~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2022年2月16日(水) 
サラ系4歳以上 船橋1,800m
報知グランプリカップ(S3)

レース紹介

伝統の船橋重賞!「報知グランプリカップ(S3)」!
今年で58回目を迎える1,800m戦。
1964年(昭和39年)の第1回~第34回までは“オールカマー”、第35回以降は“サラ系”で行われている。

▼データ分析のポイント
・元JRA所属馬が活躍
・人気馬が好走も配当は高め
・トライアル(チバテレ盃)組は不振

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2021年 ゴールドホイヤー 川崎 トランセンド 6人気
2020年 サルサディオーネ 大井 ゴールドアリュール 5人気
2019年 タービランス 浦和 パイロ 1人気
2018年 リッカルド 船橋 フサイチリシャール 3人気
2017年 エンパイアペガサス 浦和 エンパイアメーカー 2人気
2016年 タイムズアロー 船橋 タイムパラドックス 4人気
2015年 バトードール 船橋 クロフネ 4人気
2014年 オメガインベガス 船橋 スペシャルウィーク 1人気
2013年 スターシップ 船橋 クロフネ 7人気
2012年 ケイアイライジン 船橋 Came Home 5人気

“移籍馬”の活躍が目立つレース。
過去10年中、9回は「JRA」もしくは「南関東以外」からの移籍馬が優勝しているが、特筆は“元JRA所属馬(太字)”の7頭。
(2021年のみ南関東生え抜きのゴールドホイヤーが優勝)

元JRA所属馬のうち、リッカルド、サルサディオーネ(後に)はダートグレード競走覇者、オメガインベガス、バトードールは同競走で連対実績がある。
南関東移籍で再ブレイクした馬、移籍を機に素質が開花した馬など、新天地で活躍する馬は少なくないようだ。
ちなみに、元JRA所属馬7頭のうち、スターシップを除く6頭は報知グランプリカップが“南関東重賞初制覇”だった。

報知グランプリカップは第34回まではオールカマーとして実施されていた競走。
その歴史の中で、アングロアラブ(アア)の優勝は5回(4頭)を数える。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

不動の地位を築く森泰斗騎手!

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2021年 山崎 誠士 酒井 忍 森 泰斗
2020年 岩田 康誠 森 泰斗 吉原 寛人
2019年 森 泰斗 本田 正重 矢野 貴之
2018年 矢野 貴之 真島 大輔 御神本 訓史
2017年 村上 忍 和田 譲治 矢野 貴之
2016年 真島 大輔 笹川 翼 的場 文男
2015年 今野 忠成 御神本 訓史 左海 誠二
2014年 戸崎 圭太 吉原 寛人 的場 文男
2013年 石崎 駿 戸崎 圭太 川島 正太郎
2012年 川島 正太郎 戸崎 圭太 石崎 駿

2021年に地方競馬で活躍した人馬、地方競馬の発展に功績のあった人馬等を顕彰する「NARグランプリ2021(※)」。
騎手部門の「最優秀勝利回数騎手賞」「同賞金収得騎手賞」は「森泰斗騎手」が受賞している(ダブル受賞は3年連続)。
※JRAで言う「JRA賞」

その「森泰斗騎手」は直近3年の報知グランプリカップで1勝、2着1回、3着1回。
2021年11月25日には地方通算3,500勝を達成しており、南関東では不動の中心騎手と言えるだろう。

今年も2月4日終了時点で南関東リーディング1位、連対率も40%を超えるハイアベレージだ。

復権目指す船橋所属馬

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 2 2 0 15 10.5% 21.1%
船橋 6 5 7 56 8.1% 14.9%
大井 1 3 3 19 3.8% 15.4%
川崎 1 0 0 10 9.1% 9.1%

地元の「船橋所属馬」が6勝、2着5回、3着7回。
成績としては他の所属馬を大きくリードしているが、直近5年では1勝、2着2回、3着3回とやや劣勢に立たされている。

大混戦の様相!

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 2 3 1 4 20.0% 50.0%
2人気 1 2 2 5 10.0% 30.0%
3人気 1 3 2 4 10.0% 40.0%
4人気 2 0 2 6 20.0% 20.0%
5人気 2 1 1 6 20.0% 30.0%
6人気以下 2 1 2 75 2.5% 3.8%

「1~5番人気馬」は勝率、連対率、さらには3着内率までほぼ横一線。
「6番人気以下」も上位人気馬と同等の連対数になっているが、好走率からは上位人気馬が結果を出していると言えそうだ。

人気サイドでも配当は!?

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2021年 2,200 11,180 115,280
2020年 830 1,330 13,220
2019年 310 11,230 210,590
2018年 430 760 19,390
2017年 580 1,840 20,040
2016年 1,060 1,810 20,850
2015年 860 1,370 106,120
2014年 270 600 4,880
2013年 1,470 1,770 24,510
2012年 1,990 4,680 46,700
平均 1,000 3,657 58,158

過去10年の上位3着内は5番人気以内の馬で8勝、2着9回、3着8回。
人気馬が活躍する傾向にあるが、1番人気が勝ち切れていないため、組み合わせ次第では高配当が期待できそうだ。

「1枠」「2枠」は優勝馬なし…!?

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 0 2 0 7 0.0% 22.2%
2枠 0 0 1 8 0.0% 0.0%
3枠 2 2 0 13 11.8% 23.5%
4枠 1 1 2 13 5.9% 11.8%
5枠 0 0 3 16 0.0% 0.0%
6枠 3 0 3 13 15.8% 15.8%
7枠 1 2 0 17 5.0% 15.0%
8枠 3 3 1 13 15.0% 30.0%

「6枠」~「8枠」が総じて好成績。
この3つの枠だけで7勝、2着5回、3着4回を占めている。

一方、「1枠」と「2枠」は優勝歴がなく、3着内に好走した例も合計3回しかない。
連対率こそ「1枠」は全体3位の22.2%だが、過去のデータ傾向としてはやや苦戦気味と言えるだろう。

牝馬の2勝は逃走V

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 7 10 10 93 5.8% 14.2%
牝馬 2 0 0 4 33.3% 33.3%
セン馬 1 0 0 3 25.0% 25.0%

「牡馬」が7勝、2着10回、3着10回。

対する「牝馬」は2014年オメガインベガス、2020年サルサディオーネが優勝している。
この2頭はともに逃げ切りVだ。

若手の勢い!

【年齢別の成績】

年齢 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
4歳 3 0 2 8 23.1% 23.1%
5歳 0 1 2 10 0.0% 7.7%
6歳 3 2 2 16 13.0% 21.7%
7歳以上 4 7 4 66 4.9% 13.6%

ベテラン勢健在の中、「4歳馬」が3勝、3着2回と結果を出している。
出走頭数はのべ13頭と少ないものの、勝率23.1%、3着内率38.5%は立派な数字だ。

とはいえ、「7歳以上馬」のベテラン勢は4勝、2着7回、3着4回とさすがの強さ。
過去5年に限ると、2021年を除く全ての年で「7歳以上馬」が連対している。

トライアル組は苦戦中…

【チバテレ盃の着順別の成績】

チバテレ盃着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
チバテレ盃1着 0 0 1 7 0.0% 0.0%
チバテレ盃2着 0 1 0 3 0.0% 25.0%
チバテレ盃3着 1 0 0 4 20.0% 20.0%
チバテレ盃4着以下 0 0 0 20 0.0% 0.0%

「チバテレ盃(準重賞)」は報知グランプリカップのトライアル競走。
2012年は「A2以下」、2013年からは「オープンクラス(※)」で行われている。

過去10年の「チバテレ盃」優勝馬は8頭が参戦して3着が1回のみ。
昨年は「チバテレ盃」2着のリンゾウチャネルが本番でも2着に好走したが、「チバテレ盃」組の成績はあまり良いとは言えない。

※2015年から準重賞に昇格

2022年チバテレ盃の結果

上位馬は活躍!?

【報知オールスターカップ(報知ASC)の着順別の成績】

報知ASC着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
報知ASC1着 0 1 1 0 0.0% 50.0%
報知ASC2着 1 1 0 4 16.7% 33.3%
報知ASC3着 1 1 0 1 33.3% 66.7%
報知ASC4着以下 1 1 3 11 6.3% 12.5%

お正月の川崎2,100mで行われる「報知オールスターカップ(S3)」。

過去10年で「報知オールスターカップ」優勝馬は2頭が参戦して2着1回、3着1回。
さらに、同2着馬、3着馬はともに1勝、2着1回の成績を残している。

2022年報知オールスターカップの結果

勝島王冠組は実績馬重視?

【勝島王冠の着順別の成績】

勝島王冠着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
勝島王冠1着 0 1 0 0 0.0% 100.0%
勝島王冠2着 0 0 0 1 0.0% 0.0%
勝島王冠3着 0 1 0 0 0.0% 100.0%
勝島王冠4着以下 2 2 1 19 8.3% 16.7%

前年の11月後半~12月前半に大井1,800mで行われる「勝島王冠(S2)」。

距離1,800mは報知グランプリカップと共通しているものの、勝島王冠上位組の出走は少ない。
過去10年で「勝島王冠」1着~3着馬はそれぞれ1頭ずつ出走して、2着2回、4着以下1回。
僅か3頭しか出走していないが、好走率は高くなっている。

「勝島王冠」4着以下からはのべ24頭が参戦し、2勝、2着2回、3着1回。
なかなか共通点を探すのは難しいが、連対している4頭は船橋コースの経験が1回 or 0回だった。

2021年勝島王冠の結果

今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は2月23日(水祝)に浦和競馬場で行われる桜花賞TR「ユングフラウ賞(S2)」です!

南関データ分析とは

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(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
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