~南関重賞を解く~ 南関データ分析

2022年8月17日(水) 
サラ系3歳 大井1,800m
黒潮盃(S2)

レース紹介

真夏の3歳重賞「黒潮盃(S2)」
南関東クラシック出走組と、夏場に力をつけてきた上がり馬が激突。
さらには、南関東以外からの遠征馬を迎える華やかな3歳重賞を過去10年のレースから分析してみよう。

▼データ分析のポイント
・「1番人気馬」は3着内率90.0%
・近況は「6枠」が好成績!
・「JDD最先着馬」は3着内率88.9%

【過去10年の優勝馬】

優勝馬 所属 種牡馬 人気
2021年 ジョエル 船橋 トーセンブライト 2人気
2020年 インペリシャブル 川崎 エスポワールシチー 10人気
2019年 リンノレジェンド 北海道 トビーズコーナー 2人気
2018年 クロスケ 大井 キャプテントゥーレ 2人気
2017年 ブラウンレガート 大井 ディープスカイ 1人気
2016年 ミスミランダー 船橋 アッミラーレ 1人気
2015年 ブラックレッグ 大井 タイキシャトル 5人気
2014年 スマイルピース 大井 プリサイスエンド 1人気
2013年 トラバージョ 船橋 ワイルドラッシュ 1人気
2012年 アスカリーブル 船橋 ブラックタキシード 1人気

黒潮盃にはバラエティに富んだメンバーが参戦してくる。
南関東での実績馬はもとより、牝馬や連勝中の上がり馬、さらには南関東以外の所属馬にもチャンスありだ。

過去5年の成績はこちら
第1回からの歴代優勝馬はこちら

優勝騎手も千差万別

【騎手の傾向(敬称略)】

1着 2着 3着
2021年 張田 昂 瀬川 将輝 的場 文男
2020年 山崎 誠士 森 泰斗 保園 翔也
2019年 岡部 誠 笹川 翼 本橋 孝太
2018年 笹川 翼 的場 文男 森 泰斗
2017年 的場 文男 岡部 誠 柏木 健宏
2016年 森 泰斗 大畑 雅章 本橋 孝太
2015年 矢野 貴之 本橋 孝太 的場 文男
2014年 楢崎 功祐 御神本 訓史 本橋 孝太
2013年 石崎 駿 坂井 英光 山田 信大
2012年 今野 忠成 左海 誠二 鮫島 克也

優勝馬と同様、優勝騎手も千差万別。
過去10年で同じ騎手が複数回優勝したことはなく、所属競馬場も様々だ。

後述もするが、1番人気の好走率が非常に高い競走。
騎手リーディングの常連ではなくとも、1番人気に支持された人馬には是非とも注目したい。

質の高い船橋!遠征馬も見逃せない!

【所属競馬場別の成績】

所属 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
浦和 0 1 2 11 0.0% 7.1%
船橋 4 4 5 22 11.4% 22.9%
大井 4 3 2 58 6.0% 10.4%
川崎 1 0 0 13 7.1% 7.1%
南関以外 1 2 1 22 3.8% 11.5%

「大井所属馬」と「船橋所属馬」が2強を形成。
ただし、勝ち星数はお互いに4勝ずつだが、勝率、連対率ともに「船橋所属馬」の方が高くなっている。

また、注目したいのは「南関以外」から遠征してくる馬たち。
2019年は北海道所属のリンノレジェンドが完勝したほか、過去10年で1勝、2着2回、3着1回の成績を残している。
各地のダービー馬が参戦することも多く、“南関ドリーム”を手にするチャンスは十二分にあると言えそうだ。

1番人気は石より堅い!?

【人気別成績】

人気別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1人気 5 3 1 1 50.0% 80.0%
2人気 3 1 0 6 30.0% 40.0%
3人気 0 1 1 8 0.0% 10.0%
4人気 0 0 2 8 0.0% 0.0%
5人気 1 1 1 7 10.0% 20.0%
6人気以下 1 4 5 96 0.9% 4.7%

2020年こそ上位人気馬が総崩れとなったが、データ上では「1番人気馬」が“堅軸”。
過去10年で5勝、2着3回、3着1回ということは…3着内率は90.0%だ!

また、注目したいのが「6番人気以下」の1勝、2着4回、3着5回。
データ通り、穴をあけるシーンが目立っており、「1番人気馬」との組み合わせでも高配当が期待できそう。

馬複&三連単は高配当!

【配当傾向】

単勝(円) 馬複(円) 三連単(円)
2021年 330 430 6,170
2020年 3,020 16,680 453,660
2019年 590 940 10,720
2018年 380 300 7,300
2017年 180 2,030 21,630
2016年 230 1,030 36,480
2015年 900 5,710 64,500
2014年 240 320 1,990
2013年 280 2,880 44,170
2012年 220 4,820 82,810
平均 637 3,514 72,943

1番人気が過去10年で5勝を挙げていることから、「単勝平均配当」は「637円」と低め。
ただし、1番人気が勝利した5回(2012年~2014年・2016年・2017年)のうち、単勝1倍台での決着は2017年のみだ。
実績馬、上がり馬など、様々な要素が入り混じる“夏の3歳重賞”を具現した配当とも言えそうだ。

一方、「馬複」「三連単」は高配当となる傾向にある。
「人気別成績」でも示したように、人気薄もマークする必要はありそうだ。

6枠が3連覇中

【枠番別の成績】

枠番 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
1枠 2 1 2 13 11.1% 16.7%
2枠 2 0 0 18 10.0% 10.0%
3枠 0 4 1 15 0.0% 20.0%
4枠 0 4 0 14 0.0% 22.2%
5枠 2 0 2 16 10.0% 10.0%
6枠 3 0 3 14 15.0% 15.0%
7枠 1 0 1 18 5.0% 5.0%
8枠 0 1 1 18 0.0% 5.0%

3連覇中の「6枠」が好相性。
過去10年で3勝、3着3回の成績だが、うち3勝、3着2回は直近4年で挙げている。

また、特徴的な成績を残しているのが「3枠」と「4枠」。
この2つの枠は優勝経験こそないものの、2着となると「3枠」「4枠」ともに4回もあるのだ。

関東オークス上位馬に注目!

【牡馬牝馬別の成績】

性別 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
牡馬 8 10 7 109 6.0% 13.4%
牝馬 2 0 3 16 9.5% 9.5%
セン馬 0 0 0 1 0.0% 0.0%

「牡馬」が8勝、2着10回と強さを見せている。

一方、「牝馬」は2勝を挙げているが、勝ち馬にははっきりとした傾向が出ている。
それは…南関東牝馬クラシック第3戦「関東オークス(Jpn2)」の“連対馬”ということだ。
2012年アスカリーブル(牝馬二冠アクアリーブルの母)は関東オークス優勝、2016年ミスミランダーは関東オークスで2着に好走している。

さらに、2018年3着のミスマンマミーアは関東オークス4着。
実力ある牝馬にはぜひとも注目したい。

2022年関東オークスの結果

JDD最先着馬を狙え!?

【ジャパンダートダービー(JDD)の着順別の成績】

JDD着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
JDD1着 0 0 0 0 - -
JDD2着 0 0 0 0 - -
JDD3着 0 0 0 0 - -
JDD4着以下 4 4 3 9 20.0% 40.0%

南関東クラシックに出走していた各馬の成績はどうだろう。
まずは、南関東クラシック第3戦「ジャパンダートダービー(Jpn1)」に出走していた各馬の成績。

「JDD1~3着馬」は黒潮盃に出走していないものの、「JDD4着以下」の馬は4勝、2着4回、3着3回。
その中でも、特に好成績を挙げているのが、以下に示す「黒潮盃に出走するメンバーでのJDD最先着馬」だ。

1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
JDD最先着 3 4 1 1 33.3% 77.8%

「JDD出走馬」は過去10年で9回黒潮盃に出走しているが、“JDD最先着馬”に限定すると3勝、2着4回、3着1回、11着1回。
2020年こそ該当のブラヴールが11着に敗れてしまったものの、連対率77.8%、3着内率88.9%は驚異的と言えよう。

「JDD」は南関東クラシックの上位馬やJRAのトップクラスなどが出走してくるハイレベルなレース。
それら強敵に揉まれた経験を力に変えていると言えそうだ。

2022年ジャパンダートダービーの結果

東京ダービー出走組は要注目!

【東京ダービー(東京D)の着順別の成績】

東京D着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
東京D1着 0 0 0 0 - -
東京D2着 1 1 1 1 25.0% 50.0%
東京D3着 2 0 0 0 100.0% 100.0%
東京D4着以下 1 5 3 34 2.3% 14.0%

南関東クラシック第2戦「東京ダービー(S1)」出走組の成績。

「東京ダービー馬」の出走はないものの、「東京ダービー2着馬」は4頭が出走して1勝、2着1回、3着1回(3着内率75.0%)。
2018年2着のクリスタルシルバーは、「東京ダービー2着」 ⇒ 「JDD4着(最先着)」と、データ的には最高のローテーションだった。

さらに、「東京ダービー3着馬」は2頭が出走して勝率100.0%!
該当の2頭は、ともに「東京ダービー3着」 ⇒ 「JDD7着」とステップを踏んできている。

さらにさらに、「東京ダービー」で4着以下に敗れた馬たちの活躍も目立ち、過去10年で1勝、2着5回、3着3回。
着順に関係なく、東京ダービーに出走していた馬たちからは目が離せないようだ。

2022年東京ダービーの結果

羽田盃組は苦戦…

【羽田盃の着順別の成績】

羽田盃着順 1着 2着 3着 4着以下 勝率 連対率
羽田盃1着 0 0 0 0 - -
羽田盃2着 0 1 0 1 0.0% 50.0%
羽田盃3着 0 0 1 3 0.0% 0.0%
羽田盃4着以下 2 3 2 25 6.3% 15.6%

最後に、南関東クラシック第1戦「羽田盃(S1)」出走組の成績。

意外なことに、「羽田盃1~3着馬」の出走はのべ6頭と少なく、好走例も2着、3着が1回あるのみ。
となると、注目は「羽田盃」で4着以下に敗れた馬たち。

該当馬は過去10年で32頭が出走し、2勝、2着3回、3着2回。
優勝した2頭、スマイルピースとクロスケの共通点は、「羽田盃4着以下」 ⇒ 「東京ダービー好走」 ⇒ 「黒潮盃優勝」。
厳しいクラシック戦線をタフに戦い抜いた馬が結果を残している傾向にあるようだ。

2022年羽田盃の結果

夏は勢いが大切?

【黒潮盃1~3着馬の前走成績】

前走着順 1着 2着 3着
前走1着 2 3 4
前走2着 3 0 1
前走3着 1 1 0
前走4着以下 4 6 5

過去10年の「1~3着馬」の「前走成績」はご覧の通り。

黒潮盃の優勝馬10頭中、4頭が「前走4着以下」からの巻き返し。
いずれも「ジャパンダートダービーの着順別の成績」でご紹介した「ジャパンダートダービー」で4着以下に敗れた馬たちだ。

では、前走を勝った上がり馬はどうだろう。
該当馬は黒潮盃で2勝、2着3回、3着4回と一定の成績を残しており、この内の7頭は2走前も連対している。

ジャパンダートダービーで強豪と戦ってきた馬 vs 勢いのある上がり馬の攻防は見ごたえ十分だ。


今回の「南関データ分析」はここまで!
次回は8月25日(木)に川崎競馬場で行われる「スパーキングサマーカップ(S3)」です!

南関データ分析とは

南関重賞の過去の傾向をデータで分析!
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(SPAT4プレミアムポイント事務局調べ)
競走除外馬及び出走取消馬はデータには含めておりません。
また、当コンテンツの内容においては、特定の馬の応援や推奨などを行うものではありません。

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