2022年3月24日(木)　
サラ系4歳以上　船橋1,600m京成盃グランドマイラーズ(S2)

かしわ記念トライアル「京成盃グランドマイラーズ(S2)」
春のマイル戦線を占う一戦！
1,2着馬には「かしわ記念(Jpn1)」の優先出走権が付与される。

▼データ分析のポイント
・船橋を代表する名馬が活躍
・船橋所属馬が好成績
・外枠が好走する傾向

【過去10年の優勝馬】

歴代優勝馬にはダートグレード競走優勝歴のある「マグニフィカ」「セイントメモリー」「ソルテ」「カジノフォンテン」が名を連ねる。
2011年以前でも「ナイキアディライト」「エスプリシーズ」「ネームヴァリュー」「サプライズパワー」などの名馬が並ぶ重賞だ。

今年で25回目を迎えるが、過去24年の船橋の歴史が詰まったレースの1つと言えるだろう。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

張田昂騎手が飛躍

【騎手の傾向(敬称略)】

カジノフォンテンとのコンビで連覇中の「張田昂(アキラ)騎手」。
人馬ともに初タイトルを獲得したのが2020年の京成盃グランドマイラーズだ。

「張田昂騎手」は2022年3月9日現在で重賞11勝の活躍。
初タイトル奪取から僅か2年弱で11個ものタイトルを積み上げたことになる。

人気薄の取り捨てがカギ！？

【人気別成績】

「1番人気馬」が5勝、2着1回と好成績。
さらに、「2～4番人気馬」も好走率は高く、3着内率は1番人気から順に「60.0%」「40.0%」「60.0%」「40.0%」となっている。

一方、見逃せないのが「6番人気以下」の馬たち。
過去10年で2勝、2着4回、3着3回の成績を残しているので、人気馬と人気薄の組み合わせに妙味がありそうだ。

高配当を提供中！

【配当傾向】

1番人気馬が5勝しているものの、単勝1倍台の支持を受けた馬はJpn1馬として迎えた2021年カジノフォンテンのみ。

また、「馬複」も4桁配当が8回あり、平均は3,567円と高めの配当を提供している。
同様に「三連単」も高配当となる傾向が強く、直近3年も人気馬同士の決着ながら配当は低くない。

いわゆる混戦模様だけに、人気馬を軸にして、相手は手広く！がデータ的には良さそうだ。

1着船橋、2着大井 or 浦和の組み合わせ

【所属競馬場別の成績】

地元の「船橋所属馬」が7勝、2着2回、3着3回と好成績。
「過去10年の優勝馬」でも触れたが、船橋競馬史に残る名馬たちが勝利してきた歴史がある。

一方、2着は「大井所属馬」と「浦和所属馬」が合計8回。
2016年以降の6年間は両所属馬のどちらかが2着に好走している。

外枠の成績が良い！

【枠番別の成績】

枠番による有利不利が少ない船橋コース(※1)だが、京成盃グランドマイラーズに限ると外枠有利(※2)の傾向が出ている。

連対率と3着内率は「1枠」がトップの成績ではあるものの、「6枠」「7枠」「8枠」の好走率にはぜひとも注目したい。

昨年も1着から順に「4枠」⇒「7枠」⇒「6枠」、一昨年は「4枠」⇒「8枠」⇒「8枠」での決着。
現在、7年連続で「6枠」or「8枠」、もしくは「6枠」と「8枠」が同時に3着内に好走している。
(過去10年で「6～8枠」が揃って4着以下となったことはない)

※1.【参考】2020年10月1日～2021年9月30日の船橋1,600mの枠番別成績はこちら
※2.「1～4枠」を内枠、「5～8枠」を外枠とする

牝馬には要注意！

【牡馬牝馬別の成績】

「牡馬」が全10勝。
一方、「牝馬」は出走数が7頭と少ないものの、2着2回、3着2回と好走率は高い。

若手の勢い！

【年齢別の成績】

※2021年から出走条件が「3歳以上」から「4歳以上」に変更

「4歳馬」と「5歳馬」が好成績。
南関東の重賞は年齢を重ねた馬が活躍する傾向にあるが、京成盃グランドマイラーズでは若い馬にもチャンスがある。

直近5年でも「4歳馬」と「5歳馬」がそれぞれ2勝を挙げる活躍だ。

また、その他の特徴として“リピーター”の活躍がある。
以下が複数回、3着内に好走した馬となるが、こちらは年齢を重ねた馬がリピーターとなるケースが多い。

好成績の「4歳馬」「5歳馬」は、ソルテとカジノフォンテンが該当。
その他の馬は全て「6歳以降」に連対しているので、傾向的には「好走実績のない4,5歳馬」と「前年好走の6歳以上馬」となりそうだ。

実績馬が力を出しやすい条件だったが…！？

【斤量別の成績】

「56kg以上」の斤量を背負った馬が、9勝、2着8回、3着8回とほぼほぼ3着内を占めている。
一方、「55kg以下」の馬は、出走数が16頭と少ない中で、1勝、2着2回、3着2回の成績だ。

京成盃グランドマイラーズは、格付別(クラス別)に斤量が異なる別定戦。
格付別の斤量は「A1級56kg」「A2級54kg」「B1級以下53kg」で、牝馬は「2kg」減量される。

と、ここまでは2020年以前と出走条件は同じだが、＋αの加増条件が2021年から変更となった。

【★2020年以前】
番組賞金額(※)ごとに「1kg」加増。

□3歳：6,000万円
□4歳：9,000万円
□5歳：12,000万円
□6歳以上：15,000万円

※番組賞金(算定方法)の詳細はこちら

【★2021年以降】
直近1年(2022年は2021.3.21以降)の重賞実績ごとに加増。

□ダートグレード競走/JRA重賞勝ち馬は「2kg」
□南関東S1/S2重賞勝ち馬は「1kg」
　(3歳限定競走の成績を除く)

2020年以前は加増条件を満たしていた馬があまり多くはない。
これは本競走の1着賞金「2,100万円(2020年は1,200万円)」からも“相当な実績が必要”ということがお分かり頂けるだろう。

一方、2021年以降は直近1年の重賞成績によって加増される。
3歳限定競走の成績は除かれるので、4歳馬にとっては比較的有利ではあるが、5歳以上の実績馬はやや出走条件が厳しくなったと言えそうだ。

昨年は斤量58kgのカジノフォンテンが貫録を見せたが、さて、今年の結果は如何に！？

上位勢は苦戦気味

【報知グランプリカップ(報知GPC)の着順別の成績】

同年2月に船橋1,800mで行われる「報知グランプリカップ(S3)」。
船橋1,600mと条件的には近いため、上位馬の参戦も少なくない。

しかしながら、上位馬は苦戦気味。
「報知グランプリカップ」1～3着馬はのべ12頭参戦しているが、2着が2回あるのみとなっている。

2022年報知グランプリカップの結果

重賞からの転戦組が強い！

【前走レース別の着順別の成績】

※南関東地区以外の重賞を含む

京成盃グランドマイラーズの「前走」が「重賞か否か」に分類した成績。

「前走が重賞」の馬は8勝、2着6回、3着8回。
対して、「前走が重賞以外」の馬は2勝、2着4回、3着2回となっており、上位馬の多くは「重賞」をステップに参戦してきている。
(「前走が重賞以外」の優勝馬2頭は、A2条件のレースを勝ち上がっての参戦)

ただし、開催時期が春シーズン中盤から“シーズン初戦”に移行したので傾向は変わってくるかもしれない。

今回の「南関データ分析」はここまで！
次回はクラシックへの登竜門！3月30日(水)に大井競馬場で行われる「京浜盃(S2)」です！

南関データ分析とは

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