルゲート16頭立て

牝馬だって速い！

【牡馬牝馬別の成績】

「牡馬」が7勝、2着4回に対して、「牝馬」は3勝、2着6回。
現在、3年連続で「牝馬」が2着に好走しているように、牡馬/牝馬で互角の戦いが演じられている。

3歳スプリント路線は牡馬/牝馬ともに「優駿スプリント」が大目標のレース。
“スピードスター”には性別など関係ない！ということだろう。

トライアル優勝馬に注目

【優駿スプリントトライアル(優駿STR)の成績】

※2012年から実施されているので、過去9年の成績

「優駿スプリント」と「同コース」「同距離」で行われる最重要トライアル。

過去9年のトライアル優勝馬のうち、8頭が優駿スプリントに参戦して、3勝、2着3回。
上表を見ても明らかなように、トライアル敗戦から巻き返すケースはほとんど無いのが現状だ。

2021年優駿スプリントトライアルの結果

重賞昇格でレベルアップ？

【若潮スプリント】

「若潮スプリント」は2019年から実施されている優駿スプリントのトライアル競走。
今年からは重賞に昇格した注目の一戦だ。

実施初年度の2019年は「若潮スプリント」の上位3頭が沿って二桁着順。
2年目となる昨年は「若潮スプリント」の1、2着馬が、優駿スプリントでも1、3着に好走している。

まだまだデータは少ないものの、重賞昇格となればレースレベルのアップは必至だろう。

2021年若潮スプリントの結果

コース経験は重要なファクター！？

【大井1,200m経験有無別の成績】

優駿スプリントの舞台である「大井1,200m」の経験があるか否か。

「経験あり」が8勝、2着7回、3着5回と大方を占めている。
出走頭数の関係上、連対率には大きな差はないものの“経験が生きている”ということが言えそうだ。

さらに、細かく見てみよう。
「大井1,200m」を3勝以上している馬の成績は以下の通り。

「大井1,200m」を3勝以上している馬は3勝、2着2回、3着1回。
連対率は31.3%となっており、前述の大井1,200mの「経験あり(連対率13.9%)」よりも連対率が高くなっている。
大井1,200mが得意な馬は要チェックとなりそうだ。

優勝は逃げ先行、2着は先行、3着は追い込み

【1～3着馬の4コーナー通過順】

「1～3着馬」の「4コーナーでの位置取り」はご覧の通り。

着順別に綺麗な傾向が出ている。
「1着馬」の位置取りは「1番手」の3回と「2～5番手」の5回。
「2着馬」は「2～5番手」の8回、「3着馬」は「6～10番手」の5回、「11番手以降」の4回が目立つところ。

終い一手では勝ち切れていないものの、「差し・追い込み馬」の活躍には是非とも注目したい。

今回の「南関データ分析」はここまで！
次回はスーパースプリントシリーズ2021ファイナル！
7月21日(水)に船橋競馬場で行われる「習志野きらっとスプリント(S1)」です！

南関データ分析とは

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