
3歳重賞「雲取賞(S3)」!
南関東クラシックを占う重要な一戦。
2019年の重賞昇格以降(旧準重賞)、過去3年の優勝馬から2頭の南関東クラシックホースを輩出している。
※2018年までの準重賞を含めた過去10年分のデータとする
▼データ分析のポイント
・外枠が好成績
・非重賞を勝ち上がってきた馬に注目
・前走距離はマイルが良さそう
年 | 優勝馬 | 所属 | 種牡馬 | 人気 |
---|---|---|---|---|
2021年 | ランリョウオー | 浦和 | パイロ | 1人気 |
2020年 | ゴールドホイヤー | 川崎 | トランセンド | 4人気 |
2019年 | ヒカリオーソ | 川崎 | フリオーソ | 4人気 |
2018年 | ワグナーコーヴ | 大井 | マンハッタンカフェ | 6人気 |
2017年 | カンムル | 浦和 | サマーバード | 1人気 |
2016年 | ハタノリヴィール | 船橋 | フレンチデピュティ | 4人気 |
2015年 | ノースノース | 船橋 | カネヒキリ | 1人気 |
2014年 | ドバイエキスプレス | 船橋 | デュランダル | 5人気 |
2013年 | アウトジェネラル | 船橋 | アドマイヤドン | 1人気 |
2012年 | ゴールドキャヴィア | 船橋 | ゴールドアリュール | 1人気 |
2019年から施行条件が「内回り1,600m」から「外回り1,800m」へ。
スタート位置こそ「1,600m」と「1,800m」は同じだが、外回りコースとなり、最後の直線が100m長くなった。
さらには、「準重賞」から「重賞」へと昇格したため、必然的にレースレベルが上昇している。
2012年~2018年(準重賞時)の優勝馬で南関東クラシックを制した馬は、2013年の「羽田盃(S1)」を勝ったアウトジェネラルのみ。
一方、重賞に昇格して以降、2019年には優勝馬ヒカリオーソが「東京ダービー(S1)」、同2着ミューチャリーが「羽田盃」を制覇。
翌2020年は優勝馬ゴールドホイヤー、2021年には2着のトランセンデンスが「羽田盃」を制している。
雲取賞は羽田盃と同舞台、そして大井2,000mの東京ダービーと同じ外回りコースを使用。
まだまだ過渡期ではあるものの、条件が大きく変わったことで注目度はより一層高くなったと言えるだろう。
混戦模様
年 | 1着 | 2着 | 3着 |
---|---|---|---|
2021年 | 本橋 孝太 | 森 泰斗 | 真島 大輔 |
2020年 | 吉原 寛人 | 左海 誠二 | 笹川 翼 |
2019年 | 瀧川 寿希也 | 御神本 訓史 | 本田 正重 |
2018年 | 今野 忠成 | 左海 誠二 | 坂井 英光 |
2017年 | 吉原 寛人 | 山崎 誠士 | 石崎 駿 |
2016年 | 中野 省吾 | 繁田 健一 | 石崎 駿 |
2015年 | 左海 誠二 | 森 泰斗 | 的場 文男 |
2014年 | 川島 正太郎 | 張田 京 | 石崎 駿 |
2013年 | 戸崎 圭太 | 森 泰斗 | 柏木 健宏 |
2012年 | 戸崎 圭太 | 町田 直希 | 石崎 駿 |
目立つところでは「左海誠二騎手」の1勝、2着2回、「森泰斗騎手」の2着3回、「石崎駿騎手」の3着4回。
騎手は大混戦と言えそうだ。
船橋以外もチャンスあり
所属 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
浦和 | 2 | 3 | 0 | 12 | 11.8% | 29.4% |
船橋 | 5 | 3 | 5 | 25 | 13.2% | 21.1% |
大井 | 1 | 2 | 4 | 42 | 2.0% | 6.1% |
川崎 | 2 | 2 | 1 | 20 | 8.0% | 16.0% |
2012年~2016年の期間は「船橋所属馬」が勝利を収めている。
ただし、2017年以降の5年間は優勝馬が出ておらず、2着2回、3着1回とやや苦戦気味だ。
なお、重賞昇格以降の3年は以下の通り。
▽浦和所属馬:1勝、2着2回、3着0回
▽船橋所属馬:0勝、2着1回、3着1回
▽大井所属馬:0勝、2着0回、3着2回
▽川崎所属馬:2勝、2着0回、3着0回
1番人気が連対率70.0%
人気別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1人気 | 5 | 2 | 0 | 3 | 50.0% | 70.0% |
2人気 | 0 | 1 | 3 | 6 | 0.0% | 10.0% |
3人気 | 0 | 2 | 3 | 5 | 0.0% | 20.0% |
4人気 | 3 | 2 | 0 | 5 | 30.0% | 50.0% |
5人気 | 1 | 1 | 0 | 8 | 10.0% | 20.0% |
6人気以下 | 1 | 2 | 4 | 72 | 1.3% | 3.8% |
「1番人気馬」が5勝、2着2回と信頼度は高い。
重賞昇格以降も1勝、2着1回、5着1回と一定の成績を残している。
次いで、「4番人気馬」の3勝、2着2回。
こちらは重賞昇格以降に2勝を挙げる活躍だ。
堅い決着も多い
年 | 単勝(円) | 馬複(円) | 三連単(円) |
---|---|---|---|
2021年 | 160 | 290 | 1,170 |
2020年 | 830 | 6,760 | 69,970 |
2019年 | 1,150 | 660 | 46,240 |
2018年 | 1,690 | 5,640 | 511,470 |
2017年 | 220 | 810 | 4,880 |
2016年 | 1,560 | 1,450 | 29,500 |
2015年 | 260 | 770 | 3,390 |
2014年 | 1,430 | 4,750 | 162,300 |
2013年 | 120 | 480 | 7,940 |
2012年 | 200 | 3,710 | 18,480 |
平均 | 762 | 2,532 | 85,534 |
1番人気馬の好走が多いため、配当も低めの傾向にある。
昨年も全ての賭式で1番人気の組み合わせとなり、三連単は1,170円という配当だった。
※複勝式、ワイドも1~3番人気
なお、1番人気馬が3着内に好走しなかった年は「2014年」「2018年」「2020年」の3回。
いずれも「馬複」と「三連単」は高配当となっている。
外枠有利!
枠番 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 1 | 0 | 1 | 10 | 8.3% | 8.3% |
2枠 | 0 | 0 | 1 | 13 | 0.0% | 0.0% |
3枠 | 1 | 1 | 1 | 11 | 7.1% | 14.3% |
4枠 | 2 | 1 | 0 | 12 | 13.3% | 20.0% |
5枠 | 2 | 2 | 1 | 12 | 11.8% | 23.5% |
6枠 | 0 | 1 | 1 | 16 | 0.0% | 5.6% |
7枠 | 1 | 4 | 3 | 11 | 5.3% | 26.3% |
8枠 | 3 | 1 | 2 | 14 | 15.0% | 20.0% |
「外枠勢(※)」の成績が抜群に良い。
連対率は「7枠」の26.3%、「5枠」の23.5%、3着内率は「7枠」の42.1%、「8枠」の30.0%が上位となっている。
一方、「内枠勢」は真ん中寄りの「4枠」こそ2勝(2着1回)を挙げているが、「1~3枠」を合わせても2勝、2着1回、3着3回。
データ的には「内枠」が苦戦していると言えるだろう。
2019年以降、舞台は「大井1,600m(内)」から「大井1,800m(外)」に変わっている。
まだ3回のみだが、傾向的には外枠有利に変わりはなさそうだ。
▽2019年:1着「3枠」⇒2着「6枠」⇒3着「8枠」
▽2020年:1着「8枠」⇒2着「7枠」⇒3着「1枠」
▽2021年:1着「7枠」⇒2着「4枠」⇒3着「3枠」
参考までに、2020年10月1日~2021年9月30日の期間中に行われた「大井1,600m」と「大井1,800m」の「枠番別」の成績をご紹介しよう。
「大井1,800m」の連対率は「7枠」の22.1%が頭一つ以上抜けている印象だ。
「大井1,600m」の「枠番別」の成績
「大井1,800m」の「枠番別」の成績
※「1~4枠」を内枠、「5~8枠」を外枠とする
性別 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
牡馬 | 9 | 10 | 10 | 95 | 7.3% | 15.3% |
牝馬 | 1 | 0 | 0 | 4 | 20.0% | 20.0% |
セン馬 | 0 | 0 | 0 | 0 | - | - |
2012年に「牝馬」のゴールドキャヴィアが優勝。
とはいえ、時期的に「牝馬」の出走はのべ5頭と少ないので、「牡馬」が優勢のレースではある。
前走のグレードは関係ない!
前走 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
重賞 | 5 | 7 | 3 | 33 | 10.4% | 25.0% |
非重賞 | 5 | 3 | 7 | 66 | 6.2% | 9.9% |
こちらのデータは、雲取賞の前走が「重賞」か否かで分類した成績。
前走が「重賞組」の馬は5勝、2着7回、3着3回、前走が「非重賞組」は5勝、2着3回、3着7回。
「非重賞組」の方が出走頭数は多いものの、成績的には概ね五分と言えるだろう。
では、「非重賞組」をさらに“着順別”で集計した結果はどうか。
勝った馬に注目!
前走着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
前走1着 | 4 | 1 | 4 | 24 | 12.1% | 15.2% |
前走2着 | 1 | 0 | 1 | 13 | 6.7% | 6.7% |
前走3着 | 0 | 1 | 0 | 7 | 0.0% | 12.5% |
前走4着以下 | 0 | 1 | 2 | 22 | 0.0% | 4.0% |
前走が「非重賞組」の81頭を“前走の着順別”に細分化したデータ。
これを見ると明らかなように、「前走1着」の馬が4勝、2着1回、3着4回と好成績を残している。
2020年の優勝馬ゴールドホイヤー、2021年の3着馬タブラオも「非重賞」のレースを勝利しての参戦だった。
距離経験は大きなアドバンテージに!
前走距離 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1,600m未満 | 1 | 1 | 0 | 24 | 3.8% | 7.7% |
1,600m | 9 | 9 | 7 | 64 | 10.1% | 20.2% |
1,601m以上 | 0 | 0 | 3 | 11 | 0.0% | 0.0% |
最後に「前走の距離別の成績」を抽出してみよう。
前走が「1,600m」の馬が9勝、2着9回、3着7回。
「1,600m未満」は1勝、2着1回と奮わないだけに、“距離の経験”は大きなアドバンテージとなっている。
また、この時期は「1,601m以上」のレース自体が少ないので、「1,601m以上」をステップにしてきた馬も総じて少ない。
該当馬はのべ14頭が雲取賞に出走して3着が3回だ。
ちなみに、2019年の優勝馬ヒカリオーソは「1,600m」。
2020年ゴールドホイヤーは「1,500m」、2021年ランリョウオーは「1,600m」をステップにしている。
3回中2回は「1,600m」をステップにしており、「1,500m」をステップにしたゴールドホイヤーは珍しいパターンではあった。
今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は2月16日(水)に船橋競馬場で行われる「報知グランプリカップ(S3)」です!
南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
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(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
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また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。
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